スコットは、元祖エアロ系のバイクブランドだ。現在トライアスロンでは、当たり前のDHバーを開発したのがスコットだった。バイクも人気で、アイアンマン世界選手権においては、使用率トップ10の常連ブランドでもある。そして、フォイルなどの「エアロロード」をいち早くリリースするなどその存在感は大きい。
このヘルメットの開発には、エアロダイナミクス、快適性、そして、安全性がキーワードとなり4年間を費やしている。また、軽量性においては、それらの要素をクリアした上で、より良い製品の開発を行っている。アデレード大学のRichard Kelso氏協力のもと、スコットの専門開発チームが行っているのだ。
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まず、エアロダイナミクスについては、ヘルメットの外側だけではなく、内側の通気性の高さが重要となった。その内外の気流を合わせてテストを続けることで向上している。その通気は、快適性に繋がるため、風洞実験、サーマルマッピングや気流のシミュレーションを繰り返し、エアロダイナミクスを損なうことなく開発されている。その冷却効果は、ヘルメットを被っていない場合よりも1.1%高くなるほどに仕上がっている。また、フィット性は、頭部に違和感を感じるところとそうでないところを分析し開発している。そして、安全性については、衝撃分散システムのMIPSを採用している。長年のMIPSとの共同制作により、スコットのヘルメットにも他の性能を損なうことなくマッチさせている。