ルミナNo.43発売しました。
今月の「cutting」大塚担当分ご紹介します。
■STAGES
ステージズは、コロラド州ボウルダーにあり、フィットネスのエアロバイクでは大きなシェアを持つブランドでもある。ほとんどを手作業で行い、カーボンクランクや他メーカーのクランク追加などこだわりを持って開発し続けている。昨年からは、最強チームSKYが使用するパワーメーターとしても話題となっている。もちろん2014年タイムトライアル王者のウィギンスも使用している。
ハワイアイアンマンでもパワーメーターの使用が、昨年881選手確認されている。一昨年は、712選手と、トライアスリートにとっても必須アイテムとなりつつある。そして、そんな中このステージズも19から60選手へと大きく伸ばして来ている。非ドライブ側に装着されているため、実際にはもっと多く使用されていたかもしれないが。ちなみにチームSKY仕様は、ブルーになっているためにしっかりと確認ができる。
このパワーメーターの特長は、価格がリーズナブルであることが挙げられる。最近は、片側計測でコストダウンを図るメーカーが増えてきたが、その中でもズバ抜けている。ステージズは、単にコストダウンのために非ドライブ側クランクにしているわけではなく、ドライブ側の素材やパーツの剛性の違うことによる影響を受けない左クランクからの計測が逆に正確であると考えている。また、通信規格が現在メインとなるAnt+とスマホなどでも対応可能となるBluetooth Smartの両方が使えることにある。新たにデバイスを用意するこ
となく、手持ちのスマホで手軽に使用できる。そして、センサー部はわずか20gなのだ。バッテリー寿命は約200時間となっている。
■selle SMP Tmodel
SMPは1947年創業のイタリアのサドルメーカーだ。100%イタリアメイドにこだわる老舗ブランドで、特徴的なデザインで知られる。
ハワイアイアンマンでも使用率トップ10に入るサドルで、トライアスロンモデルの設定がなかった中での使用率は高い。今回「トライアスロンモデル」がリリースされたことで、その使用率が気になるところだ。
今回のデザインは、今までのような特徴的な曲線デザインではなく、フラットなデザインとなっている。波を打つような曲線は、ピンポイントでの使用感が高く、個人的な意見だが、初めて使った時のフィット感の高さに驚いた。そして、今回は前後動の著しいトライアスロン的な動きに合わせフラットとなった。
このTモデルシリーズには、T1からT4までのバリエーションがあり、今回展開となるのは、T3とT4の2モデル。SMP独自の研究によるパンツサイズからモデルを推奨しているが、この2モデルでパンツサイズのSからXLまでカバーできる。T3は座面が水平方向にラウンド気味で幅は133mm、T4はフラットで幅は135mmとなる。そして、それらの全長は短めで所謂「ショート系」となり前方寄りに座るが、先端が下がった「くちばし状」が、尿道への圧迫を回避している。
実際の使用感だが、予想通りフラット形状が、前後動をスムースにしていた。前方に座ると尿道への違和感がない。逆にサドル幅がナロー形状のためやや下がり過ぎる感はあった。取り付けは、サドル座面とレールの位置が55mm程度と高めのため、現在のサドル高及びフレームの状態など、チェックをしてから取り付ける必要がある。サドル後部の「バイクラック掛け」は、サドル用ボトルケージの取り付けスペースにも問題はなかった。
今回は、シマノの記事広告でも取材協力させて頂きました。
最後に、「2015 SCOTT CUP SADO ASTRO SERIES」の広告に、チームメンバーが写っていました。左の男子、鈴木選手です。
Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka