【取材予定】IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP 2021 St. George

ST. GEORGE, UTAH – 18 SEPTEMBER: During the IRONMAN 70.3 World Championships on September 18, 2021 in St. George, Utah. (Photo by Donald Miralle for IRONMAN)

 

ついに IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP が帰って来る。

2019年10月を最後に時が止まっていたIRONMAN WORLD CHAMPIONSHIPは、初のハワイ以外を会場とし、ユタ州St. Georgeで2年半ぶりに開催される。2020年は完全に中止となり、今回は、2022年大会ではなく、2021年大会が2度順延されたもので、2021年10月から2022年2月、そして、来月5月まで延ばされたものだった。したがって、2022年大会は例年通り10月、そして、聖地KONAで開催される。

会場となるSt. Georgeは、昨年9月にIRONMAN70.3 WORLD CHAMPIONSHIPも開催された場所で、「壮大なスケール感」のあるチャンピオンシップを開催する会場として申し分ないだろう。コースは、もちろん距離の違いがあるが、70.3とほぼ同様のコースで、スイムとバイクは70.3のコースを含み延長となり、ランは一部を除き、変更となっている。いずれにしても、世界最速のIRONMANを決めるレースとして、最高の舞台が用意された。

今回、気になるのは選手層となる。前提としては、コロナ禍による変則的な開催であることを理解しておく必要がある。今回のエイジグループは、元々のローカルレースをチャンピオンシップに格上げしているため、通常のクウォリファイを持たない選手も出場となっている。まずエイジ全体では、3322名のスタートリストが発表されている。(4/5現在のオンライン登録済選手数)日本人選手は16番目の18名となり、やはり少なかったというイメージだ。10月のKONAを選択した選手が多いのだろう。そして、USAが最多となるのは普通だが、その数は、圧倒的な人数となる2148名で64.7%を占めている。チャンピオンシップで過去最多の3000名を超え、幅広い選手層、USAカラーの強い大会として開催する最初で最後の興味深いレースでもある。

最大のトピックスとなるプロのスタートリストは、最終段階に入っている。まず、最大の注目株は、オリンピックチャンピオンのKristian Blummenfelt(ノルウェー)だろう。昨年11月のIRONMAN Cozumelにおいて、7:21:12という俄に信じがたいとも言えるSub7.5を達成しているのだ。(但しトップ10まで7時間台だった。)オリンピック開催と同年にオリンピアンの見せたパフォーマンスは、驚き以外の何ものでもなかった。迎え撃つのは、前回で3度目の優勝となっているJan Frodenoだ。各種目のパーフェクトなバランスは、過去史上最高のIRONMANと言えるだろう。そして、やはりノルウェーのGustav Iden が三つ巴となるのか。2回優勝のPatrick Langeは2月に怪我のため欠場となっている。

女子は、5度目の優勝をかけてDaniela Ryf が順当であると思われる。前回19年は逃したが、圧倒的な安定感は優勝候補であることは間違いない。また前回優勝のAnne Haugももう一度狙って来るだろう。そして、今回残念極まりないのがLucy Charles-Barclayだ。1週間前の3月31日に左股関節の疲労骨折が判明し欠場となっている。昨年のコリンズカップでもパワフルなバイクが目を惹いた。KONAでは万年2位(2017~19年)だったが、それを返上すべく、強くなった走りを見せたかったはず。

そして、Triathlon GERONIMOの最も専門とするバイクやその他の機材についてもエキサイティングなシーンが繰り広げられるだろう。未だに正式ローンチとなっていないフェルトのNew IAは既に昨年夏からDaniela RyfやBraden Currieによって使用され、未発表と言っても鮮度は落ちるが、やはりIMWCでの実戦投入となれば、その注目度は極めて高い。また、デリバリーの遅れていたトレックSpeedconceptもプロ選手により、露出が高まっているがこれもIMWCで走る姿は初となる。その他、キャニオンSpeedMaxやスコットPlasma6なども同様となる。コロナ禍での開発、デリバリーの遅れがバイクカウントにどのような結果として現れて来るのだろうか。

いずれにしても熱いIRONMAN WORLD CHAMPIONSHIPとなることだろう。

Competitors bike through the rain in Snow Canyon State Park at the 2021 Intermountain Healthcare IRONMAN 70.3 World Championship presented by Utah Sports Commission . (Photo by Donald Miralle/IRONMAN)
Lucy Charles-Barclay crosses the finish line, winning her first world championship title at the 2021 Intermountain Healthcare IRONMAN 70.3 World Championship presented by Utah Sports Commission. (Photo Credit: Donald Miralle/IRONMAN)

 

■開催日 2022/5/7(土)

■競技

スイム3.86km、バイク180.2km、ラン42.2km

※大会ページ:https://www.ironman.com/im-world-championship-2021

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前回(2019年KONA)レポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=31936

 

 

「ついに開催!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka