今回のアイアンマンで注目のバイクの一台がこれだ。
キャニオンは、1996年創業のドイツブランド。UCIワールドチームのカチューシャやモビスターというビッグチームをサポートするブランドでもある。通販のみの販売方法をとるなど異色のブランドでもある。商品検査は、CTスキャナで、厳しく行っているなど、独自のスタイルが特徴。ハワイアイアンマンの使用率でも、昨年の24台から、今年は、51台(12位)と一気に伸ばしてきている。そして、2015年は、フロデノにより、ウィナーズバイクとなったことは、最大のトピックスとなる。
そして、今回のモデルは、フルモデルチェンジとなった新型だ。今や当たり前となった、フューエル&ストレージは、初代トレンドのSHIV、2代目トレンドとなるPLASAM5、そしてこのSPEEDMAXは、「プラズマ5型」となる。プラズマ同様、プロファイルとのコラボとなるエアロドリンクシステムを搭載している。DHバーのパッドやハンドルグリップもERGON製など、各社とのコラボが目立つバイクだ。フロントブレーキが特徴的で、ブレーキの上からカバーをしていることは、見ての通り、確認できる。そして、このカバーは、全体的に硬くできているが、ブレーキ本体近くは、柔らかくゴムのようになっていて、ブレーキが作動したときに、なんと、カバーに当たるのが大前提として、造られている。この考え方も極めて斬新。それほど、ヘッド周りの「エアロダイナミクス」を優先させているということなのだ。今や、各社のエアロダイナミクスへのこだわりは徹底したものがある。これは、とても面白い競争であり、今後の開発を楽しみにしたい。
やはり、横から見るシルエットは、第2世代として似て来ている。
ハンドルは60度曲がるので十分と言える。
ERGONの特注グリップできれいに仕上げている。
プロファイルとコラボのドリンクシステムの収まりが絶妙だった。
フロントブレーキのカバーは、硬い樹脂製。
ここが柔らかくなっていて、ブレーキ操作時に膨らむ。
前作は、シートアングルが寝ていたが、このモデルは立っている。
専用リアハイドレーションは、流行のボトル1個マウント。
サドル下は、ツール、ボンベのストレージで、専用バッグがある。
定番のカムテイルデザイン。
キャニオンもシートアングルなどから、トライアスロンへの本参入を伺わせる。以前のBMCのような感じだ。ロードレース界での実績を引っさげて、TTの延長から、「トライアスロン専用」へと進化している。新型モデルがフロデノにより、いきなりアイアンマンでNo.1になったことも、大きな追い風となり、質実剛健のドイツブランドとして、今後シェアもトップ10が予想されるブランドである。
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「やはり、チャンピオンバイクは美しい!」
Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka