TG写真館 ~バイクチェックイン~

本日は、バイクチェックイン、準備完了だ。

雨、風が目まぐるしく変化する天気は、明日もどうなるかわからない。まずは、チェックインを終えたが、一段落するもままならないうちに、決戦に向けての良い緊張感が高まる。いよいよ明日だ。ここまで来たのだから、焦ってもしかたない。落ち着いて行こう。

 

「Good luck!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

EXPO photo

宮古島大会のエキスポは、話題のアイテムでいっぱいだった。

先月リリースで話題となったサーヴェロP5Disc、P3Xは試乗車も用意され、その注目度は高かった。そして、デリバリーもいよいよ近づいて来たSHIVのサンプルも展示、「旬」なトライアスロンバイクで賑わっていた。

 

 

「Exciting EXPO!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】全日本トライアスロン宮古島大会

シーズンの皮切りを告げる、国内最高峰の宮古島大会が今年も開催される。

今年で35回目となる国内の代表格となる宮古島大会。3095名の申込から選ばれた1700名の選手で開催される一種目の国内大会としては最大となる。約1割は、海外選手も含まれる人気大会だ。宮古島の人気は所謂「鉄人レース」と称されるロングディスタンスであることだ。スイム3km、バイク157km、ラン42.195kmという最長クラスのトライアスロンとなる。このロングタイプは、国内では4レースしか開催されていないこと、特に宮古島は老舗であり、南国沖縄で開催されるということで、トライアスロンの持つイメージに最も近い大会でもあることなどが人気となっている。

宮古島は国内トライアスロンの「象徴的」な大会でもあるため、単なる1レースではない。ロングならどこでも良いということではなく、出るなら「宮古島に出たい」、そう思っている選手は少なくないのだ。出場できることに喜びを感じ、それまで積み上げて来たトレーニングの成果を宮古島で発表したい。初めてのロングトライアスロンの選手もいれば、10回以上出場しているベテランまで、幅広い選手がそれぞれのゴールを目指す。

ただし、ロングの完走は簡単ではない。昨年の完走率は80.8%だ。もちろん、トレーニング量が大きく関係するが、気温、湿度、風など天候にも左右される。スイムでは潮流にも影響を受け、バイクでの強風は厳しいライドとなる。そして、ランでは気温、湿度、また寒い時期から一気に暑くなるため、体調が整えづらく、脱水などに陥る場合も少なくない。そんな冒険的でもあり、チャレンジングな宮古島大会でもある。

ベテランでも完走の約束はない。完走できるかどうか不安で緊張も高まる。だからこそ「挑戦」。そんな選手の頑張りと、それを応援する人たち、全ての人たちで盛り上げるのが宮古島だ。

【注目選手】

■国内ロング選手では別格のバランス良い力を持ち、3勝目がかかる戸原開人選手

国内では敵なしのパフォーマンスを持つロング界の顔だろう。15年、16年に連覇となり、3年ぶり3度目の優勝を狙っている。バイクからランへの安定した走りは、経験に裏打ちされ、クレバーなレース展開が期待できる。プロのロング選手として圧倒的な強さを見せてほしい。

使用バイクは、ファクターSLICKだ。ダウンチューブが双胴型となり、エアロダイナミクスを高めているのが特徴的でツールでも使用されているブランドだ。

オフィシャルブログ:http://kaito.pepper.jp/

■男女合わせても最多優勝となる「前人未踏」の5勝目を狙う、鷲津奈緒美選手

女子選手として昨年4勝目を上げ、女子最多優勝者となった。そして、今年は大会として最多となる5勝目がかかっている。鷲津選手は、スイム、バイク、ランのバランスの良い選手で、特にバイクとラン、そして、近年注力しているランのパフォーマンスが発揮できれば良い結果となるだろう。

使用バイクは、世界のトップ選手も使用するフェルトIA、コナでは女子6連勝中のスーパーバイクでもある。国内でもトップを獲れるか。

【GERONIMO COUNT】

Triathlon GERONIMO のメインメニューだ。各大会を通して年間1万台のバイクをチェックしている。宮古島は、16年から観測を始めて、今年で4年目となる。

昨年は大きな流れは変わらないものの、ブランド別ではシーポの劇的な伸びがあったりと、毎年動きや兆しを感じることができる。昨年は選手の年齢との関係もチェックしたが、無理のないロードバイクに比率はどうなったか、その中でも「第二次エアロロード時代」となった今、それは使用されているのか、その動向が気になるところだ。

新型と言う点では、昨年のコナで発表となったSHIVや先月話題となったサーヴェロの新型などが花を添えられれば良かったのだが、デリバリー上、P5Disc以外は間に合わない。シーポの「異形」サイドフォークは確認できるか、コナSUB10バイクNo.1のトレックSpeedConceptも長くなるが、上位をキープしているのか、コナで伸びているキャニオンは。コナの女子無敵のフェルトIAは。などなど、コナのトレンドと国内は異なるが、その「差」が面白い。

いずれにしても知りたいことは、バイクの台数ではなく、「トライアスロンの勢い」だ。機材を通し、今のトライスロンを感じることができる。

■開催日 2019/4/14(日)

■競技

スイム3km/バイク157km/ラン42.195km

※詳しくは、http://tri-miyako.com/

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.■昨年のレポート http://triathlon-geronimo.com/?p=25633

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「いよいよ、ビッグレースが始まる。大事なことは集中できるかどうか。力はあっても出し切ることは簡単ではない。ただ、この日のためにやってきた。やるしかない。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

DHポジション考 及び【メーカーNEWS】PROFILEDESIGN

DHバーは、バイクフィッティングにおいて最も重要なパーツと言えるだろう。

サドルに例えれば、分かり易いだろう。理屈の前に単純に「痛い」と感じる人がいる。もちろん原因はモノだけのせいすることは正しくない。個人差、使用目的、ポジション、慣れ、競技レベルなどにより、その「相性」が決まる。これまでも、これからもサドルは終わりのないテーマとなっている。

身体に接するパーツとして、ペダル及びシューズ、サドル、そして、DHバーを含めたハンドルの3点があるが、昔から「サドル」は、その形状、造り、対象ライド、そして、セッティングなど、様々な観点から開発、使用方法が提案されてきた。最も接する(体重がかかる)と言う点では、最大の課題と言えるのがサドルだ。悩みを持つライダーも多いことは周知の通りとなる。そんな課題の多いサドルだが、トライアスリートには、「DHバー」という、更にシビアなパーツが関わってくるのだ。状況、セッティングによっては、サドル以上に荷重がかかるパーツとなり、DHポジションでの長時間走行を妨げることになる。

DHバー自体は、「木」で言えば、枝葉となる「先端の一部」と言えるかしれない。

①まずは、幹となる身体全体のポジションを決定しなければいけない。

②そのポジションを具現化できる、パーツとそのセッティングが必要となる。

③同時にどのDHバーにするのか、「MONO」が決定する。

簡単に言えば、DHバー単体を取り付けただけでは、良くないということだ。非効率なポジション、違和感や痛みなど、メリットが少なくなる可能性がある。

まず、①のポジション出し(バイクの各パーツをセッティングすること)は、各種フィッティングサービスを受け、「現時点のベスト」を発見する。クランク~サドル~ハンドル(今回はDHバー)の三角形の各頂点の位置関係を決めるということだ。

次に②と③がほぼ同時だが、①を再現できる調整(サドル高及び後退、ステム長変更及びライズまたはスペーサーの増減による高さ、そして、DHバーのパッドとエクステンション握り位置及び落差の決定、パッド高及び前後位置、エクステンション長及び、左右幅の決定など)を行う。

DHポジションとは、エアロダイナミクスのためだけではない。安定した上体を作ることが、パワー効率の良いペダリングを生み出す。したがって、前者は、競技レベルによるが、後者は、誰でもメリットがあるということなのだ。

DHポジションはサドルに座るのではなく、DHバーのパッドに座るイメージだ。したがって、サドルより高過ぎるDHポジションは、意味が半減してしまう。これには、ポジションを出した時の「フィッティング」が重要となり、柔軟性、各関節の可動域など、身体的制限が関わってくる場合もあり、ベターを目指すことになる。

DHバーを付ける、交換することでのメリットを大きくできるか、そうでないかは、様々な課題がある。また、一度で完成するものでもない。3mm、5mm。。。各部の微調整を「練習」とともに繰り返しながら、完成度を高めるということだ。

上記のことをすべて行うには、専門ショップと「根気」も必要だろう。ただ、必要であることは知ってほしい。DHバーなら何でも良いということではなく、調整範囲やパッドの形状、硬さ程度は事前に確認できると思う。

 

以下、メーカーニュースとなるが、新たなパーツのリリースにより、より選択肢が増えることは望ましい。

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トライアスロン/TTエアロバーのパイオニア
プロファイルデザインから
新しく生まれ変わった新型カーボンエアロバー
「SUPERSONIC/ERGO」シリーズが入荷

多数のバリエーションで、あらゆるライダーの要求を実現するPROFILE DESIGNのTT/エアロバーラインナップが一新し、アルミエクステンションバーに続き、カーボンエクステンションバー、アームレスト、ブラケットの組合せが登場いたしました。J4から進化したJ5ブラケットはSupersonicへとモデル名を変更、モデル名のSUPERSONIC / ERGO / 35c は、それぞれブラケット / アームレスト / エクステンションの組み合わせを表し、製品を判りやすく表しています。

Supersonic/Ergoプラットフォームは、幅広い範囲で細やかな調整が可能になっており、最高のポジションをライダーに提供するように設計されています。アームレストの調整だけで80パターンの異なるポジションオプションを持ち、ライザーと組み合わせることで、他に類を見ない1,440パターンものポジションを生み出します。

SUPERSONIC / ERGO / 35c

SupersonicブラケットとErgoアームレストの組み合わせは業界をリードするフィッティングオプションと優れた快適性を得ることが可能です。そして35cエクステンションは、最もエアロダイナミクスを意識したポジションをとりたいライダーに最適です。

重量:673g
ブラケット:Supersonic
アームレスト:Ergo/10mmパッド
アームレスト幅:最小124mm~エクステンション使用で最大290mm(18.5mm刻み)
アームレストオフセット: -85mm~-17.5mm(7.5mm刻み)
アームレストスタック:最小58.5mm~スペーサーを使用し最大138.5mmまでスタック可能。
※ブラケットは既存のライザーと互換性あり。税抜小売価格:25,880円
SUPERSONIC / ERGO / 50cSupersonic+Ergoアームレストのプラットフォームに、50cエクステンションを組み合わせたモデル。50cエクステンションバーは、パワーと最高の快適性を生み出す、高いポジションとまっすぐな手首の角度を保持することが可能です。7.5mmの横方向へのシフトによりグリップの選択肢が増加します。
重量:679g
ブラケット:Supersonic
アームレスト:Ergo/10mmパッド
アームレスト幅:最小124mm~エクステンション使用で最大290mm(18.5mm刻み)
アームレストオフセット: -85mm~-17.5mm(7.5mm刻み)
アームレストスタック:最小58.5mm~スペーサーを使用し最大138.5mmまでスタック可能。
※ブラケットは既存のライザーと互換性あり。

税抜小売価格:25,880円

 

SUPERSONIC / ERGO / 45-25cSupersonicブラケットとErgoアームレストの組み合わせは業界をリードするフィッティングオプションと優れた快適性を得ることが可能です。そして45/25cエクステンションは、多彩なポジション変更を可能にし、ほぼすべてのライダーが望むポジションをとることが可能です。
重量:653g
ブラケット:Supersonic
アームレスト:Ergo/10mmパッド
アームレスト幅:最小124mm~エクステンション使用で最大290mm(18.5mm刻み)
アームレストオフセット: -85mm~-17.5mm(7.5mm刻み)
アームレストスタック:最小58.5mm~スペーサーを使用し最大138.5mmまでスタック可能。
※ブラケットは既存のライザーと互換性あり。

税抜小売価格:25,880円

カーボンエクステンション バーのみ

35c / 45/25c / 50c

全長: 400mm
外径: 22.2mm
マテリアル: カーボン
カラー: マットブラック
重量: 268g/pair

税抜小売価格:各14,440円

ERGO インジェクテッドアームレストキットアームレスト素材:インジェクティッドナイロン/グラスファイバー
パッド素材:抗菌EVAフォーム/抗菌ライクラカバー
パッドモデル:10mm
重量:145g(ペア)税抜小売価格:4,630円
SUPERSONIC(J5) ブラケット
J4から進化したJ5ブラケットはSUPERSONICとモデル名が変更されました。本体:6061-T6アルミ
スタイックハイト:42mm
アームレスト調整幅:37mm
ハンドルクランプ:31.8mm
重量:266g税抜小売価格:10,900円
※写真はサンプルを撮影したもので、スペックやカラーなど実際の製品と異なる場合があります。
※色調はモニター画面と実物では多少差異がございます。あらかじめご了承ください。
※表示価格は税抜き価格でシーズン途中で変更される場合もあります。最新情報は販売店でお確かめください。

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「DHポジションを制するための第一歩!

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

P or PX

P5P3Xの国内公式発表となった。

過去にない同時発表だ。やはり「トライアスロンのサーヴェロ」を強調するかのようなパフォーマンスに見えるが、果たしてそうなのだろうか。P派?PX派?そして、P5Xも公式に継続ラインナップされ、P5X or P3X ?などその選択には迷うだろう。

サーヴェロの開発には前代未聞がつきものだが、P5Xの開発コンセプトである「エイジユーザー」対応と言っても、SUB10から制限時間をフルに使って走る選手まで幅広い。例えが極端かもしれないが、完走時間が7時間差あれば、シリーズやモデル分けなどを設定すること自体、当たり前のことだったかもしれない。

まず、PPXだが、データ上Pシリーズ(P5disc)のエアロダイナミクスがPXシリーズに優っている。一見、PXの方がエアロダイナミクスの高いイメージを持つが、ストレージやユーザビリティを特徴とし、快適性を優先させているのがPXだ。一方、PP5Disc)は、UCI縛りがありながらもPXより、高いエアロダイナミクスとなっている。簡単に言えば、「速さ」のPシリーズ(P5Disc)と「快適性重視」のPXシリーズと言えるのだ。大きくはここで判断してもらえれば良いだろう。

次に、PXシリーズのP5XP3Xについてだが、サーヴェロの基本コンセプトとして、「5」が上位モデルとなる設定は変わりがない。現行では、サーヴェロ唯一のアメリカ生産であり、「Cervelo × HED × ENVE」コラボレーションで造られたこだわりモデルだ。ハンドルが分割できるユーザビリティも、P5Xオンリーとなる。一方、P3Xは生産拠点、フレームデザインなどを見直し、大幅なコストダウンに成功している。そして。話題から外せないのは、下位グレードとなるP3Xがより軽量で、より剛性アップしていることだろう。データ上、ヘッド剛性とBB剛性は、上下逆転となるスペックとなっている。また、ハンドルは分割仕様ではないが、P5Xの分割ハンドルと同形状のため、使用することが可能なのだ。これによって、「P5X同様」のメリットも得ることができる。やはり、5と3のグレード感が分かりづらいが、P5Xのほうがデータと異なる全体的な「剛性感」が高いとの情報もある。P5Xが発表されてから2年半、時間的な経過もあり、リアハンガーなどのリプレースメント化や細部のバージョンアップは施されているが、P5Xの上位は変わらない。

P5 Discで世界のバイクの頂点に立つことを狙っている。そこからのフィードバッグがトライアスロンにも活かされるからだ。その舞台に立てるバイクがP5 Discだ。そして、シリーズ化も当然の流れとなり、P3 DiscがP5 Discとともにハワイでもメインバイクとなるだろう。一方、P3Xの登場は、PXシリーズを引き続き提案するサーヴェロのプロジェクトだ。エイジユーザーの究極のコンセプトバイクは間違っていない。一つの可能性として、自費で調達となるエイジユーザーには価格の影響も大きいのではないか。性能の前に価格で選別されてしまうかもしれない。P3Xでこの提案に勝負をかけるサーヴェロなのだ。

発表会場での追加情報もあり、関係者、有識者と話をしていると様々な意見が出ている。見た目も大きく異なるが、まず、自身がどのような「走り」をするのか、基本路線を考え決定すると良いだろう。

宮古島では、両者の試乗が予定されている。試乗の有効性は周知の通り。特に今回は、意味の大きな「体感」を確認できるだろう。

 

 

【メーカーサイト】 

https://www.cervelo.com/en/p5

【Triathlon GERONIMO 関連記事】

Pre Cervelo Lanch ” New Triathlon Concept “

Cervelo ” New P ” Debut

トライアスロン専用 “ PX ”

 

 

 

「サーヴェロ学!?

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

トライアスロン専用 “ PX ”

先日、New P5が発表となったばかりだが、予定通りP3Xも発表となった。

PXシリーズとは、サーヴェロのトライアスロンラインでもアイアンマンをメインとしたシリーズで、2016年アイアンマン世界選手権、世界同時発表で話題となったバイクだ。ヴェンタム、ダイアモンドと御三家を成す「異形」の代表格でもある。

「PX」とは何か。今一度そのコンセプトを振り返る。

チャンピオンバイクではなく、コナを目指すアイアンマンエイジ選手のために造られたものだった。そのために14500人のエイジ選手をリサーチしたデータを元に造るという「前代未聞」には驚かされた。結果としてエアロダイナミクスの高いバイクという結果となっているが、エアロダイナミクスありきではなく、ストレージのキャパシティやパッキングなどのユーザビリティに主眼をおいているのだ。シートチューブレスも普通に考えれば、「空力向上」なのだが、ヘッド剛性とのバランスからシートチューブをなくしているのだ。とは言っても全く考えていないわけではない。そこは次元を高く、融合させることを忘れてはいない。ストレージの位置などは、「空力上」影響のない位置を割り出し、設計している。

オンリー1であり、ナンバー1でもあるサーヴェロ。トライアスロンバイクの世界でKINGとなったサーヴェロは、いかにオリジナリティを持って、新たな提案をしなければいけないというミッションを抱えているのだ。P5Xはかつてないコンセプトから生まれた。そのバイクはより磨き上げられることになる。

それが今回の発表となる。

今回の発表は、PXシリーズの追加というよりは、PXのバージョンアップと言えるだろう。

P5Xのリリース時も開発者の一人David Killingから聞いた説明は十分納得できるものだった。前述の通り、今までにはない、随所に根拠あるこだわりと、トレンドに合わせた開発を見事に具現化したのだった。

改良は、ある意味「当然」のことだったかもしれない。それに対する早さがサーヴェロの良さだろう。この当然というのは、異形であり、「特異」な形状となるPXのマイナーチェンジがある程度予想のつくものだった。それだけのチャレンジングなフレームであり、「異形」の宿命でもある。

P5Xリリースから2年半。得た情報をフィードバックし、New PXとして誕生したのが、この「P3X」となる。今まで、シリーズのラインナップは、5を頂点に、3、2となるのだが、軽量性、剛性において、P3Xが上回っている。

まず、外観上は、ダウンチューブ下のストレージスペースが小さくなった。ストレージの容量、位置は、リサーチの上決定されているが、「使い勝手」も様々だったのだろう。大胆なデザインながら、エアロダイナミクスに影響のない位置に絶妙な造りとなっていたが、重量化も必至だ。

また、フレームは、16%(254g)の軽量化に成功している。その他、DHバー、ストレージ、シートポスト、ハンドルにおいても見直し、軽量化が施されている。

そして、フレーム部材の少ない異形で、話題となる一つがフレームの剛性だが、P5Xとの比較では、ヘッド周り8%、BB周り15%、ともに剛性を上げている。

その他、DHバー、ハンドルも形状など変更され、P5同様のグリップ仕様となっている。ハンドルは、1ピースとなり、分割はできないが、P5X同様に上下入れ替えることで、ハンドルライズを変更できる。

そして、メーカーも明確述べているが、コストパフォーマンスを高めたことなのだ。「生産体制」も見直し、高い性能、品質を維持しながらも、トライアスロンバイクとして「現実的」な価格を追求している。他社比較もあるだろうし、アイアンマンで使用するバイクの選択肢として、重要な条件でもあるからだ。

PX vs P

ほぼ同時スタートとなった、PシリーズとPXシリーズだが、今年のコナではどのような結果となるのだろうか。同一メーカー内のスタンダードvs異形。これほど分かり易いバトルはないだろう。今からコナのMONOトピックスとして注目したい。

 

 

 

【メーカーサイト】 

https://www.cervelo.com/en/p5

【Triathlon GERONIMO 関連記事】

Pre Cervelo Lanch ” New Triathlon Concept “

Cervelo ” New P ” Debut

 

 

 

「トライアスロンのためのPX、サーヴェロの挑戦は続く!

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

Cervelo ” New P ” Debut

ついにベールを脱いだNew P5だ。

今回目指したゴールは、UCI規定をクリアし、プロサイクリストにも対応するタイムトライアルとその開発からトライアスロンにおいてもよりスピード化させることにあった。より軽く、より硬く、よりレスポンスの良い、最速マシンが出来上がったとしている。

このP5のリリースは、単なる1モデルの話ではなく、新しい「Pシリーズ」の発表でもある。サーヴェロの全てでもある「エアロダイナミクス」をもって、再びプロサイクリストの世界で頂点を目指すためのバイクでもあるのだ。トライアスロン専用とはせず、兼用となるこのモデルは、2005年の元祖「P3Carbon」がツールドフランスで使用されていたことを思い出す。トライアスロンよりもツールで先に使用され話題となった。その後の活躍は周知の通りだ。もちろん、現在のようにタイムトライアルとトライアスロンを分け考えるようになる前の話だ。

当初より話題となっていたディスクブレーキ仕様は、「当然」の仕様であり、特にクローズアップされるものではない。今後、サーヴェロのバイクは、ディスクブレーキが標準仕様となるからだ。ストレージは、一般的なキャパシティを備えているが、フロントハイドレーションは、スピードコンセプト型のDHバー形状により、制限がある。ハンドルは、P5Xで培ったシステムで高さ調整がし易くなっている。

タイムトライアルとトライアスロン。現在はこれを分けている考え方が主流だ。「トライアスロンモデル」とは、「アイアンマンモデル」であり、バイク180km走行において必要な機能、仕様を考慮したものが基本となる。ツールなどでのTTは、30km台となるため、ショートのトライアスロンとアイアンマンの違いのようなものだ。しかもTTは、その後にランがない。バイクは一見似ているが、各所においてその設計は専用となっているのだ。

だが、今回は違う。P5Xでストレージスペースやユーザビリティが強調されただけにやや違和感を感じる。メーカーとしては、「全般」のPシリーズ、「ミドル、フル」のPXシリーズとし、明確にカテゴライズしている。ジオメトリー、ストレージなど、「トライアスロン専用」の仕様となるが現在のセオリーだが、より速く走るためには、エアロダイナミクス、軽量性、剛性などの「共通」の仕様を高め、そのバランスを考えているようだ。P5Xリリースの時と比べると「異なる点」も多いが、より「走り」に徹したモデルと言えるだろう。プロサイクリストに磨き上げられた2005年のP3Carbonの時のように、そのスペシャリストからのフィードバッグが、トライアスロンにも大きく関わってくるということだろう。

したがって、このモデルは、アイアンマンSUB10選手など「スピード」の追求志向が見えてくる。

以下、メーカー情報となる。

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P5 Disc Dura-Ace Di2 ¥1,700,000 + tax

P5 Disc Frame Set ¥750,000 + tax

P5 Disc Ultegra Di2 ¥1,100,000 + tax

 

Cervelo  https://www.cervelo.com/en/p5

Triathlon GERONIMO Pre Cervelo Lanch ” New Triathlon Concept “

 

 

 

「New ” P ” に期待!

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

本当に選ばれているバイク

Triathlon LUMINA No.72が発売となった。

今回はKONA特集。40周年ということもあり盛り上がったKONAだった。KONAは、トライアスロンの原点。自身への挑戦をする場として、最高峰とも言えるスポーツだ。もちろん、現在では、プロの世界でもあり、そのレベルは40年前とは比べものにならない。今回のKONAでは、ついにSUB8が出ている。タイムも40年で4時間短くなっていることになる。

そして、エイジ選手のタイムも「半プロ?」とも言えるタイムとなり、単なるエイジ選手、趣味なのか、と思ってしまう。2008年のSUB10選手は307名、そして、2018年は727名だった。その10年が早かったのか、どうか。いろいろな考えはあると思うが、確実に伸びているということが重要だと思う。「流行り」ではなく、「スポーツ文化」として不動のものとなりつつある。

そんな、ハイレベルが安定したKONAでの情報は、「信憑性」が高くなる。ヒト、モノ、コト全てにおいて、大きく「参考」となるのが、KONAという舞台だ。そして、今年もKONAでの “ GERONMO Bike Count ” を敢行している。

2015年から各大会でこのカウントを行っているが、レースによってその分析結果はそれぞれ特有となっている。1シーズンで一万人近くを調査したが、各大会によって、その傾向は異なる。昨シーズンであれば、下記のようなイメージを持っている。

4月全日本トライアスロン宮古島大会(1572台)は国内No.1大会として、地域性、競技レベルにおいて最も幅広く、新型モデルの投入傾向も強く、「トライアスロンバイク比率」が高く、トライアスロンならではの偏りのないトレンドを確認できる。

5月世界トライアスロンシリーズ横浜大会(108台)は、全バイクの詳細分析を行い、ショートのドラフティングレースにおいて、「トライアスロン」に使用するロードバイクの特性とは何なのか。

6月アイアンマン70.3セントレア知多半島ジャパン(1591台)は、今後のトライアスロンシーンを占う大会と言っても良い。初ミドルからロングベテランまでの選手層とバイク機材を合わせることによって、トライアスロンの盛り上がりが見えてくる。

7月全日本トライアスロン皆生大会(952台)は、元祖鉄人レースだが、地域性の濃い結果となる。また、アップダウンがハードなバイクコースと、灼熱に耐えるランとなり、サバイバルとなる猛者の大会として、特徴的な傾向が見られる。

8月(2017年)木更津トライアスロン大会(1644台)は、今や関東を代表する大会の一つになったが、初心者の登竜門的大会のイメージが強い。そのため、今始める人に人気のあるバイクが見て取れる。また、通販で販売している3万円台ロードバイクなども確認できる。

9月佐渡国際トライアスロン大会(986台)は、国内のロングを締めくくる大会で、ロングのAタイプの他にミドルのBタイプも併催している。そのため地域性は広いが、使用されているブランドが他の大会に比べ絞り込まれている。

そして、10月のアイアンマン世界選手権を迎える。先述の通り、ハイレベルなエイジ選手からのリアルで、タイムリーなデータが収集できるのだ。

更に「本当」が知りたかった。半プロレベルのSUB10選手727名が使用するバイクは何だったのか。

独自目線の条件付きでもあるが、事実でもある。

 

 

「KONAを伝え続けていきたい。

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka