皆生大会 GERONIMO Member Report(小嶋選手)

2024年7月14日 第42回全日本トライアスロン皆生大会参戦してきました!    

小嶋しのぶ

皆生トライアスロンと言えば歴史ある大会、トライアスリートの憧れ?いつかは出たい大会?当選が難しい?厳しいコース?灼熱の大会!というイメージで、私自身もいつかは出てみたいとは思いながらも“私レベルではまだまだ出られない崇高な大会”というイメージがあり、もう少しパフォーマンスが上がってからの挑戦だと思っていました。

それが、3月末のチーム合宿の際に毎年大会に出ている強者達から“しのぶさんも出ようよ~”とか、“しのぶさんなら絶対完走出来る”とか、チームボスから“しのぶさんなら大丈夫じゃない?”とか根拠レスな言葉たちに何となくその気になってしまい、エントリー締切日にエントリー・・・。

そこからはもう心配性な私は気持ちの焦りばかりの日々を過ごす事となる。

5月の今シーズン初戦の横浜トライアスロンまでは順調にトレーニングを重ねる事が出来て、この先の練習予定もしっかり計画していたのに、体調を崩してしまい仕事の忙しさも重なり、ほぼ1か月トレーニングが出来なくなってしまい、残り1か月でどうにかレースレベルまで持って行かなくてはならなくなってしまった。

落ちてしまったパフォーマンスを元に戻す事も出来ず、気が付いたら“あっ!暑さ対策してない!”とか、マイナスイメージが先行する毎日。そしてほぼ大会まで1週間というときに、なんと!満員電車で足を踏まれるという事件が起こる。

左小指は膨れ上がり靴も履けない。バイクをこぐことも出来ない。病院で骨は大丈夫の言葉を信じ、冷やしまくってようやく大会2日前にシューズを履けるようになりましたが、心の中では7割がたスイム終了後リタイアかな~と思いながら会場入り。

皆生へ入り、バイク試走したら、あれ?シューズはける、漕げる??ランシュー履ける?走れる??明日スタート出来る?とやっと明るい兆しが見えて来て気持ちも上がってきた。腫れが完全に引いた訳ではないがどうにかなりそう。

出られないと思っていたのでスタートラインに立てる事に感謝して、完走出来なくても最後まで楽しく諦めずに頑張ろうと気持ちを切り替えて当日を迎えました。

スイム(3キロ);今までで一番厳しいスイムでした。往路のきつい潮流となかなか解消しない人ごみで1500はワースト記録、復路は上手く人の波にも乗れて往路より約10分早く到着。順位もまずまずでスタートを切る。(後から88人もリタイアと聞いてびっくり)

バイク(140キロ・獲得標高1800らしい);ここからが私にとって問題のパートが始まる。一番苦手なバイクパート。しかも坂ばかり。聞いてはいましたがこんなにキツイとは・・・スイム255番で上がっているのでスイム苦手な人々から抜かれまくるが心は折れない。だっていつもの事だから。

結局気持ちよく走れたのは最初と最後だけだったような気がする・・

大雨の中のバイクで気を付ける事が多かったけど、灼熱よりはよかったと思った。これも運です。

ASの滞在は最小限に抑え、とにかく先を目指す。(だって余裕ないから・・)

一応15時バイクフィニッシュを目標にしていて、予定通りに戻ってこられたので、遅いなりにも満足したバイクパートでした。しかし、昨年並みの暑さだと多分足きりにだなぁと思う。結局500人以上に抜かれた(笑)

バイクコースの地下道をバイク降りて渡るとか、新鮮で面白かったです。

気持ちよく山から下ってきて信号にぶつかり後から来て上手く信号を抜ける人に追い越されもう追いつけなくなってしまって悔しく思ったり、トリッキーなコースも今後攻略が必要だなぁと思いました。(攻略より坂登りの練習しろ!)

ラン(40キロ);約6時間半を残してランスタート。何も問題がなければゴールは出来る時間だが、ここまでの消耗がどのくらい影響するかは分からない。ランも苦手だから・・

走り始めて皆生名物の信号ストップ。これかぁと思いながら鈍足な私にとっても良い休憩。でもこれが後からどのくらい影響するのか分かってなかった。

最初は比較的順調に進めていたが、10キロ位からきつくなり、折り返し20キロが遥か遠くに感じる。雨は強烈に降ったりやんだりの繰り返し。気温的には問題ないが、湿度との闘い。

ASで氷をもらい、常に手を冷やしながら走る。歩きたくなってもじり貧でも足を動かして進もうと決め、東京からわざわざ応援に来てくれた友人が待つ折り返し地点を目指す。

やっと折り返しに到着して足切り時間には十分間に合ってはいるが、結局折り返しまで3時間弱かかっている。結構信号ストップしていたので、復路もこの調子だとちょっとやばい?と少し冷静に考える。

友人、ASのボランティアさんからの応援、私設エイドの方々からの声掛けをパワーに変え、とにかくAS以外は走ろうと決め、足を進めた。

いつもランでは歩いている人を1人でも多くかわそうと走っているのですが、さすが皆生ですね、歩いている人が少ないのですよ・・・バイクで500人にも抜かれたのにランで上げられないと悟りました。

途中暗くなってしまい、足元が見えない所が沢山あり転ばないように進まないと行かなかったのは体力を削る事になり、更に海岸線は一人旅でちょっと辛かった。

街中に戻ると遅くまで付き合ってくれているボランティアさんからの声掛けに後押しされ、“待ってろ!ドラドラ”と思いながら仲間の待つゴールへひたすら足を進めた。

スタジアムの入り口をくぐると一気に光が広がりその奥にFinishの文字が!

仲間からのお帰り~の声に思わずウルっとしながらFinish!トライアスロンの一番の醍醐味はこのゴールの瞬間だと思っている。私にとって遠い皆生が近い存在になった瞬間でした。

暑いのも大変ですが、大雨の中の運営は事故も起こりやすくなり本当に運営が大変だったと思います。無事に大会を終えられたのも一重に大会関係者の方々のお蔭だと思います。

この歴史ある大会に参加させて頂き、有難うございました。

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「初皆生無事完走!」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

皆生大会 GERONIMO Member Report(片岡選手)

皆生トライアスロン2024参戦記

皆生トライアスロンは2019年に完走しましたが、昨年はランの35キロ地点でタイムアウトになってしまいました。今年は昨年のリベンジを果たすべくシーズンオフに計画的にトレーニングを重ねての参戦となりました。私は、所属するチームを主宰する大塚さんとチームメイトの生井さんと小嶋さん、時實さんの5人のツアーでレース前日の土曜日に皆生を訪れました。

さっそく宿に行き、届いていたバイクを組み立てる。その際シートポストとシートクランプのトラブルで、シートポストの固定が困難になってしまいました。これはDNSか?と冷や汗をかきながら近くに出店を出していたバイクプロショップのメイストームへバイクを持ち込みました。すると応急処置的に直してもらえました。神さま仏さまメイストーム様。俄然翌日のレースは完走しなければという気持ちになりました。

皆で昼食をとりバイクコースの分かりにくい箇所(3回通るところ)を下見に行きました。レース当日安心して通れたので、これはやっておいて良かったと思いました。前日の天気は晴れで比較的気温が低く過ごしやすい感じでしたが、レース当日の予報は雨で激しく降る時間帯もあるようでした。いやだなぁと思いましたが昨年のような猛暑よりは少しましかと思いなおしました。

 しっかりと寝てレース当日。小雨の中、仲間と共にスイムスタート会場へ。いつもの長い長い一日の始まりです。.

【スイム】

スタート前、チームブレイブの代表の八尾さんが恒例の「ノーバトル」宣言。アナウンスでは海に向かって右から左に流れているとのことだったので帰りに苦労するのだなと思いつつ、泳力が低学年の小学生並みの私は流れに乗せてもらうため集団の真ん中らへんからスタート。折り返し地点で時計を見ると48分。こりゃまずいと一生懸命泳いで帰りは約30分。アナウンスと逆?1時間15分の目標に対してタイムは1時間19分。強い流れの中まずまずの出来です。

【バイク】

皆生名物のハードなコース。終始雨が降り、時折土砂降りの雨となる。大山を上る前にわざわざ応援のために来てくれたトラ仲間のご夫婦の声援を受ける。背中を押されて大山の坂を淡々と登る。途中時實さんとすれ違いエールをもらい元気を出してさらに登る。第一折り返しを過ぎ、雨で状態の悪い道を絶対にコケないように慎重に下る。 前日下見したポイントを直進して第二折り返しに向かう。ここからはアップダウンを繰り返す通称ジェットコースターコース。

割と序盤で、生井さんとすれ違う。いつものことながら、さすがだなあと感心しつつひたすら漕ぐ。カメラを構えた大塚さんに笑顔?で答えて再び漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ。最後の川沿いの道は追い風のプレゼント、DHポジションで漕ぎまくる。少しゆるい目標6時間15分に対して5時間53分でフィニッシュ。後で気づくのだが、アップダウンが多いため、片手を離さなければならない袋入りの補給食の摂取を怠ってしまいました。これがランパートにじわじわ影響してくる。

【ラン】

昨年最初の10キロ以降走れなくなって歩いてしまったので、歩かないと心に決めてスタート。皆生のランは交通規制がなく信号で止まるシステム。久しぶりに体験するとレースをやらせてもらっているという真摯な気持ちになる。仲間とすれ違うたびエールをおくる。

まずはトライアスロン仲間の安藤さんめっちゃ速いが、もう想定内。その後、安定の生井さん。さすがに速い。そのあと時實さんも。小嶋さんだけ見つけられず心配になる(この後ぶっちぎられるので心配して損した(笑))。

ランの折り返し、応援のトラ仲間に再びエールをもらう。しかしこの時すでに、故障がある両膝の問題とは別に体が動かなくなり、一応走ってはいるが超スローペースになる。今思えばハンガーノック気味だったと思います。

25キロ過ぎ、後ろから小嶋さんに追い抜かれる。ゆっくりだが一定のペースでかろやか。さすが、しっかりまとめてきますね。少し追いかけたが、すぐに諦める。

結局30キロ以降歩く。昨年通過できなかった35キロ地点のエイドステーションを過ぎ、時計とにらめっこしながらタイムアウトしないように歩く。競技場に入りなけなしの脚で走る。先にゴールしていた時實さんと小嶋さんと同伴(引っ張ってもらって)ゴール。

目標6時間に対して6時間48分、やれやれです。

総合タイムは目標13時間45分に対し14時間20分 目標には及ばなかったものの終わり良ければすべて良しです。

私はトライアスロンを始めて11シーズン目です。2018年からロングディスタンスの大会を主戦場としています。昨年は両膝の故障に悩まされました。今は何とかだましだまし走れています。

私のような運動能力が平均点程度の人間がロングディスタンスのトライアスロンを完走するためにはトレーニングを生活に取り込む必要があります。故に私にとってのトライアスロンはライフスタイルです。将来ロングディスタンスが完走できなくなる日が来ます。そうしたら距離を短くすればよい。それ位のゆるい気持ちで飄々と競技を続けていけたらと思っています。

最後に、この大会のボランティアの皆さんやマーシャルの方々はとても優しくて最高に心地良かったです。また、チームの皆や応援に来てくれたトラ仲間、バイクを直してくれたメカニックさん、雨の中暖かく応援してくださった沿道の皆さん、すべての皆さんのお陰で楽しくて苦しい思い出を一つ増やすことが出来ました。本当にありがとうございました。

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「リベンジ成功!」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

第42回全日本トライアスロン皆生大会 Race Recap

女子優勝の宇治選手

7/14(日)第42回全日本トライアスロン皆生大会(皆生トライアスロン協会主催「スポーツ振興くじ助成事業)が開催された。

皆生大会は国内で開催されている5つのロングトライアスロンの一つであり、国内発祥の大会。出場の選考方法は、他の大会では抽選や先着により決まるが「書類選考」による実力重視の数少ない大会でもある。

スイム3kmは日本海のため運が悪ければ荒れることもある。バイクは140kmという距離は、ロングとしては短いがアップダウンのテクニカルコースは申し分ないハードな設定。ランでは皆生らしさと言われる「灼熱」の中を40km走るサバイバルレースなのだ。

ただ、今回最大の話題となったのが、一日雨となり暑く無かったことだ。過去5回の取材では4回晴れていたが、昨年より10℃以上低かったことは選手への負担を大きく減らしてくれた。もちろん、時折土砂降りとなったため、バイクでの落車も発生し、難しいバイクとなった。

レース結果は、男子が高橋正俊選手(和歌山県・31歳)、女子が宇治公子選手(大阪府・42歳)で、共に初優勝となっている。

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以下、リキャップとなる。今年は涼しかったが、変わらず良い大会だった。

■Course & Distance

荒れたスイム
大雨のバイク
灼熱のないラン

スイムコースは、昨年同様に皆生温泉海岸をワンループで泳ぐ3km。海岸に沿って泳ぎ、中間地点で一度上陸、スタート地点に戻るコースだ。また、今回は従来通りの一斉スタートとはなったのだが、フローティングではなく、ビーチスタートとなった。

そして、大きな問題となったのが「潮流」だった。例年とは逆方向だったのだ。事前のアナウンスでは例年通りの右から左で、往路は楽で、復路は時間がかかるイメージだった。ところが、逆だった上に一斉のビーチスタートとなったため、最初のコーナーで「大渋滞」となった。当然バトルも発生したが、更に波の影響も強く、スイム上級の選手も大きく遅れが出ていた。

概ね、上級で5~10分程度の遅れ、遅い選手で20分近いロスタイムとなっていた。「潮流」についてはあらゆる状況を想定してしておく必要があるだろう。

バイクコースは、従来通りの名物コース「大山&ジェットコースター」となる140kmだ。アップダウンの厳しいことは変わらずだが、更に今回のマイナス条件として雨が強いことだ。当然、平均的な速度は落ちているはずだ。ただ、さすが「皆生の鉄人たち」だ。下りのスピードが速い。例年大山の橋で取材しているが、スピード感は晴れている時と変わらないのではないだろうか。十分な走り込みを感じる瞬間だった。

ランコースは、序盤、終盤は街中を走り、中盤で海岸エリアを走るコースで、全体的には、概ねフラットのスピードコースでもある40km。途中には序盤で歩道橋や地下道、終盤で歩道橋もある。ランの頃になると雨も弱まり、かなり走りやすい状況に見える。灼熱はなかったことで大きく明暗を分けた選手もいたのではないだろうか。

あと、やはりランコースは1km程度長いとの声が上がっている。終盤の歩道橋を渡った時点で「あと2km」と表示されているが、「まだ2kmあるのか」と訴えている選手が多い。

■Weather

大雨の大山

雨だった。

6回目の取材となったが、激しい雨に見舞われた。過去にも雨天はあったが、さほどの雨量ではなく、概ね晴れのイメージが強い皆生だ。天候は選べるわけではないので運となるわけだが、やはり大雨まで想定すれば概ね晴れを望むだろう。

もちろん晴れれば「灼熱」となるため、それはそれで厳しいレースとなる。今回はその「皆生らしさ」がないという声も聞いたが、同じコースを走るのでも今回は10℃以上低く、選手にとっては「楽」な感覚はあったはずだ。

開催が決定される5時の気温は25.1℃。その後、一番高くなったのは14時から16時半で、それでも26.9℃止まり。それまでの高温に慣れた身体にとっては確実に涼しい。バイクでの落車を注意すればこんな皆生も悪くない。ちなみに昨年は14時半頃に36.7℃を記録している。

暑さが無かった分、危険な豪雨が時折選手を見舞う。トップが大山を走る頃には雨も最高に強くなっていた。

レース後には「もし、いつものように暑かったら完走できたかな」「涼しくて助かった」と言っている選手は少なくない。

※気象情報:鳥取地方気象台米子地区 2027年7月14日10分毎

■熱中症特別警戒アラートと暑さ対策

使用されなかったアイスバス

今回の最大のネックとなっていたのは「熱中症 “特別” 警戒アラート」だ。

皆生の名物と言えば「灼熱」。国内発祥の大会は距離、コースのみならず、暑さとの戦いになる過酷なレースが「皆生らしさ」と言われる所以だ。終わってみれば「これぞ皆生」と自他ともに称賛されるタフな環境が皆生完走の満足度を高めていたかもしれない。

ただ、もうそんなことは言ってられなくなった。異常気象と言われて久しく、異常が通常となってしまった昨今、気温は上がり続け、ついに環境省は「熱中症 “特別” 警戒アラート」の運用を4月から開始した。

前日14時に発表されるのだが、もし発表となった場合、皆生大会では15時の開会式で米子市長が「中止宣言」をすることになっていた。現市長のお話は聞きやすく、心のこもった挨拶が定評だが、中止の場合はどんなお話を予定していたのだろうか。

開催となっても灼熱は変わりないため、今回初の導入となったのがランコース5か所に設置された「アイスバス」だった。実際は気温が低かったため、使用する選手は確認できていない。

■もう一つの展開

魅せたダントツバイクの篠崎選手

レースを盛り上げてくれたのは篠崎選手のバイクだった。

「3時間52分21秒」という驚異的な速さでバイクフィニッシュしている。このタイムは過去の140kmで最速となっている。バイクの距離は何度か変更となっているが、2015年以降の140km(1995~2003年も同距離)は参加人数も現在と同じ規模のため、2015年から昨年まで(コロナ禍や短かった2022年を除く)で見ている。概ね過去は4時間12分~18分であり(2019年に4時間28秒)、サブ4となった速さは群を抜いていることになる。

篠崎選手のバイクは周知のパフォーマンスではあるが、期待に応え「見せ場」を作ってくれた。悪天候の中、落車にも見舞われ、打撲、出血もあったようだが、その存在感を強く印象付けた走りだった。

■原点

家族や仲間とのゴールシーンはいつ見ても良い

同伴ゴールは皆生の象徴であり、ハワイのアイアンマンのマニュアルを元に開催、発祥となった時からの原点の姿だ。

皆生に出る選手のレベルは高い。練習はきっちりとやっている印象だ。事実バイクを見ていてもあのテクニカルなコースでスピードが速い。徹底した走り込みがなければあの走りはできない。

そんな「競技志向」の高い皆生大会ではあるが、ゴールをする時の表情は初めてトライアスロンを完走した時のように喜び、家族や仲間と満面の笑みでテープを切るのだ。

レース中の険しい表情とゴールの優しい表情。そのギャップが特に大きく感じる大会だ。

■Legend

最多8回優勝のゼッケン1の藤原選手(60)
3回優勝の谷選手(57)総合19位

皆生には「走るレジェンド」がいる。

凄い時代で活躍してきたレジェンドたちは今も走り続けている。そして、走りも年齢を疑ってしまう。長く走り続けられる「強い身体」を持った鉄人には驚かされる。これも「皆生らしさ」の一つなのだ。

皆生大会はこのようなレジェンドたちを大切にしている。ゼッケン1を用意していることが、これも皆生なのだ。

■Volunteer

ボランティアも皆生の名物

各地の大会でもボランティア確保が難しいと聞くが、皆生はボランティアの多いことでも有名な大会なのだ。それだけ地元の理解と協力がある大会と言っても良いだろう。

そして、感心させられるのが、ボランティアの子どもたちだ。よく声が出ていて連携ができている。しっかりと打ち合わせて、臨んでいることが分かる。そんな子どもたちに助けられた選手は少なくないだろう。

PS.今年もエイドステーションには「OS-1」があった。身体への吸収性の高さは走っていても違和感なく飲める「魔法のドリンク」だ。皆生では10年以上前から準備し、主にラン中の非常時に使用されていたが、昨今の猛暑対策として昨年からバイク時も用意されている。

■Race Result

最後の花道を家族と一緒に
2024鉄人皆生チャンピオン
優勝インタービューで爽やかに熱い想いを語る高橋選手

皆生が終わった。

高橋選手、宇治選手、男女ともに初優勝となった。高橋選手はサブスリーまであと5秒という圧倒的なランの強さを見せ見事優勝となった。宇治選手は2位、3位が続いていただけに悲願の優勝とも言えるだろう。

高橋選手の「やったぞー!」の第一声からインタビューは始まった。

「3番以内を狙っていたので、まさか優勝まで行けるとは思っていませんでした。これがロングの戦い方なのかなと。自分のペースを刻んでいれば自分の番が回ってくるというのか。」

「スイムはトップで上がれました。バイクはいつも頑張り過ぎてしまうところがあるので、今回4回目として、今までの経験を活かして自分のペースを刻むことにしました。順位は下げましたが、この半年間徹底的にバイクを強化してきたので、終わった後、かなり元気な状態で、これはランで絶対イケるぞと言う自信はありました。」

「ランスタート時はトップと30分差がありましたが、あまり頑張るより自分のレースペースを刻んで走り、気づいたらトップになっていました。去年が凄く悔しい結果で、バイク中に熱中症になったり、バイクトラブルがあったり思うような結果が出なかったので嬉しいです。」

全体的にはスイムのリタイヤが気になった。それほど厳しい状況だったのか、選手レベルの問題なのか。来年以降の想定にしてほしい。バイクは雨天時を含めた「慣れとテクニック」が要求された状況だった。実走とその経験を増やし臨む必要があるコースだ。ランは、天候により厳しさが大きく変わる。今回は涼しかったが、基本は「灼熱皆生」だ。その想定をし、十分な走り込みができたかどうか、明暗を分ける大会であることは変わらない。

【第42回全日本トライアスロン皆生大会】

《日時》2024年7月14日(日)7:00~21:30

《参加選手》※個人の部

応募総数 1074名(競争率1.14倍)

総エントリー数 / 最終出走者数 / 出走率 971 / 930名 / 95.78%

完走者数 / 完走率 754名 / 81.07%

《総合男子》

1位 高橋 正俊   No.006    8:08:45(S44:53/B4:23:48/R3:00:04)
2位 山岸 穂高   No151     8:12:27(S52:59/B4:06:07/R3:13:21)
3位 篠崎 友       No.253    8:19:50(S47:58/B3:52:21/R3:39:31)

《総合女子》

1位 宇治 公子   No.050    9:22:45(S53:13/B4:50:58/R3:38:34)
2位 高橋 佳那   No.049    9:37:31(S1:05:42/B5:01:56/R3:29:53)
3位 岡本 春香   No.008 9:53:39(S1:11:40/B4:55:59/R3:46:00)

全ての記録:https://www.kaike-triathlon.com/wp-content/uploads/2024/07/result_01.pdf

◾️Triathlon GERONIMO

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「たまには涼しい皆生も悪くない。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】第42回全日本トライアスロン皆生大会

第42回全日本トライアスロン皆生大会。今年も熱い夏がやってくる。昨年から距離が戻り、完全復活となる元祖「鉄人レース」が開催される。国内5ロングの一角であり、コースと暑さが厳しいレースだ。

大きな変更点はない。スイムはトライアスロンの「原型」、一斉スタートだが、以前のようなフローティングではなく、ビーチからのスタートとなる。バイク、ランはほぼ変更なしだが、ランに5箇所の「アイスバス」が設置予定となっている。「灼熱皆生」の暑さ対策の一つ。

皆生は、日本のトライアスロンの歴史を紐解く大会でもある。オアフ島で開催していたアイアンマンの運営マニュアルを取り寄せ開催された「日本のアイアンマン」でもあるのだ。そんな歴史を感じさせてくれる最古の大会は、レベルが高い。安全第一の中で選手の実力が大きく関係してくるため、抽選ではない。厳正な書類選考の元、出場権を獲得することができる。1980年代の国内創成期の感覚が残る唯一の大会と言っても良いだろう。

今年で42回目となる歴史ある皆生は、地元にとっても「名物」であり、守られて来た。そのカタチがボランティアの多さに驚かされる。特に子供たちが多く、そんなボランティアの前では頑張らざるを得ない、大きな力をもらえる大会だ。

昨年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=46773

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■開催日 2024/7/14(日)

■競技

スイム3km / バイク140km / ラン40km

※詳しくは、http://www.kaike-triathlon.com/

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「原点皆生の魅力とは何だろうか。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

YOKOHAMA 2024

■Contents

GERONIMO COUNT Breaking News
Race Recap
Press Conference
【取材予定】ワールドトライアスロンチャンピオンシップシリーズ横浜 2024(エリート)

WTCS横浜2024 GERONIMO COUNT Breaking News

スペシャライズドはWTCS御用達

一昨日のWorld Triathlon Championship Series 横浜2024で使用されたバイクブランドは30。不動の地位はスペシャライズドで変わらないが、トレック、キャニオンが二桁の使用率となっている。トレックの主力マシンはエアロロードのMadoneを徹底していることが特徴。詳細分析は後日。

順位ブランド男子女子合計使用率
1SPECIALIZED10162621.7%
2TREK951411.7%
3CANYON751210.0%
4SCOTT38119.2%
5GIANT/Liv64108.3%
6BMC4154.2%

cervelo3254.2%

LAPIERRE3254.2%
9ARGON182132.5%

cannondale2132.5%

ROSE0332.5%
12BH2021.7%

ORBEA1121.7%

VENTUM0221.7%

Wilier1121.7%
16PINARELLO1010.8%

FOCUS1010.8%

CUBE0110.8%

PROCYCLE0110.8%

GIRS0110.8%

VITUS0110.8%

Bianchi1010.8%

FACTOR1010.8%

THOEMUS1010.8%

LOOK0110.8%

KOGA0110.8%

FELT0110.8%

RIBBLE1010.8%

Wilier1010.8%

3T0110.8%
30合計6060120100.0%

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YOKOHAMA 2024

「エリートが使用した結果ではあるが参考にしたい。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

WTCS横浜2024 Race Recap

確信の花道、笑顔のハイタッチでフィニッシュするペリオー。

World Triathlon Championship Series 横浜大会が開催された。

14回目となる今年の横浜大会は見事に晴れた。毎年雨が多く、落車の危険性からコース変更になるなど、やや厄介な一面もあったが、今年はその点でリスクの少ないレースとなった。もちろん、晴れたことで気温は上がり、体調を崩す選手も少なくなかった。

横浜大会は本来第2戦となるはずだったが、第1戦のアブタビが悪天候予報のため中止となり、実質の第1戦となっている。オリンピックイヤーということもあり、各国の選手においては予定が大きく変わってしまった。ただ、結果としては、レベルの高さはキープできた横浜大会であった。

午前のレースはまずエリート女子となる。優勝は、フランスのレオニー・ペリオー(YOB:1994生)。強豪国フランスのエリート選手で、一昨年は2位に入っていただけに待望の結果となっている。そして、自国オリンピックイヤーを見事に飾ることができた。

展開も安定していた。スイムを良い位置で終えて、第1集団でバイクに入っている。テイラー・ニブやフローラ・ダフィが集団をコントロールしている中、ラン勝負の準備をしていたのだろう。ランで快走を見せ、ニブ、ロンバルディーの追い上げも期待されたが、それらを寄せ付けない走りとなった。

10:15 エリート女子スイムスタート。
いつものように積極的に引っ張る復帰戦、東京五輪覇者ダフィ。
バイクでの差はつかない、イメージはランへ。
ラン勝負となった。ニブかロンバルディか、それとも。
気温も高くなって来ている。
ペリオーが出た。2周目に入り、2位との差が徐々に開いて行った。
猛追するニブとロンバルディ。
最後まで気迫の走りを見せたダフィ。
パリ五輪の前哨戦を飾ったフランス選手レオニー・ペリオー。

午後のレースはエリート男子となるが、想定通り暑い中でのレースとなった。優勝は、ランラップを獲った、アメリカのモーガン・ピアソン(YOB:1993生)だった。2位に入ったマシュー・ハウザーの猛追を振り切っている。やはり強豪国アメリカのエリート選手で、2021年は3位に入っていたが、パリ前に大きなタイトルを手にすることができた。

スイムは拮抗し、いつも以上に差ができない展開となった。そのため、バイクは大きな集団となって行った。天候もあり、バイクはハイスピードなペースで、集団からちぎれている選手もいるが、大きな差はできない。ランの走力はもちろんだが、暑さに耐え、ペースの変化に苦しめられた。DNFが多く、女子は5名だったが、男子は13名となっていた。そんな状況の中でもモーガン・ピアソンは当初からトップを走り続ける強いメンタルで逃げ切っている。

そして、日本人のニナー賢治がついに日本人過去最高位の7位に入る快挙なった。記者会見でもランのスキルアップを強調し、自信もあると語っていたが、まさに有言実行の結果となった。集団の先頭を引くこともあり、「世界の走り」を見せてくれた。過去優勝経験のあるフランスのバンサン・ルイやノルウェーのクリスティアン・ブルンメンフェルトを抑えての7位ということも輝かしい結果だ。

13:00 エリート男子ノーウェットでスイムスタート。
バイクスタート
男子のバイクは30名以上の大集団に。
晴天でのコーナースピードは迫力そのもの。
ピアソンのランはキレていた。
選手にとっては過酷な暑さとなった。
日本人過去最高位の7位となったニナー賢治。
男子はアメリカのモーガン・ピアソンが初優勝となった。
国旗掲揚
WTCS初戦を飾り、ランキングは1位へ。
パリ五輪では誰が勝つのだろうか。

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YOKOHAMA 2024

「観るトライアスロン。」

BOSS-N1-S

Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

WTCS横浜2024 Press Conference

WTCS横浜大会エリートのプレスカンファレンスが行われた。

女子はエマ・ロンバルディ選手と高橋侑子選手、男子はマシュー・ハウザー選手とニナー賢治選手の4名が登壇となった。

代表質問は主に2つ。

①横浜の見どころ、または楽しみにしていることは。

②オリンピック開催を直前に控えた中で横浜大会を選んだ経緯とは。

③パリオリンピックがどれくらい盛り上がっているのか、自国での開催のオリンピックについてどのような気持ちでいるのか。(エマ選手のみ)

【エマ・ロンバルディ選手】

2023年 World Triathlon Championship Series Sunderland大会 第2位、2023年 World Triathlon Championship Series Cagliari大会 第2位(フランス)

「今日は来れてとても嬉しいです。よろしくお願いします。」

①横浜の見どころ、または楽しみにしていることは。「まず3回目の横浜大会なのですが、過去の2回は雨でしたので、今回は本当に良い天気になることを願っています。そして、天気も予報では大丈夫そうなので、しっかりと走って自分のレースができればと思います。そして、毎回横浜に来ると環境や人が本当に素敵な場所なので、それも楽しみに来ました。」

②オリンピック開催を直前に控えた中で横浜大会を選んだ経緯とは。「横浜を選んだ理由ですが、やはり高橋侑子選手が仰ったみたいにべストになります。この冬自分が何をして来たのか、トレーニングを重ねて来たのか、その結果をお伝えするのに、見て頂くのに、そして、自分自身もしっかりと結果が確認できる一番ベストな大会だと思って選びました。」

③パリオリンピックがどれくらい盛り上がっているのか、自国での開催のオリンピックについてどのような気持ちでいるのか。「パリですが、昨年テストイベントがあったので、そこを体験してみて、やはり盛り上がっている、そして、素晴らしいコースが出来上がっているということを実感しました。いろいろ試してみて自分も参加して見えることがあったので、まずは今年ちゃんとしっかりとそこに自分がいて、自分が生まれ育ったところでレースをできることがまずは大切だと思っているところです。

【高橋侑子選手】

2022年杭州アジア競技大会 第1位、2023年World Triathlon Cup Tongyeong大会 第2位、東京オリンピック日本代表、相互物産所属

「(前の質問の流れで)私は晴女か雨女かと言われると分かりませんが、ここ最近の日本のレースでは雨が多かったですね。ただ、今回は晴れ予報になっているので、それを信じて今週末は頑張りたいと思います。」

①横浜の見どころ、または楽しみにしていることは。「横浜大会は何度も出場していますが、大好きな大会の一つです。ここ数年海外のレースに出場しているので、余計に自国のレースに出られることは本当に楽しみです。アジア選手権の後から日本に滞在しているので、ここ3週間ほど日本の食べ物や雰囲気を楽しんでリラックスしながら準備ができました。横浜のコースはいつもと同じで何度もレースで走っているのでが、細いところをしっかり確認しながら準備をして土曜日のレースに備えたいと思います。」

②オリンピック開催を直前に控えた中で横浜大会を選んだ経緯とは。「横浜大会は日本人選手にとっては選考の対象大会でもあります。また、今年のオリンピック前のオリンピックディスタンスでは横浜大会とカリアリ大会の2レースしかないため、ここでオリンピックディスタンスでどんなことができるのか、確認するため出場を決めました。もちろん、日本でのレースは本当に特別なもので、すごく楽しみにしています。」

【マシュー・ハウザー選手】

2023年 World Triathlon Championship Series Montreal大会 第1位、昨年横浜大会 第2位(オーストラリア)

「” こんにちは ” ここ横浜は大好きなレースの一つで、2022年は4位、昨年は2位でした。今年は更に上を目指していきたいと思います。」

①横浜の見どころ、または楽しみにしていることは。「横浜は特別な大会で、過去も良いパフォーマンスを発揮することができました。そして、パリにも行くことになっていますので、準備として表彰台のトップに、大切な仲間のニナー賢治選手と上がりたいと思います。」

②オリンピック開催を直前に控えた中で横浜大会を選んだ経緯とは。「自分自身にとってはレースが最高の準備ということで、メンタル的にもプッシュして、パリに繋げて行くための重要なタイミングだと思っています。みなさん、オリンピック前にベストな状態で臨むと思うので、そういう中でレースがどうなって行くのかとても楽しみです。」

【ニナー賢治選手】

2024年 World Triathlon Cup HongKong大会 第3位、2022年杭州アジア競技大会 第1位、東京オリンピック日本代表、NTT東日本、NTT西日本所属

「みなさん、こんにちは。100%で頑張ります。」

①横浜の見どころ、または楽しみにしていることは。

「今回の横浜はとても大事なレースです。3/24から6週間高地トレーニングなどをして来ました。今年は技術、努力を積み重ねて来たので、土曜日のレースは楽しみです。マシュー・ハウザー選手は強いですが、私も自信はありますし、負けたくありません。頑張ります。」

②オリンピック開催を直前に控えた中で横浜大会を選んだ経緯とは。

「昨年のWTCSは横浜11位、カリアリ9位、モントリオール10位でした。昨年は努力と技術が足らなかったと思っています。今年のテーマは、特にランの技術を良くしたいですね。高地トレーニングで技術は上がったと思いますので、土曜日を楽しみにしています。」

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YOKOHAMA 2024

「今年のニナー賢治選手は大注目!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】 ワールドトライアスロンチャンピオンシップシリーズ横浜 2024(エリート)

今年も国内最高峰のオリンピックディスタンスが開催予定となっている。

ワールドトライアスロンチャンピオンシップシリーズ(WTCS)とは、オリンピックディスタンスをメインに年間チャンピオンを決める全6戦(2024年)のシリーズ戦で競われる世界最高峰の大会となっている。

WTCS今シーズンの第2戦となる横浜大会は、今年で14回目を迎える開催回数の多い注目大会でもある。大会はエリートとエイジのカテゴリーで開催され、初日は、世界のトップエリート選手のスピードとパワフルな走りが見応えとなり、2日目はエイジ選手が同会場でコースは異なるが、出場することができる人気大会となっている。

今回のエリート選手は、男子60名、女子60名の合計120名の選手が出場予定、一部欠場選手もいるが、パリ五輪の前哨戦でもありレベルの高い展開が予想される。

男子はWorld Triathlon Ranking(以下、WTR)6位、World Triathlon Campionship Ranking 1位、昨年の横浜大会4位のドリアン・コナン(FRA)をゼッケン1に迎えている。また、WTR 2位、昨年5位のレオ・ベルジェール(FRA)など2019年優勝のバンサン・ルイ以来となるフランス勢の活躍にも注目したい。そして、注目株となるのが、WTR 5位、昨年2位、4月のOceania Triathlon Campionshipを制しているマシュー・ハウザーだ。

また、ロング、ショートの2WayPlayer、クリスティアン・ブルンメンフェルト(NOR)は現在、WTR11位。2021年横浜優勝、東京五輪(2021年)を制したスピードを見せられるだろうか。

日本人選手は6名出場となる。WTR日本人最高位12位のニナー賢治選手がゼッケン10で出場する。現在の日本人トライアスリートにおいて、最も世界レベルで戦える選手だけに、大きな注目が集まっている。その他、北條巧選手、小田倉真選手、佐藤錬選手など、男子勢の活躍を期待したい。

女子はWorld Triathlon Ranking(以下、WTR)3位、World Triathlon Campionship Ranking 3位、昨年の横浜大会9位のエマ・ロンバルディ(FRA)で、男女ともにフランス選手がゼッケン1となっている。また、ゼッケン2のテイラー・スパイビー(USA)も常に高いパフォーマンスをキープしている鉄人だが、悲願の優勝を狙いたい。

また、ミドルでも力を発揮している、テイラー・ニブ(USA)は、現在、WTR16位だが、2021年横浜優勝、その後のパワーアップを見せてほしい。昨年は不調が報じられていたが、終わってみれば3位入賞となっているモンスター。

日本人選手は5名出場となる。WTR日本人最高位18位の高橋侑子選手は、2019年総合4位を果たしているだけに、上位入賞に期待したい。その他、佐藤優香選手、岸本新菜選手など、地元のアドバンテージを活かしてほしい。

会場となる「YOKOHAMA」は、異国情緒のある観光スポットとしても人気の高い場所だ。国際大会の開催場所としては最も相応しい理想的なロケーションとなる。一方で、そのような会場での開催のハードルは極めて高いと言えるが、見事に人気大会となり、継続されていることは素晴らしい。

なぜか、横浜大会は雨に見舞われるが、今年は晴れ予報。気温や湿度がどのように影響するのか。いずれにしても無事なレースを祈念したい。

■開催日 2023/5/11(土)~12(日)

■競技

  • 11日(土):エリートパラトライアスロン、エリート
  • 12日(日):エイジトライアスロン(パラトライアスロン、スタンダード、スプリント、リレー)

■大会サイト

ワールドトライアスロンシリーズ横浜大会情報サイト5

■放送スケジュール

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★咋年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=45211

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YOKOHAMA 2024

「WTCSはオリンピックを見るようなもの。そんなレベルのレースが横浜で手軽に観戦できる!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka