第1回となるTRIATHLON DEMOが茅ヶ崎サザンビーチで開催された。(主催:ワイズロード茅ヶ崎店)
このイベントの特徴は、単に商品の展示ではなく、各メーカー、代理店の担当者もトライアスリートであることだ。商品のことだけではなく、それに付随する周辺情報も重要だ。商品の良さは分かったが、いつ使えば良いのかなど、まつわる話はたくさんあるはず。また、実際の使用感などリアルな話が聞けたことだろう。
当日の来場者は、これからトライアスロンを始める人からアイアンマン世界選手権出場者まで幅広い層のトライアスリートたちだった。すでに経験者のトライアスリートは、バイクやその他の用品など具体的な質問となっていたが、これから始める人は、「とにかく何も分からないので来てみました」と言っていた。
「何も分からない」そんな人のためにも開催の意義があった。コトから入るのがトライアスロンだ。まずはエントリーし、練習をする。そうしているといろいろ機材や用品など「モノ」が必要なことに気が付くのだ。
話を聞いてみた。
「すでにスプリントのレースをポチッとしていまいました。今月末がレースです。思い立って、練習を始めたのが5月初め、ちょっと調べてみたら3ヶ月から半年の練習が必要と書いてありました。大丈夫でしょうか?」
「ウエットスーツとトライアスロンスーツはどっちを買ったほうが良いのでしょうか?そもそも違いも良く分かっていません。」
「バイクのギアの位置はどこにすれば走り易いのですか?バイクのこと全然分かりません。」
「バイクに乗るとお尻が痛いのでカバーを付けましたが、それでも痛いです。どうしたら良いのでしょうか?」
「50m泳ぐのに1分10秒サークルで、いっぱいいっぱいです。大丈夫でしょうか?」
とにかく、レースを無事完走することで頭がいっぱいという感じだろうか。不安は隠せない。でもどこかで楽しみにしている表情が印象的だった。これから始まる「トライアスロンライフ」を大いに満喫してほしい。
その他、経験者やベテランは買換えなどを検討している。ロードバイクからトライアスロンバイクにしたい。「異形」や「ディスクブレーキ」も気になる。気になるバイクはあるが、現在のトレンドも考えるべきだろうか。新しいバイクにして速く走りたい、そんな話によくなるが、バイクパフォーマンスを上げるため、自身に合ったバイクを見つけることは簡単ではない。
バイクのパフォーマンスを上げるためには。。。
①機材選択
②フィッティング
③トレーニング
が必要だ。機材の選択とフィッティングはほぼ同時だが、目標の設定によっては、推奨モデルは異なる。まずは、「何がしたいのか」を考えることが先決だろう。また、sそれが決まっていない場合、雑談の中から気が付いてもらえることも多い。ショップ店頭では、関連性のある事柄について話ことも大切なことだ。
「ロードからトライアスロンバイクにしたい」
これは良くある話だが、慎重に進めたい話だ。
①フレーム形状によるエアロダイナミクスの高さ
②DHポジションを有効的にセッティングできる
大きく2つの相互に関係するメリットがある。一般的には前者のメリットを受けるためにはある程度のアベレージスピードが必要なため、メリットを受けられる人は多くはない。一方、後者のメリットは誰でも可能性がある。この後者を考える場合、伸長、体型、身体各部の制限など、しっかりとフィッティングで確認してから、より適正の高いバイクを選択したい。したがって、必ずしも「トライアスロンバイク」になるとは限らないということだ。
当日は、初心者からベテランアスリートまで、いろいろな声を聞くことができた。
cervelo:言わずと知れたアイアンマンNo.1バイク。春先の新型リリースで話題のブランド。
ceepo:国内(宮古島)No.1バイク。前面投影面積に真っ向勝負のパッションバイク。
ARGON18:アイアンマンのレギュラーバイク。剛性バランス、ポジションへのコダワリを持つ。
FELT:コナアイアンマンSUB10(エリート)選手使用率第2位。強者が選ぶバイクでもある。
KUOTA:軽量性、乗り心地、デザイン性なの高さから人気がある。過去にはアイアンマンウィナーズバイク。
KhodaaBloom:ジャパンブランドとして、日本企画で日本人のためのバイクを造っている。
BMC:昨年のアイアンマンでもトップ10使用率となり、SUB10エリートの使用率も高いバイク。
Pinarello:昨年のコナ最速バイク。その驚異的なタイム5年間は破られることはないだろう。
FACTOR:宮古島優勝バイク。その双胴になったダウンチューブが特徴的、独自のエアロ効果が特長。
ZIPP:アイアンマンNo.1ダントツ使用率のホイール。特にこの454はZIPPの真骨頂とも言えるホイールだ。
VISION:ホイールを始め、様々なトライアスロンパーツもリリースする。ホイールはバリエーションが多く、各用途に対応。
XeNTIS:コナではスポークホイールが実績をあげている。リムの空力特性、放熱性にこだわりを持ち、ハイトのバリエーションも多い。
PROFILE:ご存じDHバーのブランド。リムハイトの種類が多いこと、そして、コストパフォーマンスが高い。
SCOPE:新興メーカーだが、その仕上がりは逸品。軽量性など総合的に見てもコストパフォーマンスが高い。
campagnolo:BORA WTOの話題性は高い。WTOとは、Wind Tunnel Optimizedであり、あのBORAのトライアスロン用と考えて良い。
TRIATHLON DEMO @ SouthernBeach
SRAM:アイアンマンでも使用率が復活してiいるコンポ。そして、昨年から気になるフロントシングルは、プロ、エイジ合わせて19名を確認。
Xshifter:ワイヤー引きを電動で動かし、あたかも「電動」であるようにする画期的なパーツで、フィーリングはフルの電動と遜色ない。
CICLO VATION:安価で巻き直しもできるバーテープ。グリップ感、カラーリング、エンドキャンプなど高級感十分。
PROFILE DESIGN:トライアスロンパーツNo.1メーカーだ。DHバーエクステンション形状を刷新し、トレンドに合わせ新たな提案をしている。
fi’zi:k:身体系パーツ、用品に徹底するフィジーク。サドルから始まり、その開発力は高い。トライアスロンモデル定評がある。シューズも身体系のアイテムだ。ニット素地によるフィット性は抜群。更に新素材も導入されるようだ。
ACOR:バイクポーターはオリジナルデザインが出来る。(100ロット)ミニフロアポンプAS3は、まさにミニチュアのフロアポンプで、絶妙な仕上がり。高気圧の対応。そして、マルチに使えるストラップは見事なアイデア商品だ。梱包材の固定に再利用できるこのストラップは重宝。
PROTECT J1:日本製の皮膚保護クリームで、長時間の持続性が売り。
MAURTEN:通常では、吸収が低下する高濃度の炭水化物を封入できるハイドロゲル技術により、体内への吸収を高めることを可能としている。
GOJO:作業時のハンドクリーナー。特にしたの1枚入りは、ツールバッグに忍ばせ、出先のメンテ作業時に活躍。
WAKO’S:モータースポーツからサイクルスポーツまで、ケミカルの代表格だ。展示会での即興メンテナンスが大人気。
OGK KABUTO:日本人のためのジャパンブランドヘルメット。軽量性とエアロ効果を両立した数少ないヘルメットだ。また、サングラスもヘルメット同様に「日本人」へのフィット性を高めている。
KASK:クウォリティの高さではトップレベルのヘルメットだ。このバンビーノはデザインバトルの激しい中で、早くからこの形状を提案している。
rig:日本発のリカバリーサンダルブランドで、フットベットを日本人の足に合わせている。
CRAFT:スウェーデンの機能的ウエアブランドとして定評があり、プロトライアスロンチームのサポートなども行っている。
CATEPY:結ばない靴ひも。ひも自体に弾力性があり、足をサポート、脱ぎ履きをし易くしている。
NEWTON:ベアフットの発想から生まれたフォアフットランニングの第一人者的ブランドで、トップアマの使用率も高い。ソールの突起が特徴的で前足部のショック吸収とともに反発力を生み出すシューズだ。
HUUB:フーブはやはりウェットスーツの高級品であり、逸品として注目されている。各部位への造り込みは徹底され、多くのトッププロ、トップアマが使用している。今回は水温からウェットの使用はなかったが、サポート選手も多く出場している。
SAYSKY:当初から特有であり、異色のデザイン性を放ち、人気となっているセイスカイ。このフローラルデザインも前作のグリーン系からブルー系のニューモデルになりそして、更にオリーブ系の新作が展示されていた。
モノが欲しいのではなく、コトのためにモノが必要になるということだ。
そのモノを使えば、どのような効果があるのか、知りたいのは、常に「その先」のこと。各メーカ-、代理店もそれを伝えるべく、様々な努力をしている。意味のないものは取り扱わない。カタログ、WEBに全ては出しきれない。やはり展示会は「リアル」の意味が大きいということなのだ。
Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka