2021彩の国トライアスロンin加須スペシャライズドカップ GERONIMO COUNT

初めてのカウントとなった彩の国トライアスロン。使用されたバイクから機材傾向とそこから選手の動きが見えるトレンドはあったのだろうか。

GERONIMO COUNTは2015年からスタートし7年目に入った。バイクカウントは、元々コナで30年以上行われ、その使用率が話題となっていた。同様のカウントではあるが、「その先」が知りたかった。例えば、コナという最高の舞台でも実際の「選手層」は幅広い。エイジでのハンデはあるが、やはり「SUB10」で使用されるバイク、本当に速い選手が乗るバイクは何か?サーヴェロのシェアはダントツトップだが、人気のあるモデルは何か?など、もっと突っ込んだ「本当のこと」が知りたい。また、ワンバイ(フロントシングル)などトレンド以前の「兆し」も発見したかった。そんなカウントだ。

まず大会の位置付け(特に選手層)などの「前提」をイメージし、確認して行っているが、今大会、彩の国トライアスロンでは、レースタイプを3つ設定、バイクコースがフラットで、初心者も参加しやすい。また、東京を含む関東圏が主となる選手層であることなども、様々なイメージが沸いてくる。そして、コロナ禍でトレーニングは出来ているのか、そうでないのか、トレーニングができていなければ、機材の新調もしない。中止や延期でレースも少なくなり、モチベーションも下がる中で出場する選手たちの機材はどうなっているのか。

そして、新しく始める選手は増えているのだろうか。コロナ禍2年目となった。今シーズンこそはと思っていたが、レースは軒並み減っている。それでも始めてほしい。そんな兆候は確認されるのだろうか。

あくまでも、使用されているバイクから見ている選手たちの動向、傾向であり、一つの仮設に過ぎないが。

 

2021 SAINOKUNI  Bike ” GERONIMO ” Count

順位 ブランド 使用台数 使用率
1 SPECIALIZED 85 25.1%
2 cervelo 35 10.4%
3 ceepo 22 6.5%
3 FELT 22 6.5%
5 TREK 21 6.2%
6 cannondale 14 4.1%
7 CANYON 12 3.6%
7 GIANT/Liv 12 3.6%
9 PINARELLO 11 3.3%
10 ANCHOR 9 2.7%
11 MERIDA 8 2.4%
12 BMC 7 2.1%
12 BIANCHI 7 2.1%
14 KUOTA 6 1.8%
15 SCOTT 5 1.5%
15 LOOK 5 1.5%
17 COLNAGO 4 1.2%
18 Wilier 3 0.9%
19 ARGON18 2 0.6%
19 BH 2 0.6%
19 DEROSA 2 0.6%
19 FUJI 2 0.6%
19 GUSTO 2 0.6%
19 ORBEA 2 0.6%
19 QR 2 0.6%
26 ANTARES 1 0.3%
26 BOMA 1 0.3%
26 CASATI 1 0.3%
26 cinelli 1 0.3%
26 corratec 1 0.3%
26 DARE 1 0.3%
26 GARNEAU 1 0.3%
26 GIOS 1 0.3%
26 HARP 1 0.3%
26 lapierre 1 0.3%
26 NEILPRYDE 1 0.3%
26 NESTO 1 0.3%
26 QUARK 1 0.3%
26 RIDLEY 1 0.3%
26 signalcycles 1 0.3%
26 TAOKAS 1 0.3%
26 TOYO 1 0.3%
26 VENTUM 1 0.3%
不明 0 0.0%
未確認※ 18 5.3%
43 合計 338 100.0%

※未確認が多かった。1500台のカウントでも2%程度の誤差が通常となっている。

Counted by Triathlon GERONIMO

ダントツの1位は、スペシャライズドだった。その強さは本物で、あくまでもGERONIMO COUNT上だが、4月の石垣島1位、5月のWTCS横浜エリートでも1位のシェアとなっている。今回はSPECIALIZED CUPとして冠スポンサーでもあったが、それが理由ではないということ。スペシャライズドは、自社施設によるエアロダイナミクスへの取組みも最高レベルだが、「フューエル&ストレージ」などのトライアスロンバイクとして「定義」を確立させたメーカーだけに「トライアスロンのスペシャライズド」というイメージは強い。また、2016年頃からいち早くディスクブレーキにも注力し、その普及率は高い。今回使用されている85台の内45台(52.9%)はディスクブレーキ仕様だった。

2位のサーヴェロは、コナでは不動のKINGとなっているブランドだ。車で言えば「F1」しか造らない、そんなブランドでもある。2016年ローンチのPX系は、「異形」を決定的にしたラインで、フューエル&ストレージに加え、フィッティング(ハンドル高など)やユーザビリティまで完成させた究極のトライアスロンバイクとなっている。今回、台数は2位だが、その中でのディスクブレーキ率は、62.9%の1位となっていた。ブランド内の「新型率」が高いことを示している。

3位のシーポは、ご存知ジャパンブランドで、トライアスロン専門メーカーでもある。創設者田中信行氏のパッションが注がれたブランドイメージは、質実剛健のジャパンブランドから現在ではワールドブランドとなり、世界を走っている。また、大きなメーカーではできないトライアスロン専門の良さを活かし、こだわりの開発が行われている。例えば、「MAMBA」はトライアスロンバイクでない。ただのロードでもない。トライアスロンバイクの定義でもある「ヘッド長」「シートアングル」を調整しているロードなのだ。

同じく3位のフェルトも人気ブランドだ。特にトライアスロンの「IA」は、2021年で8年目となるロングセラーモデルだ。2013年に僅かフレーム4本の入荷から始まり、2018年コナでディスクブレーキモデルが追加ローンチとなり現在に至っている。昨年中止になったコナでの「新型」ローンチの話もあり、今後も楽しみなバイクとなっている。現在、「細身」の設計が多い中で、長いとは言えボリューミーなダウン&シートチューブのデザインは人気が高い。

現在は、タイミングが悪い。コロナ禍で予定が狂った。トライアスロンバイクの開発には時間がかかる。また、トッププロではなく、一般エイジからトップアマまでが使用できるバイクが開発のターゲットとなるため、トレンドへの対応も必要となる。

トライアスロンバイクは究極の開発であり、そのメーカーの「実力」を示す物差しでもある。その開発時に培われた技術やデータなどが、ロードバイクにも活かされている。自転車に限らず、「頂点」を極めることは、重要と考えるメーカーが多いだけに、今後も楽しみなジャンルなのだ。

ちなみにトライアスロンバイクとロードバイクを分けた場合、トライアスロンの使用率は、1位スペシャライズド、2位サーヴェロ、3位シーポ、4位フェルト、5位キャノンデールとキャニオンとなっている。ロードの使用率は、1位スペシャライズド、2位トレック、3位フェルト、4位ジャイアント&リヴとピナレロとなっている。ロードバイクは特徴的な結果で、選択肢も多いということだ。

総台数 TOP10台数 使用率
320※ 243 75.9%

※未確認18台除く

Counted by Triathlon GERONIMO

この数値は、TOP10ブランドで占めている割合で、概ね7割前後が境目となる。それを上回り75.9%となっているのは高い結果だったと言える。つまり、TOP10ブランドから選んだ選手が多かったということになる。但し、あくまでも参考値であり、特に「フィッティング」と時間をかけた「ポジション出し」をもって、その結果良いバイクだったということになるが、必ずしもこのTOP10とは限らない。そこには、バイクの「ホームドクター」が必要になる。

また、昨今、高齢化するトライアスリートにとって、トライアスロンバイクがベストは限らない。例えば、前傾がきつい場合、逆に短いヘッド長も必要なくなる。シートアングルに関しては、その調整幅も大きいものが多くなっている。トライアスロンバイクである必要性が絶対ではなくなってきているということなのだ。エアロダイナミクスの観点では、基本的にトライアスロンバイクは絶対に速い。但し、AVスピードが35km以上で走れる選手は多くないとした場合、一瞬の速度ではなく、安定して出し続けられるパワーの持久性が重要となるが、その時のポジションはロードバイクかもしれない。

ちなみにこの数値がコナでは77.7%となっている。(選手2400名)

 

【ディスクブレーキ率】

今回注目の一つが「ディスクブレーキ」だ。これをもって概ね新型バイクのカウントといっても良いだろう。ディスクブレーキは、2016年頃からリリースされ、早いメーカーでは2018年モデルをもって切り替わっている。全体的には18年、19年、20年モデルが、普及3カ年のイメージとなる。但し、トライアスロンモデルについては、ディスクブレーキありきではないため、少しずれが出ている。いずれにしても、「ディスクブレーキ=標準」と言っても良い段階に入っているということなのだ。

冒頭にも前述したが、トレーニングができていればバイクも新しくなる。これはごく普通の流れでもある。バイクの新型比率が高ければ、コロナ禍の現状でも明るい話題と捉えることができると考えている。勝手な仮説ではあるが、やはり高まっていることを期待したかった。

総数   Disc   比率   Rim   比率
Tri Road 合計 Tri Road 合計
320 44 42 86 26.9% 99 135 234 73.1%

Counted by Triathlon GERONIMO

結果は、26.9%だった。悪い結果ではないのではないだろうか。4月の石垣島ではこの数値が18.1%だったことを踏まえると、良いのではないか。今も尚、「コロナ禍中」であり、まだ新型をリリースしていないメーカーがいくつもある。ややメーカーが追いついていない感がある中でのこの伸びは良しとできる。また地域性もあり、関東圏では、デリバリーや情報の伝わりも早い。チーム内での情報、そして、影響も大きく関係している可能性もあるだろう。新しい機材を導入することはモチベーションにも繋がって来ることは事実だけに、無視はできない。

 

【トライアスロンバイク使用率】

GERONIMO COUNTを始めた頃からチェックしている観点として、トライアスロンバイクとロードバイクの比率があった。これも一つの仮説として、ミドルタイプに出るためには十分なトレーニングが必要であり、モチベーションも高いはず。当然ロングも視野に入れ、「トライアスロンバイク」の導入を検討し始めるタイミングでもあるからだ。以前にも述べたが、ミドルはトライアスロンの今を占うレースであると言っても過言ではないと考えている。

大会 年度 台数 Tri 比率 Road 比率 距離
木更津 2017 1557 277 17.8% 1280 82.2% OD
石垣島 2021 824 254 30.8% 570 69.2% OD
彩の国 2021 320 143 44.7% 177 55.3% ミドル・ショート・ミニ

Counted by Triathlon GERONIMO

選手層を占うデータだが、トライアスロンバイクの比率は高かったと言えるだろう。1000名以上のロング、ミドルをメインにカウントしているため、他の大会との比較は難しいが、宮古島でもトライアスロンバイク比率は2019年で51.8%、ミドルオンリーのセントレアで42.9%となっている。そんな中での44.7%という結果だった。これも良い流れと捉えている。前述と矛盾しているわけではなく、様々な切り口で見た場合、トライアスロンバイクの普及率が高まることは盛り上がりのエビデンスの一つと言えるだろう。

 

【DHバー装着率】

最後に、DHバーの装着率を確認してみた。7年目となるこのカウントだが、WTCS以外では初めてDHバーの装着率を確認している。WTCSとは意味が異なり、より「ロードレース化」したバイクとその走りの中で「名残」とも言えるDHバーはどうなっているのか、そんな観点だった。ここ彩の国では、装着しているか、どうかと言うよりは、「非装着」の選手がどの程度いたかを確認したかった。これも多少乱暴だが、DHバーを装着していない選手は、初心者の可能性が高い。但し、バイクのスペシャリストである場合も多々ある。いずれにしても「トライアスロンへの挑戦」は変わらないと位置付けている。前述のトライアスロンバイク比率と同様に、「これから」トライアスロンを楽しんでもらえる人の目安となるのではないだろうか。

総台数 装着 比率 非装着 比率
320 254 79.4% 66 20.6%

Counted by Triathlon GERONIMO

結果は20%超の選手がDHバーを装着していなかった。この観点では良かったのではないかと考えている。どのレースタイプだったのか、恐らくB,Cではないかと思われるが、初心者であれば、ロードスペシャリストであれば、DHポジション走行は、また違うトレーニングと注意点もある。まずは、ロードバイクで「体幹」への意識がしやすい状態で走ることは、段階として必要であり、正解と言えるだろう。

あと、細かく見るとロードバイクの中でもディスクブレーキモデルの非装着率が高くなっている。これは単純に新しいバイクを購入した初心者も多く含まれているのではないだろうか。ちなみにパッドの小さい「ショートタイプ」のDHバーも含まれている。これは、少し意味が違ってくる。短時間使用で、ロードポジション(シートアングルが寝た)でのDHであったりするが、個々のポジションからのチェックは難しいため、「有無」で判断している。

 

【最後に】

他にもコナトレンドのワンバイやDHバーとベースバーを可動式で兼用するモルフテックを使用する選手など「コナ顔負け」のマニアックなバイクも確認されたが。。。

今回はここまで。

 

 

その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=35151

「彩の国を“ DH ” で走るなら、そのための練習を。」

BOSS-N1-S
Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

2021彩の国トライアスロンin加須スペシャライズドカップ RaceReport

6/6(日)埼玉県加須市で「2021彩の国トライアスロンin加須スペシャライズドカップ」(彩の国トライアスロンin加須大会スペシャライズドカップ大会実行委員会主催)が開催された。

■気象(7:00時点):天候 曇り / 気温 21.0℃ / 湿度87% / 風速 0.7m 北東 ※熊谷地方気象台

■スタート数:338名

2年ぶりの開催となった彩の国トライアスロン。6月初めの定番レースが厳しい状況の中でも、無事開催、そして終えることができた。

当日のレースは、タイムスケジュール通りスムースに流れていた。朝6時の受付開始から表彰式の終わる15時まで、時折の天然シャワーはあったが、強い日差しもなく、選手にとっては絶好のコンディションの中の開催であったと言えるだろう。

そして、久しぶりのトライアスロン出場となる選手も多かったと思うが、渡良瀬の醍醐味である高速バイクコースを楽しみ、それぞれの目標に向けてレースを満喫したことだろう。

コンパクトにまとまった会場

彩の国トライアスロンの歴史は長く、1995年に「彩の国トライアスロンin北川辺」(旧北川辺町はのちに加須市となっている。)として始まり、今年で27年目の老舗大会となっている。当時は、オリンピック正式種目を目指す流れとして「インターナショナルスタンダード」のショート51.5kmで開催されていた。今で言うODだ。

トライアスロンは、スイムがあるため、ロケーションの設定が簡単ではない。水辺の近くでバイク、ランが行える場所が必要だが、会場となる渡良瀬遊水池は、絶好のロケーションで、関東圏からのアクセスの良さが人気となり、長く続いている。また、会場がコンパクトにまとまっている。各種目の動線をはじめ、メイン会場と駐車場の距離なども選手からは好評となっている。

ただ、それだけではなく、アットホームな空気感のあるこの大会は、スタッフ、ボランティア、そして、地元などに守られ続けてきた大会でもある。

■コース

【Swim】A: 2.25 / B: 1.5 / C: 0.75 km

10名づつのローリングスタートで、基本的にフラットな遊水池を泳ぐ。レイアウトは、真っ直ぐ泳ぎ、戻る1周750mを周回する。

【Bike】A: 72 / B: 43 / C: 21.6 km

フラットな高速コース。2箇所90度コーナーがあるものの、ほぼDHポジション走行となる。道幅も広く、走り易いコースだが、DHポジションでの練習が必要となる。

【Run】A: 15 / B: 10 / C: 5 km

土手の登り下りがあるものの、ほぼフラットでペースが掴み易いが、単調なため、集中力が鍵となるコース。

 

■レース

【Swim】

7:45:00 レースが始まる。スタートは、彩の国C、B、Aの順番で10名ずつ、10秒ごとのローリングスタートで行っている。1周750mをそれぞれ3周、2周、1周泳ぐ。

レイアウトは、真っ直ぐ泳ぎ戻るだけの単調コースで折り返し地点も距離が短いため、大きく視界に入っている。初心者には安心感があっただろう。ただ、経験の浅い選手も少なくないため、コース取りの見極めは重要となる。やはり、レイアウト上バトルは避けられないため、A、B、Cを分けず、申告泳力順でスタートさせるなどを試しても良いかもしれない。スイム後のバイクコース上の「密」もあり総合的なバランスということなのだろう。

まずは、入水時に注意。下が藻で滑るためだ。各選手慎重に水の中に入っていく。水質が話題となることが多いが、選手からは「イメージしていたよりは良かった」との声を聞いている。濁ってはいるが、無臭だった。渡良瀬川下流に位置する日本最大の遊水池は、もちろん、波や流れはないが、風により、海面は影響を受け易い。ましてや短い周回となるため、完全に「楽勝」と言える選手は多くはなかっただろう。ただ、プールのようなオープンウォーターではトライアスロンの醍醐味に欠けてしまう。また、基本的なことだが、泳ぎ過ぎやその逆など、周回を間違える選手が何名かいたようだ。

イメージとしては「遊水池、ベタなぎ、楽勝」と言うことではないのだが、ごく普通のトライアスロンコンディションであり、概ね、安全面も含め、良いスイム会場だと言えるだろう。

スイムトップのMiho Cは余裕の笑顔でスタートを待つ。
10名づつ、10秒ごとのローリングスタート。

スイムコース全望

周回で一度上陸する

【Bike】

バイクはオールフラットの高速コースだ。2箇所の直角コーナーとそのための減速を除き、ほぼ100%「DHポジション」となるコースで、トライアスロンらしいバイクシーンが拡がっていた。見ていてもその気持ち良さが伝わってくる。一般公道では出来ない走りで、ここぞとばかりに思いっきり走っているように見えるからだ。一方で、高速かつ瞬時の対応が難しいDHポジションで彩の国Aは10周回するため、初心者も少なくない状況では慣れも大事だが「慎重さ」が求められる。

途中、小雨が降り出したが、長く降ることはなく助けられた。雨が降れば、視界、スリップ、また、ハンドルを持つ手が滑るなど、一気に危険性が増す。その点では恵まれたコンディションだったと言えるだろう。そして、ほぼ無風だったことはこの上ないコンディションでもあった。

そして、前述の「DHポジション」が走りを分けている。DHポジションは2つに分かれている。練習を積んで来た「攻め」の走りと、イージーな走りだが、前者は、圧倒的なスピード感で、一般レースながら見応えのある光景となっていた。もちろん、どちらが、良い悪いではない。ランを含め、コントロールが出来ているかであることが重要なことは言うまでもない。ただ、渡良瀬に出るなら「バイク」を強化して走ることが醍醐味と考える選手も多いのではないだろうか。その分、スキル、マナーも重要となってくる。実走のスキルとインドアでの「実走感」を持ち、「遠くを見る」DHポジションでの練習が必要となるだろう。

ルールやマナーという点では、「キープレフト」が徹底され、撮影時も「随分寄って来るな」と感じたくらいだった。事故がなかったのも、道幅の広さとこのキープレフトがあったためだろう。直角コーナーではやや膨らみがちで、熱くなっている選手もいたが、幅広い選手層の大会では仕方ない。

【Run】

彩の国Aのランの頃は暑かった。実は湿度は少し下がっていたが、天然シャワーも降らなくなり、曇りも薄曇りに変わり、陽射しが届き始めていた。

ランは、フラットだが単調なコースで、彩の国Aでは6周を走ることになる。ペースとポジションは掴み易いが、我慢の走りが必要だった。ランではバイク以上にペースの差を感じた。1年以上ぶりのレース出場となる選手も少なくなかったと思われるが、しっかりと走り込んで来た選手の走りは、以前と変わらないシーンとなっていた。

交通アクセスやコースがフラットであることなどから、気軽に申し込める中、「やっているな〜」そんな素晴らしさを感じた。もちろん、それぞれ環境も変わり事情もあると思う。思った走りができなかった選手もいただろう。ただこの場に出て来たことで、様々なことを感じ、きっとスイッチが入ったことだろう。ただ単に辛いランではなく、次に繋がるきっかけとしてはランはいい。

【Finish Line】

積み上げて来たものを出し切れたのか。

思い思いのレースではあったと思うが、無事完走は何より嬉しい。理屈ではなく、ゴールは最高に気持ちがいい。ロングのベテラン選手が、練習感覚で出ていたり、「初ミドル」として頑張って来た選手まで様々な想いがあった。大会開催、否かの中でモチベーションキープも簡単ではなかっただろう。

いずれにしてもこの感動は一人で作ることはできない。

Congratulations !

 

■表彰式

表彰式はしっかりと1時間。

表彰式が中止となる大会も多いが、今大会では通常通り行っている。やはり、大会としては、レースの締めとしてやってほしい。

各賞の景品やジャンケン大会なども、さすがSPECIALIZED CUPの豪華景品で大いに盛り上がっていた。ディスクホイールからヘルメット、シューズ、ウエアなどスペシャライズド製品が、多く提供され、沸いていた。

選手たちは、レース後の高揚感の中で、締めくくりを楽しんでいた。

彩の国A女子総合優勝のMiho C

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■SPECIALIZED CUP

今回の冠スポンサーはスペシャライズド。現在、自転車の各ジャンルにおいてトップブランドのスペシャライズドは、他社が難しいとされる「トライアスロン」への注力も大きいメーカー。4月の石垣島、先月の横浜(エリート)でもトップシェア(GERONIMO COUNT)となっている。

 

■GERONIMO COUNT

前述の通り、シェアの高いスペシャライズドだ。今回は更に冠ということもあったか、スペシャライズドに乗る選手が多かった。データとしては、ダントツのトップシェアだった。85台で25.1%(速報値)の使用率となっていた。

※詳細データはこちら

 

■コロナ対策

検温テント

4月下旬に緊急事態宣言となり、多くの大会が中止または延期となったが、この大会は開催することができた。

感染予防対策は、JTUの運営ガイドラインに基づき、様々な策を講じて開催している。大会前2週間の健康チェックシートから始まった。まずはここからの「意識付け」が大切だったと思う。会場ではサーモカメラによる検温計測を実施。マスクはスタート直前で回収、ゴール後すぐ新しいマスクを配布するなどしていた。また、応援自粛のお願いも徹底していた。一般レースでは、応援は、選手も観客もそのコミュケーションを楽しんでいる。でも今は、レースができるだけで良しとしたい。

無事に終えることができた。400名以下の規模の大会でもその開催は簡単ではない。選手が楽しみにしていることは分かっている。何とか開催したい。関係者の努力や地元の協力など、開催に漕ぎ着けるまでには、多大な苦労があったことだろう。

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【Result】

総エントリー数 / 最終出走者数 375/338名

完走者数 / 率 291名 / 86.1%

■彩の国A 総合男子
1位 菊池 朋明 No.137  3:17:51
2位 高嶺 寛己 No.147  3:24:08
3位 立山 宏一 No.143  3:28:10

■彩の国A 総合女子
1位 Miho C No.102  4:02:19
2位 青木 智恵子 No.109  4:09:15
3位 武田 紗由巳 No.104  4:15:14

■彩の国B 総合男子
1位 江田 祐太朗 No.432  2:06:36
2位 高島 志郎 No.424  2:10:33
3位 阿久津 将 No.449  2:10:37

■彩の国B 総合女子
1位 石井 汐里 No.407  2:26:22
2位 竹内 愛 No.408  2:28:08
3位 日引 華子 No.406  2:28:51

■彩の国C 総合男子
1位 橋本 有広 No.607  1:03:57
2位 洲上 幹太 No.605  1:09:11
3位 Potiron Yoann No.612 1:09:25

■彩の国C 総合女子
1位 高田 彩加 No.601  1:18:31
2位 古田 真子 No.603  1:28:03

※全てのデータ:https://www.sainokunitri.com(6/6投稿にて)

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「アットホームな良いレースだった。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

2021彩の国トライアスロンin加須スペシャライズドカップ Result

スペシャライズドアンバサダー ” TK ” こと竹谷選手も参戦。

2021彩の国トライアスロンin加須スペシャライズドカップが開催された。

心配された天候だが、恵まれたのではないだろうか。降水確率は50~60%程度あったため、すっきりとした気持ちにはなれなかったが、結果的に小雨程度で済み、逆に、選手にとっては、強い陽射しもなく、時折の「天然シャワー」が功を奏した選手も少なくなかった。そして、風はほぼ無風。スイム時に少し波を立てた風は完全に収まり、ベストパフォーマンスを狙える好条件に変わって行った。

各種目において「安全運営」を感じる大会だった。事故が心配されるバイクで、選手からは、「キープレフトが徹底されていて走りやすかった」と聞いている。初心者も出ているため、スイムでのリタイヤ者もいたが、事故などはなく、無事に終了している。一点、スイムアップからトランジットへはすぐ目の前となるが、バイクコースを跨ぐため、スタッフは相当な注意を払っていた。スイム終了後は、舞い上がっている選手も少なくない。選手側からも安全確保を強く意識して、レースに臨みたい。

参加者は、社会人が中心ながら、学生も目立つ幅広い選手層となっていた。また、広島県、宮城県、そして、沖縄県など遠方からの参加者も少なくなかった。遠方からの参加者は、彩の国A(ミドルタイプ)に出場の選手だった。やはり、ミドルであればそれなりの練習が必要、逆に練習したものを発揮する場がほしい。ミドルは、トライアスロン人気の「バロメーター」。スピードと持久性が求められるこの距離は、ロングよりは挑戦しやすく、ショートよりは練習が必要になる。コロナ禍でもしっかりと練習できたことを確認できたのではないだろうか。

取り急ぎの大会開催の報告となる。

Swim 2.25/1.5/0.75km
Bike 72/43/21.6km
Run 15/10/5km

この大会もやはり「コロナ禍対策」を入念に徹底していた。ただ、「コロナに話題が行きがちですが、練習不足による事故などが心配です。」とレースディレクターの飯田忠司氏。レース自体、完走することは容易なことではない。相当な練習が必要なことと「レース慣れ」も必要となる。頻度が減り、1年以上振りのレース出場者も少なくなかっただろう。この「タイミング」は単なるコロナ対応だけでは済まない。練習は当然のことだが、今一度、慎重さを持って臨みたい。

女子総合優勝 Miho C

今回の冠スポンサーはスペシャライズド、各賞の景品やジャンケン大会なども楽しく大いに盛り上がっていた。現在、自転車の各ジャンルにおいてトップブランドのスペシャライズドは、他社が難しいとされる「トライアスロン」への注力も大きいメーカー。4月の石垣島、先月の横浜(エリート)でもトップシェア(GERONIMO COUNT)となっている。

 

【レース結果】

■彩の国A 総合男子
1位 菊池 朋明 No.137  3:17:51
2位 高嶺 寛己 No.147  3:24:08
3位 立山 宏一 No.143  3:28:10

■彩の国A 総合女子
1位 Miho C No.102  4:02:19
2位 青木 智恵子 No.109  4:09:15
3位 武田 紗由巳 No.104  4:15:14

■彩の国B 総合男子
1位 江田 祐太朗 No.432  2:06:36
2位 高島 志郎 No.424  2:10:33
3位 阿久津 将 No.449  2:10:37

■彩の国B 総合女子
1位 石井 汐里 No.407  2:26:22
2位 竹内 愛 No.408  2:28:08
3位 日引 華子 No.406  2:28:51

■彩の国C 総合男子
1位 橋本 有広 No.607  1:03:57
2位 洲上 幹太 No.605  1:09:11
3位 Potiron Yoann No.612 1:09:25

■彩の国C 総合女子
1位 高田 彩加 No.601  1:18:31
2位 古田 真子 No.603  1:28:03

※全てのデータ:https://www.sainokunitri.com(6/6投稿にて)

 

 

 

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「ミドルが安心して楽しめる大会!」

BOSS1small

【取材予定】2021彩の国トライアスロンin加須スペシャライズドカップ

今年の彩の国トライアスロンは、SPECIALIZED CUPとして開催される。

関東からは、交通アクセスの良いロケーションとなる彩の国。渡良瀬遊水池を使用し、オールフラットのバイクコースは、幅広い選手が参加できる大会だ。また、ミドルタイプの他にショート、スプリントも併設され、距離も選べる理想的な設定となっている。

トライアスロンで使用されるバイクは、トライアスロンバイクとロードバイク。このコースは、もちろんトライアスロンバイクが絶対的に優位となるが、これもどこまで「DHポジション」で練習してきたかにかかっている。普段DHポジションで練習をしていない場合、無理して取らない方が賢明だろう。逆に練習を積んだ選手は楽しみなコースでもある。インドアでのトレーニングが増え、DHポジションでの練習時間が取れている選手も少なくない。

あとは、高速コースのため、安全には気をつけたい。前を見て、真っ直ぐ走ること。当たり前のことだが、今一度、冷静な状況判断が求められるだろう。上りなどのハードさはないが、どんなコースでも必ず「危険性」はある。

いずれにしても開催となったことが何よりだろう。

■開催日 2021/6/6(日)

■競技

種目 距離 制限時間 定員 
彩の国A S2.25km-B72km-R15km 89.25 km 5時間30分(スイム1時間20分) 200
彩の国B S1.5 km-B43km-R10 km  54.5 km 3時間40分(スイム1時間) 130
彩の国C S0.75 km-B21.6km-R5km 27.35 km 2時間(スイム40分) 50

*スイム1周約750m、バイク1周約7.2km、ラン1周約2.5㎞予定

※詳しくは、https://www.sainokunitri.com

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「取材は初のレース!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

ワールドトライアスロンシリーズ2021横浜 GERONIMO Count

WTCS横浜におけるバイクデータとなる。

使用されるバイクは、ロードバイクとなるため、アイアンマンのような特有のバイクではないが、その中に見えてくるトライアスロンとしての「傾向」「特徴」は確認できたのか。オリンピックを目前に世界のトップたちが使用したバイクをシェアから観ている。今回のレースでもバイクの重要性は一目瞭然だった。所謂エアロ形状、シートアングルが立ち、フューエルやストレージ機能を持つトライアスロンバイクでない「トライアスロンで使用するロードバイク」という新しいカテゴリーにも期待したいが、現在はそこまで至ってはいない。ただ、各選手のこだわりや工夫が今後の開発に活かされてくるはずだ。

まずは、ウィナーズバイクをチェック。エリート男子はGIANT、エリート女子はSPECIALIZEDとなった。

エリート男子のウィナーズバイクは、ジャイアントPROPEL ADVANCED SL DISCのエアロロードで、もちろんディスクブレーキ仕様となる。ホイールは、ジャイアントブランドのCADEXで、フロント42mm、リア65mmでセッティングしている。コンポーネントはDURA-ACEのDi2、パワーメーターはSHIMANOとなっている。DHバーのアームレストは大きめで、バイクでのパフォーマンス重視も伺える仕様だった。

エリート女子のウィナーズバイクは、スペシャライズドS-WORKS TARMACだった。但し、ブレーキはディスクではなかった。ホイールは、スペシャライズドブランドのROVALで、前後に50mmをセッティングしている。コンポーネントはDURA-ACE、パワーメーターはQUARQとなっている。女子の使用率が少ないビッグプーリーもインストールしていた。バイクパフォーマンスの高いニブのバイクはリムブレーキにメカニカルシフトだった。

【ブランド別使用率】

次にバイクシェアは下記の結果となった。

今年も予想通り、スペシャライズドの使用率が高かったが、2015年以降ではダントツの26台だった。このデータは男女合計の台数となっているが、スペシャライズドは、女子の使用率が例年高い。今回は26台中17台が女子選手であり、女子の30.9%を締めるまでとなっていた。モデルは、内21台と圧倒的にTARMACで、他はVENGE、AMIRAが使用されている。アイアンマンではサーヴェロが多いが、WTCSではスペシャライズドがKINGということになる。

順位 ブランド 使用台数 使用率
1 SPECIALIZED 26 22.6%
2 TREK 10 8.7%
3 SCOTT 6 5.2%
4 BMC 5 4.3%
4 COLNAGO 5 4.3%
4 CUBE 5 4.3%
4 GIANT 5 4.3%
4 LAPIERRE 5 4.3%
4 VENTUM 5 4.3%
10 ARGON 18 4 3.5%
10 cannondale 4 3.5%
10 cervelo 4 3.5%
13 CANYON 3 2.6%
13 Wilier 3 2.6%
15 BH 2 1.7%
15 Cinelli 2 1.7%
15 FELT 2 1.7%
15 Liv 2 1.7%
15 ORBEA 2 1.7%
20 ANCHOR 1 0.9%
20 BIANCHI 1 0.9%
20 ceepo 1 0.9%
20 CIPOLLINI 1 0.9%
20 FACTOR 1 0.9%
20 FOCUS 1 0.9%
20 PINARELLO 1 0.9%
20 PROCYCLE 1 0.9%
20 REAP 1 0.9%
20 RIDLEY 1 0.9%
20 ROSE 1 0.9%
20 SIMPLON 1 0.9%
20 STEVENS 1 0.9%
20 SWIFT 1 0.9%
20 vigorelli 1 0.9%
42 合計 115 100.0%

Counted by Triathlon GERONIMO

 

【詳細分析】

各ポイントについて分析している。まずは、「トライアスロン」で使用するバイクの主な特性について、その動きを見てみた。下記の3点は、「エアロダイナミクス」に関わるファクターとなるが、ドラフティングレースとなる今大会では、「ロードレース」に近いため、必ずしも絶対条件ではない。ただ昨今「バイクの重要性」に注目が集まる中で、単なるロードレース化ではないため、選手の対応が機材面のバイクという形となって表れている。

①エアロロード

②ホイールリムハイト

③DHバー

以下、2点は基本的なバイクトレンドとなる。電動変速システムの普及については今更というイメージはあるが、実はワールドクラスの今大会でも、完全普及とはなっていない。そして、ディスクブレーキについては、普及3カ年も経過し、確認のタイミングと言えるだろう。

④電動変速システム

⑤ディスクブレーキ

以下は、流行りも含めスペシャルパーツの動きとなる。ビッグプーリーも話題としては久しいが、現在どうなっているのか。そして、18年からスラムのワンバイをきっかけとして、コナでは確実に伸びを見せているフロントシングルは、このレースでも有効性があるのか、興味の沸くところである。

⑥ビッグプーリー

⑦ワンバイ

前提として、2021年のWTCS横浜大会115選手の結果であり、全てを計るものではないが、概ね、方向性について大いに参考になると考えている。

【エアロロード】

エアロロードのジャンルが注目を集めるようになって10年以上となる。トライアスロンバイクの開発と前後または、同時期に開発されることが多い。各社ロードバイクの中では最もエアロダイナミクスに優れたモデルシリーズと位置付けている。トライアスロンで使用されるロードバイクとしては、画期的なイメージではあるが、重量、剛性面などから必ずしも選択されているわけではない。

フレーム 男子 女子 合計 使用率
エアロ 31 19 50 43.5%
非エアロ 29 36 65 56.5%
合計 60 55 115 100.0%

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エアロロードは減っていた。2015年の38.7%から、2018年では50.0%に伸びていたが、今大会では50%を切ってしまっているのだ。

昨今のメーカーの動きでは、軽量のオールラウンド系やエンデューロ系にもエアロダイナミクスが高められており、一つのジャンルとして、「エアロロード」を確立するためには、トライアスロンバイクのような、より高いエアロダイナミクスを求めなければいけないが、ロードバイクの良さである「機動性」からはその融合が簡単ではない。重量化であったり、剛性が高くなり過ぎたりと、難しい点も多い。

ただ、エアロダイナミクスは永遠の「絶対テーマ」だけに、あらためて、そのジャンルが確立することを大いに期待したい。特にポジション等も含め、総合的な「トライアスロン向きバイク」は。まだまだ開発の余地がある。

順位 ブランド モデル 使用台数 使用率
1 TREK MADONE 8 16.0%
2 CUBE LITENING C:68X 5 10.0%
3 GIANT PROPEL 4 8.0%
3 LAPIERRE AIRCODE 4 8.0%
3 SPECIALIZED VENGE 4 8.0%
25 50.0%
30 合計 50 100.0%

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エアロロード全50台の中で、最も多く使われているモデルは、代表格と言えるトレックMADONEだった。MADONEは、トライアスロンモデルのSPEEDCONCEPTからフィードバックされたエアロダイナミクスを活かし、そのロード版として完成度の高いモデルとなっている。また、当初からエアロロードの剛性が高過ぎる傾向にあるという課題に着目していたトレックは、独自のシステムIsoSpeedにより、快適性向上への対策を施している。この点に関してはトレックのみならず、各社も共通の課題であり、今後の「第2次エアロロード世代」へ向けて、開発が期待されている。

【ホイールリムハイト】

ホイールのイメージは、まず、フレーム形状と同様に、トライアスロン特有の「エアロダイナミクス」が挙げられるが、その目的は前後により異なる。

フロントは、エアロダイナミクスと、横風などの影響からハンドリングを考慮したチョイスとなる。50mmを超えてくると、ハンドルを切った時に重さ(空気抵抗)を感じるくらいとなる。また、リアは、エアロダイナミクスとともに更に重要となるのは、「高速巡航性」となる。これはホイールの剛性と大きく関係してくる。レースコンディションにもよるが、リアにディスクホイールを使用するのはそのためだ。ただ、その反面として、剛性が高過ぎれば、脚への負担も大きくなる。その辺りのバランスを見ながら、選手たちはホイールを決定する。

このハイトだけで述べるのはやや乱暴ではあるが、概ね傾向は出ている。本来ならば、メーカー間の「重量剛性比」など更に掘り下げる中で、カウントの精度は高まるのだろう。また、一般選手において、エアロダイナミクスはある程度走る力が必要だが、剛性による高速巡航性は誰でも体感できる。一定の速度で走り続け易くなるということだ。そんな極めて重要な武器がホイールだ。

男子
リムハイト フロント 使用率 リア 使用率
55mm以上 15 25.0% 24 40.0%
50~54mm 15 25.0% 13 21.7%
40~49mm 23 38.3% 19 31.7%
30~39mm 7 11.7% 4 6.7%
29mm以下 0 0.0% 0 0.0%
合計 60 100.0% 0.0%
女子
リムハイト フロント 使用率 リア 使用率
55mm以上 9 16.4% 14 25.5%
50~54mm 4 7.3% 11 20.0%
40~49mm 21 38.2% 18 32.7%
30~39mm 20 36.4% 11 20.0%
29mm以下 1 1.8% 1 1.8%
合計 55 100.0% 55 100.0%

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これも想定される結果ではあった。男女別で見ればやはりパワーの違いにより、剛性、軽量性などがチョイスされている。また前後別では、男子の55mm以上がイメージを超える使用率となっていた。

あと、過去データとの比較は、リムハイトの前後異径サイズが少なかったり、バリエーションが少なかったため比較が難しいが、ほぼ同様と見られる。ただ、男子のフロントが低くなる傾向が出ている。

そして、ホイールメーカーの使用率は、下記の通りの結果だった。

順位 ブランド 使用台数 使用率
1 ROVAL 24 20.9%
2 DT SWISS 22 19.1%
3 ZIPP 10 8.7%
4 SHIMANO 8 7.0%
5 ENVE 7 6.1%
5 CADEX 7 6.1%
5 BONTAGER 7 6.1%
30 26.1%
25 115 100.0%

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結果は、バイクの使用台数から予想された完成車系のROVALが20%を超える使用率となっていた。また、コンポ系のSHIMANO、ホイール専門のMAVICなどが大きく落としている。として、目を引いたのが、「DT SWISS」だった。2018年では、僅か3台の使用だったが、大躍進の結果となった。DTはスイスの老舗ブランドで、現在では、「ハブ」が有名なメーカーだ。他社のホイールにも多く採用され、そのホイールのランク付として「DTハブが使われている」などと表現される不動のメーカー。また、リム高のバリエーションも多くラインナップしている。

【DHバー】

DHバーが付いていればトライアスロン。そんな象徴とも言えるパーツは、単独走行時に身体を狭め、低く構え、エアロダイナミクスを高めるためのパーツだ。ただ、一般レースやアイアンマンなどドラフティングのないレースで主に使用されているが、WTCSのようなレースでも先頭を引く時には有効的な機材となるため、その可能性に対し、装着されている。ドラフティングのないレースでは、このバーを持ったポジションが標準であり、逆にWTCSのドラフティングレースでは、ドロップを持つことが標準となる。つまり、先頭を引いたり、レース展開を変え、勝負を決める時に使用される重要なパーツと言える。

DHバー 男子 女子 合計 使用率
使用 36 25 61 53.0%
不使用 24 30 54 47.0%
合計 60 55 115 100.0%

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今回の結果で一番気になったのが、このDHバー装着率だった。15年は35.7%、18年で39.8%となっていたが、今年は大幅に伸ばし、半数以上の装着率となった。バイクでの様々な状況変化であったり、そこへの対応、そして、仕掛けるための重要なパーツとして装着されている。当然、仕掛けるためのバイクの力がなければ意味がない。ドラフティングレースにおいてもバイクパフォーマンスが上がって来ていることを物語る機材傾向と言えるだろう。

【電動変速システム】

2012年のシマノULTEGRA Di2のリリースから10年目となる。完成車に設定されたモデルは安価ではないが、購入時には必ず検討する機能の一つであり、絶対条件と言えるかもしれない。電動ゆえに、変速スイッチをハンドルとDHバーに分岐し、2箇所から変速ができる。また、ワイヤー引きのバーコン仕様については、レバーが固かったが、スイッチボタンを押すだけの電動は、DHポジションのブレを抑え、抵抗の少ない理想的なライドも可能にしている。費用対効果としては申し分ない機能が、選ばれている理由だ。また、スラムの「ワイヤレス」も極めて画期的なパーツとして、イージーインストールなどから人気が出て、今や、Di2との選択肢にもなって来ている。

電動変速 男子 女子 合計 使用率
使用 55 49 104 90.4%
不使用 5 6 11 9.6%
合計 60 55 115 100.0%

Counted by Triathlon GERONIMO

結果は、圧倒的な使用率であり、普及率と言った方が良いかもしれない。ただ、エリートレースとしては、まだ90%なのかと言った印象も受けてしまう。エリートと言っても各国、各選手間でも事情があるようだ。恐らく開催されなかった昨年の時点でもほぼ同様の普及率だったと思われる。概ね標準化となった電動変速システムだが、リーズナブルなULTEGRAをもってしても、時間のかかる結果となった。

アンチとして、電源関係のトラブルなど以前は理由の一つでもあったが、GPS、パワーメーターなどバイクも様々なパーツが「スマート化」され、まさにIoTの流れで繋がり、ほんの入り口に過ぎない電動変速化には時間がかかった。ただ、流れは来ていて、スマート化には慣れて来た。今後は、効果の大きな機材の導入への加速は期待できるだろう。

順位 ブランド モデル 使用台数 使用率
1 SHMANO DA Di2 54 51.9%
2 SRAM RED eTap 24 23.1%
3 SHMANO ULTEGRA Di2 23 22.1%
4 SRAM FORCE eTap 3 2.9%
合計 104 100.0%

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圧倒的にSHIMANO系Di2が多い誰もが予想できる結果ではあった。DAとULT合わせて74%を占めている。ただSRAM系eTapも18年の20.0%から26.0%となっていることも注目したい。世界の圧倒的シェアを持つ「質実剛健」のシマノに対し、古くはDHバー先端変速システムの「グリップシフト」や軽量性など特徴を図り、変速機の電動ワイヤレスや小型バッテリー、肉抜率の高いディスクブレーキローターなどリスキーとも思われる「斬新さ」が特徴のスラムには「面白さ」を感じてしまう。昨今話題となる「ワンバイ」もスラムだ。大きな勢力図が変わることはないが、ライバルメーカーがいることで、更にシマノも進化する。今後の開発が楽しみな機材だ。

【ディスクブレーキ】

ディスクブレーキモデルが出揃ったのは、2019年リリースの「2020年モデル」からだ。早かったスペシャライズドは、2016年から2018年モデルで概ね、切り替えが完了している。そして、最後の大メーカートレックが2020年モデルをもってほぼディスクブレーキ化となっているからだ。電動変速システムよりも明らかに「新型」のイメージを持つディスクブレーキモデルに対しては、各社も切り替えが急がれた。この背景には、安全性が挙げられる。ディスクブレーキありきではなく、ワイド化されたホイール、チューブレスタイヤなど、足回りが強化され、同時に制動力向上も進められた来た。ある意味、安全面においては、電動変速やその他のパーツなどと比べられないくらいの重要性があった。

Dブレーキ 男子 女子 合計 使用率
使用 53 46 99 86.1%
不使用 7 9 16 13.9%
合計 60 55 115 100.0%

Counted by Triathlon GERONIMO

結果はデータの通り、高い数値となった。エリートはサポートを受けている選手が多いため、当然の結果である。2018年大会時は、僅か13.0%であったため、完全普及と言えるが、当時は開発が遅れているメーカーもあったため、出揃っていなかったと言うのが正しいかもしれない。いずれにしても、WTCSの世界では、電動変速システムとディスクブレーキは、「標準化」が落ち着いた。

順位 ブランド モデル 使用台数 使用率
1 SPECIALIZED TARMAC 18 18.2%
2 TREK MADONE 8 8.1%
3 CUBE LITENING C:68X 5 5.1%
3 VENTUM NS1 5 5.1%
5 GIANT PROPEL 4 4.0%
5 LAPIERE AIRCODE 4 4.0%
5 SPECIALIZED VENGE 4 4.0%
51 51.5%
合計 99 100.0%

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ディスクロードのシェアは圧倒的にスペシャライズドとなっていた。もちろん使用台数が多いこともあるが、2016年から早々にディスクブレーキに注力しているメーカーであることも合わせての使用率の高さと言えるだろう。モデル別となっているが、VENGEなども合わせると更に増えることになる。使用台数が大きく関わるが、事実となる。

【ビッグプーリー】

ビッグプーリーもトレンドと言われ久しいが、その後、動きはあったのだろうか。効果の大きさは、「体感」できる数少ないパーツでもある。回転時の抵抗が大きく軽減されることで、ペダリング効率を向上させている「アイデアパーツ」だ。ビッグプーリーは、チェーン、プーリーのベアリングの摩耗を抑え、最大の体感は、アウターローでの状態で確認できる。各社鎬を削りリリースしているが、プーリーケージ(本体)の剛性が大きなポイントとなるだろう。

Bプーリー 男子 女子 合計 使用率
使用 11 5 16 14.8%
不使用 49 50 99 91.7%
合計 60 55 115 100.0%

Counted by Triathlon GERONIMO

使用率は、2018年の12.0%に対し、僅かに伸びているものの、低空飛行と行った感じだった。先述の通り、効果は極めて高いが、リアディレーラーの「改造」ともなるので、このエリートレースでは、サポートの関係もあるだろう。

【ワンバイ】

スラムの専売特許とも言える「ワンバイ」は2018年のコナで19台確認、翌年2019年では、63台に増えていた。その63台のうち20台はプロ選手の使用となる。このパーツが普及の兆しを見せているのは、スムースで単純な変速動作とそのデメリットが少ないことが挙げられる。ワンバイは単純にフロントをシングルにして、ディレーラーを外しただけではない。それをすればすぐにチェーンが脱落してしまう。スラムだからこそできているシステムとなる。チェーンとチェーンリングの噛み合いをX-syncという構造で極めてマッチングの高い造りとなっている。写真と同じ状態で使用する選手も多いが脱落防止パーツを取り付けることもできる。

現在、アイアンマンの世界ではこのシンプルな構造と見た目が新しいトライアスロンバイクの姿として注目を集めている。

ワンバイ 男子 女子 合計 使用率
使用 4 1 5 4.3%
不使用 56 54 110 95.7%
合計 60 55 115 100.0%

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結果は、ごく僅かな使用に留まっていた。ただ、使用する選手を想定していなかったため、台数よりもその事実に驚いた。このシステムは、概ね各ギアテーブルをカバーし、アイアンマンでもプロ選手から「全く問題ない」と聞いている。ただ、加減速を繰り返すロードレースのような走り方をするWTCSなどのドラフティングレースでは、シビアな変速が求められることが想定されるため、使用はほぼ無いと思っていた。それよりも誤操作やチェーン脱落抑止、クイックでストレスフリーを優先する選手が使用している。

最後に。ここでの傾向が、一般選手に全て当てはまるわけではないが、考えるべきポイントであることは間違いない。バイクを速く走るためには、この機材と上手く付き合えるか、無視できない重要なポイントでもある。また、スイム、ランと違い、安全面に大きく関わるという点では、ディスクブレーキやホイールにも興味を持ちたい。

 

 

「トライアスロン用ロードバイクの開発に期待!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

ワールドトライアスロンシリーズ2021横浜 Race Report

5/15(土)神奈川県横浜市で「ワールドトライアスロン2021横浜大会」(世界トライアスロンシリーズ横浜大会組織委員会主催)が開催された。

■気象:天候 晴れ / 気温 26.0℃ / 水温 20.6℃ / 風速 4.0m 南

■スタート数:女子55名、男子60名

2年ぶりの開催は、天候に恵まれた。この時期、雨や雨上がりなどのウェット路面も多い。選手にとっては、バイクでの展開予想が難しく、安全面においても慎重さが求められた。今年は、パラトライアスロンの朝の時間は曇っていたが、エリート女子がスタートする頃には、明るくなっていた。そして、ランスタートの11:30頃には青空となり、強い陽射しの夏日となって行った。

昨年は、コロナ禍により中止となった。もちろん、今年の開催も危ぶまれていたが、無事開催に漕ぎ着けている。15日のエリートレースは、外国勢がメインとなる国際大会のため、オリンピックで話題となっている「バブル方式」をコロナ対策として採用し、外部との遮断を徹底していた。その他、様々な対策を実施している。

さて、当日のレースは、例年通りの最高レベルを確認することができた。選手によっては、調整がベストでなかったかもしれないが、想定内として、ベストな走りで臨んでいた。女子は、アメリカのテイラー・ニブがバイクで先行し、ランの速い選手から逃げ切って勝っている。男子は、ノルウェーのクリスティアン・ブルンメンフェルトが、終始バイクをコントロールし、ランで見事に競り勝っている。いずれにしても「バイク」の重要性を感じるレースだった。

WTCS横浜大会は、今年で11回目となるシリーズ最多開催大会だ。国内でトライアスロン大会が始まって40年。その中でもこの上ないロケーションとなる横浜大会だ。マラソンで言えば東京マラソンだろうか。地方からの参加者も多い、国内屈指の人気大会だ。

横浜は、異国情緒の溢れる都市で、歴史的建造物などが多数あり、一つの博物館のようなロケーションとそこを交えたコースとなっているのが特長だ。国際大会として外国人選手に走ってもらう、最高の「おもてなし」コースとも言える。厳密にはエリートとエイジレースではコースは異なるが、スタート、ゴールは同一のため、迫力のエリートレース観戦(今年は自粛)、翌日の参戦で大いに楽しむことができるだろう。

■コース

【Swim】750m × 2周

ポンツーンから一斉スタートで、「氷川丸」が目標物となる。一見フラットだが、チョッピーな海面となることが多い。全景が確認でき、観戦もし易い。

【Bike】4.45km × 9周

フラットながら、カーブ、コーナーは20か所以上となるテクニカルコース。スピードの加減速も著しく、スキルやバイク特性も大きく関係するコースとなっている。また、歴史的建造物の間を走る横浜を象徴するロケーション。

【Run】2.5km × 4周

バイクコースを短くしたようなフラットコースで、4周回のため、ペースを掴みやすいが、日陰はほとんどない。普段は圧倒的に応援、観戦者の多いコースとなる。

 

■エリート女子

【Swim】

10:16:03 女子のレースがスタートした。スタート時は、時折強めの風が吹くものの、まだ陽射しもさほど強くない中でのスタートだったが、水はやや濁っていた。例年通りチョッピーな海面で、全体的にタイムは悪く、2019年に比べ、トップで40~50秒遅れの19分台半ばとなっていた。

終始レースを引っ張り、安定したスイムを見せていたラパポートとカルバーリョがトップタイムの19:29でアップ、続いて19分台は半数以上の28名でフィニッシュしている。前回優勝のザフィアエスは、トップから30秒遅れのアップだった。

【Bike】

バイクに入ると、そのままニブが先頭でバイクスタートしている。スイムの速い選手10名程度が順にスタート、徐々に先頭集団を形成していく。2ラップ目では13名で先頭をキープ、その後、大きな集団が二つ形成され、周回を重ねて行くかに見えたが、動きがあったのは3ラップ目で、ニブとキングマが仕掛けた。

二人の逃げは最後まで続いた。やはり、ランを得意とする選手を抑えるためにバイクで勝負に出ている。ニブにとっては自国のラパポートやスパイビーの追い上げが脅威となるからだ。結果は、ニブがバイクもトップタイムとなる58:21でフィニッシュしている。バイクの重要性が際立った展開となった。

【Run】

当日は、暑さとも戦うこととなった。ちょうどランスタートの頃から雲が切れ、強い陽射しとなり、最高気温を記録している。選手たちはエイドステーションに用意されたペットボトルの水を頭からかけながら走っている。

レースは、バイクで抜け出しトップフィニッシュしたニブとキングマの二人がサイドバイサイドの展開を見せることになった。そして、バイクで遅れていたラパポート、スパイビー、ハウザーらの猛追が始まった。そのペースは徐々に上がり、まさにサバイバルな展開となって行った。追いかける選手たちのペースの篩にかけられ、周回ごとに徐々に人数が減り、優勝争いが絞られて来た。特にラパポートは、ランラップとなる見事な走りを見せ、最終ラップで2位のキングマを捕らえた。

結果は、1位ニブ、2位ラパポート、3位キングマだった。今回もアメリカ勢が、その強さをアピールする、バイクの強さやそのタイミング、ランのスパートなど、見せ場を作る展開となった。

バイクでのアドバンテージを最後まで守り、見事1位となったニブ。
レースを盛り上げた2位のラパポートは、ランラップ1位。
日本人1位、総合21位の高橋
ランラップ2位(33:37)の上田の走りは圧巻。

 

■エリート男子

【Swim】

13:06:00 男子のレースがスタートした。女子のスタート時より、気温も上り、陽射しも強い。風も出て来ている。水は変わらず、やや濁り、ざわつくコンディションの海面となる。タイムは女子ほどではないが、2019年に比べるとやや遅くなっている。スイムトップのルイで19秒遅れとなっている。

レースをコントロールしているのは、前回大会優勝のルイだ。予想通りの展開ではあるが、圧倒的な速さを見せている。そのまま、トップをキープし、18:00でアップ、続いて18:15までに17名がフィニッシュしている。北條ら日本人選手も2名がトップグループで健闘を見せている。

【Bike】

バイクは、スイム1位のルイがトップでスタート。その後も順次スタートし、多少バラけているものの、第1パックは27名。1周目で最初の篩にかかり、2周目には古谷を含む19名に絞られている。僅かに遅れるが、北條を含めた6名のパックが前を追っている。そして、第2パックも13名で形成、まだまだいつでも展開が変わる状況ではあった。3周目では、北條も戻り、第1パック22名となった。ただ、第2パックは24名の大集団となり、いつでも追い上げは可能となっている。この時点でもまだ、ジーンやイーは、第2パックで走っている。4周目も変わらず先頭は22名だったが、良いポジションで走っていた古谷がパンクに見舞われ、5周目でリタイヤとなっている。5周目は大きな動きはなく、21名で先頭を形成している。ただ、ペースは上り、60名でスタートしたレースは53名に。

そして、6周目で大きな動きとなった。第2パックが先頭を捕らえ、42名の大集団となり、終盤の3周に突入した。もちろん、ジーン、イーも含まれ、日本勢も4名走っている。7周目からの大集団の動きはなく、42名のままラストラップに入った。7周目からブルンメンフェルトが集団の前でペースをコントロールしていた。ラン勝負に持ち込む準備が着々と進められていた。

2位のジーン、バイクスタートは、50番以上遅いポジションからだった。

4周までは先頭集団の中で良いポジションだった古谷、前輪のパンクに見舞われDNF。

【Run】

男子は大集団のままバイクフィニッシュとなっている。完全にラン勝負という展開だ。ここまでレースを引っ張ってきたショームブルクがトップでランスタート、ジーンが続いている。ブルンメンフェルトは5番手でスタート。第2グループでは、ルイを先頭に北條がピタッと付いている。

すぐに優勝争いは、ジーン、ブルンメンフェルト、イー、ショームブルクの4名に絞られた。2周目も4名のサバイバルが続いている。3周目で驚異的な追い上げを見せたのが、ピアソンだった。ショームブルクを捕らえ、更にペースを上げている。最終ラップに入ったところでは、イーに追いつき、3位争いを展開している。一方、優勝争いは、ジーンとブルンメンフェルトの一騎討ちとなり、激しい競り合いとなって行った。ブルンメンフェルトは、ジーンのリズムを読み取るかのように接近、冷静な走りをしていた。

結果は、1位ブルンメンフェルト、2位ジーン、3位ピアソンとなった。ブルンメンフェルトは、見事ランラップ1位で制した。「作戦通り」の展開だったのだろうか。

日本人1位、総合16位の小田倉、ランラップは30:48でカバー。
最終ラップ!

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今回は、バブル方式で選手、関係者を外部と隔離、遮断している。PCR検査は、出国前から始まり、多い選手で7回は実施するとのこと。また、入国後の練習も専用のスペースを確保し、毎日3種目できるよう対応していた。

この横浜大会でもう一つ気になっていたことが「観戦自粛」がどの程度に抑えられているかだった。大都市であり、観光地でもある横浜山下公園周辺で、実際に自粛は可能なのだろうか。大いに気になる点でもあった。毎年の取材時と比較すると大幅に減っていた。あくまでも個人的な感覚だが、1/5程度に抑えられていたのではないだろうか。

当日は、「選手たちのため」ということもあったのだろう。大きな声を出す人もほとんどいなく、拍手を送る姿が見受けられた。大会サイトでは、「Yell at home」ということで、観戦自粛をお願いしていたが、しっかりと受け取られていたと思う。

翌日のエイジレースでは、選手も10倍になっているが、参加者の声を聞くとやはり、観戦者は1/5から1/10程度であったという声を聞いている。実際に参加者の家族も応援を「やめておく」という協力もあったようだ。この日だけは、選手を楽しませてあげようという周りの配慮も感じられた。

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【Result】

総参加者数 / 最終出走者数 女子56/55名 男子60名/60名

完走者数 / 率 女子49/55名 / 89.1% 男子48/60名/ 80.0%

■エリート女子
1位 #8   テイラー・ニブ アメリカ
2位 #3   サマー・ラパポート アメリカ
3位 #19 マーヤ・キングマ オランダ

21位 #10   高橋 侑子
27位 #41   岸本 新菜
37位 #27  上田 藍

■エリート男子
1位 #8   クリスティアン・ブルンメンフェルト ノルウェー
2位 #11 イェール・ジーン ベルギー
3位 #19 モーガン・ピアソン アメリカ

16位 #51   小田倉 真
28位 #54   佐藤 錬
29位 #40   北條 巧

※全てのデータ:http://yokohamatriathlon.jp/wts/pdf/2021Result_elite.pdf

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その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=34696

 

 

 

やはり迫力が違う国際大会だ。

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

ワールドトライアスロンシリーズ2021横浜 Result

WTCS横浜大会エリートが開催された。

2年振りとなる横浜大会。コロナ禍のバブル方式など、制限もある中での開催ではあったが、最高のパフォーマンスを見せてくれたエリート大会。ショートの頂点が見せるスピードとパワーの走りが、更に進化している。

女子優勝は、バイクからのアドバンテージで逃げ切ったテイラー・ニブ選手(アメリカ)だった。女子は1位、2位、4位がアメリカ勢となっている。日本人トップは、前回19年大会4位の高橋選手だったが21位に終わった。前回優勝のケイティ・ザフィアエス選手は22位だった。ランスタートの頃から陽射しが強くなり、サバイバルの様相を呈する展開となった。2位のサマー・ラパポート選手が33分台前半の快走で追い上げを見せるが、追い付かなかった。いずれにしてもワンツーフィニッシュのアメリカ勢は、変わらないと強さと層の厚さを見せてくれた。

男子優勝は、40名を越えるバイクの大集団からのラン勝負を制したクリスティアン・ブルンメンフェルト選手( ノルウェー)だった。バイクではきっちりローテーションをしながら、ランは29:26でトップラップを獲り優勝となっている。終始安定した走りで競り勝っている。バイクが強い上に、更に大集団での温存から、見事にラン勝負を決めている。日本人トップは、小田倉真選手が16位となっている。

ウィナーズバイクは女子がスペシャライズド、男子がジャイアントとなっている。(GERONIMO COUNTは後日発表)

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公式記録(抜粋)

開催地:神奈川県横浜市山下埠頭周辺

水温:20.6℃  気温:26.0℃  天候:晴れ 風速4m 南

女子優勝:テイラー・ニブ選手( アメリカ) 1:54:27

(完走:49/56名)

男子優勝:クリスティアン・ブルンメンフェルト選手( ノルウェー)1:42:55

(完走:48/60名)

全公式記録:http://yokohamatriathlon.jp/wts/pdf/2021Result_elite.pdf

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今年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=34696

2019年レポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=30102

2018年レポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=26782

 

 

「ランからのペースアップはやはり最高レベルのスピード!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

ワールドトライアスロンシリーズ2021横浜 Finaly & Press Conference

週末にはワールドトライアスロンシリーズ2021横浜が開催される。今年で11回目(パラは8回目)となる横浜大会はシリーズ中、最多開催となる完成された国際大会で、国内においても、海外エリートから一般エイジ選手までが参加し、レベル、規模、演出など、オリンピックディスタンスの最高峰と言えるだろう。

また、国内のレースとしては最大級となり、更に横浜・山下公園周辺という会場で開催するため、様々な「コロナ対策」が実施されている。特に注目となるのは、海外選手への対応だろう。早い選手は10日から入国しているが、出国するまで多い選手では7回のPCR検査を実施するとのこと。空港は成田のみとし、国内では外部との接触を遮断し、隔離体制となっている。また、入国後のトレーニングは、近くの施設を用意し、毎日3種目出来るようにしている。

例年通りというわけにはいかないが、コロナ禍において、今できる形で様々な可能性を想定し、取り組まれている。

https://yokohamatriathlon.jp/wts/index.html

公式スケジュールとして、メディアブリーフィング、そして、国内のパラ、エリート注目選手の記者会見が行われた。今回は全てオンラインでの開催となった。

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■Elite Press Conference

今回、取材対象としたエリート選手の記者会見の模様は、以下の通りだった。

登壇選手:
高橋侑子(富士通/東京)
上田藍(ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター/千葉)
佐藤優香(トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ/山梨)
北條巧(博慈会、NTT東日本・NTT西日本/東京)
ニナー賢治(NTT東日本・NTT西日本/山梨)
古谷純平(三井住友海上/東京)

【高橋侑子(富士通/東京)】

ITU世界トライアスロンシリーズ2019横浜 第4位

日本トライアスロン選手権2019東京台場 第1位

【上田藍(ペリエ・グリーンタワー・ブリヂストン・稲毛インター/千葉)】

日本トライアスロン選手権2020東京台場 第1位

ITUトライアスロンワールドカップ2019宮崎 第1位

北京、ロンドン、リオデジャネイロ オリンピック日本代表

【佐藤優香(トーシンパートナーズ、NTT東日本・NTT西日本、チームケンズ/山梨)】

日本トライアスロン選手権2020東京台場 第4位

リオデジャネイロ オリンピック日本代表

MC:髪の色は? 北條:気合いを入れて月曜日に青く染めました。 MC:「北條ブルー」ですね。

【北條巧(博慈会、NTT東日本・NTT西日本/東京)】

日本トライアスロン選手権2019東京台場 第1位

アジアトライアスロン選手権2021廿日市 第2位

コメントの英訳は、ニナー選手自身が行なっている。

【ニナー賢治(NTT東日本・NTT西日本/山梨)】

日本トライアスロン選手権2020東京台場 第1位

アジアトライアスロン選手権2021廿日市 第1位

【古谷純平(三井住友海上/東京)】

ASTCトライアスロンアジアカップ2019汕頭市 第2位

アジアトライアスロン選手権2021廿日市 第3位

 

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《MCより代表質問》

Q1:今大会への意気込みをお聞かせ下さい。

高橋選手 「このような状況の中で開催して頂けることを本当に嬉しく思いますし、関係して下さっている全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。横浜大会は2019年から2年ぶりのレースになりますが、2019年は自分としても本当に良いレースができたという思いがあるので、その良いイメージを持って、明日は感謝の気持ちと、最後までしっかりと走る切ることを目標に頑張りたいと思います。」

上田選手 「私も今シーズン、アジア選手権から2戦目となるこの横浜大会にチャレンジできることを本当に嬉しく思っています。アジア選手権の時にも「バブル」に入って、こう言ったレース前のコロナ禍の中での仕上げ方というものを経験するのは2回目になるので、非常に落ち着いた中で本番を迎えられる気持ちになっています。

本当に多くの方にサポートして頂いて、この状況を作って頂いています。現場にいると多くの方が、私たち選手の誘導であったり、環境を整えて下さっているというのをそばで感じています。しっかりと結果を残して大会を成功裡に終えるような、そんな盛り上げられるようなパフォーマンスをレース当日出して行きたいなと思っています。

個人的には横浜大会は過去2回表彰台に上っている相性のとても良いレースになっています。今回、とても健康面も良い状態で、横浜大会に臨めるのが3年振りになるので、しっかりとレースに今までの思いをぶつけて良い結果を残して行きたいと思っています。」

佐藤選手 「まず、このコロナ禍の中で開催して頂けることの喜びと、この大会を開催するにあたって多くの方々のご尽力の中で、戦わせて頂くので、その感謝の気持ちを持って、最後まで思い切り、そして、レースを楽しんで行きたいという思いです。」

北條選手 「私は世界大会に昨年度出場できなかったので、約2年振りの世界大会出場となります。その部分で自分の実力がどのくらい付いているのか、確かめられるので凄いワクワクしています。このコロナ禍の中で大会を開催して下さることに感謝して、レースを一番楽しみたいというのがありますが、しっかり順位も狙って、あわよくば表彰台を狙えるような積極的なレースが出来たら良いと思っています。」

ニナー選手 「明日のレースはとても楽しみです。コロナ禍でレースが無くなって行く中、WTCS横浜は開催されます。私はとても嬉しいです。明日のレースは、しっかりと作戦通り行って、スイムからランまで頑張ります。Thank you.」

古谷選手 「まずはこのような状況の中で大会を開催して頂けることに最大限の感謝の気持ちを持って、明日のレースには挑みたいと思っています。世界選手権シリーズで言うと、北條選手同様、去年出場していないので、約2年振りのレースとなります。そこで戦うためにこの1年半徹底的に練習をして来ました。決して諦めずに前だけを向いて、努力をして来たので、その成果をこの場で思う存分発揮することが、この大会を開催して頂いていることに対しての感謝の気持ちを表すことにもなると思いますので、最後まで決して諦めない姿勢をフィニッシュまで貫き通したいと思っています。

具体的な目標としましては、オリンピック選考において、この大会は非常に重要な位置付けの大会となっています。男子の場合は16番以内と言うところが、一つ大きな基準となってきますので、そこを目指しつつ、かつ日本人2位以内に入らないとことには、そこもクリア出来ないと思っているので、日本人2位以内、かつ全体16位以内という明確な目標を持ってレースに挑みたいと思います。」

Q2:レースの重要ポイント、戦い方をお聞かせ下さい。

高橋選手 「2019年この横浜で良いレースが出来たので、そのイメージを持って、スイムから積極的に、バイクは少人数で逃げられることが私としては理想です。今回中々外に出ることが出来ないため、直接見えない部分があるのですが、スタッフの方々、大会の関係者の方々がビデオを撮って下さったりして、確認できることはたくさんありました。しっかりイメージトレーニングをしながら、明日のレースに繋げて行きたいと思っています。」

上田選手 「私の強みは3種目のランニングなので、このレースに向けて4週間の高地トレーニングをしっかり行なって来ました。先週の8日に開かれた長距離記録会の5000mでも楽にベストタイムを更新しています。過去2大会表彰台に上ったレースでもラン勝負で表彰台を手にしているので、その流れを作って行きたいという思いもあります。そこに持ち込むために、スイムとバイクの強化して来たものがどれだけ発揮して、第1集団で行けるかと言うこともチャレンジできることが凄く楽しみです。

これまで作って来たものを落ち着いて、冷静に発揮して、周りの選手もどれくらい仕上がって来ているかはレースでしか確認できないので、しっかりと視野を広く持って、戦って行きたいと思っています。」

佐藤選手 「明日の重要ポイントはスイムにあります。アメリカ勢とイギリス勢でスイムを得意とする選手が揃っているので、そこにしっかりとスイムで先行する展開に入り、バイクでもそのアドバンテージの中でラン勝負に繋げて行きたいと思っています。」

北條選手 「明日のポイントはやはりスイムです。まだWTCSの大会では、先頭でスイムアップしたことがないので、まずはスイムアップ1位を狙って積極的に飛ばします。バイク、ランは、せっかく髪を青くしたので、一度は目立てるように先頭走るくらいの勢いで行きたいと思います。」

ニナー選手 「明日の目標は、北條選手と古谷選手、その他スイムの速い選手と一緒に、先頭の集団に入り、バイク、ランに繋げて行きたいと思います。明日は100%力を出したいと思います。」

古谷選手 「いつも思っていることですが、最初から積極的にレースを展開して行きたいと思います。もちろんスイムでは、第1集団で上って、バイクも前の方で展開して、ラン勝負に持ち込みたいと思います。ただ近年の男子のレース展開としては、スイムが前で上がったとしても、ノルウェー勢を始め、バイクが非常に強い選手が多いので、結局大集団になってのランになることも十分考えらます。それも想定した上でのレース展開にして行きたいと思っています。

そこを踏まえると結局ポイントになってくるのはランではないかと思います。そのランニングに関しては私自身ずっと課題としておりましたが、ここ1年半凄く強化が上手く進んでいます。PBも更新することが出来ていますし、今なら十分30分台で走れる力は身に付いていると思っています。そこを自分の目標タイムとし、それができれば、先ほどお話しした明確な目標ラインに届くのではないかと思っています。そこを集中してやって行きたいと思います。

また男子チームとしても確実にレベルアップを図って来れていると言うのは先月のアジア選手権でも証明できたと思っています。そこを今度は世界選手権シリーズの舞台で、日本人男子強くなっているぞ、というところをみんなで頑張って証明できたらと思っていますので、チーム一丸となって頑張って行きたいと思っています。」

さあ、明日はどのようなレースを見せてくれるのだろうか。

YELL at HOME(行かないことが一番の応援)

http://yokohamatriathlon.jp/wts/cheering.html

※2019年

Triathlon GERONIMO “ GERONIMO COUNT ” 第2戦「ワールドトライアスロンシリーズ2021横浜」

 

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今年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=34696

2019年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=30102

2018年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=26782

 

「今年は日本人選手の意地を見せなければ!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】 ワールドトライアスロンシリーズ2021横浜(エリート)

国内最高峰のオリンピックディスタンスが2年ぶりに開催予定となっている。

ワールドトライアスロンシリーズとは、オリンピックディスタンスの年間チャンピオンを決める全8戦のシリーズ戦で競われる世界最高峰の大会となっている。

第2戦となる横浜大会は、今年で11回目を迎える開催回数の多い注目大会でもある。大会はエリートとエイジのカテゴリーで開催され、初日は、世界のトップエリート選手のスピードとパワフルな走りが見応えとなり、2日目はエイジ選手が同会場でコースは異なるが、出場することができる人気大会となっている。今年は観戦自粛となるが、観戦と出場でフルに楽しめる完成された大会でもある。また、東京オリンピック・パラリンピックのクオリフィケーションランキング対象大会として、エリート男女は、国内選考評価対象大会の一つとなっていて、重要な注目ポイントとなる。

「YOKOHAMA」は、歴史情緒のある観光スポットとしても人気の高い場所だ。国際大会の開催場所としては最も相応しい理想的なロケーションとなる。一方で、そのような会場での開催のハードルは極めて高いと言えるが、見事に人気大会となり、継続されていることは素晴らしい。

そして、話題にせざるを得ない「コロナ禍」での開催となる。様々な対策を講じている。(New Standard YOKOHAMA)「行かないことが一番の応援 YELL at HOME!」とし、テレビもNHK-BS1で生中継予定となっている。

無事に開催されることを祈るばかりである。

■開催日 2021/5/15(土)~16(日)

■競技

15日(土):エリートパラトライアスロン/エリート女子・男子

16日(日):エイジトライアスロン(スタンダードディスタンス・スプリントディスタンス)/リレー/エイジパラトライアスロン

※詳しくは、http://yokohamatriathlon.jp/wts/index.html

 

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2019年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=30102

「国内のスタンダード最高峰が開催される!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka