全日本トライアスロン宮古島大会 Race Recap

圧倒的な強さを見せた寺澤選手

38回目の宮古島大会が終わった。

2024年国内初開催となる宮古島大会が開催された。今年はショートの石垣島大会と日程が入れ替わり、皮切りがビッグレースとなった。当日は、最高の天候に恵まれ、1500名の選手がレースを楽しんでいる。

今回は、昨年のショートコースよりランが5km戻り、スイム3km、バイク123km、ラン35kmという距離と定員を300名戻しての1500名で開催となった。距離は短いが、島一周バイクや2019年以前の島縦断ランなど、レースの雰囲気はほぼ戻ったと言う感じはないだろうか。伊良部島が使えなくなり、バイクの距離は難しいかもしれないが、ランはフルマラソンに戻ることを期待したい。

宮古島名物、パーティーも戻った

他のロングに比べ、距離や仕様などやや遅れていた感のある宮古島だったが、昨年もやはり、日本を代表し、トライアスロンの象徴的なロケーションの宮古島は大いに盛り上がっていた。そして、今年もランの完全復活は叶わなかったが、大会の雰囲気は申し分ないものだった。もちろん賛否はある。ランの距離が戻ったらエントリーする、そんなも声も聞いている。

ただ、そんな人にも出て欲しかった今年の大会だ。昨年より暑く、過酷さは余りあるサバイバル感。達成感十分な状況となり、満足できなかった選手はいないだろう。一方、スイムの完泳率は気になるところだ。潮流が厳しく往路は真っ直ぐ泳げず、復路は進まない。スイムが苦手な選手は苦しめられた。来年に向け課題となることだろう。

今年は国内で5つのロングが開催される。中には定員割れとなった大会もあるが、やはり聖地宮古島は人気が高い。そんな宮古は春先だけに調整が難しい。冬でも気温の高い宮古島だが、当日は更に「真夏」だ。熱中症気味となり、ペースダウン、リタイヤした選手も少なくない。ランが短いと言っても楽観できない。そんな宮古への対策は十分に立て臨みたい。

4月の宮古島で出しきれなかった選手も「修正点」が確認できたはず。必ず得るものはあっただろう。シーズンは始まったばかりだ。

■Race

新コースは厳しいスイムとなった

【スイム 3km】※通称M字コースに変更

変わらず美しい宮古島の海を3km泳ぐ。前浜ビーチの透明度は高く、南国ならではのスイムコースとなる。コースレイアウトは「M字」となった。

昨年までの同レイアウトの2ラップではなく、分けることでオーバーラップを回避している。また、救急車の待機場所なども近くなったようだ。そして、同時に一斉スタートも復活してる。昨年は実質の都道府県別スタートとなり、実力差がある中でのスイムとなったが、今年は自身のペースでスタートすることができた。またSKIP制度も継続されている。

しかし、潮流が厳しかった。元々宮古島のスイムは一方向の潮流が強いのが特徴で、昨年の反省点から設定されたレイアウトと場所だったが、今年も厳しいスイムとなってしまった。前日7:00の試泳時には「戻って来れない」などの声が多く上がっていた。ビーチから進行方向左側から潮流があり、往路はまさに「波に乗って」と言う感じだったが、復路は進まなかった。これが明暗を分けている。

レース当日も状況は変わらなかった。スタート後、左方向からの強い流れによって真っ直ぐ泳げなかった。ゴルフで言えば「芝目」を読むように真っ直ぐではなく、「左寄り」に泳ぐことで目標地点に到達する、そんなイメージが必要となった。

レース後の上位入賞者のプレスカンファレンスでも選手から出ていたが、「前から泳いで来る!」と言う状態で、自分が間違えているのかと錯覚したそうだ。一般選手からも「左からぶつかってくる、試泳をしたのだろうか」と疑問の声が上がっていた。「試泳」の重要性が浮き彫りとなった。

今回、スイムでの棄権(DNF、DNS、SKIP)した選手は114名。約15%にあたり、完泳率は上げたいところだ。一方で、この程度の状況は「想定内」とする選手も少なくない。オープンウォーターで泳ぐ以上、それ相応の準備が必要であると。

スイムトップは寺澤光介選手で42分31秒。同タイムで新田城二選手もアップ。

東平安名崎は、宮古アイランドバイクの象徴

【バイク 123km】※昨年と同じコース

コースは宮古島一周のトレースで、来間島、伊良部島には渡らない。

池間島から東平安名崎までは概ねいつも通り向かい風だ。風がきつくDHが取れなかったとの声も聞いたが、毎年出ている上位者は例年通りと感じている。「風はあったが、こんなもんだろう」とのこと。

宮古島のコースは概ね「DHポジション」コースとなるが、アップダウンがないわけではない。東平安名崎などは完全にDHポジションだが、上位選手でもダンシングが少なくない。それぞれ好みのコースや走り方はあると思うが、今一度「DH」での走りを確認する必要があるだろう。また下のスピードが活かせるよう「コースの把握」の重要度も高い。

今回は「スイムの影響」を感じるバイクとなった。トップ通過後、選手が来ない。その後も選手はまばらとなり、ミドルレンジの選手の顔ぶれもいつもと違って見える。トップが早過ぎるため、ボリュームゾーンの選手たちが到着する前にランコースへの移動を余儀なくされた。

レースは、寺澤選手が、ダントツのタイム差を付け、トップをキープ。70km地点の東平安名崎では15分近いアドバンテージがあった。

ランは縦断コースは戻ったが、暑かった

【ラン 35km】※昨年の30kmから延びて35kmに変更

ランコースはフルにはならなかった。ただ、距離は5km伸びただけだったが、従来の島を縦断する往復コースに戻ったことで「いつもの宮古島感」は戻って来た。一直線を折り返す宮古島のランコースは折り返しに近づくにつれてアップダウンが厳しい。そこをまた戻って来ることもキツい。

そして、今回は気温と湿度が高かった。昨年の12時で比較すると1.5℃高い記録となっているが、それ以上に暑さを感じた。バイクやランでの棄権者が多いことにも繋がっているいるのではないだろうか。真夏の皆生や佐渡に比べればまだ気温は低いが、季節の変わり目となる4月の27.5℃はやはり明暗を分けたのではないだろうか。

唯一良かったのは風が強かったことだ。もちろん選手によって感じ方は異なるが、強風が身体を冷却してくれていた。あの風がなければもっと厳しい展開になっていたはずだ。

寺澤選手は最後までトップをキープし、完全試合となった。「距離が5km伸びたことより、このコースがメチャクチャキツかった。」とゴール後のインタビューで。

■Result

連覇達成の寺澤選手は、終始トップを守り圧勝

男子優勝は、昨年初出場で優勝、今年は連覇となったの寺澤光介選手。昨年も2位に大差をつけたが、今年も16分以上のタイム差で優勝となっている。最初から最後までトップを譲ることなく、パーフェクトな走りを見せた。

スイムを得意とする寺澤選手はそのアドバンテージも高かったと思うが、バイクも申し分なかった。ランでのラップこそ取れなかったが、タイム差をきっちりキープしての優勝は見事だった。昨年優勝時に「本来の距離で」と言っていたが、是非見てみたい。

ロングを主戦場とし、最終的にKONAトップ10を目標とする寺澤選手の今後の活躍に注目が集まるだろう。

「スイムで積極的にレースできたのが良かった。最終的には新田選手と2周目は先頭交代しながら、二人でトップで上がった。バイクは先に乗車してランまで逃げる展開だったが、やはり行きは追い風で、池間島から東平安名崎までが向かい風で、去年よりも風が強くて、辛い場面ではあった。ただ、全員が辛いし、焦る選手もいるだろうし、自分だけではないと思いながらレースができた。そう思いながらも後から来る選手に不安でもあった。」

「ランはスタートして熱中症気味の感じがあったので、少し身体がやられている状態だったかと思う。その後、数キロ走って沿道から「18分差」と言われた瞬間にもうそこで大丈夫かと思ったが、自分のテーマとしては昨年の自分を超えることを目指したレース。終盤に熱中症の影響か痺れが出たり、力が入りづらくなったり、最終的には昨年の自分を超えることができなかったことは残念だったが連覇できたことは嬉しい。」

「レース翌日、新聞などでリザルトを見てスイムとバイクのラップは取っていたが、ランは潰れてしまったので、上田藍選手にも負けているなと。(笑)」

男子総合
順位No.氏名年齢居住地記録
11寺澤 光介30東京都6:25:04
2289山岸 穂高26千葉県6:42:31
31308新田 城二30大分県6:44:00
41015大倉 拓也30大阪府6:44:31
52土田 洋平44岐阜県6:49:51
6933前田 能宜25愛知県6:52:13
7279星 大樹35千葉県6:52:49
845OH SANGWHAN50South Korea6:53:37
911梅田 祐輝39東京都6:59:28
10281細田 雄一39千葉県7:04:11
女子優勝の上田選手は、総合でも10位の快挙

女子優勝は、本命とされていた上田藍選手が期待に応えた。

初出場ながら「絶対優勝」の使命を背負っての参戦だった。また、話題は「トップ10入り」となっていたのだが、見事に安定した走りを見せ、貫禄の優勝、そして、総合10位に入った。

男子優勝者と同じように、スイムから先頭を守り、バイクこそラップは取れなかったものの、得意のランでは誰も止められないダントツのタイムとなっている。

レース中も見せてくれる笑顔、そして、返事もしてくれる上田選手。走りだけではない凄さが、その魅力なのだろう。

「宮古島初出場ということで楽しみにしていた。みなさんが優勝するのは当たり前ということでレースを楽しみにしてくれていることは分かっていた。更に男子選手からも総合10位から15位で来るだろうと応援してくれるので、久しぶりにプレッシャーを感じながらのスタートラインだった。

レース自体は初めてのレースだったので走ってみなければ分からないということが大きくあったので常に、冷静に、丁寧に進めた。

この宮古島のコースについては、ロングに転向して2年目になるが、アイアンマンではスイム3.8km、バイク180km、ラン42km なので今回の宮古島のフォーマットでは予想タイムは作っても意味がないと思っていた。」

「まずはスイムが一斉スタートも初めてだった。スタートして最初の第1ブイまで速く泳ぐ男子選手はたくさんいるので、惑わされずに最初の200mくらいはゆっくり落ち着いて泳いで、その時に近くにいる選手と一緒にレースを作って行こうと思っていた。

ちょうど良い選手が一人現れたので、その選手を潮の流れの壁にして泳がせてもらった。中間ポイントで上陸した時に良い位置で上がれていて、抜け出ている選手が見えていたので、ここまで一緒に泳いでいる男子選手にロックオンして最後まで泳ぎ切った。最終的に7番手くらいの好位置でバイクスタート切れたのは、スイムがあまり得意ではないと悔しながらもずっと言われて来た中では良かったのではないかと思う。

バイクではスイムを前で上がっても、後からごぼう抜きされるのだろうと思っていたので焦らずに走って行こう思っていた。また、過去レースに出ていた先輩方から、池間大橋までの追い風で飛ばし過ぎると、そこから東平安名崎までが向い風で、疲れてしまうと聞いていた。

コース試走は東平安名崎から宿泊していたシギラリゾートまでのアップダウンだけをみていた。アップダウンは得意なので、それまでの追い風、向い風を上手くクリアすることだけに集中して走った。

意外とみなさん応援してくれる中で「頑張れー、ワイドー」とは言ってくれるが順位は誰も教えてくれなかったので、何位で走っているのか分からなかった。(笑)」

「得意のランをスタートしてすぐに向い風だったので、行きは涼しく感じると思った。帰りが追い風で風に乗ることで暑く感じるだろうと思ったので、行きは設定ペースよりゆっくり走って、水をかけながら折り返しまで行った。折り返しの時に男子選手3名を抜き、4名のグループが出来上がった。

ただでさえ暑いのに、屈強な男子選手3名が後にボディガードのように付き、暑苦しくてしょうがなかった。(笑)

なので、作戦を立てた。折り返してから一回下がって、エイドも取りづらかったので、様子を伺いながら走り、2回目くらいの坂で近づいて行ったら、少しペース差があったので、仕掛けポイントだと思い、得意な坂で仕掛けたところ、グループは分解して離れて行った。

そこからは報道で目の前からカメラで撮られていたので、その方を目標にエイドでしっかり水を一回一回止まってでも摂りながら、最後までの35kmは暑いので油断大敵で集中して走り進めた。そして、最後の2kmはメチャクチャ本当に暑くて、身体が乾くぐらいでエイドも少なかったが、島のみなさんが応援をしてくれ、コップを持って子供達が水をくれたりして、すごく密着してくれているのが力になり、レースを走り切ることができた。」

「みなさん、宮古島大会で優勝された方はシーサーをバックにフィニッシュしている写真を見て羨ましいな思っていたので、シーサーが待っていてくれた時には、あのフィニッシュができるんだと思いながらも意外とシーサーも走るのが速くて。休ませてくれないなと思いながらフィニッシュした。(笑)

とても思い出深いフィニッシュとなった。フィニッシュした後にトップ10に入ったということを聞かされ後からジワジワくる喜びを感じた。

そして、シード権を今回獲得できたのでまた宮古島に戻って来て、今度はディフェンディングチャンピオンとして、またレースを臨めるようにしっかり世界で戦いながら、この宮古島大会で更に強さを見せられるような選手で帰って来たいと思う。」

女子総合
順位No.氏名年齢居住地記録
1244上田 藍40千葉県7:02:38
26巖淵 知乃34埼玉県7:21:53
3568平柳 美月31東京都7:40:23
45太田 麻衣子39東京都7:46:21
5907田中 美沙樹25愛知県7:56:17
6528中村 真結30東京都7:56:28
7932前田 乙乃26愛知県8:01:36
87宇治 公子42大阪府8:04:33
9722鈴木 彩夏 フェイス35神奈川県8:17:47
101176岡本 春香38岡山県8:21:33
翌日の上位入賞者記者会見

■Weather

近年では最高のサンライズ

今年も天候に恵まれた。

前日は不安定な天候で朝スイム試泳から小雨のスタートだったが、レース当日は見事に晴れとなった。2016年以降の取材ではもっと美しい日の出を見ることもできた。

まずは雨が降らなかったことに感謝したい。2019年のような「土砂降り」になれば、落車、メカトラブルなど、更にレースの難易度を高めてしまう。

今回の天候の要点は、昨年より気温が高く、湿度も高い。そして、風も強かった。ただ、ランではその風に助けられた選手も少なくないはず。

気象データ 
時刻7時12時17時
天候晴れ晴れ晴れ
気温24℃27.5℃27.1℃
湿度97%83%87%
水温25℃
風向南南東南南西
風速4.1m/sec7.3m/sec5.0m/sec

※気象庁 地方気象台データ(沖縄県/宮古島/1時間毎)

※水温は大会発表

■Finisher rate

宮古島は距離も短いが、時間も短い

完走率は大きく落ちた。

昨年は、2011年以来の久しぶりの90%超えとなったが、今年は大きく落としてしまった。前述の通り、スイムでのリタイヤ者が最も多いのだが、バイク、ランでのリタイヤも下記の通り、100名近い。

現在の宮古島は距離が短い。潮流や風、暑さなどがあったとしてもバイクは50km短く、ランは7km短い。フルマラソンだけでもラスト7kmは極めてハードだが、ロングのトライアスロンでの7km短縮の違いは極めて大きいはずだ。

完走率は「安全率」と言い換えることができるだろう。高齢化が進む中での現象として気になるデータだ。


スタートスイム棄権バイク棄権ラン棄権失格完走者数完走率
男子1167947785091178.1%
女子174202012012270.1%
合計134111497970103377.0%

バイクとランの棄権率も高いことが挙げられるが、スイムでのロスタイムなどが影響している選手も少なくないのではないか。

宮古島だけではないが、国内のロングの時間設定は厳しい。しっかりと練習を積んで臨まない限り、完走は簡単ではない。

■Age Group

60-65歳エイジ1位の安藤選手、若手にも負けていない
エイジグループ201820232024
40-44278118155
45-49340187243
50-54352239333
55-59194234260
60-65129181267
合計12939591258
総エントリー166111071454

各エイジカテゴリー人数のトップ3がついに50代以上に突入した。

世間一般では理解し難い状況かもしれないが、これが現実だ。そして、60代の選手のタイムを見た時に、単純に年齢で割り切ることはできないと感じている。もちろん全員ではない。つまり年齢で区切ることが難しい「レベル差」のある年代と言えるだろう。

宮古島の「65歳定年」は医学的見地から決められているそうだが、20年前と現在の60歳の身体の状況やパフォーマンスは同じなのだろうか。

5年後どうあるべきなのだろうか。

GERONIMO COUNT

返り咲いたサーヴェロ

今年の使用率トップはサーヴェロだった。

2016年KONAでのP5X世界同時発表から始まった新型化。途中コロナを挟み大きく遅れ、7年をかけて出揃った。と言っても時間がかかっているためP5Xなどは姿を消している。サーヴェロは、オーソドックスなフレーム形状に絞り、つまり、本来TTであるP5をトライアスロンバイクとしても看板としている。そろそろ「新型」も予想される。

また、新型も勢揃い。台数以上にパワーを感じさせてくれたCADEX TRI、そして、FELT IA2.0やBMC SpeedMachineなどデリバリー間もないバイクも投入され、レースにかける選手の想いも伝わってくるバイクチェックインだった。

バイク使用率(速報値):http://triathlon-geronimo.com/?p=49999

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MIYAKO 2024

「2024年シーズンインを告げる宮古島、やはりその存在は重要だ。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

全日本トライアスロン宮古島大会 Race Result

38回目の宮古島が終わった。

男子優勝は寺澤光介選手が昨年に続き、連覇を達成。女子は上田藍選手(40)が初優勝、そして、総合10位の快走を見せた。

まず、寺澤選手は「完全試合」となった。昨年KONAのルーシーのようにスイムから終始トップを守りフィニッシュしている。上田選手の優勝は確実視され、プレッシャーの中でトップ10入りが期待されていたが、見事にその期待に応えてくれた。

天候には恵まれたが、潮流の厳しいスイムが大きく明暗を分けた。バイクでの風は概ねいつも通りの向かい風。また湿度が高かったが、強い風がランで冷却効果を生み助けてくれた。

スイムでのDNFが多かったり、ラン距離も35kmのため、来年また変更点も出ることが予想される。ただ、ターコイズの海や従来のランコースなど「宮古らしさ」は堪能できたのではないだろうか。

圧倒的なスイムで先行した寺澤選手。終始一人旅も簡単ではなかっただろう。70km地点となる東平安名崎ではその差をキープし、ダントツのトップ通過。この時点で「決まった」と思えた。最後のランではマイペースの安定した走りとなった。

沿道からの応援が力になったと。レース中でも「笑顔」と「返事」を返してくれる上田選手はやはり凄い。

パーフェクトな展開となったが、「このランコースはキツい」と語っていた。メンタルの強さも見せてくれた寺澤選手は更に大きな目標も掲げ、今後の活躍に注目したい。

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MIYAKO 2024

「2024年が始まった。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

宮古島大会 GERONIMO COUNT Breaking News

宮古島のバイクカウントの速報値となる。

サーヴェロが唯一の200台オーバーで1位復活となった。

詳細分析は後日のレポートなる。

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第1位 サーヴェロ 204台

第2位 スペシャライズド 178台

第3位 シーポ 165台

第4位 トレック 159台

第5位 キャニオン 73台

第6位 フェルト 66台

第7位 ジャイアント/リブ/カデックス 56台

第8位 キャノンデール 48台

第9位 ピナレロ 35台

第10位 クウォータ 26台

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MIYAKO 2024

「取り急ぎの速報値」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】第38回全日本トライアスロン宮古島大会

今年も宮古島が開催される。

昨年、4年ぶりに開催となった38回目となる全日本トライアスロン宮古島大会。国内に5レースのロングで南の島で開催される超人気大会だ。参加人数も多く、昨年の定員1200名から1500名に増やしている。(例年は1700名)

今回のコースは、昨年も変更があったが、今年もいくつか変更となっている。まずスイムは、大雨災害やビーチの侵食もあり、同じ前浜ビーチだが、南寄りに変更し、2周回から「M字」コースとなっている。これは泳ぎ易くなったということだが、やはりトランジットまでの距離が気になるところだ。

バイクは変更なく、宮古島をトレースするコース。ランは残念ながらフルにならなかったが、5km伸びて35kmで開催となる。そして、ランコースは従来に近い、島中央部を縦断するコースに戻っている。単調で日陰がないタフなコースは「宮古島らしさ」を感じる象徴的なコースだ。

国内のトライアスロンの皮切りレースとなる「宮古島」。否応なしに盛り上がることだろう。

今年も完走率90%を超えることができるだろうか。過去には驚異の98.3%(1988年)を記録したことがあるが、昨年は2011年以来の90.3%となった。中心選手のエイジが上がる中での90%超えは十分な練習ができていることの目安とも言える。競技性の高さはもちろんだが、「安全性」についても大きく関わってくる。

【GERONIMO COUNT】

Triathlon GERONIMO のメインメニューだ。2015年から各大会(1000人以上が基本)を通して年間1万台のバイクをチェックし、10年目に入る。

宮古島は、16年からカウントを始めて、今年で6回目となる。宮古島の特徴的なトライアスロンバイク使用率は、昨年は脅威の57%となった。その前は2019年で51.8%、2018年は52.0%だったことから大幅に伸ばしていたことになる。

やはり、宮古島はコースの特性上「DHポジション」で主に走るコースとなるが、高齢化が進む国内のトライアスロンにおいて乗りこなしの難しいトライアスロンロンバイクのチョイスは、競技性の高さを示すものでもあり、期待が高まる状況とも言えるだろう。ちなみにトップ100の選手におけるトライアスロンバイク使用率は93%だ。

新型バイクも注目となるが、デリバリー後、初ロングとなる「CADEX TRI」や「FELT IA」の使用も確認も予想されるため、機材面での盛り上がりも期待できるだろう。各バイクの使用率も大きな変化はないかもしれないが「兆し」が見えるだろうか。ディスクブレーキ化をきっかけとして、新規に選ばれたバイクも確認したい。

■開催日 2024/4/14(日)

■競技

スイム3km / バイク123km / ラン35km

※詳しくは、http://tri-miyako.com/

■昨年のレポート http://triathlon-geronimo.com/?p=44348

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MIYAKO 2024

「昨年同様ランはフルに戻らなかったが、島中央部を走るコースは以前に近く、戻ったイメージは強くなるだろう。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

SADO 2023

■Contents

2023 佐渡国際トライアスロン大会 GERONIMO COUNT & ANALYSIS

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Photo Report ~ Bike207 ~

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Photo Report ~ Bike340 ~

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Photo Report ~ Swim138 ~

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Race Recap

【取材予定】2023佐渡国際トライアスロン大会

2023 佐渡国際トライアスロン大会 GERONIMO COUNT & ANALYSIS

4回目のバイクカウントとなった佐渡大会。佐渡はバイク預託が2日に分かれていることや、多くは当日預託となるが、バイクトランジットの入り口が3箇所に分かれているため、カウントはバイクスタート時の1時間だけがチャンスとなる。

昨年、コロナ禍明けの完全復活となった佐渡大会。その後、一年が経ち、今年も完全な距離で開催され、目標設定としては安定性の高い大会だった。やはり、国内最長であり、アイアンマンより長い距離と短い制限時間の大会を完走するためには、多くのトレーニング時間と覚悟が必要なだけに、確実にブレない目標となる大会は絶対だった。

そんな安定した目標となれば、1年間しっかりとトレーニングをする中で、機材も必要であれば新調するだろう。まだまだディスクブレーキ使用率からは、新型への移行は期待でき、その動向が気になるところだった。

トライアスロンバイク自体が未だに「夢」のバイクであり、各メーカーの技術力とそのイメージをアピールするバイクであることは、まさにバイクの「F1」と言ったところだ。そのため、全てではないが、高額傾向は続き、迷った挙句に新規導入を断念したケースもあったかもしれない。ロードバイクのように、用途、グレード、価格など選択肢が増えないと「価格で選ぶ機材」ということになってしまう。

一方で、ロードバイクへの注目も戻って来ている。やはり、ブランド、モデルなど選択肢が多いことが最大の理由とはなっていると思うが、トライアスロンバイクは「トレーニング量」と「身体的制限」が大きく関係するだけに競技として「ベター」なバイクの検討も始まっているようだ。

今年の佐渡のバイクは以下の通りだった。

 

2023 SADO  Bike “ GERONIMO ” Count

GERONIMO COUNTは2015年からスタートし9年目が終わった。バイクカウントは、元々コナで30年以上行われ、その使用率が話題となっていた。同様のカウントではあるが、「その先」が知りたかった。コナでは、単にブランド別使用率だったが、それでは本当に支持されているバイクが見えてこない。トライアスロンとロードの比率はどうなっているのか。ディスクブレーキ仕様は増えているのか、など更に詳細な分析がないと「今」求められているバイクは分からないということだ。

Traiathlon GERONIMO「Journal – Race Report」

順位 ブランド 使用台数 使用率
1 SPECIALIZED 146 15.1%
2 cervelo 136 14.1%
3 TREK 126 13.1%
4 ceepo 93 9.6%
5 cannondale 49 5.1%
6 CANYON 38 3.9%
7 GIANT 35 3.6%
8 FELT 33 3.4%
9 BS/ANCHOR 29 3.0%
9 BMC 26 2.7%
その他合計 242 25.1%
不明 6 0.6%
未確認 6 0.6%
68 合計 965 100.0%

Counted by Triathlon GERONIMO

 

≪概況≫

今年の佐渡はスペシャライズドが1位だった。昨年はサーヴェロだったが、1位と2位が入れ替わるカタチとなった。トレックを含むトップ3は、使用率が2桁となる三つ巴の3ブランドとなる。やはり今年もトップ3のボリュームが大きく、ブランド全体的には大きな変化がなかった。5位以下も昨年と同ブランドが上下していた。そして、注目株のキャニオンは、昨年から世界的にも顕著な伸びを示していたが佐渡においては微増に留まっていた。

≪Top Brand≫

今年の1位はスペシャライズドだった。ここ数年、現行SHIVが登場以来、サーヴェロを押さえて、1位となること多くなっていた。GERONIMO COUNTにおいて、昨年は、石垣島、横浜(エリート)、彩の国、皆生の4大会で使用率1位、今年は、宮古島、横浜(エリート)、東三河、そして、この佐渡でトップシェアを獲っている。ロードのTarmacも今やロードの代表格となり、ロード系では圧倒的な強さを見せている。

2位サーヴェロ。世界的に不動の地位となるサーヴェロは、やはりNo.1ブランドと言えるだろう。昨年は、セントジョージ、佐渡、コナの主要なメジャー3大会で使用率1位、今年は、残念ながら国内ではシェアを獲ることはできなかったが、大きな問題ではない。サーヴェロの強みはやはり世界のトップエイジから支持されるP5、リーズナブルで幅広く使用されるPseriesのラインナップと言えるだろう。

3位トレック。三つ巴ながら、スペシャライズドとサーヴェロに先行されることが多いが、バイクメーカーとしては間違いなくNo.1メーカーだけにポテンシャルの高さは十分と言えるだう。今年は強豪エイジ選手の集まる皆生でNo.1シェアとなったことは輝かしい事実。そして、モデルチェンジとなったSpeedconceptの移行も安定し、特徴であるロードのバリエーションがその使用率を高めている。

 

≪TOP10シェア≫

年度 総台数 TOP10台数 使用率
2023 959 708 73.8%
2022 974 709 72.8%

※未確認6台除く

Counted by Triathlon GERONIMO

Top10ブランドへの集中傾向は少しずつ進んでいる。KONAでは約80%となるが、国内特有の特徴もあるため、その傾向は明らかと言える。その内訳は、トップ3だけではなく、トライアスロンバイク使用率第3位のシーポやキャニオン、フェルト、BMCなど人気バイクが関わっている。トライアスロンバイクをリリースすることはそのメーカーの技実力の一つの評価方法とも言えるだけに、選択肢として安心度も高いと言えるだろう。

 

【トライアスロンとロードの比率】

トライアスロンバイクとロードバイクの比率は、あえてどちらかを選択している場合もあれば、そうでない場合もあると思うが、佐渡大会での実績となる。前者の場合、どこにポイントを置くかとなる。序盤の坂と160km地点の小木の坂など、距離が長い中で出てくる坂はやはり険しいイメージがあり、ロードバイクを選択した選手もいるだろう。ただ、概ね80%程度はDHポジションで走れるコースでもあり、DHを極めることがカギを握っていると言っても良い。

ここで考えなければいけないのは、「車種」ではなく、「DHポジション」で走りやすいかどうかということになる。本来ならばトライアスロンバイクが良いはずだ。ハンドル位置が低く、よりエアロダイナミクスも高まる。この場合、選択肢はトライアスロンバイクとなるのだが、身体的制限などがある場合、低くなり過ぎるDHポジションはかえってマイナスとなる可能性がある。その場合、ロードバイクにDHバーをセットした方がベターなフィッティングとなり、最終的なパフォーマンスは高い可能性がある。

また、車種の違いは、ハンドル高だけではなく、トライアスロンバイクであるか、否かを決める「シートアングル」が重要となる。つまり、サドル前後位置ということだ。このハンドルとサドルの位置がどちらの車種を選択した方が良いのかを決めなければいけない。

いずれにしても車種が決定してからは「走り方」ということになる。バイク選び、フィッティングは準備に過ぎない。走り込んで、「修正」を加え、レースまでに「マイバイク、マイポジション」を作り上げることになる。

佐渡のコースの重要なポイントの一つは、70km地点の鷲崎から160km地点の小木までの約90kmのフラットだ。長時間のDHポジションがその走りを左右する。そして、水津からの向かい風の中では「低回転×高出力」のDHポジションが必要となり「ペダリングスキル」も要求される。つまりDHでそれ相応のトレーニングの「質と量」が重要となってくる。

また、トライアスロンバイクの場合、上りでは使いずらい「ベースバー」も否定するばかりでなく、その使いづらさに慣れること、アームレストを持ち、アップライトなポジションも想定しておくことが、「トライアスロンバイクを乗りこなす」ということになる。

選択理由は他にもあるだろう。ただ、「レース=コース」に合わせたバイクを用意するということは絶対に必要なことでもある。

年度 使用台数 Triathlon 比率 Road 比率
2023 959 516 53.8% 443 46.2%
2022 974 513 52.7% 461 47.3%

※未確認6台除く

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結果は1ポイント使用率が高まった。

必ずしもトライアスロンバイクが多いことが「良い」というわけではないが、トライアスロンバイクを乗りこなすためには前述のようなことが必要になるため、より「真剣度」の目安であることは良い傾向と捉えている。そこにはもちろん「楽しむ」ということも含まれているだろう。

一方、昨今の高齢化が進む中で、ロードバイクの自由度の高さに選択肢としての意識も高まるだろう。ロードでDHポジションのベストフィッティングができれば、ドロップハンドルが使えテクニカルコースにも対応できる「マルチ仕様」とも言えるわけだ。

バイク選びとフィッティングは慎重に行いたい。

 

≪TOP10ブランドのトライアスロンバイク比率≫

順位 ブランド 総台数 Triathlon 比率
1 SPECIALIZED 146 94 64.4%
2 cervelo 134 116 86.6%
3 TREK 126 51 40.5%
4 ceepo 93 77 82.8%
5 cannondale 49 19 38.8%
6 CANYON 38 35 92.1%
7 GIANT 35 4 11.4%
8 FELT 33 22 66.7%
9 BS/ANCHOR 29 2 6.9%
10 BMC 26 23 88.5%
合計 709 443 62.5%

※未確認6台除く

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まずは、TOP10ブランドのトライアスロンバイク比率はは62%を超えていることだ。全体に比べ、9ポイント近く高い比率となっている。簡単に言えば、トライアスロンバイク自体がこのトップ10から選ばれているということだ。

そして、やはりサーヴェロのトライアスロンバイク比率の高さが際立っている。次に台数ではスペシャライズド、比率ではサーヴェロとなり、国内トライアスロンのBig3ブランドがあらためて確認できる。また、キャニオンやBMCはほぼトライアスロンとなっており、そのカラーが強いイメージとなっている。

 

【ディスクブレーキ率】

ディスクブレーキ仕様のバイクも順調に増えてきている。

ディスクブレーキは早いモデルで2016年頃からリリースされているが、概ね2018年以降から大きく普及が始まり、2020年にはほぼ出揃って来ていた。すでに5年以上経過しているモデルも含めると、単純に新型とは言いずらいものもあるが、トライアスロンバイクは、モデルチェンジサイクルが長いことを鑑みると現行であり、結果新型と言うこともできる。

逆にリムブレーキ仕様はやはり古さを否めない中では、ディスクブレーキ比率が高まることは、新規参戦や買い替えなどの活性化のバロメータとして見ることができるということなのだ。

あとトライアスロンバイクの開発は簡単ではないため、2020年移行にリリースされたモデルも少なくない。スコット Plasma6、キャニオンSpeedmax、トレックSpeedconcept、その後、入荷に1年以上かかったカデックスTRI、シーポVIPER、最近ではフェルトIA、BMC Speedmachineなどがそれにあたる。

その点では本当に新型なのだが、リリース期間が短いと言うことになり、このようなバイクカウント上では不利になる。逆に言えば、2018年KONAローンチとなったスペシャライズドSHIVは極めて有利であると言えるだろう。

大会   Disc   比率   Rim   比率
  Tri Road   Tri Road
2023 198 107 305 31.8% 318 336 654 68.2%
2022 142 84 226 23.2% 371 377 748 76.8%

※未確認6台除く

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結果は上表の通り、この1年でディスクブレーキ仕様のバイクは大きく増えたのだった。ただ、現在リリースされている各バイクは、ほぼディスクブレーキ仕様となるため、時間的に1年も経過すればそれなりの増え方とはなったはずだ。

今年の4月の宮古島の31.3%から見ると、4ヶ月以上は空いているが、佐渡のディスクブレーキ率は高かったと見ている。4ヶ月の間に新調した選手も少なくないということだろうか。昨年と今年の佐渡は近い選手数で、データの比較も分かりやすいが、ディスクブレーキのトライアスロンバイクが50台以上増えていることにも注目したい。

いずれにしても今後も増える一方だが、50%を超えるまでにどの程度かかるのだろか。今回も90年代半ばのバイクを確認しているが、いつでもオールドモデルは存在するだろう。それもバイクカウントの醍醐味だが、単に年式や台数のことではなく、バイクを通したトライアスロンの盛り上がりとの関係性を探って行きたい。

 

【人気のバロメーター】

ディスクブレーキ仕様率により「今」選ばれているバイクも見えてくる。ディスクブレーキ仕様は着実に伸びているが、それでもまだ1/3だけに絶対とは言えない。ただ、一つの見方としての「人気ランキング」と言うことができるのではないだろうか。一部はディスクブレーキ仕様の「マイナーチェンジ」と言うものもあるが、概ねフルモデルチェンジとなり、軽量性、エアロダイナミクスなど、各部が刷新された現行新型モデルに注目が集まらないわけがない。

順位 ブランド 使用台数   Disc   比率
Triathlon Road 合計
1 SPECIALIZED 146 56 29 85 52.9%
2 cervelo 134 58 7 65 38.6%
3 TREK 126 22 31 53 26.2%
4 ceepo 92 24 3 27 15.2%
5 CANYON 38 19 2 21 23.8%

※未確認6台除く

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結果は、スペシャライズドの1位だが、やはり、早期からディスクブレーキに注力していたメーカーだけにここは不動の地位だろう。スペシャライズドだけで見れば、すでに仕様率50%を超えている。会場では、圧倒的にSHIVを見かけただろう。ロードはTarmacやVengeが多かった。

ディスクブレーキ仕様のトライアスロンバイクは、サーヴェロとスペシャライズド、ロードバイクは、トレックとスペシャライズドがその強さを見せている。そして、トライアスロン、ロードの両車種の総合力ではスペシャライズドのポテンシャルの高さが分かる。

 

【最後に】

今回の佐渡で最も変化があったのはディスクブレーキ率であり、新型率の向上が朗報と言えるだろう。

その新型はどのようなバイクが選ばれたのだろうか。トライアスロンバイクか、ロードバイクか、車種もあるが、身体にフィットしたサイズ決定とポジション出しができただろうか。

日本人体型の場合となるが、身体へのフィット性の自由度は概ね165cm以上と言えるだろう。もちろん個人差はあるため絶対ではないが、大きく外れてもいない。これはホイールの大きさが絶対条件となるため、サドルを低くしてもハンドルは下がらないためだ。そのために以前は650Cホイールなどが採用されており、今でもその有効性は高かったと感じている。現在はその選択肢がほぼなくなってしまったため、サイズ決定やフィッティングなどには細心の注意が必要になると言うことだ。

165cm以下の場合、選択肢が少くなるのは事実で、ベストは難しくなるが、ベターを目指してバイクの決定や調整を行うことになる。昨今トップチューブのスローピングは当たり前になっているが、サドルが下がれば良いと言うわけではない。なるべくヘッド長の短いフレームを選び、ヘッドパーツ、ステムなどで可能な限りの調整をすることになる。

逆に身体が大きい場合は選択肢は増えるが、今回気になったのが、ロードを使った「トライアスロン仕様」においてあえて小さいサイズを選んだのだろうか。シートポストが出過ぎているケースだった。ロードバイクはあくまでもロードバイクのバランスがある。そこにDHバーを付ければトライアスロンバイクより「高いDHポジション」になると言うことだ。だからと言って小さめにフレームはない。ハンドルまでの距離も近くなり過ぎてしまうことにもなる。

今後も国内においてはロードバイクのトライアスロン仕様は増えると思うが、まずはロードとしてのセッティングに問題がないか、その後、トライアスロンへの「アレンジ」が可能かどうか、確認が必要だ。

これからオフに入り、来シーズンに向けて新調の予定もあるだろう。バイク選びとそのフィット性の確認には十分な時間をかけてほしい。

 

 

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BOSS-N1-S
Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Photo Report ~ Run207 ~

佐渡のレースシーンをPhotoで振り返る。

バイクはクリアした。無事予定通りの開催となったランはフルマラソンだ。最終種目に入れた安堵感も束の間、猛暑の中のランはまさにサバイバルとなる。唯一、助けられたのは風が吹いてくれたこと。今回のランは4周回だが、回を追うごとに選手たちの表情は険しくなる。そんな中でも笑顔を見せてくれる選手たちに感動。とにかく、耐え、走ること。そして、暗くなり始めてからが佐渡の本番だった。

12時を過ぎ、新潟地方気象台では30℃を記録した頃、トップがランスタートした。

 

 

 

The end

 

 

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「 Congratulations, See you next challenge.」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Photo Report ~ Bike340 ~

佐渡のレースシーンをPhotoで振り返る。

佐渡の醍醐味はバイクだ。佐渡島をトレースするダイナミックで美しいコース。そして、アイアンマンより10km長い190km。バイクトレーニングが十分でなければ暑さ以前に完走できない厳しい設定だ。現在、国内ではここまで長い設定で開催することは難しい。だからこそしっかりと走り切りたい。バイクの後にはフルマラソンが待っているが、今はまずバイクを無事に終えること、それしかないだろう。

7時トップがバイクスタートした。

To be continue

 

 

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「 160km走ってからの小木のキツさは選手しか分からない。 」
BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Photo Report ~ Swim138 ~

佐渡のレースシーンをPhotoで振り返る。

天気は良かった。朝4時、トラジットがオープンとなったが、選手全員気になっていたのは「予定通り」開催されるのか、どうか。気温、水温が高ければ距離の短縮やスイム中止の可能性があった。そして、4時半頃だろうか、会場のオーロラビジョンには「本日の競技は予定通り実施致します」と表示された。練習してきただけに無事開催は安心しつつも、変わらぬ険しい佐渡大会が間もなく始まることへの緊張感は隠せない。

6時レースがスタートとなった。

To be continue

 

 

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「 スイムはベタナギで順調に終えることができた。 」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

2023 佐渡国際トライアスロン大会 Race Recap

9/3(日)2023佐渡国際トライアスロン大会が開催された。(主催:佐渡国際トライアスロン実行委員会・公益社団法人日本トライアスロン連合)

夏のメインイベント、佐渡大会が開催された。国内に4つしかないロングの一つであり、国内最長距離、夏を締めくくる最終戦として人気大会となっている。完走は険しく、ミドル完走者でも1年間のトレーニングが必要となる。思いつきで出場できるような大会ではなく、スタートラインに立つまでで半分は完走したと言っても良いだろう。

今回、大きな話題となったのが、猛暑だった。距離の短縮や、種目変更など、レース直前でヤキモキされたが、無事に予定通りの設定で開催された。最長ロングは普段でも極めて過酷だが、更に2019年以前と比べ、4~5℃気温が高い中でのレースは選手を苦しめた。

Aタイプの完走率は例年概ね70~80%だが、今回は68.7%で下限を切ったという感じだった。やはり、暑さは影響している一方で、優勝者のタイムは大幅に短縮され、大会レコードとなっていることも注目したい。

そして、佐渡に限らずだが、ボランティア不足の中、スタッフ、ボランティアの懸命な対応が選手を助け、走り切ることができた。あらためて「みんなで」作っている大会であることを感じる。過酷な暑さの中での開催は、常識では考えられないかもしれないが、熱き選手と熱きボランティアで成り立つのだろう。

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以下、リキャップとなる。主に「Aタイプ」について述べている。Photoレポートは後日あらためて。

■Distance

距離は、今年もオリジナルのスイム4km、バイク190km、ラン42.2kmで開催された。この距離は国内最長、世界的にもアイアンマンより、スイム約100m、バイク10km長い設定だ。更に制限時間が厳しい。アイアンマンの17時間よりも1.5時間短い15時間30分、国内の特徴とも言える灼熱ラン、更に途中関門など極めて難関と言えるロングトライアスロンだ。

完走がギリギリとなる選手にとっては、関門は常に気にしなければいけない。ロングでは「調子」によりペースが変わる選手も少なくないだろう。実力だけでなく「運」にも味方してもらう必要がある、まさにアドベンチャーレースでもある。

このレースを完走すれば、怖いもの無しの「免許皆伝級」。難しい理論はいらない。それまでの練習や経験、失敗談も含め、それらを語るだけで十分な「指導者」と言えるだろう。

 

■Course

スイムコースは、佐和田海岸を沖に向かって泳ぐ長い三角コースで2周回する。一度上陸する設定、遠浅でトップ選手はギリギリまで泳ぐが、他の選手は早くに歩き始めている。その点ではリズムが狂ってしまう選手もいるだろう。変則的な泳ぎに慣れる必要がある。

昨年も今年もベタナギでタイムが良く、DNFは2名に留まった。透明度は高く、気持ち良く泳げるが、沖からの戻りでは、太陽光が眩しく、真っ直ぐ泳げなかった選手が多かったようだ。バイク同様ゴーグルの遮光度を確認しなければいけない。

今年は暑く、水温は29℃、昨年は28℃。ただ、コロナ前の2015~2019年までの5年間は25.0℃以下だったのだ。水温の温暖化により、クラゲも大量発生、ウェットスーツ着用は義務ではないが、クラゲ対策として強く「推奨」されていた。

暑さ対策のノーウェットなのか、クラゲ対策の着用なのか、多くの選手は着用していたが、それによる熱中症も疑われる選手がいた。判断の難しいところだが、少なくとも今後の佐渡では、ロングジョンが「標準」となることを考えさせられる状況だった。また、泳ぎながらウェットスーツに水を通す余裕を持つことも有効的となるだろう。

バイクコースは、佐渡島の海岸線を綺麗にトレースする190kmで、国内でも最も美しいコースの一つと言える理想的なロケーションとなる。

佐渡はアップダウンのイメージを持っている選手も少なくないが、80%DHポジションで行けるコースだ。特に72km地点の鷲崎から161km地点の小木までの90kmは、DHが極めて重要となる。最悪、全て向かい風となるが、特に水津から先はほぼ向かい風となる。

また、この区間は完全フラットという意味ではなく、DHポジションで走れるコースということだ。多少のアップダウンはあるが、先が見え、勢いが活かせるコースのため、登りもDHで走れる。いずれにしても向かい風となるため「低回転×高出力」となるペダリングスキルが要求される難しい区間でもある。

そして、最後の難所となる小木の坂は、160km走った時点で上るため、ダメージを大きく感じ、脚が吊ったり、降車して押す選手も見かける。佐渡の過酷さを思い知らされるポイントでもある。

ランコースは、当初予定されていた内陸側へ走り2周回するコースから海岸線とメイン会場近くの応援の盛り上がる「商店街」を4周回するコースに変更となった。完全なフラットでスピードコースでもあるが、日陰は全くなく単調なコースでもある。

昨年は6周回で同様のコースを走っているが、1周の距離が伸びたため、昨年のような「マラソン大会状態」ではなく、分散され、選手の密度はちょうど良い感じだったように見えた。

この周回は、ボランティア不足のための対策となっていることが目的だが、必ずしも否定的なものではなく、仲間との声がけや沿道からの応援など、力になっていることは間違いない。選手は大会の運営に従うだけではあるが、その時のコースを前向きに楽しんでいたはずだ。

 

■Weather

今大会での最大の関心事となった天候。大会6日前の27日、サイトに「競技の実施判断」についてインフォメーションがあった。31日に判断するとのことだったが、当日朝まで結論は先送りとなった。理由は周知の通り、新潟地方での気温の高さはニュースでも取り沙汰され、佐渡でも例年とは違う暑さであることが地元の人々、選手から口々に伝えられた。

22日頃から気温が上がり、新潟市内よりは低いが、34~35℃の危険な暑さを記録するようになっていた。そして「暑さ指数」が基になる熱中症警戒アラートが連日発表されていた。暑さ指数は、気温の他に、湿度、輻射熱が加味され「感じる暑さ」であり、熱中症に直結する重要な判断指数となっている。

選手、ボランティアの安全を第一とし、実行委員会もその判断に苦慮していた。選手からは「予定通り開催してほしい」とのメールも多く届いていたようだ。佐渡は世界最長級で過酷だが、そのためにトレーニングしてきた。暑さや補給なども十分対策を立てていたはず。一年前からの大きな目標だけに、種目が減ったり、距離が欠けては「佐渡」ではない、そんな想いだろうか。

そして、当日は願いが叶った。水温29℃、気温31.8℃となり「予定通り」の競技内容で開催となった。昨年は同じ11時時点で27.5℃で4℃以上低かった。開催とはなったが、湿度は80%あったため、危険性を常に意識する必要はあった。ちなみに7月の皆生は気温37℃近くを記録しているが、湿度は低く、スタート時に60%以上あった湿度も12~13時では38%まで下がっていた。

※気象情報:新潟地方気象台発表 2023年9月3日11時(スイム6時)

 

■Race Operation

ボランティアの対応が良く、選手からは極めて満足度が高かったようだ。

『「煎れたて冷たいお茶!」「美味しい梅干し!」と学生が大声でアピールしてくれたり、「ボトルに入れ替えますか?」「ゴミ受け取ります!」と、とにかく賢明なサポートが大きなパワーになりました』

『ボランティアのみなさんは、親切で対応も良かったです。ボトルが無くなった際はボトルキャッチャーに捨てないように指示してくれたり(某大会で捨てた後にボトルが無くて困ったことがありました。)ランのエイドでは袋が剥きにくい塩タブを袋から出して渡してくれたり。高校生くらいのボランティアさんが元気が良かったり。エイドはノーストレスでした。』
.
『ボランティアさんはどこもテキパキとしていて素晴らしかったです。お礼を言っても言い尽くせないくらい感謝感謝です。言うこと無しです。』
.

ボトルや氷がなくなって、困った選手もいたようだ。水分補給などは生命線ともなるため、状況を確認する必要があるようだ。また、バイク走行時の安全面など、改善点もあるようだ。

『多田WSで水を要求したところ「海水しかない」「エッ?」こちらも暑さでぼーとしてたので本当かなと思いましたが、コップに入っているのはアクエリアスとコーラで水が無い状態でした。水だけは切らさないで頂きたいです。』

『バイク事故に2件遭遇しました。「ラクシャー」と叫んで後続車を誘導しましたが、ツッコミ気味にくる選手がいました。バイク事故があった場合の主催者への連絡方法、バイク事故の対応(予防)を説明動画に入れた方が良いです。』

『バイクの反射板は後方からの車には有効かもしれませんが、選手同士では何の意味もなく、尾灯を必須にすべきだと思います。あれだけ暗く長いトンネルが多いと急に前に選手が現れて危険を感じる場面もありました。』

 

■Signs ~ Body Fairing ~

主にバイクスタート上位の選手に見られた光景。ウエアの上半身前部の下にボトルやハイドレーションパックを入れた選手が目を引いていた。ボトルなどを入れることでフェアリング効果を狙っている。先日のアイアンマン70.3世界選手権においてもダニエラ・リフ(アイアンマンWC5勝、アイアンマン70.3WC5勝)が実践している。

胸部や腹部が出た違和感のある姿が、バイクスタート時に多かったため、注目となっていた。Aタイプでは14名の選手に確認ができたが、それ以上に多かったように感じるくらいセンセーショナルな光景だった。特にハイドレーションを入れた選手が腹部を手で押さえる姿は「妊婦」そのものでバイクの乗車位置まで走る姿が滑稽に見えてしまった人もいただろう。

いずれにしても「競技性」であり「エアロダイナミクス」への追求とその貪欲さには敬服しかない。

 

佐渡名物、必見の花火

トライアスリート松田丈志

ド迫力の巨大クラッカーで締める

■国内屈指

距離は最長、歴史も十分、国内を代表する大会であることは間違いない。大会の評価は人によって感じ方が違うと思うが、単に距離が長いだけの、希少なロングの一つではない。

佐渡は最後まで選手を楽しませてくれる。花火は名物であり、絶対に見てほしい。21時30分全競技が終了した直後、照明が落とされ、海から花火が上がる。選手は一斉に振り返り、花火を見上げる。音楽が流れ、花火がシンクロし、演出にもこだわっている。今日一日の戦いを振り返りながら見ているのだろうか。見上げる選手の目が花火でキラキラと輝いている。

ゲスト選手の松田丈志さんは絶妙なトークで大会を盛り上げてくれた。3回目のBタイプに出場した松田さんは、Aタイプの選手を見てあらためて感動したことを素直に語ってくれた。そして、来年2回目のAタイプに出場することを宣言した。更にオンヨネカップで4レースに挑戦することも。ノリで決めてしまったかもしれないが、そんな風に言いたくなる高揚感のある空気が佐渡のフィナーレだ。

佐渡はやはり国内屈指の大会であることを感じる瞬間だった。

 

完走者1411名全員が勝者となる

Aタイプ男子優勝の星大樹選手、大会レコード大幅更新

Bタイプ女子優勝の平柳美月選手、Bタイプ総合でも3位となる快挙

■Race Result

夏のメインイベント、佐渡が終わった。

佐渡に限らずだが、レースは、速さも完走も、また、年齢に抗う、昨年の自分に勝つなど「自分だけのゴール」の結果だ。佐渡完走のためには、相当な時間や様々な犠牲を払って来たと思う。全ての選手に拍手を送りたい。

「速さ」という点では、Aタイプ優勝の星大樹選手に脱帽だった。それまでの記録は概ね10時間前後であったが、一気に約30分の短縮を成し遂げた走りは異次元と言えるだろう。暑さは関係なかったのだろうか。

【2023 佐渡国際トライアスロン大会】

《日時》2023年9月3日(日)6:00~21:30

《参加選手(Aタイプ)》

総エントリー数 / 最終出走者数 / 率 1074名 / 965名 / 89.9%

完走者数 / 率 663名 / 68.7%

《総参加選手》

総エントリー数 / 最終出走者数 / 率 1969名 / 1758名 / 89.3%

完走者数 / 率 1411名 / 80.3%

《Aタイプ 男子》

1位 星 大樹      No.1002 9:33:58 (S1:02:35/B5:04:56/R3:23:33)
2位 荒瀬 壮兵  No.1001    9:57:11 (S1:10:26/B5:12:08/R3:30:43)
3位 星 秀明   No.1004    10:17:04(S1:13:59/B5:34:30/R3:25:52)

《Aタイプ 女子》

1位 若月 由里佳    No.2007    11:29:53(S1:18:43/B6:07:59/R3:58:30)
2位 高橋 佳那        No.2003 11:35:29(S1:26:33/B6:35:45/R3:28:42)
3位 佐藤 一葉     No.2013    12:02:15(S1:14:05/B6:37:03/R4:05:27)

《Bタイプ 男子》

1位 松田 光将 No.3002     5:12:45(S0:32:42/B3:05:06/R1:32:52)
2位 望月 佐夢 No.3003     5:19:50(S0:28:15/B3:05:11/R1:44:15)
3位 秦 健三郎 No.4068     5:23:00(S0:33:59/B3:08:44/R1:36:42)

《Bタイプ 女子》

1位 平柳 美月 No.4001     5:21:48(S0:32:44/B3:09:42/R1:35:32)
2位 山下 千春 No.4002     5:51:51(S0:32:30/B3:29:26/R1:45:36)
3位 藤田 智弥    No.4085     5:57:18(S0:32:51/B3:33:24/R1:46:05)

《Championship 男子》

1位 寺澤 光介 No.1      4:33:30(S0:25:41/B2:40:24/R1:25:21)
2位 湯村 天星 No.12 4:37:48(S0:25:14/B2:43:29/R1:27:24)
3位 大畑 亮介    No.3   4:46:20(S0:26:03/B2:49:26/R1:28:23)

《Championship 女子》

1位 田中 美沙樹 No.53    5:30:50(S0:29:04/B3:23:09/R1:36:42)
2位 太田 麻衣子 No.51    5:33:58(S0:29:10/B3:18:13/R1:44:24)
3位 前田 乙乃  No.54    5:37:59(S0:30:55/B3:21:03/R1:43:44)

《Rタイプ》

1位 SHINSEI TRIATHLON TEAM No.9016 5:05:31(S0:25:56/B3:08:49/R1:28:44)
2位 Small Stones No.9009 5:11:30(S0:32:18/B3:13:43/R1:22:59)
3位 Team RGB No.9001 5:25:51(S0:42:15/B3:06:18/R1:34:39)

全ての記録:http://www.scsf.jp/triathlon/2023result.html

 

■コロナ明けの余波

昨年、3年ぶりに復活となった国内最長のトライアスロンは今回で35回目の開催となった。昨年の復活もほぼ「完全」と言えるもので、ロングの佐渡が開催されることは、国内トライアスロンの完全な「再開」を意味していた。

その再開だが、バイク190kmは短縮や周回にすることなく、オリジナルコースで開催となった。また、スイムはローリングスタートではなく、1000名以上の一斉スタートとなり、トライアスロンの象徴的なシーンで再開となっている。つまり「佐渡の醍醐味」は守られたということ。ランは佐和田海岸の周回コースとなったが、短縮されなかっただけで十分だっただろう。そして、今年もほぼ同様で、最終的にランが4周回の佐和田海岸コースとなった。

一方で、運営は厳しかった。これは佐渡に限っていることではなく、その傾向は各大会に見られる。ボランティアが集まらないという切実な問題が浮上している。距離の短縮や周回コースなどで対応をしているが、大変なことは容易に想像がつくだろう。今回の佐渡も当初は、2019年以前同様の2周回コースで予定されていたが、「ボランティア不足」でコースと周回数が変更となっている。

また、選手の集まりも悪くなり、中止に追い込まれた大会もある。そんな中での運営は更に険しいわけだが、開催されていることはありがたい。ただ、そんな状態がいつまでも続くことは望ましくない。

国内トライアスロンの更なる活性化が急がれる。

 

 

 

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Club GERONIMO Challenge 2023 佐渡組

「夏が終わった。」
BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka