LUMINA No.48 cutting

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ルミナNo.48発売しました。

今月の「cutting」大塚担当分ご紹介します。

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■スペシャライズド S-Works TT

スペシャライズドは、アメリカの代表格ブランド。1974年に設立し、1981年にMTBを量産するメーカーとして、世界のトップブランドとなった。90年代に入りロードにも注力をはじめ、クウォリティの高いアルミロードをリリース、2000年にはツールドフランス参戦が始まった。2010年にはエアロロードの代表格VENGEを発表、実戦で結果を残した。また、トライアスロンにおいては、2010年の先代SHIV、その後トライアスロンに特化した新型SHIVをリリース、現在、使用率第3位となっている。

そして、現在、最も「エアロダイナミクス」に注力しているブランドと言えるだろう。自社に風洞実験施設、「WIN TUNNEL」を持ち、先日発表となった、ニューVengeの開発も、担当責 任者クリス・ユー氏とともに、エアロダイナミクスへの徹底した分析を行い、リリースに至っている。このWIN TUNNELでは、常にテストを繰り返すことができるのだ。風洞実験は、時間も期間もかかる実験で、それを外部で行うと、「タイムリー」に使用することは難しい。それを自社施設として使用できることは、開発者も改良を繰り返せるのだ。また、「自転車専用」として、「低速度」に合わせた詳細なデータ分析ができることも大きなメリットとなっている。そのため、バイク、ギアの他、ライディングのフォーメーションから、話題となった「すね毛を剃ったら速くなるのか」、ということまで真面目にやってしまうことができるのだ。「剃ったほうがいいよ」とクリス・ユー氏(笑)。

そんな開発力のある、スペシャライズドがリリースした、このヘルメットは、ショートテールTTで、現在、話題の多い、「エアロヘルメット」とは別、同社には、EVADEが存在する。マルチパーパスなEVADEに対し、「エアロ優先」の専用ヘルメットとなる。DHポジション比率と上半身のフォーム、そして、競技レベルなどを考慮する必要があるが、「速い」ヘルメットが完成したのだ。

現物は、ご覧の通り、エアインテークがほぼないデザインだ。サイドにスリットがあり横に当たる空気の整流効果を出している。エアロダイナミスに絞ったデザインだが、フィット性も十分、空冷に関しては、好みもあると思うが、レース、距離、フォームなどから検討すべきアイテムとなる。シールドは、スモークとクリアが付属し、用途、環境に合わせ、交換可能となっている。

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■CANN ショートスリーブ トライトップ & ファティーグショーツ

カンニバルは、1989年創業のオーストラリアブランドで、トライアスロン、サイクル、ライフセーバー、水泳、ランニングなどのスポーツウェアを作っている。製品の95%をオーストラリア本国で製造している。 オーストラリアの
アイアンマンのオフィシャルウエアを製作するなど、カンニバルのロゴマークが入っているを見たことがある人もいるだろう。本国では、カスタムオーダーも行っている。

今回は、ハワイアイアンマンでは、スタンダード化しつつある、「袖付き」ウエアが、カンニバルからもリリースされた。日焼けでのダメージは、「深刻化」と言っても過言ではないだろう。特に長時間となるアイアンマンなどでは、肩、背中などの日焼けが重症化する場合もある。そんな中、オージーブランドのカンニバルから鮮やかなカラーで登場したのだ。

実際のフィット感だが、まずは、重さを感じた。しっかりとした作りで、生地も丈夫なようだ。サイズは、表記より1サイズ上を選ぶと良いだろう。個人的には、トップスは、2サイズ上になりそうだ。このトライトップは、スタンダード型で、首周りは大きく開き、窮屈感がない。逆に生地がしっかりしているせいか、腕周りが気になった。このウエアは、「袖付き」に意味がある。その袖のフィーリングをしっかりと確認したい。ショーツは、パッドと裾周りがチェックポイントとなるが、パッドは薄手の3Dタイプで良いだろう。また。裾は、締め付けのない、グリッパーが心地よくフィットしてくれる。

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チンパンジーは、チェコ生まれの100%天然素材で作られた、サプリメントだ。

今回、「エナジーバー」「スリムバー」「オーガニックプロテインバー」「イッピーバー」の4種がラインナップされているが、やはり、「エナジーバー」がメインとなるのだろうか。

エナジーバーは、フレーバーが6種類ある。ただ、味の違いだけではなく、摂取するタイミング、オーガニック成分量などが違っているのだ。レース前とレース中を対象とするものが多いが、レースの前後、レース前をメインとするものもある。また、オーガニックは、31%のものあれば、60%のものもある。カロリーは一般的で、55gで、215~230kcalとなっている。プロテインバーは100%オーガニックで、蜂蜜や卵も使用していないので、ビーガンの人にも良いだろう。

試食をしてみた。エナジーバーは、特に違和感のない、シリアルで柔らかく、フレーバーも適度で、食べ易かった。個人的なオススメは、「アプリコット」で、僅かな酸味がちょうど良い。これは、アプリコット成分が30%もあるからだろう。スリムバーは更にサクサク系、カロリーを抑え、補給食というよりは、菓子のよう。プロテインバーは、ペーストを固めたような状態、口に入れすぐ溶けるような食感だった。消化が良く、内蔵に負担をかけずに吸収できる。そして、イッピーバーは、「子供用」の補給食なのだ。これは、先述のエナジーバーを更に柔らかく、味をフルーティーにして食べ易くしてある。もちろん、大人が食べても問題はないし、味からこちらを選ぶ人もいるだろう。

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《Mare Ingenii》 P73~75
 
  連載「TriBIKEクロニクル」も是非ご覧下さい。
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「是非ご覧下さい。」

BOSS-N1-STriathlon “ MONO ” Journalist   Nobutaka Otsuka