【SCOTT】 CADENCE PLUS

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スコットは、元祖エアロ系のバイクブランドだ。現在トライアスロンでは、当たり前のDHバーを開発したのがスコットだった。バイクも人気で、アイアンマン世界選手権においては、使用率トップ10の常連ブランドでもある。そして、フォイルなどの「エアロロード」をいち早くリリースするなどその存在感は大きい。

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このヘルメットの開発には、エアロダイナミクス、快適性、そして、安全性がキーワードとなり4年間を費やしている。また、軽量性においては、それらの要素をクリアした上で、より良い製品の開発を行っている。アデレード大学のRichard Kelso氏協力のもと、スコットの専門開発チームが行っているのだ。

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まず、エアロダイナミクスについては、ヘルメットの外側だけではなく、内側の通気性の高さが重要となった。その内外の気流を合わせてテストを続けることで向上している。その通気は、快適性に繋がるため、風洞実験、サーマルマッピングや気流のシミュレーションを繰り返し、エアロダイナミクスを損なうことなく開発されている。その冷却効果は、ヘルメットを被っていない場合よりも1.1%高くなるほどに仕上がっている。また、フィット性は、頭部に違和感を感じるところとそうでないところを分析し開発している。そして、安全性については、衝撃分散システムのMIPSを採用している。長年のMIPSとの共同制作により、スコットのヘルメットにも他の性能を損なうことなくマッチさせている。

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【SUUNTO】 SPARTAN ULTRA

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SUUNTO SPARTAN ULTRA

スントは、1936年に誕生したフィンランドのスポーツウォッチブランドだ。山から海までアウトドアを得意とし、近年はトライアスロン対応の「マルチコンピューター」として充実している。また、仕上がりとデザイン性においても最高レベルとなるブランドだ。

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今回、リリースされたスパルタンウルトラは、スントの特徴でもある耐候性や耐衝撃性など、文字通りそのタフな造り驚かせられる。ボディはグラスファイバーを使った複合コンポジットケースで100m防水となっている。また、ディスプレイは、カラー液晶の採用で視認性が高い。ディスプレーのガラスは、サファイアクリスタルで防弾ガラスにも使用されるもので傷がつきにくいタッチスクリーン仕様になっている。そして、グレード5のチタン製ベゼルなど、極上のクウォリティーに満足度は高いだろう。

次に各データのチェック機能はもちろん充実している。GPSウォッチとして、スイム、バイク、ランに対応し、また、トレーニングのリカバリータイムなど、アフターの体調管理もチェックできる。オーバートレーニングにならないよう「マイコーチ」として活躍してくれる。そして、ライフログ機能により、歩数や消費カロリーもチェック。スマートフォン用無料アプリを活用し、データの管理ができる。Bluetooth Smartで着信や着メールの確認もできるなど、一日中フル稼働となるアイテムだ。

そして、過去蓄積の1億人以上のデータを使ったコミュニティーサイトをスタートしている。その膨大なデータをスントユーザーは、利用することができるのだ。

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実際に装着してみた。スムースなフィット性は抜群だ。重量は少し気になったが、造りのメリットを考えれば問題ないだろう。案内通り視認性は良く、ベゼルの操作感、バイブレーション機能など、確実性が心地良い。タッチパネルも快適そのものだ。また、充電時間が短いのも助かる。

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【On】 Performance Running Gear

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■On Performance Running Gear

オンは、2010年創業のスイスのランシューズブランドだ。トライアスロンでのイメージが強いブランドでアイアンマンでの使用率も高まっている。2013年アイアンマン世界選手権覇者のフレデリックヴァンリルデやアイアンマン女子の顔でもある、キャロラインステファンなどのサポートブランドとしてもその名が知られている。

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そのオンがランニングアパレルをリリースしたのだ。オンと言えば、クラウドテックシステムが世界特許を取得しているが、もう一つの特徴としては、群を抜いたデザイン性の高さだ。アパレルのリリースまでには3年を要した。しっかりとした機能を持ち、長く使用されることを前提に開発、その完成度にこだわった。ポイントは、リラックスしているように見えながら、パフォーマンスが高くなることを念頭においているそうだ。特徴としては、軽くストレッチ性のある素材を使って、身体の動きが自由になるように作られている。

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実際に一部着用してみた。まず、ジャケットだが各所に工夫があり、フードには、ツバが付あり、袖口は手の甲だけを覆うようになっていたり、小雨などには対応力が高い。もちろんファスナーもシームレスだ。また、軽く薄くできていることを感じる。Tシャツも同様に軽さと着心地の良い素材を採用している。タイツは、保温性の他に、膝から下をタイトに、上をゆったりとしたフィット感、そして、膝周りの動き易さに配慮した作りとなっている。やはり、デザイン性はさすがの「ONレベル」だ。

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【X-LAB】 Torpedo Versa 500

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■X-LAB Torpedo Versa 500

X-LABは、1993年創業のハイドレーション&ストレージ専門のアメリカブランドだ。リアのケージから始まり、様々なアイテムをリリースするトライアスロンアクセサリーの総合ブランドとなった。アイアンマン世界選手権での使用率は高く、各ハイドレーション(フロント用、リア用、フレーム用)の合計では、No.1シェアとなっている。特にリア用では、ダントツとなっているのだ。

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Torpedoは、DHバーに取付けるドリンクシステムだが、更なるバージョンアップをしている。昨今スタンダード化となった大型デバイスの取付位置やその方法にも各社アイデアの出しどころとなる。今回は同時にボトルを固定で使用する場合と取出しをする場合の2通りに対応できるようにしている。その大型デバイスはガーミンを対象としているが、ガーミン以外のデバイスもマウントできるよう付属パーツで対応している。また、各部にカーボン素材を採用し、軽量化を図っていることも特徴となる。

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DHバーのスクステンションバーの幅に対しても70~150mmの間で調整が可能だ。容量の768mlと平均的であり、十分だろう。そして、ボトル全体の位置が手前に大きくオフセットしているため、ボトル先端部と手が干渉することが避けれるようになった。これは、手の長さが関係する小柄な選手が使用し易くなったことを意味している。

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【17Newモデル情報】 ZIPP NSW & Color Wheel Decals

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本日は、ジップの2017年モデルの展示会が開催された。

アイアンマン世界選手権では、常にトップシェアとなるトライアスロンホイールNo.1のアメリカインディアナポリスのブランドで、以前は、レーシングカーのパーツ製作なども行っていた「スピード」にこだわるブランドなのだ。

アイアンマン世界選手権では、この5年間で若干シェアを落としているが、ホイールではダントツの43%超を誇っている。この数値は驚異的なもので、その他の各アイテムのシェアも発表となるが、ここまで高い使用率はない。半数近くがジップを使用しているのだ。バイクのサーヴェロですら23%程度となるので、アイアンマンでは、絶対的なホイールなのだ。

今回の発表は、すでに昨年のハワイアイアンマンにおいてリリースされていた「NSW」の国内入荷だ。完全なスペシャルバージョンと言える使用で、その最強ぶりに拍車がかかるアイテムだ。それと、カラーデカールの展開だ完成車メーカーのカラーカスタムなどにヒントを得ているのだろう。昨今ライバルメーカー、バイクメーカーによるトータルアッセンブルなど、競合も大きなっている中、今年のアイアンマンでも圧倒的な使用率を見せるのだろうか。

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808 NSW Clincher   ¥443,200 + tax

このNSWの特徴は、Fire Strikeに使用されていたブレーキサイドを採用し、各段にブレーキ性能を上げていること、また、リムのディンプル加工は、定番だが、更にリムのスポーク側にエアロダイナミクスのための表面加工がなされている。そして、ハブのラチェットにマグネットを採用し、抵抗を抑えていることだ。タイヤタイプはクリンチャーのみとなる。この「NSW仕様」は、他に404、303、202にも採用されている。

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写真では、ややわかりづらいが、リム内側に加工のラインが確認できる。

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コナでは、マグネット式ラチェットをカットモデルで公開していた。

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Color Wheel Decal   ¥2,900 + tax

ホイール片側1本分の6枚セットで、全カラーMatte仕様、ブラック、ホワイト、レッド、ピンク、ブルー、グリーンが、404、303、202に対応している。808は、ブラックとホワイトのみとなる。

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「いずれにせよ、最強ホイールだ。」

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【GIRO】 Aerohead Ultimate MIPS

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■GIRO Aerohead Ultimate MIPS

ジロは、30周年を迎えたアメリカのヘルメットブランドだ。ロードレースからトライアスロンまで幅広く支持を得ている。そのクウォリティは逸品中の逸品と言えるだろう。ジロは、創業当初からエアロダイナミクスを追及したヘルメットを開発していたパイオニアでもある。初代、アドバンテージは、TTヘルメットの奔りでもある。そして、1989年にグレッグレモンが、初代エアロヘッドをかぶり、ツール・ド・フランスの最終ステージで逆転優勝を飾り、二度目の個人総合優勝となっている。

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エアロヘッドは、速さを追求したヘルメットだ。外観上では、ほぼエアインテークがないのだ。シールドのわずかな「切り欠き」からエアを取り込んでいる。内部には、そのエアフローがあり、温度上昇を抑えている。また、特徴的なシールド形状で、サイドまで伸ばし耳まで覆われているデザインは、エアロダイナミクスを向上させている。このシールドは、強力マグネットで固定されているが、着脱は簡単でエアアタックシールドのように、外して逆さまにしてヘルメット本体に固定ができるようになっている。前部に隠しマグネットが埋め込まれるなど、細部にもこだわりを感じる。

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本体素材は、シェルにテキストリームカーボンを使用し、軽量で強度の高いヘルメットになっている。また、シールドは、ツァイスにより鮮明な視界が確保される。その他、ロックロックシステムでのフィット性の高さ、汗の吸収性の高い抗菌パッドなど採用している。そして、ミプスという多方向衝撃保護システムで、「安全性」の高いヘルメットの一つでもある。

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【GARMIN】 FORATHLETE 735XTJ

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■GARMIN FOREATHLITE735XTJ

ガーミンは、現在マルチデバイスの「トライアスロンコンピューター」として圧倒的な人気を誇っている。三種目の様々なデータを管理してくれる「パーソナルトレーナー」でもあるのだ。今やトライアスロンコンピューターは必須アイテムであり、ハワイアイアンマンでのデータ発表はされていないが、確実にシェアを伸ばしていると思われる。

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そして、すでにトライアスロン対応モデルとしてリリースされている920XTJの下位モデルとしてこの735XTJが発売された。特徴は、やはり、胸に取り付けるハートレイトセンサーがなくても手首でハートレイトがチェックできることが最大のポイントとなる。ただ、メリットとデメリットはある。

735XTJの特長としては、920XTJを「概ね」踏襲しつつ、外形をコンパクトに軽量化、逆に画面の大型化が図られ、解像度まで高くなっている。先述の通り、HRをチェックできるのだ。また、920XTJはハートレイトが別売りのため、価格面でもリーズナブルとなっている。ただし、稼動時間は劣ってしまうため、その目的に合わせることになる。もちろん、これらは、「必要」な機能で選択すべきだろう。ランニングダイナミクス機能により、胴体の上下動、足の接地時間やピッチなども計測できるが、ハートレイトセンサーは必要になる。

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どちらの機能も高いレベルにあることは間違いないが、735XTJは、トライアスリート全般向けとなり、920XTJは比較的上級者向けの位置づけとなるだろう。いずれにせよ、これらの「トライアスロンコンピューター」には目が離せない。

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【ceramicspeed】 OSPW SYSTEM

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■CERAMICSPEED OSPW SYSTEM

セラミックスピードは、セラミックベアリングのトップサプライヤーで、デンマークのブランドだ。16年以上の実績を持ち、一般産業部門とは別に、自転車専用部門があり、各メーカーへの供給をしている。そして、オリジナルとして、ヘッドパーツ、ホイール、BB、プーリー、チェーンなど、回転性能に関わるパーツをハンドメイドで製作している。アイアンマンでは、2013年優勝のフレデリックヴァンリルデのサポート、昨年のハワイでは、プロ選手9名のサポートなど、トライアスロンへの注力度も高いのだ。また、ジップホイールへのベアリング供給も行っている。

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このシステムは、大きなサイズのプーリーを使用することで、チェーンの「曲がり」が少なくしている。それによって、60%の摩擦抵抗を抑えることに成功している。結果として、2.4ワットのセーブになっているのだ。プーリー自体は17Tのアルミ製、ケージは、カーボンでリフォースされたポリアミドで造られ、軽量に仕上がっている。ベアリングは、ノーマルの他に、より抵抗の少ないコーテッドタイプがある。それぞれ、4年、6年というワランティも完成度の高さが伺える。また、装着できるコンポーネントグレードは、デュラエースとアルテグラの11Sと10Sとなっている。そして、同社UFOチェーン、ハブ、BBなどと合わせて使用することで10~16ワットのセーブが可能となっているのだ。

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実際に装着している状態を確認してみた。そのフィーリングはデータ通り、極めて抵抗感が抑えられたものだったのだ。価格に見合った効果が得られるだろう。

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【GIRO】 SYNTHE MIPS

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■GIRO SYNTHE MIPS

ジロは、ヘルメットの老舗トップブランドだ。1985年創業のアメリカブランドで、数々のトップ選手が愛用してきたヘルメットだ。ハワイ6勝のレジェンド、MarkAllenも初代エアアタックを使用していた。昨年のアイアンマン世界選手権では、第2位の使用率となっている。エアロヘルメットのエアアタックシールド、TTヘルメットのセレクターなど、トライアスロンシーンにおいて常にリードしているのがジロだ。昨今、「丸っこい」ヘルメットに注目が集まる中、エアアタックシールドは、その代表格とも言えるモデルなのだ。

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このシンセは、エアロヘルメットではなく、ロードヘルメットのトップグレードにラインナップされているモデルだが、そのシンプル化されたデザインはエアロダイナミクスも併せ持つマルチヘルメットだ。フィット性、通気性が高い上で軽量性も高めることに成功している。また、サングラス収納ポートの設置やポニーテール対応など、プラスαの機能も持っている。

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そして、そのシンセのMIPS搭載モデルがこれだ。ミップスとは、ジロのセーフティテクノロジーで、多方向衝撃保護システムとなる。衝撃を受けた時に発生する「回転エネルギー」を減少させ、多方向にエネルギーを分散させる仕組みとなり、頭部へのダメージを抑えるものだ。この技術は、ストックホルムのスウェーデン王立工科大学とカロリンスカ病院の学者たちにより、19年の歳月を費やし開発された。昨今、エアロダイナミクスや通気性などが話題となる中、今一度、本来の目的である「安全性」を考えさせられた。

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【3T】 REVO TEAM

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■3T REVO TEAM

3Tの創業は、1953年という長い歴史を持つ、イタリアのハンドルブランドだ。プロサイクリングチームもサポートするトップブランドであり、その造りは逸品だ。ハワイアイアンマンでもプロファイルに次ぐシェアを持つブランドとして、トライアスロンでの知名度も高い。サーヴェロの完成車などに使用されていることもその大きな要因だろう。

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このDHバーを3月の台北のサイクルショーで見たが、3Tのブースでは、中央に展示され、注目されていた。この「ブルホーンハンドル部」の形状については、各社の動きが気になるところだ。もちろん、DHバーを握って走行する「DHポジション」をメインとして開発されているのだが、このREVO TEAMは、その点で、一石を投じる製品だろう。トライアスロン、特にロングになれば、「タイムトライアル的ツーリング」と考えると、アップダウンやテクニカルなコースを避けることが出来ない。メインのDHポジションだけではなく、サブのブルホーンポジションも「より良い」状態での走行が望まれる。そんな意味では、3Tならではのクウォリティの中で、「面白い」ハンドルなのだ。

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実際に握ればわかるが、通常のブルホーンのように前に抜けそうになる不安感は全くない。形状によるフィット性は、多少好みは出るかもしれないが、下りや急制動においてその効力を発揮するだろう。過去にもブルホーンが深く曲がり、STIが取付けられるようになっていた製品もあったが、定着はしなかった。「トライアスロンバイク全盛」の中で、これらのパーツ開発は大いに歓迎したい。

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