上位入賞者記者会見

レース後の記者会見が執り行われた。

男子は、バイク、ランで圧倒的な走りを見せ、3年振り、3度目の優勝となる戸原開人選手、女子は、ラン勝負にかけた、3連覇、5度目の大会最多優勝となった鷲津奈緒美選手だった。それぞれ課題は上げているが、2位との差を大きく付ける圧勝となっている。力強い男女日本人優勝となった。

左から山本真二選手(4位)、ダニエルロビンズ選手(3位)、西内洋行選手(2位)、戸原開人選手(優勝)、鷲津奈緒美選手(優勝)、稲葉明子選手(3位)、三澤慶記選手(5位)、栗原正明選手(6位)

総合優勝 #1 戸原開人 (30歳)茨城県

■レースを振り返って

今年は自身の調子も良く、昨年までのようにキャメロン選手のような強豪プロ、海外選手が不在でしたので、私が必ず勝てるだろうと思っていました。優勝は最低限の目標として、自身の成長経過と強い自分を見たいなと思いレースに臨みました。

スイムパート、バイクパートと最高の自分のパフォーマンを発揮でき、特にバイクパフォーマンスでは、自身のキャリアで最高のバイクパートだったのではないかと思っています。

ランまでに大きく後続を離して、なおかつランニングでも今後海外の大会でも必要ですし、自分をプッシュして安全パイを踏まないように一生懸命走りました。最初の24kmまでは、良かったのですが、そこから熱中症になってしまい、残念ながらそこで自分の挑戦は終わりました。残りはそこまでのリードを大きくしていたものがありましたので、それを失いながらも、あとは必ず優勝するだけだと思い、宮古島のラスト15km、楽しくはなかったですが、熱中症で苦しみながらも休み休み沿道のみなさんから応援も受けて、最後まで走り抜くことが出来ました。無事に終えることができて、ほっとしております。

■宮古島大会の印象

今もこうしてマイクを握って話しておりますが、他の日本の大会では中々このように記者会見の場を設けて頂くこともありませんし、多くのカメラを向けてくださることもありませんし、まるで私たち選手がヒーローにでもなったかのようなそんな気持ちにさせてくれる大会だなと思っております。島民の応援の方も本当に素晴らしく、沿道に出て応援してくださり、本当にホスピタリティの溢れる日本一の大会だなと思っております。

■来年の宮古島大会の抱負

今年はランで潰れてしまって、内心かなり悔しい思いを持っているので、来年、宮古島参戦した際は、スイム、バイク、ランと自分の納得のいくパフォーマンスを発揮したいと思います。平成最後の優勝者になれたので、この勢いで令和最初の優勝者、両方頂きたいなと思います。

■今後、この大会がさらに良くなるための改善点、提言など

宮古島の応援は、本当に素晴らしいと思うのですが、残念ながらスイムパートだけは、応援を受けることができません。そんなわけで私が水泳が苦手なこともありまして、まだまだ西内選手のようなスイマーには勝てない、というわけでスイムパートの距離をもっと短くして頂いて、得意なバイクパート、得意なランパートの距離をもっと伸ばす、そうすれば、選手はもっと応援が受けれる、沿道の方ももっと応援ができます。ウィンウィンの関係でいいのではないかなと。いかがでしょうか。(笑)

女子優勝 #11 鷲津奈緒美 (35歳)神奈川県

■レースを振り返って

昨日は、最近頑張り始めたスイムの結果が少し出たのか、一周目のラスト200mまで自分より実力のあるパックに入って泳げたみたいです。初めてスイムでこんなきつい思いをしたというくらいウェットスーツを着ているのが暑すぎるくらいのペースでばててしまいました。そこからちぎれてからずっと最後まで一人だったのですが、スイムに関してはそういうところで泳げたということが、今回のすごい一番良い点でした。

バイクに関しては、稲葉選手とパックになってからは離そうとしたのですが、離せなくて、自分にとってはイージーなペースの展開になってしまったのですが、焦ったりして力んで進むより、フォームを崩さないようにランに備えようと途中から切り替えて、バイクをフィニッシュしました。

ランニングは、折り返しまでは、まずまずのペースで3時間12分くらいでゴールできるくらいペースで行ってたのですが、後半かなり失速してしまって、予想以上にタイムがかかってしまったので、またランに関しては課題が残る結果となりました。

来年は、そこを克服してまた戻って来たいと思います。

■宮古島大会の印象

辛い時に応援して頂けるのが、凄いパワーになります。宮古島の大会は、島のみなさんに名前で呼んで頂いてたくさんパワーを頂けるとても大好きな大会です。宮古島トライアスロンのレース前とレース後にある盛大なパーティもすごく好きです。

■来年の宮古島大会の抱負

中々自分が思うような納得のレースができないのですが、去年から宮塚さんにコーチしてもらうようになって、少しづつ強くなっているし、まだまだなれると言ってくれているので、その言葉を信じて、来年ももっと成長したレースができるように頑張りたいと思います。

■今後、この大会がさらに良くなるための改善点、提言など

宮古島のトライアスロンの一番の楽しみは、レース前パーティの巨大なケーキだったので、あれがなくなってしまったのが残念でした。今、日本ではインスタ映えというのが流行っていますし、私はインスタはしていませんが、巨大ケーキは、是非復活してもらえたら嬉しいと思います。(笑)

鷲津選手(左)と宮塚コーチ(右)、それぞれ、宮古島大会の5勝(大会最多)、4勝(男子最多)の最強実績を持つ、師弟コンビの二人だ。宮塚コーチの説明は言うまでもないが、日本ロング界の天才。コーチ曰く「ナオはまだ伸びる、6勝目を狙っているわけではない。結果として6勝となるかもしれない。」と力強いく語ってくれた。

宮古島大会には欠かせない二人だ。

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その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=29669

「戸原選手、鷲津選手の活躍に、ロング界も盛り上がってほしい。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka