LUMINA No.51

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ルミナNo.51発売しました。

今月の GERONIMO Otsuka 担当分ご紹介します。

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P21~25 cutting

創刊以来連載担当している商品コーナーです。今回は、DHバー、ヘルメット、HRMレシーバーの3点をご紹介しています。

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P48~55 IRONMAN EXPO +

渾身のジェロニモカウントを交えて、アイアンマンのトレンドを語っています。サーヴェロは本当に強いのか?

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P56~75 KONA COLLECTION 2016

例年展開している、コナのアイテム紹介の取材でお答えしています。今回は10点のご紹介になります。

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P81~83 Mare Ingenii Tri BIKE CHRONICLE

7ヶ月連載していた、トライアスロンバイクの歴史も今回が最終回となりました。

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「是非ご覧下さい。」

BOSS-N1-STriathlon “ MONO ” Journalist   Nobutaka Otsuka

【KONA2015】 SCOTT PLASMA 5

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アイアンマンバイクの新しいトレンドが網羅されたバイクが、このPLASMA5だ。

スコットは、何と言っても「DHバー」を生み出したメーカーであったことだろう。現在は、オリジナルの生産はしていないが、「トライアスロンカラー」の強いブランドでもあった。2008年には、2004、2006年優勝のNormannStadlerがPLASMA2を使用し、その後、バイクの強い選手をサポートし、そのイメージを築いた。そして、昨年ついにウィナーズバイクとなったのがこのPLASMA5だ。この仕様にあたるのが、カタログ上では、PLASMA PREMIUMやTEAM ISSUEというモデル名となるが、フレームの仕様から呼ばれる名称として、5代目ということで、PLASMA5となっている。PLASMA1はやや丸みを帯びたデザイン、2で現在に繋がる、シャープなデザインとなり、3で完成した。3では、シマノ、東レ、プロファイルが開発に関わっている。4は、現行の5の下位モデルとなるので、3が5の流れを汲んでいることになる。3の専用ステムはプロファイル製だった。

PLASMA5は、ヘッド周りが特徴的となっている。初期型のSHIVやTRINITYに似たようなデザインだ。ただ、決定的な違いは、単なるフェアリングではなく、樹脂で出来たドリンクシステムそのものとなっている。これは、プロファイルと共同開発したものだ。SHIVの内蔵型フューエルシステムに対し、フレーム一体化システムと言える。基本的なところになるが、フレームは、もちろんHMXのハイモジュラス仕様。そして、フレームの各部位によって断面形状を変化させている。これは、人間の動きを含め、気流の特徴を加味し、エアロダイナミクスを高めるコンセプトなのだ。また、プラズマ2からの設計でもある、ホイールにフレームを沿わせる範囲を高めていることなどもエアロダイナミクに繋がっている。その他、ブレーキの納まりなども絶妙、トレンドとなるトップチューブのストレージなど、完成度が高い。特にステムハイトが2種類で、トライアスロン用とタイムトライアル用を用意するあたりは、プラズマ3から大きく進化した。タイムトライアルのコンセプトで始まる設計だが、実際の用途は、「トライアスロン」が大きくなっているからだろう。

そして、この仕様が、各社に影響を与えている、新たなトレンドが生まれようとしているのだ。フロントのフェアリングは、ドリンクシステムも兼ねた設計となっているが、今年のウィナーズバイクのキャニオンSPEEDMAX CF SLXやジャイアントの新型TRINITYなどに採用されている。また、細身のダウンチューブと直線的なデザインは、キューブC:68など、「コピー」に見える。低めのシートステーとボリュームのあるヘッド周りなどは、各社で多用されている。今後、逆行するフェルトIAやスペシャライズドSHIVはどのように対抗してくるのだろうか。

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PLASMA5は、今のトライアスロンバイクの「代表格」と言える。

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DHバー、ドリンクシステムはプロファイル製となっている。

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迫力のあるヘッド周りだ。

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ドリンクシステムもトータル設計、ホイールとのクリアランスも絶妙。

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このシート周りのデザインも多くなっている。

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「バイクの速い選手が乗る」そんなイメージをアピールしている。「スコット×東レ×シマノ」で出来上がるスコットのバイクもやはり逸品だ。
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「5代目PLASMAはレジェンドになれるか!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【KONA2015】 LOOK 796 MONOBLADE

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MarkAllenも乗ったルックは、フルモデルチェンジとなった。

ルックはフランスのブランドで、ビンディングペダルの生みの親であり、カーボンフレームの老舗だ。1984年のビンディングペダルのリリースから30年、競技用バイク専門のブランドであり、サーベロのようにこだわりのアイテムだけをリリースするトップブランドだ。92年のツールでは、MarkAllenも使用した「KG196」がセンセーショナルにデビュー、翌93年から市販モデルがリリースされた。同年、MarkAllenが使用し、ハワイ5連覇となったモデルだ。その後、2000年には、後に2勝を上げたNormannStadlerがKG386を使用し、初ハワイで3位に入賞している。その後、486、496など、トライアスロン向けのバイクをリリース、そして、2009年のKG196以来と言える、モンスターモデルの596がリリースされた。実は、この96系がトライアスロンモデルなのだ。KG196の後、296や396もデビューしているのだが、TT志向だったため、当時は、KG286でやや翼断面のフレームがリリース、その後の386にバトンされて「86系」がトライアスロンとして使用されたいた。その後は、また96系に戻り、2006年の496そして、2009年の596へ、また廉価モデルとして576も造られた。2009年では、596、496、576と3モデルのトライアスロンフレームがラインナップされていた。

そして、今回フルモデルとなった796がハワイでも1台確認することができた。プロカテゴリーのDenisChevrotが使用していた。これも「兆し」を見せるデザインとなっている。直線系のシンプルなデザインながら、ヘッド周りは十分なボリュームがある。低いシートステーは、スタンダードとなった。ハンドル周りも専用となり、ケーブルは完全内蔵となった。ブレーキは、695や795のAEROLIGHTで採用されているフォーク一体型となっている。また、以前のアルゴン18のようにハンドルは、上下反転させてライズを30mm変更できる。アームレストは、140mmの高さ調整が可能となっている。シート周りも前作の596のISPを変更し、サーベロ型になったため扱い易くなった。クランクもオリジナルZED3が標準装備で、トータルエアロダイナミクスを追及している。そして、価格は税抜100万で受注生産のスペシャルモデルだ。

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シートアングル自体は76.5°のためあまり前乗りには見えない。

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MONOBLADEにふさわしいデザイン。

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インテグレーテッドブレーキは絶妙な収まりとなっている。

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クランクのトータルデザインは、いち早く採用しているメーカーの一つ。

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DenisChevrot選手、残念ながら今回はDNF。

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シート周りはシンプルに美しく仕上げている。

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さすがと言えるルックにクウォリティは、逸品中の逸品だ。細部に渡るまで、こだわりの仕上がりとなっている。この後もルックのトライアスロン強化に期待したい。
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「フューエル&ストレージへの注力に期待したい。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【KONA2015】 BLUE TRIAD SL

隠れたアイアンマンバイクで、現在の「兆し」を網羅したバイクだった。

このバイクがデビューしたのは、2010年だった。2009年にAndreasRaelertが使用し3位になったブルー。その翌年このモデルがリリースされ、同選手が使用し2位となったモデルだ。このモデルは、ルック型のヘッド周りに、サーベロ型シート周り、TM01より早く、低いシートステー、ハンドルセットとヘッドの収まりは、P5の原型とも言える仕上がりだった。当時は、ポジション出しなどその「調整」がしずらい造りと思われていたが、今では特別とは言えなくなった。それよりも「ステム下」のエアロダイナミクス上、シンプル化を提唱するブランドさえある。随所にその「こだわり」がいち早く具現化されていたのだ。2012年でピークとなり、その後はやや低迷している。ただ、メーカーもしっかりアイアンマンへの注力をしていて、先進性のあるメーカーだけに次のモデルが楽しみでもある。

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よく「似た」バイクのシルエットだが、独自路線の先行デザインだった。

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ルック型ヘッド周りとハンドル&スペーサーの納まりはP5の原型か。

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ハンドルも一体型オリジナルとしては早かった。

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硬そうに見えるが、乗り味の良いフレームでもある。

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5年経ったが、色褪せない設計となっている。

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BMC TM01のような低めのシートステー位置。

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シート周りはサーベロ型となっていた。

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ブルーの5年先を見据えた新たな提案が、どのようなトライアスロンバイクを生み出すのだろうか。ブルーもまた期待が大きいブランドなのだ。
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「ブレーキ処理やフューエルなど課題のクリアに期待したい。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【KONA2015】 DIMOND BIKE

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今回のアイアンマンで注目の一台と言えるトライアスロンバイクだ。

ダイモンドは、90年代に人気となった「ジップ型」のビームバイクだ。2008年から構想がスタートし、昨年が実質のハワイデビューとなっている。構想の基本は、やはり「ZIPP2001」から始まっていて、その「エアロダイナミクス」の高さは、今でも活きると考えていた。そのジップのウィークポントを改善し、出来上がったのが、この「DIMOND BIKE」なのだ。当時のジップはビーム内部にエラストマーを使った「ショクアブソーバー」が装備されていた。これにより高い「快適性」を得ることができらが、そのショック吸収が大き過ぎて、上下動が激しかった。乗っているときよりも、見ていると腰が上下に弾んでしまっていることが確認できる。また、「可動」は、故障の原因になりやすいが、やはり、ビーム内部のショック吸収システムのトラブルも発生していたのだ。以前の「ZIPP2001」「ZIPP3001」や「SOFTRIDE」はダイレクトにビームが動いたが、このバイクはそのダイレクト性は狙っていない。乗車フィーリングとしては、「硬め」と答える人もいるくらいだ。良いか、悪いかは分からない。その硬さが調整できると今求めている「快適性」に繋がるのだろう。

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一見してわかる「ビーム」バイク。

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ハンドルセットはP5の「3T」がセットされていた。

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流麗なデザインでエアロダイナミクスを高めている。

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フロントブレーキのカバーはマグネットで固定される。

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ZIPPホイールとのマッチングが良い。

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シートチューブレス構造の復活となるのか。

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シートピラーの固定はスタンダード。

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今後、エアロダイナミクスと快適性を期待できるバイクだ。

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ダイモンドは、まさに「温故知新」のバイクだ。このような特異形状のバイクをリリースすることは、ヴェンタム同様に簡単ではないが、「エアロダイナミクス×快適性」を追求する中で、極めて注目の一台なのだ。来年のハワイで最も注目すべき「キワモノ」バイクと言えるのだ。

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「現行トライアスロンでは11位だった。来年はトップ10入りも期待できる!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

何を一番意識すべきなのか

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本日のイベントトレーニングのレポートです。
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「LUMINA PRODUCE ジェロニモ大塚の2時間インドアトレーニング」を開催しました。多くの方にご参加頂き、開催することが出来ました。
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96年スピニングインストラクターの資格を取得し、様々なスピニングレッスンを開催してきました。97年には、アイアンマンジャパン(琵琶湖)対策6時間スピニング、その後宮古島対策5時間スピニングなど、「必然性」のあるスピニングにこだわり開催して来ました。99年には、「決定版」となった3時間スピニング+ランを開催、1~3月は「冬季限定集中スピニング」として、毎週3時間スピニング+ランを開催、宮古島やシーズンインに向けた、3ヶ月が「大塚スピニング」の真骨頂だったかもしれません。また、赤坂スタジオで開催しているころは、平日の夜、1時間スピニングを開催していましたが、平日の夜、追い込めるバイクトレーニングとして、お集まり頂いていました。そんな「スピニング命」でやってきた大塚の都心で開催するレッスンでした。
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「大塚SPI」は、目的ではなく、手段です。あくまでもトレーニングの一環として、各自の目標達成のお手伝いができれば幸いです。したがって、どなたでもご参加頂け、レベルもこれから始めるビギナーから、ハワイアイアンマン経験者まで、幅広くご参加頂いています。ビギナーはベテランの背中を見ています。でもそれだけではありません。ベテランもビギナーを見ています。その新鮮な「やる気」にパワーが増幅するのです。会話ではなく、自身の「走り」が最大のコミニュケーションだと思います。そんな相互に刺激し合えるトレーニング環境がこの「SPI」なのです。そして、練習会ではなく、レッスン。「観る側」と「観られる側」であることが重要なのです。
最後に。
「Spinning」→「大塚スピニング」=「大塚SPI」大塚流でやっていることは同じです。(^^)
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みなさん、お疲れさまでした。
次回は、12/5(土)です。またのご参加お待ちしております。
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「是非、継続してやってみて下さい。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

トラモノ in CYCLE MODE photo

本日は、幕張メッセで恒例のサイクルショー「CYCLE MODE」が開催されました。

トライアスロン系のアイテムをいくつかご紹介します。明日8日(日)17時まで開催しています。是非行ってみて下さい。

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ピナレロは、ツール制覇もあり、大いに盛り上がっていた。DOGMA F8は全カラーの展示をするなど、圧倒的な勢いを感じる展示だった。

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PINARELLO  BOLIDE

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【NEW】 RIDLEY  DEAN

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【NEW】LOOK  796

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TNI  FIGHTER

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BOMA  SWOOP

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GARNEAU  GENNIX TR1

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アルゴン18は、E119TRIはなかったが、E117TRIが展示されていた。

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【NEW】ARGON  E117

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話題のキャニオン、コナウィナーズバイクはなかった。

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CANYON  AEROAD CF SLX

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【NEW】DEROSA SK

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PROFILE  DESIGN

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今年のハワイで4位のMichelleVesterbyの特大パネルが。

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fi’zi:k

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ISM

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CAMPAGNOLO

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ROTOR  QRings

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GIRO  AIR ATTACK SHIELD

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ZERO  rh+

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ルミナ12月号のクロニクルでも取上げている「丸っこい」ヘルメット(下)のパイオニア。

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OGK  KABUTO

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GIRO  MELE TRI

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ZOOT

このウエアは、オーダー用のカラーサンプルジャージなのだが、実は、市販はないのかと問い合わせのあるモノなのだ。MODEL:伊藤喜志子選手

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GARNEAU

平野由香里さんのインドアバイクレッスンも開催していた。

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ZWIFT

日本の顔、茅ヶ崎の星、FUMMY登場!

フミのデモンストレーションで黒山の人だかりとなったズイフトブース。

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TACX  BUSHIDO SMART

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ELITE  SMARTER TRAINING

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CERVELO

サーヴェロのブースは、大人気!

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サーヴェロ創設者、フィルホワイト氏

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本日は、サーヴェロのホワイト社長にインタビューをさせて頂きました。

サーベロの命とは?Pシリーズのニューモデルが出る?などなど。詳しくは、次々月号のルミナをご覧下さい。

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「やはり、No.1ブランドであり、エアロダイナミクスのパイオニア!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【メーカーNEWS】 JIM FELT JAPAN TOUR Presentation

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本日は、ジムフェルト氏が来日、「FELT」のプレゼンテーションが、メディア向けに一足先に開催され、フェルトの魅力と技術力をアピールしてくれた。ジムフェルト氏は、自らもトライアスロンを楽しむアスリート。モーターサイクルのエンジニアであり、メカニックとして活躍し、その後、自転車の世界に入り、EASTONでの経歴もある。そのため、マテリアルのスペシャリストでもあり、手がけたアルミフレーム、パーツは「芸術品」。シマノのシートポストがEASTONだったことは有名な話だが、これもフェルト氏が関わっている。その他、ロックショックス、キャノンデールなどにも関わっているのだ。また、エアロダイナミクスには、早くから注力し、風洞実験を繰り返しながら、こだわりのフレーム造りをしている。

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■R&Dでは、優秀な8名のスタッフがいて、詳細な開発業務は、任せている。現在、フェルト氏は、アスリートのマネージメントが中心で、各ジャンルをサポートし、選手の要望に応えるにしている。また、スペシャリストとして、風洞実験を行っている。

■フレームの重量については、バランスを取らなければいけないので、そのリミットへの研究開発が重要であり、軽さが全てではない。

■乗車感覚については、常に興味を持っている。フレームのカーボンのレイアップ、ウェイビングなどを調整し、快適性を出している。

■理想のロードバイクは、登り剛性、重量、エアロダイナミクス、そのエアロダイナミクスによるフリースピード「無料の速さ」を感じてもらえるもの。そして、ジオメトリーが重要だ。

■理想のトライアスロンバイクは、重きを置いているのが、エアロダイナミクスだ。それとジオメトリーが重要で、自然なポジションが取れることなのだ。

■ジオメトリーそのもので何が大事なことかは、簡単な質問ではない。各ジャンルにおいて、必要な部分は違ってくるだろう。乗り手によっても違ってくるが、ある程度カテゴリーを設定し、ジオメトリーを落とし込んでいる。

■金属フレームに関して、他社との違いは、社内で、チュービング、形状、加工など全てを開発しているので、優れた乗車感覚になっている。

■カーボンフレームでの違いは、レイアップのデザインや型の構成などすべて社内でやっているので妥協がないモノ造りができている。

■これからフェルトはどのような会社になっていくのか?創業から貫いているのが、世界で最も優れたバイクであり続けることをいつも目標に掲げている。

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プレゼン後の撮影会、サービス精神旺盛なジェントルマン。

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2016  FELT IA FRD \800,000 + tax (フレーム)

ミリンダ、ダニエラが使用する最上級のIA。エアロダイナミクス、マテリアル、ジオメトリー、軽量性、デザインなどすべてが、現在のフェルトの象徴的なモデル。

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その後のランチタイムにも、更に熱く語るジムフェルト氏。型の製作やその風洞実験など、技術屋ジムフェルトが、その開発秘話を話してくれた。細部に渡り、こだわりの開発がなされている

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プレゼンテーション後、会場を変えて、ルミナとしてインタビューさせて頂きました。ヒト、ハワイ、エアロダイナミクスなどいろいろなお話を伺うことができました。とにかく気さくで “熱い” 方でした。

インタビュー内容は、次々号のルミナ(1月売り)をご覧下さい。
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「2016年はトップ3を狙う!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

第6回

Triathlon LUMINA No.50

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「更なるエアロダイナミクスや新しいアイテムへの取組が期待される。

これまでを、簡単に振り返ってみた。この四半世紀での、バイクの進化は、極めて大きかった。素材は、クロモリから、アルミ、そして、カーボンへと進化し、軽量性や快適性、成型の自由度が高まったのだ。ホイール径は、700Cから26インチ、そして、再び700Cとなった。形状は、丸型断面から、ティアドロップ断面やオーバル断面へ、その後、翼断面、そして、カムテイル断面になり、軽量なエアロフレームを製作できるようになった。パーツもいろいろ変化があった。変速は、ワイヤーから電動に進化。DHバーも、アルミからカーボンへ。サドルも一般型からトライアスロン専用型へ。ロードから始まり、ロードとトライアスロンのどちらにするのか、迷いの時代を経験し、カタチばかりのトライアスロンバイクから、明確なジオメトリーとコンセプト持ち、現在の「トライアスロン専用バイク」が確立された。

さて、新しい構造やパーツなど兆しから定着するまでの時間はどのくらいかかっていたのだろうか。例えば、現在、主流となっている、フレーム形状の一つにヘッド一体型フォークが挙げられる。この元祖は、1993年モデルとして、リリースされた「ルックKG196」だったが、その後、いつ普及したかと言えば、2009年のトレックSpeedCincept、アルゴン18E-114、フェルトDA、ブルーTriad SL、そして、元祖ルックKG596など、翌年には、BMCTM01などが記憶に新しい。KG196から16年、17年経って定着している。これは、構造的に難しいところもあったと思われる。ハンドルを切ったときに、フレームに当たる処理をどうするのか、ハンドルは完全に切れなくても良いとするのか、など、現在、当たり前のことでも、当時は、許されなかったのかもしれない。電動変速システムは、マビックが二代目として、98年に「メカトロニック」をリリース、2000年でトライアスロンKITも出て、センセーショナルなパーツがデビューした。その後、現在のDi2のトライアスロンKITは、2009年のデュラエースDi2だった。この9年は、少し短いのだろうか。そして、2012年秋の「アルテグラDi2トライアスロンKIT」リリースで、「完全定着」となった。逆にホイールは、極端に変わっていないアイテムかもしれない。もちろん、素材、剛性、軽量性、回転性能、制動力遥かに進化はしているのだが、トライアスロンで重要となる「高速巡航性」の点においては、90年前半のZIPP、トレカ、ニッセキなど、その性能の高さは、今でも語り継がれるくらいだ。特にトレカなどは、復活を期待したいぐらいだ。誰かが、思い付き、考え、モノが造られる。しかし、完成度なり、標準化なり、ハードルが高く、定着しないものも、年月をかけて、また誰かが引き継いでいる。そこには、「良いものは、良い」、だから造るという、「夢」が続いているのだろう。

今、ここで同じように注目となり、流行の兆しを見せているのが、ディスクブレーキなのだ。ディスクブレーキは、今できたものではなく、15年の歳月が経ち完成度は高く、現在、MTBでは、リーズナブルなモデルにも標準装備される当たり前のブレーキとなっている。また、MTB的要素もあるシクロクロスなどにも、装備されている。そのディスクブレーキを今、ロードバイクで提案されている。ロードのディスクブレーキ化は以前からあった話だが、メリット、デメリットの話になり、具現化は、されなかった。ただ、ここに来て、シマノの「本格始動」で、一気に浮上した感がある。まず、一般的なメリットは、制動力、特に雨天時。次にスピードコントロールとレバーの引きの軽さが良い。そして、リムの振れが出た場合にも、ブレーキングへの影響が少ないことなどが挙げらる。デメリットだが、メインテナンス性として、パーツのコストと高い作業精度の必要性となるだろう。そして、フレームは「ディスクブレーキ専用」となるということだ。非対応フレームでの後付けはできない。当然、どんなものでもメリット、デメリットはあるものだ。セオリーよりも実際の使い勝手は、また違った感じになる場合も多い。メリットをトライアスロン目線で見れば、更に良さも見えてくる。例えば、カーボンホイールを直接制動する訳ではないので、リムのダメージがなく、その想定が不要となるため、軽量化にもなる。また、雨天時は、先述の通りだが、特に効きの悪いカーボンリムでは、その点も大きなメリットとなる。そして、ヘッド周りをシンプル化でき、エアロダイナミクスに貢献するのだ。ただし、ディスクブレーキそのものがどの程度の乱流が発生するのか、今後フォークの形状が重要となるだろう。デメリットもある、ロングレースとなる、トライアスロンでは、レース中にホイールをチェンジする可能性がある。事例としては、少ない話だが、その場合、セッティングがシビアなディスクブレーキは、ディスクローターとブレーキパッドの干渉が予想される。その点の対策もほしいところだが、総合的には、使ってみる価値は十分あるだろう。そして、今後、これも先述の通りだが、Di2の時と同様に、「専用と兼用」「対応と非対応」などと、フレーム側の対応が急がれるところだろう。今シーズン、各社に意見を聞いてみたが、現時点では、「将来性」というのが、大方の意見と感じた。過去にも流行りの兆しで終わったものは、いろいろあったが、実際に、2016年モデルを見ると、各社の「ディスクブレーキモデル」は、確実に増えているため、現実的な将来性と言えるのではないだろうか。

また、現在活発に取り組みが進んでいる一つに、ヘルメットの「エアロダイミクス」がある。テーマは、決まったが、その手法は、まだ「思考錯誤中」とも感じる。2000年半ばから定着しつつあった、TTヘルメットの、動きは早かった。元々、TT系のヘルメットは、エアロダイナミクスと通気性のバランスの難しさを追求している。当初は、ロングテールが主流だったが、ガノーや、ルディのショートテールが注目されているのと同時に、更に短い、「丸っこい」ヘルメットの人気が高まった。カスクBANBINOのように、耳を覆うタイプから、ジロAirAttackShieldのように、耳を出しているものまで、様々だった。ただ、条件としては、シールド付きということが定義となるモデルだった。それらの「丸っこい」ヘルメットは、やや特異なデザインのため、流行るかどうか、微妙な感覚があったが、サドルのISM同様、機能本位でブレイクしたのだ。そして、丸っこいというと、あのOGKカブトが2008年に短距離トラックTT用としてほぼ丸い形状をいち早く造っていた。もちろん今も存在しているタイプで、横を向いたり、下を向いた時の空気抵抗を抑えているという点では、現在に繋がっているのだ。そして、これもほぼ同時に、動き始めたのが、「エアロヘルメット」だった。スペシャライズドEVADEやトレックBALLISTAなどが最新のモデルとなる。一見すると、一般的なヘルメットに近いが、やはり、外観上は、エアインテークが減り、凹凸の少ない滑らかなデザインとなっている。現在エアロ系としては、扱い易いアイテムと言える。

そして、これからまだまだ開発の可能性があると言えるのが、ウエアとなるだろう。ヘルメット同様に、大きく風を受けるウエアに対する「エアロダイナミクス」が必須となるだろう。バイクとともに、ヘルメット、ウエアはこれからの5年で大きく進化が予想されるアイテムだ。どちらも身体に着用するアイテムだけに、バイク本体とまた違った難しさがある。ヘルメットはすでに、試行錯誤中と言ったところだが、ウエアについては、まだまだこれからで、大いに課題となることだろう。80%は身体が空気抵抗となっている。バイクのエアロダイナミクスと同時に、もっとも風を受ける身体への対策は、重要となる。ただ、ヘルメットのようにはいかない。トラックのTTように短時間であれば、エアロスーツがあるが、トライアスロン、ましてやアイアンマンなどになると、ヘルメット以上に「通気性」が重要となる。その相反するポイントをいかに融合させることができるかにある。すでにスペシャライズドなどは、その開発に着手、リリースも決定、今後、他社も続くことになるはずだ。特に今後の開発の中で、ウエア素材の進化も注目と言って良いだろう。エアロダイナミクスも高いが、炎天下でも着用が可能となるような快適性を合わせ持つ素材もゆくゆく出てくると思う。そして、重要となるのが、ライダーの「フォーム」となり、身体の幅、上体の角度、首の位置、など、ウエアが進化した時には、フォームのためのバイクの「ポジショニング」が最も重要となるはずだ。現在も盛んとなっている「バイクフィッティング」の重要性が更に高まるだろう。

様々なアイテムの開発が、各メーカーで鎬を削られ、日夜研究されている。次は、何が出てくるのだろうか。でもそのヒントとなることは、必ず、ユーザーからの声でもあるのだ。速く走りたい、快適に走りたい、より、ストレスフリーを目指し開発されている。今、当たり前に使っているパーツの良さを忘れてしまっているかもしれない。WレバーがSTIに変った時、最近であれば、ワイヤー変速がDi2に変った時、これら機材の「進化」は、それぞれの走りのグレードを高めてくれた。さて、次は何を造ってもらうべきなのか考えてみたい。

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「是非ご覧下さい。」

BOSS-N1-STriathlon “ MONO ” Journalist   Nobutaka Otsuka

【KONA2015】 VENTUM ONE

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今回のアイアンマンで発表となった異色のトライアスロンバイクだ。

ヴェンタムのデザインは、かつての「ロータス」に似ている。そのことを開発者に言った時に即反応があった。「似ているが違う。今は、素材、造りすべてが進化している。」単に真似た訳ではなく、エアロダイナミクスとトライアスロンでの使用の中で、提案される「カタチ」がこのヴェンタムなのだ。そして、剛性や強度については、特に気になるところだが、徹底した試験を行い、問題なく仕上がっていると、豪語していた。また、エアロダイナミクスにおいては、「タマゴ」のような滑らかなデザインが必要と語る。BB上部のシートチューブにあたる部位の前面は、空気抵抗を大きく受ける箇所でもあるが、滑らかさを出すことで、エアロダイナミクスを高めているとのこと。そして、もう一つ目を引くのが、トップチューブ上の大きなドリンクシステムだ。分類としては、ダウンチューブに取付ける、後付けに近い。ただ、専用設計とし、フレーム一体型デザインとなっている。また、SHIVなどとは違い、外部にあるため、空冷は期待できる。あと、サイズだが、最小の510mmでも173~175cm相当のジオメトリーとなっているので、もう二つ下のサイズがあると良いのだが。

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ダウンチューブのない「LOTUS」のようなデザイン。

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フロントブレーキを覆うようなカバー。

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フューエルシステムの飲み口は、マグネットでエクステンションに固定。

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トップチューブ上に配置される大型ボトル。

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「タマゴ」のように滑らかなデザインにしたと、開発者が語った。

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シートステーも、ダウンチューブもない。

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リアブレーキは「確実性」の高いシマノダイレクトマウント。

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ヴェンタムは、新たなフレームデザインとして、一石を投じることはできるのだろうか。「エアロダイナミクス」「快適性」「フューエル&ストレージ」などの観点から今後期待したいメーカーの一つと言えるだろう。大メーカーではない、奇抜な発想が活かされる面白いメーカーだ。特に開発者の「熱さ」が大切だと感じた。

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「DIMONDとともに、一世を風靡できるか!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka