投稿者: TMJ Otsuka
【17Newモデル情報】 TREK WORLD JAPAN 2017
本日は、トレックの新製品発表会が開催された。
トレックは、1976年創業のアメリカンブランド。したがって40周年を迎える老舗だ。ロードでは、TREK-SEGAFREDOが使用しツールドフランスに参戦している。トライアスロンでは、アイアンマン世界選手権において、使用率第2位となっているブランドだ。国内においても人気は高く、4月の宮古島大会では、第4位の使用率で、ロードバイクにおいては、使用率No.1となっている。6月のアイアンマン70.3セントレアでも、同様に使用率第3位で、ロードバイクは、やはりNo.1となっている。
《関連記事》全日本トライアスロン宮古島大会 http://triathlon-geronimo.com/?cat=33
《関連記事》アイアンマン70.3セントレア知多半島ジャパン http://triathlon-geronimo.com/?cat=37
現在、トレックもイヤーモデルという設定はしていないため、このタイミングで新型フレームの発表はないが、カラーリングやアッセンブルなど、実質的な2017年度モデルとなる。
今回は、4月にリリースされたドマーネをもって、トレックのメインの3シリーズが完成の域となった。2014年リリースのエモンダは軽量性。2015年リリースのマドンはエアロダイナミクス。そして、今年4月リリースのドマーネは、エンデュランスだ。また、ドマーネのアルミモデルが登場、完成車のカーボンホイールモデルの設定など、幅広いラインナップとなった。カスタムオーダーのプロジェクトワンはリーズナブルに\60,000から選ぶことが可能となり、より満足度の高いサービスが始まった。ボントレガーでは超軽量ホイールのリリースとより「安全性確保」のためのアイテムも昨年に続き充実している。
今年も来日された鈴木未央氏によるプレゼンが開催された。今回は、ドマーネの開発の三人のエンジニアへのインタビューを聞くことができた。(抜粋)
【鈴木 未央氏】トレック本社の空力エンジニアであり、現行マドンの開発に関わっている。また、アイアンマン70.3にも参戦するトライアスリートでもある。(昨年のマドンのプレゼン http://triathlon-geronimo.com/?p=3286)
■フレームエンジニアリング&設計 Tim Hartung氏 「すべてのライダーがISOSPEEDを正しく実感してもらうことが目標でした。そのためにスライダーで路面やその人の好み合わせることができるようにしたのです。そのスライダーの設計には苦労しましたが。ちなみにCancellaraは、中間から少し下にセットしています。」
■フレーム構造解析 Jay Maas氏 「ISOSPEEDは凄いのです。フレームチューブは可動しますが、乗り心地剛性を維持しつつ、重量増へも影響がないように製作することが出来ています。それとカーボンの積層については、多くの研究をして来ましたが、ぺダリング剛性とコーナリングの感覚を重要視しています。」
■ハンドルバーエンジニアリング ALEX氏 「40Hzの周波数で振動減衰性のある素材が必要でした。それに適合したゴムの調達できたのです。カーボンとそのゴムの結合強度を高めることでき、振動減衰性を得ることが出来ました。実際に同社のISOZONEとこの新型ISOCOREは叩いてもその違いを感じることが出来ます。」
下記に主だったモデルを中心に紹介している。
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前後にISOSPEEDテクノロジーを持つNEWドマーネだ。マドンでリアに採用されたISOSPEEDをドマーネ用に進化させている。マドンでは、フレーム形状から来る剛性を緩和させることを目的としていたが、ドマーネはエンデュランスとして、荒た路面を長時間使用することを想定したより衝撃吸収性の高い設計となり、更にその程度を可変できるというシステムになっている。また、フロントのISOSPEEDはよりダイレクト感のあるシステムだ。そして、同時にハンドルも極めて高い振動吸収性を持ち、総合的に快適性を高めている。
DOMANE SLR eTAP
DOMANE SLR 9 DISC ¥1,064,815 +tax
DOMANE SLR 6 DISC ¥592,593 + tax
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DOMANE SLR 6 ¥546,296 + tax.
DOMANE SL 8 ¥517,593 + tax.
DOMANE SL 6 ¥379,630 + tax.
DOMANE S 5 ¥230,556 + tax
DOMANE S 4 ¥217,593 + tax
DOMANE ALR 5 DISC ¥212,037 + tax
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エモンダは、軽量性を極めたバイクだ。完成車で5kgを余裕で切ることが可能なバイクなのだ。もちろんアッセンブルによるが、フレーム重量が700gを切っているため、軽量に組上げることが可能となる。また、ただ軽いだけではなく、剛性とのバランスの取れた走行性とハンドリング性が特徴でオールラウンドバイクでもある。そして、その軽量性から上りを得意とするバイクでもある。エモンダは、パフォーマンスラインのメインモデルで、アルミフレームもラインナップされている。リーズナブルながら、軽量性とその走りの完成度は高い。
EMONDA SLR 9 ¥1,110,185 + tax
EMONDA SLR 8 RACE SHOP LIMITED ¥796,296 + tax
EMONDA SL 5 ¥276,852 + tax
EMONDA ALR 5 ¥175,000 + tax
MADONE
エアロロードの完成形マドンは、スピードコンセプトで培ったKVFデザインのエアロダイナミクスを持つバイクだ。ISOSPEEDにより、形状から来る剛性を和らげ、快適性も向上させている。また、各サイズ専用の設計となり、高い走行性能も実現している。そして、インテグレーションフレームとして、エアロダイナミクスと美しさを出している。テクニカルコースのトライアスロンに向いた一台と言えるだろう。現在、DHバーの製作予定はない。バイクの特性やジオメトリーからその必要性は絶対ではないが、アシストバー程度のものを期待したい。
MADONE RACE SHOP LIMITED ¥1,245,370 + tax
MADONE 9.5 ULTEGRA Di2 ¥777,778 + tax
MADONE 9.5 ¥796,296 + tax
MADONE 9.2 ¥629,630 + tax
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SPEED CONCEPT
トレックのエアロダイナミクスのテクノロジーの結集がこのスピードコンセプトだ。今や定番となったカムテールデザインの元祖でもある。エアロダイナミクスは随所にこだわっている。フロントブレーキやBB下のSPEEDFINなど更なるエアロダイナミクスを高めている。また、昨今スタンダード化とも言える「フューエル&ストレージ」も備えたモデルは現在のトライアスロンバイクの「完成形」とも言えるだろう。ケーブル類もインテグレーションシステムにより、ほぼ収まり美しい仕上がりとなっている。
SPEED CONCEPT 9.9 ¥1,250,000 + tax
SPEED CONCEPT 7.5 ¥444,444 + tax
SPEED CONCEPT 7.0 ¥369,444 + tax
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PROJECT ONE
カラーリングやコンポーネントパーツ、ホイールなどを自由にアッセンブル、コーディネートできるカスタムオーダーシステムのプロジェクトワン。昨今、各メーカーでも「カスタムオーダー」が活発化して来ている中、10年以上の歴史を持つ同社のシステムの完成度は高い。人と違った「自分だけ」のバイクができるその魅力は、浸透しているようだ。そのプロジェクトワンも様々な選択や組合わせができるが、この7月に¥60,000からできる設定が追加となった。
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BONTRAGER
ボントレガーは、トレックのグループブランドで、パーツやアクセサリー、ウエアなどをリリースしている。トレックの完成車に付いているパーツはボントレガーとなっているのはそのためだ。バイクは、フレームから組み立てる場合、規格さえあえば他社のパーツも組み付けることができる。ただそれで良いのだろうか。今後バイクは、「一つもの」として、組み合わせた時に、最高のパフォーマンスとなるよう同メーカーで「トータルアッセンブル」が理想となるだろう。そんな中、各社でもその流れが高まって来ている。
MIPS
ミプス搭載モデルが登場。衝撃分散システムが頭を守る。
SUPERfeet × Bontrager
スーパーフィートとのコラボによるインソールが登場
Safety Leadership “THE ABCs OF AWARENESS”
トレックの提唱する安全啓蒙プロジェクトで、CLEMSON大学の協力体制のもと、新たなコンセプトで商品を開発した。「ABCコンセプト」というものでライダーの安全性は33%アップするという結果が出ている。
THE ABCs OF AWARENESS “CONTRAST”
目立つカラーにすることで視認性が上がり、事故を減らすことができる。
THE ABCs OF AWARENESS ”ALWAYS ON”
フロントライトとテールライトを常時点灯させることで事故を減らすことができる。
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HISTORY
冒頭にも記したが、今年で40周年となるトレック。各時代のセンセーショナルとなったモデルが展示されていた。トレックと言えば、やはり92年にリリースされたOCLVカーボンだろう。カーボンのと共に進化して来たブランドだ。当時も何社かメジャーブランドがカーボンフレームを制作していたが、OCLV製法による軽量化は画期的だった。他社に比べ、シンプルなデザインは、「質実剛健」のレーシーさをアピールし、憬れのカーボンフレームとして一世を風靡したものだった。
Y FOIL 77
1998年にリリースされたモデルだ。当時トレックは26インチへは行かず700Cでかつロードジオメトリーのトライアスロン系バイクを製作していた。(2000年には、26インチ78シートアングルのHiloがリリースされたが)このモデルは1999年モデルで当時の価格は\580,000だった。今見ても斬新さは色褪せない。昨今トレンドとなって来ている「1本足らない」フレームが再び蘇ることはあるのだろうか。
《関連記事》 TriBIKEクロニクル第2回 http://triathlon-geronimo.com/?p=2503
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Welcome to the Future
会場の中央で、一際目を引くバイクが、SNSで話題となっていたこのバイクだ。単なるエアロロードでもなく、もちろん、トライアスロンでもない。10年後トレックの考える「未来予想」だ。カテゴリーは「Fast Commuter」で、ずばり通勤バイクをより高速に走ることが表現されているものなのだ。そして、恐らく10年後には、改善される自転車環境を見据えて、期待をして、未来へ向かうためのバイクを象徴しているのだ。
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「今後のトレックの開発に目が離せない!」
⑮ 2時間に耐える
【17Newモデル情報】 DEROSA 2017 PRIVATE SHOW
本日は、デローザの新製品発表会が開催された。
デローザは、1953年創業の老舗でイタリアンを代表するロードブランドだ。老舗中の老舗と言っても過言ではない。60年以上の歴史は、重みを感じさせるイタリアンロードで、現在はプロチームのサポートなども活動的に行っている。ロードでは、メジャーだが、アイアンマンなどトライアスロンではほとんど使用されていない。ただ、国内のトライアスロンでは、そのイメージ以上に使用され、6月のアイアンマン70.3セントレアでは、全88ブランド中の17位だった。
デローザのラインナップの特徴は、カーボンフレームをメインとしながらも、伝統的なクロモリフレーム、金属系最高峰のチタンフレーム、そして、恐らくデローザのみとなったスカンジウムのアルミフレームなど、イタリアンの老舗ブランドとして、すべてのマテリアルで、こだわりのラインナップとなっているのだ。
そして、2017年デローザは、モールドの変更はなく、カラーチェンジのみとなる。SKピニンファリーナの特別仕様車やアイドルの完成車などが話題となる。また、デローザらしい各モデルのグラフィックが目を引いた。そして、11月に新型モデルが追加予定となっているようだ。Cristiano DeRosa氏によるプレゼンテーションもその魅力をあらためて感じることができた。
※ Photo by De Rosa
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SK Pininfarina – Luxary (caviale)
このスペシャルモデルの特徴は、こだわりの三層構造の塗装にある。ベースになるスペシャルブラックに、さし色は、サテン仕上げのブロンズ色、ロゴはマットカラーで縁取りにミラー仕上げとなっている。コンポはカンパニョーロスーパーレコードEPSV3。そして、カンパニョーロの協力を得た、ボーラのホイールは小さいロゴのみを付けて、反対側にはピニンファリーナの専用デーカルを貼られている。そして、この特別使用車はこの専用バイクケースで納品される。また、カステリ社製のワンピースのボディスーツがSKピニンファリーナデザインで付属する。
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SK pininfarina ¥348,000 + tax(フレーム)
昨年スーパーキングの後継モデルとしてリリースされたエアロロードのSKピニンファリーナ。ピニンファリーナ社とのコラボの製品でもありNIPPO-VINI FANTINIでも今期使用されたフレームだ。発砲ウレタンによるインナーモールド製法で、均一な加圧をかけ、本来の設計強度を出している。2017年は、モールド変わらず、継続カラー4カラーと「RedFuocoGlossy」と「BlackTerraMatt」の2カラーが追加された。そして、先述の通り、特別な完成車としてが発表となった。
SKピニンファリーナホイール ¥498,000 + tax
ベースはカンパニョーロのBORA ULTRA80チューブラーとなる。
これはカンパニョーロ社に特別発注をして小さなロゴだけ残し、ピニンファリーナ専用デカールを貼っている。このロゴカラーは各フレームカラーに合わせて造られている。国内30セット限定。
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SKピニンファリーナハンドル ¥101,000 + tax
ベースとなるのは、FSAのプラズマとなる。
これをSKピニンファリーナに合わせたカラーにしている。ハンドル幅、ステム長はプラズマの仕様と同様となる。
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KING XS ¥410,000 + tax(フレーム)
KING XS Special Model ¥620,000 + tax
歴代のキングの後継で、極めて総合力の高いモデルだ。2015~17継続モデルでモールドに変更はない。UCI公認で電動、メカニカル、コンパチのフレーム設計になっている。ただし、カラーは一新、ソリッドカラーにクラシックなパッチのグラフィックデザインに仕上げられている。このカラーは、マットなソリッド部分にパッチカラーの部分だけをグロッシーに、または、その色使いを逆にしたグラフィックデザインとなっている。カーボン素材は、T1000,T800,XN10を採用している。KING XSもスペシャルモデルとしてコストパフォーマンスの高い完成車が設定されている。
IDOL ¥268,000 + tax(フレーム)
IDOL Special Model ¥420,000 + tax
デローザのフレームの中でも一番人気で、2014にリリースし4年目となる。モールドの変更はなく、カラー変更のみとなっている。2017年度は、カラーを一新して比較的シンプルなデザインになっている。このデザインは、初代アイドルがリリースされた2007年当時のグラフィックを意識したものとのこと。4カラー展開となる。また、スペシャルモデル(写真:上)として、日本限定の完成車展開が決まった。コンポはカンパニョーロのポテンザ。ホイールはシロッコ。カラーは、1カラーのみとなる。
Nick完成車 ¥329,000 + tax
Nick Special Model ¥230,000 + tax(フレーム)
ニックは2017年継続でカラー含め変更はない。昨年リリースされたモデルで、フルカーボンフレームにコンポは105の完成車モデルだ。DEROSAのホイールデカールは継続で付属する。また、上の写真は「スペシャルモデル」となるニックのイタリアカラーだ。このカラーは、右側のレッドが左側ではグリーンとなり、この3色使いでイタリアをイメージしている。そして、後ろからのぞき込むとBB裏のところで「イタリアンフラッグカラー」となっているのだ。
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AVANT ¥277,000 + tax
アバントは継続2カラーに新色2カラー追加となる。新色は、KING XSのパッチデザインを一番エントリークラスに普及させたモデルだ。デローザのエントリーモデルとして人気モデルで、36.5サイズの設定があるため、小柄な人や女性にも人気となっている。
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Corum 予価¥368,000 + tax(フレーム)
コラムは、ティグ溶接のスチールフレーム。2017年コレクションで重要となる新しいグラフィックが、「REVO」になる。(上の写真)レヴォの他にも「クラシック」というバージョンが2カラー発売される。ホワイトベースにダークブルーのロゴとダークブルーにイエローロゴが入った2カラーとなる。
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「ユーゴデローザは1953年創業以来、鉄はデローザ社にとってとても重要な素材です。上の写真は、コラムレヴォの写真ですが、デローザの工場で撮ったものです。そして、その奥の壁に写っているのが、若かりし頃のウーゴデローザです。スチールフレームの職人がいつもウーゴの目が光っている元で働いている。そんな職場になっているのです。」Cristiano De Rosa氏
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SCANDIUM 予価¥460,000 + tax(フレーム)
スカンジウムは2017年も継続となる。スカンジウムは7000系アルミにレアメタルを1~2%が加えられている。強度は、40~50%増し、10%軽く、振動吸収性も高まる。スカンジウムもカスタムオーダーが可能で、ブラックレーベルの称号が与えられている。
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Age Luster 予価¥432,000 + tax(フレーム)
昨年デビューのアジェラスターはレトロモダンをコンセプトとしている。クラシカルなシルエットに斬新な仕上げが魅力だ。フィレットブレージング加工で、ラグを使用せずローを盛り固めてラグの機能を持たせたスチールモデル。ラグを使わないためロー盛りされた部分の仕上げに手間のかかる逸品だ。ネオプリマートと同じジオメトリーで造られている。
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NEOPRIMATO 予価¥275,000 + tax(フレーム)
ネオプリマートは、2015年に生産中止となったが、昨年から日本向けのみの生産となっている。ネオプリマートは根強い人気がある。30年以上同じ製法で造られ、ハンドメイドで仕上げられたデローザのフラグシップだ。また、63年間スチールフレームを造り続ける真意としては、フレーム製造の基本であり、デローザの集大成であるとのことだ。重量が気になるスチールフレームだが、走り出せばその印象は一変する。ペダリングのパワーロスはなく、コーナーリングの安定性も高い。素材はデダチャイのzerounoを使用している。カラー継続2カラー、追加2カラーとなっている。
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このモデルは、先述のSKピニンファリーナで2017年追加カラーモデルだが、リオディジャネイロオリンピックで加藤友里恵選手が使用するカラーだ。「Red Fuoco Glossy」というカラーネームが付いている。文字通りリオで完全燃焼してほしい。
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今年は、Cristiano De Rosa氏による直接プレゼンを聞くことができた。
イタリアミラノから始まったこだわりとプライドを感じる熱いトークはあらためてデローザの「自転車」だけではないブランドの価値を感じるものだった。特にBLACK LABELについて力説されていた。
「ブラックレーベルとは、デローザ社本社で造られるフレームに与えられる称号で、全ての素材でオーダーが可能です。もちろん、単に色が違うということではありません。各ユーザーさんに合わせたジオメトリーで造られるものです。
自転車のサイズは、S,M,L,XLと言ったサイジングで販売されていますが、ジャージを作っているわけではありません。1953年の創業以来、カスタムでも自転車を造るという伝統を守って来ました。これはイタリアの伝統であり、誇りであり、そして、イタリアの文化であるということなのです。
デローザのブラックレーベルは、自転車という製品をご購入して頂くというだけでなく、デローザの哲学をご購入して頂くということでもあるのです。」
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「ロードと言えば、イタリアン。イタリアンと言えば、デローザ。」
【GIRO】 SYNTHE MIPS
■GIRO SYNTHE MIPS
ジロは、ヘルメットの老舗トップブランドだ。1985年創業のアメリカブランドで、数々のトップ選手が愛用してきたヘルメットだ。ハワイ6勝のレジェンド、MarkAllenも初代エアアタックを使用していた。昨年のアイアンマン世界選手権では、第2位の使用率となっている。エアロヘルメットのエアアタックシールド、TTヘルメットのセレクターなど、トライアスロンシーンにおいて常にリードしているのがジロだ。昨今、「丸っこい」ヘルメットに注目が集まる中、エアアタックシールドは、その代表格とも言えるモデルなのだ。
このシンセは、エアロヘルメットではなく、ロードヘルメットのトップグレードにラインナップされているモデルだが、そのシンプル化されたデザインはエアロダイナミクスも併せ持つマルチヘルメットだ。フィット性、通気性が高い上で軽量性も高めることに成功している。また、サングラス収納ポートの設置やポニーテール対応など、プラスαの機能も持っている。
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そして、そのシンセのMIPS搭載モデルがこれだ。ミップスとは、ジロのセーフティテクノロジーで、多方向衝撃保護システムとなる。衝撃を受けた時に発生する「回転エネルギー」を減少させ、多方向にエネルギーを分散させる仕組みとなり、頭部へのダメージを抑えるものだ。この技術は、ストックホルムのスウェーデン王立工科大学とカロリンスカ病院の学者たちにより、19年の歳月を費やし開発された。昨今、エアロダイナミクスや通気性などが話題となる中、今一度、本来の目的である「安全性」を考えさせられた。
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「詳しくは、ルミナNo.58をご覧下さい。」
LUMINA No.59
ルミナNo.59発売しました。
今号の特集は、“ Rio2016 TRIATHLON OLYMPIC Preview ” です。
レース展開の予想、選手へのインタビューなど、事前にチェックし、18日(男子)20日(女子)のレースを120%愉しむための特集となっています。
今月の GERONIMO 大塚 担当分ご紹介します。
P17~21 cutting
創刊以来連載担当している商品コーナーです。今回は、プーリー、トレーニングデヴァイス、ヘルメットをご紹介しています。
CERAMICSPEED OVER SIZED PULLEYCAGE
【3T】 REVO TEAM
■3T REVO TEAM
3Tの創業は、1953年という長い歴史を持つ、イタリアのハンドルブランドだ。プロサイクリングチームもサポートするトップブランドであり、その造りは逸品だ。ハワイアイアンマンでもプロファイルに次ぐシェアを持つブランドとして、トライアスロンでの知名度も高い。サーヴェロの完成車などに使用されていることもその大きな要因だろう。
このDHバーを3月の台北のサイクルショーで見たが、3Tのブースでは、中央に展示され、注目されていた。この「ブルホーンハンドル部」の形状については、各社の動きが気になるところだ。もちろん、DHバーを握って走行する「DHポジション」をメインとして開発されているのだが、このREVO TEAMは、その点で、一石を投じる製品だろう。トライアスロン、特にロングになれば、「タイムトライアル的ツーリング」と考えると、アップダウンやテクニカルなコースを避けることが出来ない。メインのDHポジションだけではなく、サブのブルホーンポジションも「より良い」状態での走行が望まれる。そんな意味では、3Tならではのクウォリティの中で、「面白い」ハンドルなのだ。
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実際に握ればわかるが、通常のブルホーンのように前に抜けそうになる不安感は全くない。形状によるフィット性は、多少好みは出るかもしれないが、下りや急制動においてその効力を発揮するだろう。過去にもブルホーンが深く曲がり、STIが取付けられるようになっていた製品もあったが、定着はしなかった。「トライアスロンバイク全盛」の中で、これらのパーツ開発は大いに歓迎したい。
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「詳しくは、ルミナNo.58をご覧下さい。」
【17Newモデル情報】 SPECIALIZED VENGE “ DISC ” ViAS
昨年リリースのヴェンジヴァイアスがモデルチェンジとなった。
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現在、スペシャライズドは、ディスクブレーキに対し、徹底注力しているメーカーの一つだ。そして、ついにヴェンジヴァイアスもディスクブレーキ仕様となった。実は、ヴァイアスのディスクは昨年から検討されていたようだ。今回ディスク仕様となる、カーボンレイアップは、全て変更し、ディスク専用のフレームとなっている。そして、同時にリムブレーキモデルと同じ重量に収めている。ディスク化によるエアロダイナミクスにおいては、平均して2~4秒程度の遅くなるようだが、大きな問題ではないだろう。その他、今回のモデルチェンジでは、外装に対応していることだ。ハンドルを好みに使用できるよう改良されている。外装の場合は、ハンドルステムの使用は出来ない。
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完成車のeTAPディスクモデルは、スペシャライズドの3ヶ月先行独占供給となっている。また、フレームセットは、ハンドルステム、ブレーキは付属しないため価格が下がっている。
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ヴァイアス専用のDHバーのリリースはすでに発表されているが、展示車には装着され、バランス良くまとまっていた。このDHバーは、ITUレギュレーションに順ずるカタチでショートタイプの「アシストバー」だ。ただ、パッドの面積は大きく出来ていて長時間の使用も可能だろう。ヴァイアスのステムにクランプする仕様となっているが、そのステム長により、その範囲で前後の可動が可能となる。
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やはり、ディスクブレーキ仕様となり、トータルデザインは群を抜いている。「VENGE ViAS」が完成した。
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【メーカー情報】
昨年発表された Venge ViASは、世界最速のバイクを作るという目標を掲げて開発されました。このバイクの設計作業は、まず自社内に風洞実験施設Win Tunnelを造るところから始まり、1000時間以上のテスト、プロトタイプ作り、改良が重ねられました。
そして、目標を達成できたと自信を持って言うことができます。卓越した性能の一番手は、段違いの空力学特性を持つRider-First Engineered™フレームとフォークです。さらに、ViAS Aeroflyコックピットを装備したこのS-Works Venge ViASは、文句なしに世界最速のバイクモジュールです。
その最強のバイクに悪天候でも変わらぬパフォーマンスを発揮できる信頼性の高いディスクブレーキ仕様車が登場しました。
S-WORKS VENGE DISC ViAS RED eTAP
サイズ:49,52,54,56
カラー:GLOSS METARLLIC WHITE/SATIN CARBON/BLACK
価格:¥1,100,000 + tax
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S-WORKS VENGE DISC ViAS FRAMESET
サイズ:46,49,52,54,56,58
カラー:GLOSS METARLLIC WHITE/SATIN CARBON/BLACK
GLOSS MONSTER GREEN/TEAM YELLOW/SATIN BLACK
価格:¥480,000 +tax
VENGE EXPERT DISC ViAS
サイズ:49,52,54,56,58
カラー:GLOSS ROCKET RED/TARMAC BLACK/CARBON
価格:¥500,000 +tax
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「スペシャライズド=ディスクブレーキとなるのか。」
【17Newモデル情報】 PINARELLO DOGMAF8 X-LIGHT
新型フレームとして、正式発表となった「ドグマF8 X-LIGHT」だ。
ドグマが6モデルとなり、充実のラインナップとなった。また、ドグマF8 X-LIGHTは、「山岳TT」を想定しているモデルとしても期待が高まっている。そして、生産には時間がかかるスペシャルモデルとして、200台の世界限定生産のバイクとなっているのだ。
実は、このバイクは、クリテリウム・ドゥーフィネで、すでにチームSKYのクリス・フルームが使用し、連覇となり、話題となっていたモデルだ。今年のツール・ド・フランスで本格投入され、クリス・フルームの三連覇となっている。カーボンのレイアップを見直すことでよりF8よりも更に軽量化に成功している。
ピナレロ本社セールスマネージャー
ルチアーノ氏
「このフレームの特徴は、文字通り軽量化が出来たということです。ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ともに山岳TTのステージが設定されていますが、特にそのようなレースに性能を発揮するでしょう。UCIルールがあるため、軽量化も限界はありますが、TT仕様で、DHバーやディープリムホイール装着などで重量増となる分をフレームの軽量化でルールをギリギリクリアするようにバランスを取っています。また、生産に時間がかかるため、限定とはしていますが、プロ選手だけでなく、一般選手にも使ってもらえるバイクでもあります。」
クリテリウム・ドゥ・ドーフィネではクリス・フルームがテストを兼ねて実際に使用し、見事総合優勝に輝きました。
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・アシンメトリックフレーム
・イタリアンBB
・Think2テクノロジー
・ドロップインヘッドベアリングシステム
・FlatBackエアロチューブ
・UCI認証済 等
フレームサイズは下記の12サイズが用意されます。
42 , 44 , 46.5 , 47 , 50 , 51.5 , 53 , 54 , 55 , 56 , 57.5 , 59.5
※F8 Xlightは安全性確保の為に体重制限を設けており、ライダーの重量は装備込みで最大75kgです。
レギュラーカラー
・898 チームスカイ2016
・970 カーボンレッド
スペシャルエディション
・109 カーボンイエロー(PARISバージョン)
・110 カーボンイエロー/ライノ(PARIS/RHINOバージョン)
・114 カーボンレッド/ライノ
・117 チームスカイ2016/ライノ
・118 BOB/チームスカイ2016
・119 BOB/チームスカイ2016/ライノ
価格
フレームセット ¥850,000 + tax
入荷時期
11~12月頃から順次
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【ご注意】DOGMA F8 X-Liteのフレームは製作に膨大な手間と時間が掛かるため、今回受注可能な数量は世界で200台と限定されています。次回生産についてはまだ予定されていません。受注締め切り日は設定されていませんが、今回生産分の数量に達した場合受注は締め切られます。
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「更に軽くなった、最高峰ロード!」