絶対完走!

9/1(日)新潟県佐渡市で「第31回佐渡国際トライアスロン大会」(佐渡市など主催)が開催された。

■気象(12:00時点):天候 晴れ / 気温 26.6℃ / 湿度 70% / 風速 3.3m 西北西 / 水温 24℃(7:00時点)

■スタート数:Aタイプ1008名 / Bタイプ760名 / Rタイプ78チーム / 日本選手権22名

まず、今年の佐渡と言えば。。。各種目全体での完走率は、昨年の88.4%から81.7%まで落ちた。そして、佐渡Aタイプにおいては、昨年の80.6%から72.8%という厳しい結果となった。単純な比較は難しいが、優勝タイムで17分、100位で30分落ちている。(全体的には、逆に15~20分程度のタイム落ちとなっていた。)その原因は、スイム時の波と流れ、そしてバイクでの風に見舞われたことだった。

佐渡大会は、昨年30周年を迎えた老舗大会だ。国内で開催されている4つのロングディスタンスの中でも最も長いレースとなる。その長さはバイクが190kmという設定になっていることにある。20年ほど前に一度バイクを180kmに設定したことがあったが、やはり佐渡はその島をトレースするフルコースが醍醐味と言えるのだろう。レースではあるが、その地を走ることの意味を感じながらのバイクライドこそが、佐渡がここまで来た理由ではないだろうか。

また、ロケーションとともに、「ボランティア」のサポートが熱い。約3000人がそのサポートにつき、早朝から遅くまで選手をいろいろなカタチで応援してくれる。そして、佐渡大会は、ロングのAタイプとミドルのBタイプが併催していることも大きな特長と言えるだろう。始めて1年から2年目の選手が「初ミドル」として、時期、コース、制限時間などトータルで人気のレースと言えるだろう。また、選手として参加すると同時に、Aタイプに挑戦している選手を目の当たりにして、感動を受け、「次」に繋がっている。

30年続いた佐渡大会だが、2000年代ではトライアスロン人気も落ち込み、申込者数も大きく減った。それでも続けたきたからこそ、今があるのだろう。2009年頃からの第二次トライアスロンブームで佐渡大会も完全復活となった。2011年のTV放映の影響も大きく関わった。ただ、そこを境に出場の選考が抽選となってしまったために、まず、スタートラインに立つための「運」が必要となったのだ。佐渡大会完走のためには9か月から12か月の練習など準備が必要となる。以前の「先着」に戻ればより集中することもできるのだが。

いずれにしても「覚悟」をもって臨む大会が佐渡だ。

大会当日の天候は、昨年のような不安定さはなく、蒸し暑さはあるものの気温はやや低めで楽観視していた。一つ気になっていたのが、前日の試泳の時から波が立ち、水は濁っていたことだ。その時は、「明日はおさまるだろう」「沖の透明度は大丈夫だろう」と思っていたのだが。。。

ここでは主に「佐渡A」を中心にレポートしている。

午前4時半、ナンバリングに多くの選手が集まってくる。口数は少ない。笑顔の中にも緊張感が伝わってくる。無事に完走したい。そんな想いでいっぱいなのかもしれない。声をかけても気がつかない。間違ったナンバーの列に並んでしまっている選手もいる。落ち着いて行こう。「そんなに冷静にはなれないよ。そんなレースがこれから始まるんだ。」と言わんばかり。やるだけやってきたからこそ、緊張と興奮が高まる。

間もなくスタートとなる。

スタートは6時、制限時間は、21時までの15時間半だ。まず、スイムは、沖に向かい泳ぎ始める。第1ブイを右へ曲がり横へ泳ぐ。200mほど泳ぎ、第2ブイを右へ曲がり、岸へ戻るというコースだ。これを2周回する。コースの特徴として、岸近くは「遠浅」であるということだ。佐渡ならではの光景となるが、スタート後、しばらく、海を歩く選手たちの姿が見られる。例年比較的穏やかな海なのだが。

バイクは、まさに佐渡大会の「醍醐味」と言える、島の外周をトレースするダイナミックなコースとなっている。大きく3つに分けられるかもしれない。序盤は、最北端ASの鷲崎までの72kmで、相川地区、大野亀、二ツ亀などアップダウンの多いコースだ。中盤は、161km地点の小木までで、本州側のフラットコースとなる。そして、終盤として、「小木の坂」を含めた30kmとなる。距離は短いが、それまでの消耗があるため、体力的にも精神的にも厳しい。

そして、ランは、日陰のないコースを2周回する。9km地点では、上りもあるが、全体的には、フラットなコースとなる。

いよいよスタートとなる。積み上げたものを出し切れるだろか。波は収まらなかった。水も濁り、コンディションは良くない。風も吹いている。ただ、ロングはアドベンチャーだ。レース中にも天候などの条件が刻々と変わる。その環境にも対応していかなければいけいない、そんなレースだ。コースエリアが広いため、強い風が吹いたり、風向きも変わる。どこで頑張り、どこで我慢するのか、そんな戦略も重要となる。

6時、Aタイプがスタートした。長い一日の始まりだ。まずは、4kmのスイムを完泳をしなければいけない。

スタート後、遠浅のため、すぐ泳げない。100mは足がつく水深だ。海を歩く選手、走る選手、少しでも早く泳ぎ出したい。

波に見え隠れする選手。

第1ブイをトップで通過する西内選手。

コースは2周回。一度、上陸し、また泳ぎ始める。選手たちは、声援を受け、海に向かう。2周目では更に波が高くなり、選手を苦しめた。

1周目のスイムアップ。歩き、走り、上がってくる。選手から好みは分かれるようだが、一度上がれることに安心感を感じる選手も少なくない。

今回は、波の影響もあり、トップでも1時間を切ることができなかった。

やはり、バイクスタートは、「もう一つのスタート」だ。

ここからが佐渡の本番だ。そんな覚悟でバイクにトランジットする。体調、機材のトラブルなく、190kmを走り切れるか。風も吹くな、そして、できることなコースも楽しみたい。様々な想いの中でスタートする。スイムの遅れがバイクスタートを全体的に遅らせている。スイムで1時間30分以上かかった選手は、特に大きく遅れている。2時間以上かかっている選手も100名近くいた。(昨年は26名)通常、ロングの場合、スイムの遅れは大きく左右はしないが、スイムでの消耗が激しい中でのバイクスタートとなった選手も少なくなった。

前述の通り、コース戦略としてエリアは3つに分けられるが、ポイントは、鷲崎ASから小木ASまでの90kmのアベレージをいかに上げられるかだろう。そこのポイントを絞っていた選手も少なくないだろう。前半の両津までは追い風に乗ってハイペースで走れたのだが、問題は後半の両津から小木までだった。この後半の向かい風がそれまでの「貯金」を使い果たしてしまった。小木ASの関門は、15時15分、坂を上る前にあるが、2段階になっている最初の坂を上ったあたりで14時30分までに通過するペースでないと、ランに影響が出てくるが、全体的に遅くなっていた。スイムの遅れ、向かい風など、厳しい終盤のバイクとなった。ただ、すべてが逆境ではなかった。真野湾に出てからは向かい風になることが多いのだが、今回は、「追い風」だった。それまでの遅れを取り戻すかのようにバイクラスト10kmを飛ばしていた。

今回のバイクでは、概ね30分~60分落ちだったようだ。選手によっては、追い風と向かい風で合わせると大して変わらないと感じている選手もいた。また、完走ギリギリとなる選手においては、向かい風でのロスタイムも大きく、時間とともに、「脚」が売り切れてしまったのだ。

小木の坂まで160km以上を走って来た。このコースで最も標高が高いところでもある。余裕はないはずだが、「笑顔」で応えてくれる選手に感動する。

スイムもバイクも大変だった。そして、最後のランは、ここまでやってきた自分を信じて走るしかない。

気温より湿度が気になる蒸し暑さの中でのランとなった。ランはほぼフラットのコースを2周回となる。周回コースは、ペースを掴みやすいが、集中力をキープするのは簡単ではない。折り返し手前では坂もある。特に2周目の坂はきつい。

ロングのランはバイクの走りと大きく関係している。バイクで無理をすれば、ランで落ちる。逆にバイクでセーブできれば、ランで走れる。そのバランスがロングの「極意」と言えるだろう。理論的には、ハートレート、バイクならパワーを設定し、日々行うトレーニングの中で「仮説と検証」を繰り返し、想定は可能だ。またリアルな検証のために「予備レース」も入れてその「仕上り」を確認する。したがって、上位の選手はある程度結果も見えているはずだ。ただ、それを思ったようにできないのが、アドベンチャーでもあるロングのトライアスロンなのだ。

冒頭から述べているように、天候があり、体調もある。メカトラブルなど「運」も関係してくる。そんな「やってみないと分からない」という面も多分にあるのだが、この最後のランは、今までのトレーニングに加えて「あきらめない」という気持ちが極めて重要となる。フルマラソンとなる長いランの中では、身体は動いても気持ちが上がらない、その逆もある。そんな長旅に耐えた選手のみが完走できる。

1周目は、まだ陽も高く、元気に走っている。応援に応える選手も多いが、2周目からはその表情にも変化が出てくる。徐々に陽も落ち始め、佐渡の「正念場」を迎える。

2周目に入ったからと言っても完走の「保障」は一切ない。走るのを止めたら終わりだ。そして、暗くなってからは、時間との勝負になる。佐渡大会は、細かく関門が設けられているため、その時間との闘いとなる選手も少なくない。ランのペースが安定しない選手にとっては、厳しい関門となり、苦しいレースとなる。

暗闇の中からタスキのリフレクターが時折光る。「走っている」。静まり返った真っ暗なコース上を淡々と走っている。コース上を明るくする投光器の工事現場のような音だけが響き渡る中を走っている。

その走る姿は、「気力」のみだった。今まさに完走のために「必死」に走っている。そんな光景を目の当たりにする。とにかく、前に進んでほしい。あきらめなければ必ずゴールできる。

最後まであきらめない姿に感動する。

今年も夏の終わりを佐渡の花火が彩ってくれた。

21時30分、制限時間を迎えてレースは終了した。と同時に佐渡大会名物の花火が上がる。長い一日を頑張って来た選手たちを讃えているかのように見える。そして、大会の終わりと、夏の終わりを告げた。

今年は大きく完走率を落とした厳しい佐渡だった。完走した選手とともに、来年に向け、気持ちを切り替えている選手も同じく素晴らしい。また来年、必ず挑みたい。佐渡への挑戦は9~12か月はかかるだろう。少し休んだら、また走り始める。

そして、次は絶対完走だ。

今回も松田丈志さんがBタイプに参加していた。

当初、目標を6時間15分、100番以内と公言していたが、結果は、6時間14分05秒で堂々の74位だった。見事に達成した。さすがの身体能力だ。Bタイプでは、6時間がショートの2時間半程度ではないだろうか。多忙な中でそれに近いタイムを出している。もう立派な「トライアスリート」だった。昨年のタイム6時間45分30秒に対し、30分以上の短縮であり、波や風を考えるとそれ以上のパワーアップと言える。その中味を見ると、バイク、ランの短縮が大きいのだが、得意のスイムは昨年より、1分28秒遅れている。松田さんにとっても楽なスイムではなかった。

最後のセレモニーでも「来年こそはAタイプに出るんだろうと言われていますが。。。もう少し考えさせて下さい。(笑)」あとはご本人次第だ。

Aタイプを完走するためには、Bタイプを目安にすると7時間から7時間半程度の完走が必要だろう。松田さんなら十分に完走できる。是非、来年Aタイプに出場し、「真のトライアスロン」の魅力を伝えてほしい。

日本のロングディスタンスは険しい。

宮古島は、少し距離は短いが制限時間が厳しい。長崎は、アイアンマンディスタンスで15時間、皆生のバイクは、半分以上アップダウンで、灼熱のラン、そして、佐渡は、アイアンマン以上の距離で15時間30分だ。海外ではフラットコースで17時間のアイアンマンがある。ランで半分歩いても「完走」となるが、国内のロングはどの大会も厳しい。それだけにステイタスがあり、特に佐渡の距離と制限時間は、とても険しいのだ。簡単には完走させてくれない。そんなチャレンジングなレースだからこそ、そのゴール目指したくなる。

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【Result】

総参加者数 2127組(2285名)※A,B,Rタイプ、日本選手権、ジュニア

最終出走者 1868組(Aタイプ1008名/ Bタイプ760名/ Rタイプ78組/ 日本選手権22名)※ジュニア除く

完走率 Aタイプ:72.8% / Bタイプ:91.8% / Rタイプ:91.0% / 日本選手権:95.5%

Aタイプ優勝 男子:西内 洋行 / 女子:安曇 樹香

Bタイプ優勝 男子:久保埜 一輝 / 女子:小川 純子

Rタイプ優勝 Team Watson

日本選手権 男子:北條 巧 / 女子:西岡 真紀

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「長い一日お疲れ様でした」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【メーカーNEWS】Cervelo New ❝ P ❞ & PX Ver.Ⅲ

サーヴェロよりトライアスロンのニューモデルが発表となった。

Pシリーズ、待望のミドルレンジのディスクブレーキモデル、PXシリーズのバージョンアップモデルがリリースされる。

まず、Pシリーズは、3月のP5 Discリリースより間もないが、このモデルは、実質の「P3 Disc」にあたるモデルだ。そのような名称にはならず、単なる「P」とされるこのモデルは、TT &トライアスロンのPシリーズで、現行のP5 Discの流れを汲んでいるモデルだ。やはり最大の特徴は、「ディスクブレーキ仕様」であることだが、今、大きく話題となることでもなくなった「当然の仕様」ということになる。カーボン製のP3になってからは「第三世代」となるこの新型は、以前のボリューム感はなくなり、UCI規定とともに軽量性が優先されているようだ。ハンドル周りは汎用型を採用しているためDHバーのチョイスやポジション出しはやり易いだろう。

そして、「話題」のトライアスロンバイクというと100万円オーバーの高額車のイメージが強くなってしまったが、このモデルは、40万円台から設定されている。昨今の高過ぎるトライアスロンバイクに敬遠している人も少なくない。その意味でも朗報と言えるだろう。

【New P-Series】
Size: 48,51,54,56cm
P-Series Frameset  ¥360,000 +tax
P-Series Disc Ultegra Di2  ¥850,000 +tax
P-Series Disc Ultegra  ¥580,000 +tax
P-Series Disc 105  ¥410,000 +tax

 

一方、PXシリーズは、よりまとまったというところだろうか。

フレームは現行のP3Xそのもので、ハンドル周りに当初から言われていたP5Xの「分割式」ハンドルを使用するなど、ユーザビリティをあらためて高めている。P5XとP3Xの微妙な位置づけもクリアと言えるだろうか。また、フレームセットもラインナップされ、PXの本格始動となる。

【PX-Series】
Size : S,M,L,XL
PX-Series Frameset  ¥750,000 +tax
PX-Series D/A Di2  ¥1,590,000 +tax
PX-Series E-Tap AXS Red  ¥1,590,000 +tax

実車の確認は、今月の展示会になるが、グローバルでは昨晩発表され、同時にデリバリーも開始されるので、ショップでいち早く確認ができるかもしれない。

 

 

「KONAに向け、勢いを見せているサーヴェロだ。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】佐渡国際トライアスロン大会

夏のメインイベント、佐渡国際トライアスロン大会が迫って来た。

佐渡は、国内ロング大会の最終戦となる。ロングであること、バイク190km、そして、暑さが話題となる。アイアンマンよりも長いバイクを走り切り、更にその後のランのために脚も残さなければいけない過酷なレースだ。もちろん、そのために一年間練習をしてきている。

佐渡大会は、昨年30周年を迎えた老舗のロング大会であり、人気が高く、抽選によって選考される。ロングのAタイプの他に、ミドルのBタイプも併催され、幅広く選手が集まり、盛り上がっている。スイムは真野湾を泳ぐが、例年落ち着いていて泳ぎやすいだろう。そして、前述の通り、ハードなバイクコースだが、そこへの挑戦として人気があり、「佐渡対策」として、バイク練習を中心に臨む大会だ。ランの頃には最も陽射しが強く、日陰がほとんどないコースを走らなければいけない。ランを走り切るための「集中力」が勝負の分かれ目となる。

今年の佐渡はどのような展開となるのだろうか。まずは、天候には恵まれてほしい。暑さや風は皆同じ条件だが、雨による落車などは避けたい。今から考えても仕方ないことだが、無事に開催されることが何よりだ。

積み上げたものを出し切ってほしい。

 

昨年レポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=28053

■開催日 2019/9/1(日)

■競技

Aタイプ:スイム4km / バイク190km / ラン42.2km

Bタイプ:スイム2km / バイク108km / ラン21.1km

※詳しくは、http://www.scsf.jp/triathlon/

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「日本のロングは、時間との闘いだ。」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【メーカーNEWS】佐渡国際トライアスロンでチャンピオン2名による「攻略ガイド」を配布

佐渡国際トライアスロンでチャンピオン2名による「攻略ガイド」を配布

素材・設計・技巧で極める最先端のライディングを目指す「Felt Bicycles」の日本での販売元を務めるライトウェイプロダクツジャパン株式会社(本社 東京都豊島区、代表取締役社長高島義人)は、8月30日~9月1日に行われる2019佐渡国際トライアスロン大会に協賛、9月1日に行われる選手登録受付会場にて「バイクパート攻略ガイド」を無料で配布いたします。

「Felt Bicycles」は、創業者ジム・フェルトによるトライアスロンバイクの製作からその歴史をスタートさせました。優れた風洞とCFD(Computational Fluid Dynamics、数値流体力学)解析の技術・ノウハウを持ち、優れたトライアスロンバイクを製造し続け、数多くの大会で勝利を収めてきました。国内有数のトライアスロン大会である本大会においても、数多くのユーザーに「Felt Bicycles」のトライアスロンバイク「IAシリーズ」をご利用いただいております。さらに2019年モデルからは、IAシリーズにディスクブレーキモデルを追加、さらなる進化を遂げています。

2011年優勝の飯田忠司選手、2017年Aタイプ、2018年Bタイプ優勝の久保埜一輝選手も「Felt IA」に乗るトライアスリートで、今大会にももちろん「Felt IA」で参戦します。

2018年、佐渡にチャレンジする多くのトライアスリートのために、このふたりのチャンピオンによる「佐渡バイクパート攻略マニュアル」を、当日受付会場「Feltブース」にて数量限定にて配布、好評をいただきました。本年はさらにパワーアップし、ふたりの練習メニューや心がけ等も加わる「バイクパート攻略ガイド」として配布いたします。

もちろん、最新のトライアスロン専用バイクIAシリーズの展示もいたします。受付会場にお越しの際には、ぜひともFeltブースにお立ち寄りください。

佐渡国際トライアスロン Webサイト
http://www.scsf.jp/triathlon/index.html

飯田忠司選手について
1976年生まれ
トライアスロンスクール I-STORM(アイ・ストーム)代表
2011年 佐渡国際トライアスロン大会Aタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロン大会Aタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トライアスロン 2位(エリートの部)

I-STORM Webサイト
https://www.i-storm-tri.com/

久保埜一輝選手について
1990年生まれ
琉球アスティーダ トライアスロンコーチ
2013年アイアンマンジャパン 総合6位
2015年アイアンマンジャパン 総合15位
2017年佐渡国際トライアスロン Aタイプ総合優勝
2018年佐渡国際トライアスロン  Bタイプ総合優勝
2019年アイアンマン ケアンズ 年代別優勝

琉球アスティーダトライアスロンチーム Webサイト
https://ryukyuasteeda.jp/triathlonteam

展示バイク
IA アドバンスド Ultegra Di2 480MM マットテクストリーム/ホワイトジオ
IA アドバンスド Ultegra Di2 510MM マットテクストリーム/スパッター
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/bikes/ia_advanced_ultegra_di2_7091/

IA アドバンスド リムブレーキ 105 510MM マットテクストリーム
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/bikes/ia_advanced_rim_brake_105_7091/

 

 

 

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

Tokyo OQE

■Contents

・【GERONIMO COUNT 】バイクトレンド(準備中)

・エリート男子 Photo

・エリート女子 Photo

・【取材予定】2019 Tokyo ITU World Olympic Qualification Event

エリート男子 Photo

エリート女子 Photo

【取材予定】2019 Tokyo ITU World Olympic Qualification Event

Tokyo OQE ELITE MEN Photo

2019 Tokyo ITU World Olympic Qualification Event、エリートMENが開催された。

本日は、曇天、たまに小雨というあいにくの天候ではあったが、昨日ほどの暑さはなく、風も涼しい。ランも10km開催で決定している。エリート男子の白熱した展開に期待がかかる。

イギリスのジョナサン・ブラウンリーの実績、経験から期待が高まるが、若手の追い上げをどう逃げ切るか、余裕はないだろう。「絶対」という選手が不在の中での展開が始まった。

スイムはスクーマンがトップで2ラップ目に入る。スイムは2ラップとなるが、2ラップ目のダイブは、助走が長いため、飛距離の長く、スピーディで迫力のあるシーンが見れた。その後、スクーマンが終始トップをキープし、トランジットの入ったが、タイム差は拮抗しているため、バイクでは、すぐに大きなパックが3つ形成されている。牽制しつつもハイスピードな展開となっている。ドイツのヨーナス・ショームブルクは、積極的にバイクで攻め、揺さぶりをかけるが、協調されず、吸収。2周目では早々に約40名の大集団となっている。安定しているかには見えたが、その後、徐々にふるいにかかり、ランスタート時は30名程度となっていた。その中から抜け出したのは、ミスローチャック、ストールネス、ワイルド、ショームブルク、ジーンの5選手、それを追いかけるのが、ブラウンリー、イデン、スクーマンだった。ワイルドが積極的な走りを見せ、ミスローチャック、ストールネスとともに、終始トップグループをキープし、最後のゴールスプリントを制したのは、カナダのテイラー・ミスローチャックとなった。日本人最高位は、古谷の35位で終わった。

レース後の表彰式では、前日の女子の表彰式の執り行われた。女子は、1,2位が手を繋ぎゴールし失格となり、3、4、5位の選手が繰り上がり入賞となった。後味の悪いレース結果となったが、決められた厳正なルールの元に大会は行われている。

さて、明日はパラトライアスロン、そして、明後日はいよいよミックリレーだ。スイム300m、バイク7.4km、ラン2km、合計9.7kmを4選手がリレーする、スーパースプリントレースよりスピードレースだ。スピーディな展開が見どころだろう。

 

その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=31177

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

Tokyo OQE ELITE WOMEN Photo

2019 Tokyo ITU World Olympic Qualification Eventが始まった。

本日はエリート女子のレースが開催された。選手も初めてのコースとこの時期の気候など様々な確認も含めたレースだ。もちろんレース運営としても確認事項も多いだろう。

今回気温が高いため、ランは5kmに短縮されている。選手ばかりでなく、スタッフや観戦者も含めた対応だ。朝から気温も高く、湿度も高い。幸いにして曇りがちで場所によっては風が吹いていた。ただ選手には関係ないレベルだが。

バイクから積極的な展開となり、最終的には6名の第1パックによる優勝争いとなった。優勝筆頭候補のダフィーを含めたパックは順調に後続を引き離し、ラン勝負となったが、「5km」という短い距離も選手によっては、想定内だったかもしれない。レースは、リアマンスとテイラーブラウンがトップをキープし終わったのだが。

レース結果だが、「審議」として終わった。ワンツーフィニッシュの選手のゴールがその対象となっている。明日の男子と一緒に表彰式も開催される予定となっている。日本人トップは高橋が25位(暫定)となっている。

明日は男子だ。よりスピードレースとしての様相だが、暑さはどうなるのか、ランは10kmを見てみたい。

 

 

 

その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=31177

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】2019 Tokyo ITU World Olympic Qualification Event

オリンピックのプレイベントがお台場で開催される

2013年9月、東京オリンピックの開催が決定した。夏のオリンピックとして1964年以来、56年振りの開催となる。そして、いよいよ2020年の東京オリンピック開催まで一年を切った。

そのオリンピックのプレイベントであり、出場選手も最高レベルとなる。オリンピックのためのテストレースとして、各選手も様々なレース戦略を確認するイベントでもある。また、当初より懸念されている気温なども重要なチェック項目となるだろう。そして、各国においては、オリンピックの代表選考にも関わる重要な位置づけとなる。もちろん、運営サイドも「本番さながら」の体制で臨むことになるだろう。

選手はスタートリストで発表されているが、オリンピック前哨戦にふさわしい顔ぶれとなっている。5月の世界トライアスロンシリーズ横浜大会でもお馴染みの選手も多いが、「オリンピックコース」での戦略をどのように立てているのだろうか。もちろん、スイムアップでのポジションが重要となるが、極めてテクニカルとなるバイクコースでは、「集中力」を高めてスキルも必要となる。そして、ランでは「灼熱」との闘いとなるだろう。

この上ない「観る」レースを楽しんでほしい。

■開催日 2019/8/15(木)~18(日)

■競技

15日(木):エリート女子

16日(金):エリート男子

17日(土):エリートパラ

18日(日):ミックスリレー

※詳しくは、https://triathlon-tokyo-2019.org/

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「いち早く観られるオリンピックだ!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

PI Style 2020 ❝ Simple, Lighter & Faster ❞

パールイズミSPRING/SUMMER 2020が発表となった。

日本人のための日本のブランド、パールイズミ。海外ブランドも多い中、日本の匠として独自路線で安心感と人気がある。見た目のデザインは重要だが、まずは「着心地」が求められる。バイク本体と違って、ウエアやシューズは試着をすれば直感的にその良さや違和感を感じてしまうからだ。もちろん、万人に合うものはないが、その可能性が高いブランドに期待はかかる。その意味では、昨今のジャパンブランドへの期待は大きい。そして、もちろん見た目のデザインを無視する人はいないが、そのデザインや質感への取り組みは海外ブランドだけではない。パールイズミの進化は著しい。

今回のSPRING/SUMMERのテーマは、「着やすく、選びやすい。」「着る人を引き立てるシンプルウエアは新たなステージへ。」としている。今求められている作りとは。また、コーディネートのし易さとは何だろうか。

■TOPIC 1:メンズ/レディーストップスラインナップが大幅リニューアル。新たなデザインテーマ「ネイチャーモチーフ」プリントが充実。

■TOPIC 2:ロード競技に特化した空気抵抗を軽減する新素材「スピードセンサー2」誕生。

■TOPIC 3:売れ筋グローブがモデルチェンジ。アクセサリーもリニューアル。コーディネートしやすく、長く使えるデザインがウエアとセットで選べる。

主なトピックスは上記の3つとなる。その中でも「スピードセンサー2」の開発は、トライアスロンにも関係してくる。より速く走るためにウエアも進化を続ける。

 

***************************  【TOPIC 2】  ****************************

バイクのエアロダイナミクスは定番の話題となるが、各社エアロダイナミクスを高めるウエアの開発には鎬を削っている。理由は、圧倒的に空気抵抗が発生するのは、ライダーだからだ。その大きな抵抗に対し、フォームも大きく関係してくるが、MONOとして、その開発は重要となるのだ。同様に面積の大きなヘルメットの開発が話題になることは周知の通りだろう。

ただ、「ウエア」でのエアロダイナミクス向上は簡単ではない。バイクと違いライダーが着用することで、「一定条件」をキープすることが難しいからだ。そのライダーのフォームから始まり、最大の動きとなるペダリングなど、極めて厳しい条件の中での開発となる。そこで、ポイントとなるのが素材の開発だ。風を受けた素材がどのようにして空気抵抗を低減させるのか、素材自体に整流効果があり、乱気流を発生させない、そんな素材が求められる。

まずは、そのための新素材開発から始まった。大学の研究室、大手繊維メーカーの協力のもと、2年半の歳月をかけて作られた「スピードセンサー2」だ。様々な試行錯誤と競合メーカーの分析などがなされ、たどり着いたのがこの「菱型」パターンだった。気流の剥がれを抑え、競技のおいて有効的な速度域で、その効力が発揮されるようになっている。

トップスは肩から腕にかけて新素材が配されている。ウエアとしては最前部であり、最も外側に位置する部位となる。ショーツはサイドから後部にかけて配されている。先述の通り、動きが無ければその配置も違ってくる。エアロダイナミクスとともに、ライディング、特にペダリングなど、その動きを妨げるものであってはならない。

2020年のSPRING/SUMMERでラインナップされるビブショーツだ。今回、通常ラインナップとなるはビブショーツのみだが、「オーダーウエア」としてトップスにも採用される。パールイズミがビブショーツからスタートするには理由がある。パールイズミの「真骨頂」は何と言ってもパッドを主としたバイクショーツと言えるだろう。その自信作に先行投入しているということなのだ。

サイドに配されるスピードセンサー2は、大きく目を引くパターンとなっている。

前部、後部の「面」は縫い目を無くし、フィット時の快適性を向上させている。

ショルダーは、伸び過ぎず、適度な収縮に抑えられ、フィット感を挙げている。

昨今、人気となっている「オーダーウエア」。その中でこの素材を選ぶことができる。バイクでは、「エアロロード」などと括られてはいるが、「エアロダイナミクス」を追求することは、当たり前のように求められ、エアロロードではなく、それが「標準化」となりつつある。エアロダイナミクスを高めないロードバイクはあり得ないということなのだ。同様にウエアもその観点で機能を高めてくることは必至だろう。より楽に、より速く、メーカーの開発は続くことになる。

 

***************************  【TOPIC 1】  ****************************

レースフィットのトップスがリニューアルとなった。今回メーカーがTOPIC 1として挙げているのがこのイグナイトジャージのリニューアルだ。パールイズミの「今」を象徴するモデルと言っても良いだろう。

「ネイチャーモチーフ」としたデザインは洗練された仕上がりと言って良い。ライダー、バイク、そして、ウエアが絶妙にバランス良く、マッチするのではないだろうか。バイクショーツは、「黒しかないのか」、様々なリクエストも開発の原点となる。同系のデザインで上下を合わせるのも良いだろう。また、上下を変えた時の組み合わせの場合は、どのようなデザインが良いのだろう。こだわりが見事に具現化されている。

そして、特筆すべくは、その機能にある。パールイズミはナショナルチームもサポートするメーカーだ。そのトップ選手からのフィードバックで作られている。特に吸汗速乾性と軽量性に注目したい。吸汗速乾性は、ライダーにとってウエアのコンディショニングとなる。常にベターな状態をキープすることは、ストレスを軽減してくれる。そして、軽量性は持った瞬間に感じることができるろう。具体的には、170gから108gまで軽量が施されているのだ。

このようなコーディネートにセンスが光る。

低めの衿も特長で、ライダーの首の動かしやすさを考慮したものだ。

「スティープ」というカラー。サイクルキャップのもコーディネートできる。

 

***************************  【TOPIC 3】  ****************************

定番のロングライド用指切りグローブもモデルチェンジとなっている。ウエアとコーディネートさせやすいカラーでラインナップされている。手のひら、親指股を厚めのパッドで保護するロングライド用だ。そして、随所にこだわりのアップデートも忘れてはいない。より完成度を高めて来ている。

指の方向が真っ直ぐではなく、紅葉のように広がるようにすることで、ライド時のフィーリングを向上させている。

固定のテープの先を長くして、指で摘まみ易くしている。

 

***************************  【VISION】  ****************************

ビジョンは、文字通り、これからのパールイズミを提案するモデルだ。ビジョンシリーズの特徴は、イタリア製の機能素材を採用し、着心地の良さを追求していることにある。そのためにカットオフ仕様により、自然な着用感を実現している。更にメッシュ加工や縫い目の少ないパターンもより気持ち良く着ることができる。

また、このビジョンシリーズでは「黒一色」の設定が目を引くが、イタリア素材の使用により、同じ黒でも微妙に異なる黒が選ばれている。イタリアならではの「色」へのこだわりがあり、黒でも多くのバリエーションが用意されている。質感とともに、そのあたりが正にイタリアの洗練された部分なのだろう。

写真は、このタイミングで追加となったウィンドブレーカーだが、レースフィットでジャージのようにも見える。ストレッチ性が高く、動きやすく作られている。また、ストレッチ性を生かし、ジャージのように3バックポケットが付いている。

下部のテープは薄く、しなやかにフィットする。また、ずれ上がり防止のシリコングリッパー仕様になっている。

袖口も自然なフィットが心地よい。

後部内側にはポケットがあり、小さく畳める便利なポケッタブル仕様となっている。

黒一色でもハイセンスにまとめられたデザイン。

首の動かしやすさを考えた低い衿仕様。

 

***************************  【OTHER】  ****************************

定番のベーシックフィットは、パールイズミならではのラインナップだろう。

これも要望の多い「太ももポケット付き」だ。斜めカットが落下防止となっている。

練習量を稼ぐ、通勤バイクに重宝するレインオーバーパンツだ。

日焼け防止とストレッチ性の高さが特長。また、装着時に太もも側の切り口が食い込みラインが出るのが一般的だが、滑り止めを改良し、ラインが出にくくしている。

フリージーのタウンジャージは、どこでも着れるカジュアルデザインとなっている。

ポケットタブルのオーバーパンツも輪行時に便利なアイテムだ。

イグナイトロングソックスは、ウエアとのコーディネートとして作られている。

レディースもネイチャーモチーフで洗練されたデザインとなっている。もちろんUV対策も最高レベルの仕様だ。

 

***********************  【2021 Triathlon】  ************************

今後トライアスロンへの展開はあるのだろうか。

「3種目とスピードと暑さ」に対応するウエアへの取り組みは簡単ではない。スピードセンサー2のように素材の進化、ビジョンのようにより着心地を高める素材や設計など、その機能向上のための要素は揃いつつある。それが高次元に融合できれば、理想的なトライアスロンウエアができるのかもしれない。

ただ、「超レースフィット」であり、より繊細な作りが求められるトライアスロンウエアへの課題は少なくない。

分かってはいるが、大いに期待したい。

 

 

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka