トライアスロンJAPAN、トライアスロンTRIP、そしてトライアスロンLUMINAと3誌に渡り、2000年からアイアンマン世界選手権の記事を書いています。現在はルミナのアイアンマン世界選手権の機材特集の記事を寄稿しています。モノの専門家として、モノ目線のトライアスロンをお伝えしています。必要なモノ、便利なモノ、そして、欲しいモノ、読者トライアスリートに充実したトライアスロンライフを送って頂くための「モノ」情報をお届けできるよう全力で取り組んでいます。
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【Special Feature】 当月の特集記事
MONO NewS 新着MONO情報
02 Journal-IRONMAN 最高峰トライアスロンの独自取材
15 Journal-RACE “ジェロニモ・カウント” MONOから観る傾向と分析
17 Journal-MONO (Show) サイクルショーの情報
18 Journal-MONO (Bike) トライアスロンバイクのブランド別情報
29 Journal-MONO トライアスロンMONOのブランド別情報
30 Journal-Tri BIKE CHRONICLE トライバイクの歴史
31 Triathlon LUMINA ルミナとアイアンマンなどの担当連載の紹介
52 Bike Training 究極のバイクトレーニング “ GERONIMO IBT ”

■トライアスロンバイクとTTバイク
現在、これらを合わせて「TTバイク」と称している傾向はあるが、明確に分けると2つの形が存在する。
トライアスロンバイクとはアイアンマンなどのロングのトライアスロンを想定して造られたもので、エアロダイナミクスはもちろん、フューエル&ストレージの工夫を凝らしたギミックなどを特長とする専用バイクとなる。一方、TTバイクはUCIルールに準拠させた仕様であり、ツールドフランスを頂点とする世界最高のプロ自転車ステージレースや世界選手権個人TTでも使用されている、文字通りの「タイムトライアルバイク」となる。

■Shiv TT
スペシャライズドの誇るTTバイクでShiv TTの第2世代、また、前世代からの大きな変更となるディスクブレーキ化されたモデルとなる。最新の大きなタイトルとしては9月のロード世界選手権個人タイムトライアルにおいてレムコ・エヴェネプールが3連覇を達成するという折り紙付きの完成度だ。

■実際どんなバイクなのか
スペシャライズドジャパンのアンバサダーもあり、9月のアイアンマン世界選手権@ニースではエイジ5位入賞という快挙を果たしている「TK」こと竹谷賢二選手にお話を伺った。また、同社社員で元エリート選手として活躍され、現在もレースを楽しんでいる益田大貴さんにもそれぞれのスタンスで伺っている。
「それぞれにメリット、デメリットがある。自身の走りをあらためて確認すれば、間違いなく選択肢が必要となる。」

Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka

来年のジャパンが決定した。
トライアスロンの最高峰「IRONMAN」。国内開催が再開し、3年目となるIRONMANは、より完成度を高めてくることだろう。IRONMANは称号。トライアスリートではなくIRONMANになりたい。それが実現できる唯一の大会が北海道で開催される。
以下、大会のプレスリリースとなる。
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2025年12月4日
アイアンマンジャパンみなみ北海道大会実行委員会
日本で行われるフルディスタンスのアイアンマンとして昨年、9年ぶりに開催されたア
イアンマンジャパンみなみ北海道。以降、国内外のトライアスリートや関係者から大きな注目を集め続け、トライアスロンを通じて世界に日本の魅力を発信してきました。その2026年大会が 9月13日(日) に開催されることが決定 しました。
レースの舞台は北海道北斗市と木古内町。そして2025年大会から函館市が選手受付会場となり道南エリアでの滞在体験が一層充実。さらなる進化を遂げ、アイアンマンを目指すアスリートたち全ての挑戦と躍動を力強く支えます。主なトピックは以下を参照ください。
1)世界トップレベルのレースクオリティ
2025年レース後の出場者アンケートの『総合満足度』では、89.8%の支持を得られました。これは昨年大会の87%、さらには世界のアイアンマン平均値を約2ポイント上回る高評価で、2026年9月13日には再び大きなスポットが “どうなん“ に集まることになります。
2)『世界』へと続く身近なルート
毎年10月にハワイ島コナで行われるアイアンマン世界選手権。このアイアンマンの最高峰レースへの出場権を獲得できるのも、みなみ北海道大会 の魅力のひとつ。2025年大会は予定の30枠に特別枠を加えて計40人の選手が出場権を獲得しました。国内大会から世界を目指すアスリートにとっても、魅力的な大会です。
3)アジア No.1 アイアンマンの評価
2024年大会は初回開催にも関わらず、アジア地域における『Athletes’ Choice Awards(アスリートが選ぶベストレース賞)』の総合部門で見事1位を獲得しました。さらには、バイクコースとランコースカテゴリーでも1位に評価されています。
4)初心者にもオススメの大会プロフィール
今年の初アイアンマン参加者比率は全体の41%。前回大会はさらに多い47%でした。ビギナーに優しく走りやすい、そして挑戦しがいのあるコースも魅力のひとつです。
5)レース前後のアクティビティも充実
受付会場のある函館市は、市区町村魅力度ランキングで2年連続の1位。新幹線アクセスで道南の窓口となる北斗市、木古内町では歴史と自然が息づく文化や人気の観光エリアを楽しむなど、レースウィーク中の滞在バリエーションも豊富です。
2026年大会は12月中旬にエントリー開始予定。 今後最新の情報は、
オフィシャルのフェイスブック をフォロー、そして 大会サイト を参照してください。
■Triathlon GERONIMO
その他:HOKKAIDO 2024 http://triathlon-geronimo.com/?p=50911
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「”IRONMAN” の称号がほしい」

Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka

今年の最速アイアンWOマンが決定した。優勝したのはノルウェーのSolveig Løvsethだった。
Solveig Løvsethは元々スイム出身、ランが速かったためトライアスロンに転向、バイクも速く、ノルウェー選手らしいバランスの取れた26歳だ。結果は残していないが、パリ五輪のオリンピアンでもある。アイアンマン70.3でも3度の優勝経験を持ち、今年のアイアンマンハンブルグでフルデビューし、8時間12分28秒という驚異的なタイムで3位に入っている、このタイムはアイアンマンデビューとしては史上最速記録でもあった。その後、アイアンマンレイクプラシッドでは初優勝を飾っていた。もちろん、注目されていたが、今回は運も味方し、見事優勝となった。
レース展開は波乱、混戦のKONAとなった。
スイムでは、周知の女王Lucy Charles-Barclayがトップに立ち、中盤では23分46秒という驚異的なタイムで先行していたが、復路ではうねりが強くなりペースダウンしたものの、前回のKONA(2023年)同様にトップタイムとなる49分29秒でフィニッシュしている。セカンドパックはTaylor Knibb、Chelsea Sodaro、Holly Lawrenceら7名、サードパックにバイクの強い選手含むLaura Philipp、Kat Matthews、Marjolaine Pierré、そして、優勝のSolveig Løvsethが入っていた。
バイクでは、Lucy Charles-Barclayがトップをキープしているが、2023年の時のように逃げ切れるのか。Knibb、Marta Sanchez、Lawrenceら、バイクの強い選手が猛追していた。その後、Philipp, Løvseth, Sodaro, Hannah Berry、Lisa Pertererらがチェイスパックを形成していた。2022年チャンピオンSodaroは、70kmで体調不良のため離脱している。
Knibbの猛追は続き、折り返しのハヴィを過ぎ10km地点でついにCharles-Barclayを捕らえトップに立った。その後、Charles-Barclayのダメージは続いた。意図しないゴミ捨てにより、イエローカードをもらい、1分間のペナルティとなってしまった。その間、cは、1分半のリードとなって、トップ争いが展開されていたが、「3番手」のLøvsethが迫っていた。その後、ランの速いPhilippとMatthews含む8名の選手が追いかけていたが、14分以上離れていた。そのままKnibbが逃げ切り、4時間31分トップでバイクフィニッシュしている。

ランが激戦となった。Knibbがトップスタートとはなったが、2位Charles-Barclayのビハインドはたったの1分半。前半15kmで徐々に差を詰め、クイーンKに入り、トップが入れ替わった。リードは僅か、目が離せない展開となった。12マイル付近では再びKnibbがトップに立った。Charles-Barclayは付いて行けず、Knibbがリードを広げて行った。この二人が勝負を決めると思われたが、Charles-Barclayは暑さのダメージにより、27kmでリタイアとなった。
Knibbの独走かと思われたが、2位走るLøvsethは勢いがあった。ラスト6kmでビハインドを2分に縮めプレッシャーをかけている。それでも逃げ切れると思われたが、残り3km強で、悲運の大ブレーキとなった。水分を補給したが、時既に遅し、歩き始め、停止、動けなくなった。悲痛な瞬間だった。
そして、Løvsethに大チャンスが舞い込んで来た。そのまま、トップでゴールとなった。ただ、この時、ランで猛追していたのはMatthewsで、2時間47分というランラップ1位のタイムでランをカバーしていたのだ。Løvsethはバイクのアドバンテージが優勝に繋がっていた。タイム差は僅か35秒、最後の最後まで劇的な展開となった。
男子に続き、ノルウェーが制した女子のアイアンマン。「ノルウェー」というキーワードが注目され、すでに久しいが、今年のアイアンマンでの活躍には驚かされた。
そして、最後の女子アイアンマン世界選手権、迷走していたアイアンマンは、来年4年ぶりに聖地KONAで男女同時開催の本来の姿に戻る。

Top five professional women’s results:
| Place | Name (Country) | Swim | Bike | Run | Total Time |
| 1st | Solveig Løvseth (NOR) | 55:40 | 4:31:53 | 2:55:47 | 8:28:27 |
| 2nd | Kat Matthews (GBR) | 55:43 | 4:40:08 | 2:47:23 | 8:29:02 |
| 3rd | Laura Philipp (DEU) | 55:50 | 4:40:26 | 2:55:53 | 8:37:28 |
| 4th | Hannah Berry (NZL) | 52:02 | 4:44:37 | 3:04:32 | 8:46:25 |
| 5th | Lisa Perterer (AUT) | 55:41 | 4:40:50 | 3:06:03 | 8:48:08 |

エイジグループがあってのKONAだ。
13のエイジカテゴリー、78の国と地域から1600名以上の選手が走った。総合エイジチャンピオンとなったのはアラスカ州のSamantha Skold(W30-34)で9時間34分59秒という驚異的なタイムでフィニッシュしている。アメリカはその他、W50-54、W75-79でもタイトルを獲得し、3エイジカテゴリーで最多の世界チャンピオンとなった。
最年少世界チャンピオンは、オーストリアのHannah Rossler(W18-24)で9時間56分04秒を出している。一方、ニュージャージー州のNatalie Grabowは、W80-84カテゴリーで16時間45分26秒という驚異的なタイムだった。80歳でアイアンマン世界選手権を完走した最年長となり、2025年のアイアンマン殿堂入りを果たしたCherie Gruenfeldのこれまでの記録である78歳を破った。
| Division | First Name | City, State, Country | Country Representing | Time |
| W18-24 | Hannah Rossler | Vienna, Austria | Austria | 9:56:04 |
| W25-29 | Lou Prigent | Versailles, France | France | 9:43:16 |
| W30-34 | Samantha Skold | Anchorage, Alaska, USA | USA | 9:34:59 |
| W35-39 | Joanna Soltysiak-Vrebac | Koło, Poland | Poland | 9:45:57 |
| W40-44 | Christina Paulus | Hamelin, Germany | Germany | 9:57:09 |
| W45-49 | Jana Richtrova | Spring, Texas, USA | Czech Republic | 10:03:31 |
| W50-54 | Sharon Schmidt-Mongrain | Lafayette Hill, Penn., USA | USA | 10:06:55 |
| W55-59 | Brigitte McMahon | Baar, Switzerland, USA | Switzerland | 10:40:21 |
| W60-64 | Caroline Anderson | Claremont, Australia | Australia | 11:36:12 |
| W65-69 | Sharon McDowell-Larsen | Grand Junction, Colo., USA | Canada | 12:30:37 |
| W70-74 | Michele Allison | Wellington, New Zealand | New Zealand | 13:24:27 |
| W75-79 | Sunny McKee | San Fransico, Calif., USA | USA | 15:51:50 |
| W80-84 | Natalie Grabow | Mountain Lakes, N.J., USA | USA | 16:45:26 |
「男子に続き、ノルウェーの制覇となった」

Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka

今年の最速アイアンマンが決定した。
優勝したのはノルウェーのCasper Stornesで、多くの話題となっている。まずはスイムはプロとしてアイアンマンベストタイムとなる45分21秒で泳ぎ、ランはアイアンマンコースベストとなる2時間29分25秒という驚異的な走りを見せた。バイクも申し分なく、この日最速タイムから2分遅れでカバーしている。3種目において極めて高いバランスの取れたCasper StornesはIRONMAN世界選手権へのデビューでいきなり優勝となった。
そして、優勝候補筆頭でもあったGustav IdenとKristian Blummenfeltはぞれぞれ2位、3位に入り、表彰台をノルウェー勢が独占してしまった。過去、2016年にはドイツのJan Frodeno、Sebastian Kienle、Patrick Langeの3選手が独占したこともあったが、ノルウェーの3選手は誰が優勝してもおかしくない本当の「TOP3」と言えるだろう。
今回のレースでは過去のアイアンマンチャンピオンが10位以内に4名入るというエキサイティングな展開を見せてくれた。更にSam Laidlow、Kristian Blummenfelt、Gustav Idenの3選手は5位以内という結果だった。Sam Laidlowのバイクスプリットは前回2年前に出したタイムを2分更新する驚異的な走りでもあった。
最後のニースアイアンマン世界選手権だった。来年は聖地KONAに舞台を移す。

|
|
|
SWIM
|
BIKE
|
RUN
|
FINISH
|
|
Casper Stornes
|
NOR
|
45:21
|
04:31:26
|
02:29:25
|
07:51:39
|
|
Gustav Iden
|
NOR
|
47:14
|
04:30:17
|
02:32:15
|
07:54:13
|
|
Kristian Blummenfelt
|
NOR
|
46:08
|
04:31:20
|
02:34:38
|
07:56:36
|
|
Marten Van Riel
|
BEL
|
45:17
|
04:31:48
|
02:40:46
|
08:02:18
|
|
Sam Laidlow
|
FRA
|
47:11
|
04:29:29
|
02:42:23
|
08:03:55
|

エイジグループも最高レベルの走りとなった。
86の国と地域から2500名の選手が参加、12のエイジグループで競われた。総合エイジグループ世界チャンピオンの栄冠は、M25-29カテゴリーで、8時間41分20秒という驚異的なタイムでフィニッシュしたフランスのQuentin Amaral選手が獲得した。
また、ドイツ勢は、M35-29、M45-49、M70-74でタイトルを獲得している。また、最年少グループM18-24の世界チャンピオンは、9時間09分42秒のフィニッシュタイムを記録したウクライナのDanyil Odynets選手だった。一方、イタリアのGian Marco Tironi選手は、M75-79の最年長世界チャンピオンで、13時間35分24秒という驚異的なタイムでフィニッシュしている。
| Division | First Name | Last Name | City, State, Country | Country representing | Time |
| M18-24 | Danyil | Odynets | Linz, Austria (representing Ukraine) | UKR (Ukraine) | 9:09:42 |
| M25-29 | Quentin | Amaral | Dubai, UAE (representing France) | FRA (France) | 8:41:20 |
| M30-34 | Cory | Mayfield | Pasadena, Calif., USA | USA (United States) | 9:01:52 |
| M35-39 | Lars | Wichert | Asendorf, Germany | DEU (Germany) | 9:02:42 |
| M40-44 | Andrew | Hall | Salt Lake City, Utah, USA | USA (United States) | 9:03:05 |
| M45-49 | Norman | Stüwe | Baden-Württemberg, Germany | DEU (Germany) | 9:28:14 |
| M50-54 | Olivier | Godart | Dubai, UAE | ARE (United Arab Emirates) | 9:25:53 |
| M55-59 | Lennie | Lange Kristensen | Sjælland, Denmark | DNK (Denmark) | 9:51:22 |
| M60-64 | Adrian | Santonastaso | Frauenfeld, Switzerland | CHE (Switzerland) | 10:32:24 |
| M65-69 | Neil | Hunter | Great Harwood, Lancashire, England | GBR (Great Britain) | 11:26:25 |
| M70-74 | Johannes | Dietrich | Ravensburg, Germany | DEU (Germany) | 12:47:02 |
| M75-79 | Gian | Marco Tironi | Nice, France (representing Italy) | ITA (Italy) | 13:35:24 |
「ノルウェーの完全制覇となった」

Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka







9/7(日)2025 佐渡国際トライアスロン大会(主催:佐渡国際トライアスロン大会実行委員会・公益社団法人トライアスロンジャパン)が開催された。
夏を締めくくる佐渡の鉄人レース。今年で37回目の老舗大会、国内屈指のロングレースであり、国内最長距離と厳しい制限時間は完走だけで価値がある大会だ。バイクは佐渡島をトレースする美しいコースが特長で、会場、時期などからも人気の大会となる。
今年のトピックスは2つ。まずは厳しい気象条件となったことだ。スイムではうねりが強くなり、AB合わせて120名のリタイヤ者が出ていた。バイクでは厳しい向かい風となり、Aタイプだけでも132名がリタイヤとなった。当然バイクのダメージが残るランでも関門や制限時間に阻まれ、Aタイプの完走率は61.4%と近年の最悪となってしまった。
そして、もう一つは、古谷純平選手の圧倒的な強さだ。まさにダントツ、別格の走りだった。2位に46分以上の差を付ける圧勝で大会レコードを大幅に更新したことになる。ショート出身だけにスイムは万全だが、バイクが強い。あの強風の中をサブ5で走っている。目標は世界にあるだけに当然の結果と言えるかもしれないが、しっかりと魅せてくれた。
レース結果は、Aタイプ・ナショナルチャンピオンシップ男子優勝は古谷純平選手、女子優勝は田中美沙樹選手、Bタイプ男子優勝は岩渕努選手、女子は平柳美月選手だった。
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以下、リキャップとなる。あらためて佐渡の難しさを感じる今大会だった。


スイムコースは、佐和田海岸を沖に向かって一斉スタートし、縦長の三角コースを2周回する。遠浅でスタート直後や浜に戻る時など、かなり手前から歩いている光景が常となった。もちろんトップ選手はギリギリまで泳いで上がって来る。
今回の佐渡のトピックスの一つと言えるが、大荒れとなったスイムだった。前日の穏やかで輝いていた水面からは想像のつかない変貌ぶりだった。うねりが強くなり、波乱のスタートとなったのだ。5時45分頃、沖から見ていたが、報道船の揺れ方や海面はいつもと変わらないように見えていたが、「これから風が強くなるよ、7mは吹くと思う」と船長が語っていた。その後、徐々に風が強くなり、まさにスタートに合わせるかのようにうねりも大きくなって行ったのだ。特に泳ぎ出しの第1ブイまでの直線は、うねりで前方が確認できないばかりか、方向感覚も無くなってしまった。
Bタイプは距離が短縮された。Bタイプのスタートは7時30分だが、8時には更に高波となる予報が出ていたため、2000mから1350mに変更され、自信のない選手には無理をせず「スキップ」も推奨していた。
泳力によって大きく明暗を分けた。波酔いし、2時間から制限時間の2時間15分をフルに泳いだことで、大きく体力消耗した選手も少なくない。2時間以上かかっている選手は60名を超え、DNFを合わせると100名以上となる。今年の佐渡はスイムから大きな壁が立ちはだかった。


バイクコースは、国内でも最も美しい軌跡となる、佐渡島の海岸線をトレースするダイナミックな190kmとなっている。
佐渡のコース攻略はDHポジションにかかっていると言っても良いだろう。Z坂や小木の坂など、もちろんアップダウンはあるが、72km地点の鷲崎から161km地点の小木までのフラット90kmは、DHポジションが極めて重要となるのだ。フラットと言っても緩やかなアップダウン、両津以降は強い向かい風が吹くが、DHで走れなければ更にペースダウンとなってしまう。佐渡は「向かい風のDHフラット」を徹底してトレーニングすべきだろう。
そして、今回はスイムに続き、バイクも厳しかった。
強い向かい風が吹き、選手を苦しめた。普段から大佐渡から小佐渡にかけての東側では向かい風が吹きやすい。特に両津、水津あたりからが強くなるのだが、今年は更に強かった。両津手前あたりから強くなったとの声も聞いているが、心折れた選手も多く、スイムに続き「サバイバル」のバイクとなった。
いつも元気なBタイプのトップ選手も少し疲れが出ていたように感じる。小木の坂途中の踊り場で見ているが、DHポジションも少ない。Bのトップ通過は10時3分、そこからAタイプも加わり、14時30分まで定点観測をしているが、全体的にも疲弊している様子だった。(14時30分はGERONIMO的Aタイプの関門、これ以上遅いと完走が厳しくなる)
一方、最後の難所、小木を過ぎて真野湾に出てからは、フラットながら向かい風となることが多いのだが、追い風となった。ここだけは助かった。選手を見ていてもブレがなく、安定し、スピードも乗っているように見えた。


ランは、メイン会場の佐和田をスタートし、真野湾に沿って往復約8.5km、商店街を約2km、1周約10.5kmを4周回するフラットで単調なコース。日陰はほとんどなく晴れれば灼熱地獄が待っている。メイン会場周辺は応援も多く、周回のため、双方ともに楽しめる設定となっている。
今回、唯一助かったのがランだった。
前述の通り、晴れれば容赦のない陽射しが選手を苦しめるのだが、今回は涼しかった。朝からの強風は変わらずあったのだが、片道が向かい風、反対が追い風となった。その環境に上手く馴染めたかどうかは選手により感じ方は違ったようだが、概ね「灼熱」よりは良い、そんな声が多く聞こえてきた。また、一時的にはかなり強い雨も降ったが、これも暑さよりは増し、との反応だった。

今回は「風」に翻弄された。
スイムは強いうねり、バイクは強い向い風、厳しい気象条件となった今年の佐渡だった。
前日の穏やかな天候からは想像のつかない状況となった。6時スイムスタートに合わせるかのように風は強くなり、スタート時は5m程度、その後、一旦落ち着いたが7時30分には更に強くなって来て、7時50分には9mを超えていた。その予報に合わせBタイプのスイム短縮が決定したのだった。
そして、バイクの時に最も強い風が吹いている。9時前に10mを記録しているが、9時30分頃からは更に強くなり、11時には15mを超え、12時30分頃まで強風となった。選手にもよるが、両津から水津あたりが一番キツかったのではないだろうか。ランに入ってからも10m近い風が吹いていたが、15時30分頃から一旦収まってきたが、17時30頃から再び10mを超え、18時前には14mを記録していた。
佐渡は通常の気象環境でも完走の難しいレースだけに、今回のような状況になると明暗を分けてしまうことになる。そこも想定しなければいけないのか。自然相手の厳しさと運というものを考えてしまう。
※気象情報:新潟(相川・両津)地方気象台発表 2025年9月7日10分毎

いくつかの変更点があったが、「私設エイド」は炎天下の時期に開催される大会は「考え方」として必要になってくるのではないだろうか。
もちろん、提供内容やルールなどの徹底は必要だと思うが、現在7~9月に開催される大会はギリギリの気象条件で開催されている。選手の安全を考えると一つでも多くのエイドステーション設置などの対策は画期的とも言えるのではないだろうか。
今回、バイクで2件、ランで14件の申込みがあったそうだ。個人的な支援を抑えることなど、選手、審判からも好評だったとのこと。
その他、昨年台風の影響で開催できなかった「またこいっちゃパーティー」が大会翌日の表彰式後に開催され約100名の選手が参加している。また、「クリーンアップ大作戦」として、大会翌日の早朝に会場周辺で、選手やボランティア60名がゴミ拾いを実施している。
そして、今回はAタイプが「ナショナルチャンピオンシップ」となったことだ。チャンピオンシップと一般Aの「差」がなくなって来たことがその理由とのこと。ただ、今回優勝の古谷純平選手のタイムを見ると「ダントツの差」となる別格の走りで終わっている。

事前に氷嚢が配られた。
大会側の「熱中症」に対する努力を感じるものだった。事前に配られたことで使い勝手の確認はもちろん、「熱中症対策は大丈夫ですか?」と問いかけられているように感じたのではないだろうか。何もなければ気が付きもしないし、用意もしなかったかもしれない。今回、もしこれを使わなくても、「他のもの」を考えるきっかけとなったはずだ。
私設エイドも含め、「熱中症対策」の重要性は死活問題でもある。今後、更に必要となり、そうしなければその時期の開催される大会の存続は難しくなるかもしれない。異常気象は異常でなくなり、「普通」になってしまった昨今。暑いことが「らしさ」と言っている場合でなくなって来ている。大会、選手それぞれがしっかりと向き合っていかなければいけない。

レースの前々日に「島祭りParty」が開催された。
選手からは大満足の高い評価となっていて、参加しないのはもったいないと言っても良いだろう。佐渡の様々な食、迫力の伝統芸能、種類も豊富な地酒など、そのクウォリティーの高さが凄い。過去ここまでやってくれたパーティーはあっただろうか、と考えてしまう。下世話だが費用も相当なものと思われる。
このパーティーは2016年から開催されているもので、まず入口では、地元のしまびと元気応援団、健康推進員、農協女性部のみなさんが整列し拍手で迎えてくれる。演目では太鼓芸能集団「鼓童」によるスペシャルライブで盛り上げてくれる。鼓童は1981年創設、佐渡を拠点とし、国際的な活動を展開するプロの和太鼓集団。また、煮しめ、いごねり、イカ飯などの地元食と多くの地酒のほかスイーツまで充実している。


37回を終えた佐渡大会は、国内屈指の名門レースだ。日本の中心に位置し、全国から選手が集まってくる。アイランドバイク、国内最長距離と短めの制限時間は競技性も高く、ステータスも高いトライアスロン。
そんな佐渡だが、演出も十分。パーティーは前述の通り申し分ない人気だが、レース最後に打ち上げられる花火も必見と言える。21時30分、最後の選手がゴールし、全競技が終了したことを伝える花火だ。朝6時から最長で15時間30分戦ってきた選手に送る伝統のフィナーレとなる。もちろん、迫力も十分な花火がBGMと融合しアストロマンたちを労う最高のリワード。
他の大会でも花火が打ち上げられるが、佐渡は別格だ。(今年は強風のため中止)

伝統と実績のある大会だけに完成度は高い。前年の意見の反映や、特に約1000名のボランティアの対応が良く、選手の満足度は高い。選手の声を聞いてみた。
【良かった点】
『ボトルが素敵になりました!機能デザイン共にです。蓋も昨年みたいに外れ易くないし、素材が柔らかいのも良かったです。(漏れなくなりました!)』
『島祭りパーティのホスピタリティ(地域の皆様による温かい歓迎、食事、飲み物、アトラクションなど)が素晴らしい思い出となりました。』
『来年参加したら、またこいっちゃパーティも行ってみたい。』
『体育館でのアンクルバンドチェックが昨年より簡略化されたと思いますが、混雑する箇所が減り、当日朝トランジションで時間的に余裕が有って良かったです。』
『事前に送付の氷嚢(首に巻く氷袋)。当日は使わなかったが、炎天下のランだったら役立ったかもしれません。』
『エイドの氷、飲み物など豊富で私のような下位の選手にも十分行き渡った。』
『最近試行錯誤で熱中症対策の氷嚢、アイデアとしては大変良かったと思いますが、ごわついたり、かさばったりと実際の使い勝手が今一つだった様に感じました。人それぞれ好みもあると思いますで、前のようにTシャツに戻して欲しいです。』
『島祭りのボランティアの皆様の整列によるお出迎えには大変恐縮しました。ただ、本大会は皆で作り上げるものと考えており、過度な礼は廃し、皆様も含めて「仲間」として接して頂く方が、より嬉しく、一体感が高まるのではないかと感じました。』
『島祭りの食事の提供、選ぶ側にも問題ありますが、一皿の量が多い食事がテーブルで食べ切れずに余って残飯となってましたので、テーブル毎にある程度スターターとしてお料理が乗っていれば、最初の大混雑も回避できたかなと。』
『ランのASで本部前など一箇所で良いので、おにぎりやパンなどが欲しいです。バイクではおにぎりがありますが、ランではバナナとスポーツ羊羹しかないので。あと、個人的になりますが、バイクエイドのおにぎりをもう少し小さいと嬉しいです。』
『事前の説明会が動画になったことでマナー悪い選手が感覚的に増えているような気がします。例えば、エイドでの一時停止、バイクの追い抜きなどです。しかし、だからと言って、リアルでの説明会に戻してほしいとは思いません。』
『私設エイドですが、ランコース沿い(商店街付近)で表向きは全選手に提供しているように見せて、実は身内には個別のテーブルに補給食を置かせてました。平等ではないと感じました。昨年のように私設エイド自体を廃止して欲しいです。』

夏のビッグレース、佐渡が終わった。
国内屈指の難コース佐渡。厳しいコースと制限時間に加え、今年は厳しい気象条件となってしまった。
完走のために一年頑張って来たが、波に阻まれ、風に阻まれ、間に合わなかった選手も少なくない結果だった。自然環境も含め、その時、その時の佐渡に立ち向かって行かなければいけない。前日のような天候だったら行けたのだろうか。「タラレバ」などを言っている選手もいない。もう前を向き次の佐渡を目指している。佐渡の借りは佐渡で返さなければいけないと思っている。
そして、2025年の佐渡完走者は例年以上に価値のある完走だったのではないだろうか。波にも負けず、風にも負けず、自身と向き合い、自身に勝ったということ。
全ての選手に拍手を送りたい。
《日時》2025年9月7日(日)6:00~21:30
《総参加選手》
最終出走者数 / 完走者数 / 率 1619名 /1184名 / 73.1%
《参加選手(Aタイプ)》
最終出走者数 / 完走者数 / 率 913名 / 561名 / 61.4%

《Aタイプ・ナショナルチャンピオンシップ男子》
1位 古谷 純平 No.1058 9:02:21 (S0:52:59/B4:58:32/R3:08:10)
2位 寺沢 光介 No.1045 9:49:14 (S0:54:42/B5:23:58/R3:27:58)
3位 山岸 穂高 No.1002 10:00:28(S1:08:01/B5:28:34/R3:20:20)

《Aタイプ ・ナショナルチャンピオンシップ女子》
1位 田中 美沙樹 No.2007 11:33:36(S1:07:20/B6:27:54/R3:53:45)
2位 福島 弥生 No.2019 12:46:13(S1:04:26/B7:20:12/R4:18:05)
3位 宮崎 美菜子 No.2001 12:49:38(S1:23:26/B7:02:51/R4:17:13)
《参加選手(Bタイプ)》※Swim1350m
最終出走者数 / 完走者数 / 率 647名 / 567名 / 87.6%

《Bタイプ男子》
1位 岩渕 努 No.3080 4:52:24(S0:16:49/B3:05:57/R1:26:48)
2位 林 大介 No.3047 4:53:11(S0:16:04/B2:56:47/R1:37:44)
3位 中山 和哉 No.3037 4:56:50(S0:18:08/B3:03:56/R1:31:12)

《Bタイプ女子》
1位 平柳 美月 No.4001 5:06:34(S0:17:17/B3:11:27/R1:35:15)
2位 油井 あまね No.4002 5:16:24(S0:17:47/B3:21:16/R1:34:22)
3位 青木 智恵子 No.4054 5:59:51(S0:23:19/B3:33:47/R1:57:28)

全ての記録:https://www.scsf.jp/triathlon/result.html
◾️Triathlon GERONIMO
「自然相手のトライアスロンだが、厳し過ぎた波と風の佐渡だった。」

Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka

Photoで振り返る今年の佐渡、その3。
ランは会場周辺及び真野湾沿いを4周回、集中力が問われるコース。他のロングに比べれば応援が多いコースでもあるが、バイク190km後のランはサバイバル。例年灼熱となるが、今年は風雨となった。とにかく風が強く、向かい風と追い風が交互に続き、時折強い雨も降ったが、概ね、走り易かったと聞く。太陽からの攻撃は避けられた今年の佐渡だった。そして、成し遂げた姿には感動しかない。














































































































































Congratulations 2025
See you next challenge 2026
SADO2025:http://triathlon-geronimo.com/?p=53188
「来年の佐渡Aは始まっている」

Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka

Photoで振り返る今年の佐渡、その2。
佐渡のバイクは、アイアンマンより長く、世界的にも長い、佐渡島をトレースする美しく、厳しいバイクコースだ。そこへ、豪雨と強風が加わった。元々佐渡のバイクコースは鷲崎から小木までの90kmの向かい風対策が重要とはなるが、想定を遥かに超える向かい風に「心折れた」との声が多数。終盤の小木の坂では、疲弊し切っていた。それでも諦めず、前に進んで行く選手たち。
























































































































































































To be continued
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Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka