石垣島トライアスロン2022 GERONIMO Count

石垣島トライアスロンにおけるバイクトレンドを分析してみた。

昨年21年に続き、開催された石垣島大会。シーズンの初めであり、美しい沖縄リゾートでの開催ということもあり人気大会で、選手は全国から集まっている。選手は全ての大会に出場するわけではないので、開催否か、前後日程などから、あくまでもこの大会における結果ではあるが、傾向は確認できる。

前提として、まず選手層の広いオリンピックディスタンスであること、また、各メーカーのリリース及び、デリバリーの遅れなども考慮しておく必要がある。そして、40~59歳までの4カテゴリーの選手で695名で、63.8%を占めていることや、1都7県で572名が52.5%を占めているということも押さえておかなければいけないだろう。

【GERONIMO Countについて】

2015年からスタートし、8年目に入る。元々KONAで30年以上行われていた「バイクカウント」で、ブランド別の使用率は、毎年話題となり、各メーカーがトライアスロンバイクの開発ターゲットと位置付ける大会として、重要な意味があった。Triathlon GERONIMOでは、そのKONAをメインとし、国内外の主要大会のカウントからバイクトレンドを分析している。

頂点でもある前回2019年のKONAでは、約2400台のバイクを7時間近くをかけてカウントしているが、単にブランド別使用台数などは面白くない。重要となるのは、その先であり、トライアスロンバイクとロードバイクの比率やDHバー装着率、新型使用の目安となるディスクブレーキ比率などから見えて来るものがある。以前は、「Di2使用率」であったり、ホイールの「リムハイト」など、大会の特徴に合わせ、チェック項目も変えながら、分析している。

そして、日本国内では、選手層、練習環境、レースのコース、ディスタンスなどから、必ずしもそのままのトレンドではない。国内ではそこに「年齢層」も大きく関係してくるのだ。逆に、世界と国内の違いが面白い。前提や条件を確認した上で捉える一つの指標である。

 

Island-ISHIGAKI Bike Top10

第1位 SPECIALIZED 139台
第2位 cervelo 120台
第3位 TREK 108台
第4位 ceepo 71台
第5位 GIANT/Liv 68台
第6位 FELT 53台
第7位 cannondale 38台
第8位 PINARELLO 32台
第9位 BIANCHI 25台
同率第9位 ANCHOR/BS 25台

 

石垣島トライアスロン2022 バイク使用台数

順位 ブランド 台数 使用率
1 SPECIALIZED 139 13.6%
2 Cervelo 120 11.8%
3 TREK 108 10.6%
4 ceepo 71 7.0%
5 GIANT/Liv 68 6.7%
6 FELT 53 5.2%
7 cannondale 38 3.7%
8 PINARELLO 32 3.1%
9 Bianchi 25 2.5%
9 ANCHOR/BS 25 2.5%
その他 262 25.7%
不明 72 7.1%
未確認 7 0.7%
76 合計 1020 100.0%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

昨年に続き、スペシャライズドが1位だった。ただ、2位サーヴェロ、3位トレックも100台を超え、「トップ3」の様相だった。やはり、アメリカ系ブランドが強かった。(サーヴェロはカナダ)

スペシャライズドは、やはり「SHIV」での圧倒的な存在感を放っている。遠くから見ても一目瞭然の形状は台数以上に多く感じる。フィッティング、軽量性、フューエルなど、完成度の高いバイクだ。サーヴェロは、世界ではNo.1使用率のKINGだ。トライアスロンの代名詞とも言えるサーヴェロだが、新型リリースのタイミングなどから国内ではトップを逃しているのだろう。ただ、グレード設定など「選択肢」もあり、その人気は不動と言えるだろう。そして、トレックは、ついに新型Speedconceptが投入された。2ndゼネレーションから8年が経ち、3代目がリリースさされた。トレックはロードの人気も高く、Madoneも多く目立っていた。

ブランド 使用台数 使用率
TOP10 678 66.5%

そして、この TOP10ブランドによるシェアを定点観測しているが、石垣島の推移で見ると下がっていた。つまり、多くのブランドが使用されていたということになる。近年、「トライアスロン」に強いブランドか、否かでの選択肢となることが多いのだが、より多くのブランドがトライアスロンに注力してくれているのであれば「朗報」とも言える。一大会で語るのは性急かもしれないが。

デリバリー間もない新型トレックSpeedconceptも2台確認

昨シーズンから注目していたのが、「ディスクブレーキ比率」、それによる新型モデル比率だ。早いメーカーでは、2016年モデルから「ディスクブレーキ化」が始まっているが、概ね2020年モデルがスタートラインと考えている。したがって、コロナ禍もあり、今一つ、読みづらい動きとなったが、昨年からの推移は参考値と言えるだろう。

ディスクブレーキは、ホイールとともに始まった「安全対策」だ。ホイールの強度が上がっていることは周知の通りだろう。そして、最終的には「止まる」ということが基本の性能となる。特にトライアスロンバイクの場合、今も残るエアロダイナミクス優先で造られた効きの悪いブレーキからの脱却でもあるのだ。

使用台数 Disc 使用率 Rim 使用率
1010 240 23.8% 770 76.2%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

結果は、昨年の18.1%に対し「5%以上」の伸びを示していて、これは大きな伸びと言っても良いと考えている。2022年今シーズンに対しての「期待」と言い換えることもできるだろう。

最後に、石垣島大会におけるトライアスロンとロード比率を確認している。これによって何が見えてくるのだろうか。

大会 年度 台数 Triathlon 使用率 Road 使用率
石垣島 2022 1011 335 33.1% 676 66.9%
石垣島 2021 824 254 30.8% 570 69.2%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

トライアスロンバイクの導入は、以前はロングを目指した時から、近年ではミドルを目指す頃から使用されている。つまり、ミドルになるとトライアスロンバイクは一気に増えるということなのだ。石垣島はODであり、初心者からロング中心のベテランまで幅広い選手層となるわけだが、ここでの増加もやはりこれからのトライアスロンへの期待と言える。そして、トライアスロンバイクが増えることは、盛り上がりの証としていた。ODは3ヶ月の練習で完走できると思うが、ミドルは更に必要だろう。しっかりとした練習が必要になり、より本格的にトライアスロンへ取り組んでいるということになる。

ただ、トライアスロンバイクが増えることが、果たして良いのか、気になっている。トライアスロンバイクは、「ピンポイント」のポジション出しが必要な難しいバイクだ。もちろん、しっかりと馴染めば最高の相棒となってくれる。馴染んだ状態とは坂も「DHポジション」で走りたくなっているかどうかが一つの目安だ。

高齢化する国内でのトライアスロンにおいては、ポジション幅の広くなる「ロードバイク」の有効性も大きいと考えている。インドア練習時に1時間以上ノンストップでDHポジションが取れているか、その間、頭を上げて前を見て走ることができているか、是非セルフチェックをした上で、車種の選択をしてほしい。

いずれにしてもフィッティングを繰り返し、答えが出ると言っても良い。面倒と感じる選手は少なくないが、3種目以外にもいくつかある大切なことだ。

 

 

 

その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=38850

「今年は、ニューバイクでレースに出る!」

BOSS-N1-S
Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka