Triathlon GERONIMO レポーター ~安藤選手皆生参戦記~

今回の皆生大会では、Triathlon GERONIMO のレースレポーターとして、選手のご協力の下、熱い参戦記をお届けしたい。

 

(以下、安藤レポーターより)

 

≪復帰レースとなった皆生に思うこと≫

 

3月31日、大島春合宿での落車事故で腰椎横突起2箇所骨折、全治2か月からの復帰レース。おっさんアスリートはタイムよりも怪我なく楽しくを肝に銘じていたつもりが、バイクが調子良かったので気の緩みからか大塚さんはじめ仲間に迷惑をかけることになったので、過酷と聞いていた皆生で不安満載ながらしっかり完走しようと決意。すでに5月横浜、6月ケアンズとキャンセル、7月はじめに伊勢神宮観光目的でエントリーしていた伊勢志摩トライアスロンもショートやってる場合じゃないと思いこれもキャンセルして皆生ロングに備える。

今回、バイクは初めて送ろうと思い西濃運輸に予約するも、集荷前日に西日本豪雨のため予定日配送できるかわからないのでキャンセルを検討してほしいとメールがきて仕方なくキャンセル。飛行機輪行に切り替える。車に自転車積んで早めに羽田到着したが、三連休初日だからかANAの第二ターミナル駐車場はすでに満車、第一ターミナルは空きとなっていたので慌てて入庫したら直後に満車表示になり間一髪でセーフ。第一から第二ターミナルまで自転車を引っ張っていくはめになる。

【レース前】

ロングの前日入りは慌ただしく、バイク組立、選手登録、開会式、競技説明、買い物とあっという間に夜になる。出発前日に度付きゴーグルのレンズを新しい勝負レンズに替えようとして外枠を折って使えなくなり、ANAではチューブラータイヤのパンク修理材を爆発する可能性があると言われ没収され落ち込んでいたが、米子のイオンで足りない物すべて調達できた。

TETSUJIN皆生通信(皆生トライアスロンのメルマガ)で当日は気温35度で熱中症特別警報も予想されるので、熱中症対策や水分補給に細心の注意を払うようにとメールがあり、睡眠不足にならないよう温泉入って早めに布団に入るがレースの不安からか熟睡できず、うとうとして4時に起床。

今回もバイクボトルにはパワージェル7本(佐渡より1本多い)を水といっしょに入れ、マグオン6本をバイクにセッティング。トランジッションには競技説明会場でもらったアミノバイタルのジェルを準備。5時半に宿を出発して会場でバイクチェックインと受付けをしようとしたら、背後から「アンディー」と呼ぶ声が聞こえ振り返ると、受付のボランティに千恵さんがいるというサプライズ!復帰レースのロングで不安の方が大きかったがなんか楽しくなってきた。

【スイム】

スイム入水チェックをして知り合いが何人かいたので復帰報告をして気を紛らわし、熱中症対策で水をいつもより多めに飲んでみる。泳いで足の着かないとこからのスタートで監視員のカヌーにつかまってスタート待ち、佐渡と同様にバトルに巻き込まれないように最前列からのスタートにした。しかしスタート直後から早い人たちに次々と抜かされ、思ったよりもレベルが高いのか自分の泳力が万全でないのか、目標がないと海では左に曲がるクセがあるので、目標がとらえられず自分から左に曲がって他の人とぶつかるを繰り返す。前半はかなりしんどいスイムだったがようやく中間チェックポイントで上陸、後半は右にコースロープ沿いにまっすぐ泳げるようになり、人もまばらになってきていい調子で波にのっていけるようになる。結局54分、111位でスイムアップ、前半厳しかったわりにはまずまずのタイムで上陸すると大塚さんと千恵さんが応援してくれていた。トランジッションでは自分より早くスイムアップした生井さんと会って、後を追うようにバイクに向かう。

【バイク】

140キロのうち最初の40キロ以外は大山の登りとアップダウンのジェットコースターが続くハードなコース。大西さんから速度や時間を気にせず心拍をだけを見て走るというのを聞いて、初めて心拍計をつけてやってみた。スタート直後からスイムの心拍が収まらず、平地が続くも150を下回らない。130台を目標にしていたが、抜かれだすと焦って踏み込んでしまう。そのうち名物の大山の登りに入ると160まで心拍があがって収拾つかず、心拍はどうでもいいことになった。大山登りは覚悟していたこともあって順調に通過、60キロ地点までは予定通りのタイム。しかしここからのアッツプダウンの連続で徐々に足を削られスピードが落ちていく。先行した生井さんにはこの辺でやっと追いつくことができたが、速い人たちからはどんどん抜かれる。ようやく中山温泉ASのUターン、ここで疲れたり熱中症ぎみの人が何人か休んでいる。自分も小休止したくなるが、ここは我慢して残りの約50キロを頑張る。バイク終了時点で159位、結局バイクでは48人に抜かれたことになる。佐渡ではバイクで3回もトイレに行ったが、水分を多くとったにもかかわらず今回は一度も行かず、それだけ暑かったということか。

【ラ ン】

午後1時過ぎの一番日差しが強く暑くなったころにランスタート。ランは境港で折返しの往復コース。車両規制がまったくないので、42キロすべて歩道を走るコースで凹凸があったり斜めになっていたり足元にも注意しないといけない。歩道橋も何か所かあり、信号も守らなくてはならない。スタートしてすぐに信号待ちで先行していた7人ぐらいに追いつき、青になるとダッシュして抜いていく。こんな感じで最初の10キロは信号のタイミングが良く20人ぐらい抜いたと思う。その辺りで大塚さんと千恵さんが応援してくれていて、ラン好調宣言をしていた。とにかくエイドの数が半端なくある、2キロ毎ぐらいにある感じで、ほぼ全てのエイドで水分2杯飲み、スポンジで頭から水をかけて、氷を帽子の中と両肩に入れる。ワイフから借りたストッキングを氷入れにして両肩に入れるのがすごく効いた気がする。スポンジを肩に入れている人がいるが、あれではすぐに温かくなってしまいあまり効果がないと思う。境港の折返しでリストバンド(折返し確認用)を受け取りしばらくすると生井さんとすれ違い声を掛け合う。アッキーとはレースを通じて一度もすれ違わなかった。暑いけど足や心肺はそれほどきつくなかったが、足の爪が痛くなってきてレース後見ると両親指が真っ黒になっていた。前後にだれもいなくなり競技場までラスト400メートルというとこで最後の信号につかまる。4人ぐらい後続のランナーが集まってきてせっかくここまで来たんだからと思い、青になった途端にゴールまで最後のダッシュをする。幸いおじさんに花をもたせてくれたのか誰もついてこないので単独でゴールテープを切れた。

結局ランはキロ6分弱で4時間ペースで走れていたが、エイドの休憩と信号待ちで4時間35分もかかった。バイクで48人抜かれたがランでは47人抜き返して112位でゴールできた。

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西日本豪雨の影響もある中、準備をして下さった大会関係者の方や4000人以上のボランティアの方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。前日の説明会で流木が海に流れ込んできてスイムの開催が危ぶまれていたのに、鳥取県知事の英断で県が流木を片付けたと言っていました。それだけこの大会に懸ける思いが選手だけでなく大会に携わるすべての人にあるんだと思い、この大会に常連者が多いというのも頷きました。

また同行してくれた大塚さん、生井さん、アッキー、サプライズの千恵さんがいてくれて、ともにレースに出て励ましあえ、応援してくれたお陰で無事に復帰レースを完走できました。応援されないと頑張れないタイプなんですよ。

 

 

 

 

今シーズンはあと9月の佐渡30回記念大会が残っていますので、これも仲間みんなで盛り上がっていきたいと思います。

 

距離:スイム3km バイク140km ラン42.195km

記録:10:49:21(S 54:07(111)/ B 5:19:42(192)/ R 4:35:32(117)

成績:総合112位 エイジ13位

 

レポート 安藤 友久

 

 

「無事完走、何よりでした。初皆生を楽しんで頂いたようですね。

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka