【GARNEAU】 GENNIX TR1

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GARNEAUは、カナダのブランドで、当初LouisGarneauでリリースされていたが、アクティブなバイクラインを別ブランドとして展開している。ルイガノは元々アパレルから始まったメーカーで、「カナダのパールイズミ」と言った感じの人気、実力ともにNo.1ブランドだ。アイアンマンでは、バイクより、ヘルメットやウエアなどの人気が先行している。

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このモデルは、2013年モデルとしてリリース2年目となる。前作2011年にリリースされたT1の後継モデルとして、アイアンマン本格参入の2台目にあたる。最大の特長は、軽量であることだろう。フレームサイズ520mmで1720gと、トライアスロンバイクとしては、超軽量クラスになる。昨今、トライアスロンバイクの重量は、付属パーツなどにより比較がしづらいが、明らかに軽量と言える。この重量には、ブレーキも含まれている。Hi-MODのスライスが、ブレーキ無しで1605g(540mm)だったので、同レベルか、勝っているかもしれない。トライアスロンの命は、「エアロダイナミク」、重量は関係ないという考え方もあるが、軽いに越したことはない。メーカーは、サドルの前後調整幅が、120mmとなっていることなどポジションの自由度を強調している。現存するモデルの中で、この調整幅は、最長かもしれない。この手の調整幅を大きくする考え方は、最近の傾向で、あのサーベロP3やBMCTM01なども同様の考え方になっている。ユーザーの使い勝手を優先としている。逆に言えば、メーカーの「逃げ」でもあるが、決められないということだ。ただ、今後もこの方向になるだろう。なぜならば、トライアスロンのポジションは、個人差が大きいが、その人にとっては、「ピンポイント」のポジション出しが必要になるからだ。足首の角度、ペダリングの癖からくるサドル高、大腿部の長さ、骨盤の角度、柔軟性、背筋と腹筋の強さ、上腕の長さなど、いろいろなパーソナルデータが絡むのだ。このサドルの調整幅にしてもイコールシートアングルということになるため、フレームのトップ長を表記してもシートアングルを表記していない。キャノンデールのスライスなども表記がない。これは、サドルの位置によって、結果としてシートアングルが決まるため、不要というか、「意味」がないと考えているのだろう。「メーカーの提案」と「フィティングの自由度」の融合は簡単でないのだ。本来ならば、シートアングルは、定番の78°、最近のサーベロなどの79°に決めたい。そして、可能な限りリアホイールを前方に位置させ、フレーム形状もタイヤに限りなく寄せる。「エアロダイナミクスとホイールへの荷重バランスの良さ」を出したい。理想と現実の難しさが、トライアスロンバイクの永遠の課題なのだ。また、このバイクのテクノロジーの一つとして、AeroBlanceTechnolgyが面白い。フロントフォークを大きくオフセットしたデザインにしているが、これによりステアリングへの風の影響が抑えられ、安定性が24%向上しているとのこと。これも、トライアスロンバイクに求められる「直進安定性」の重要度が高さに対する提案となる。

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このカラーは、アウトドアブランドMERRELLのチームカラー。

TR1-frame市販モデルはこちら。

¥356,400 + tax

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka