2017年のアイアンマンワールドチャンピオンシップが終わった。(KAILUA-KONA、Hawai’i)
パトリックランゲとダニエラリフが優勝となった。ランゲは6年ぶりのコースレコードとなる8:01:40(11年のアレキサンダーによる8:03:56)のパフォーマンスで一時は「SUB8」の可能性も見えるほどだった。リフは、史上6人目の三連覇となった。(デイブスコット、マークアレン、ポーラニュービーフレジャー、ナターシャバドマン、クリシーウエリントンに次ぐ。)6大陸、66の国と地域から2350人以上の選手が参加し、世界最速のアイアンマンたちが戦った。
レースは全パートでハイペースとなった。スイムも48分台の争いとなり、トップ中のトップが、ダントツに先頭、第2集団を形成し、バイクに移った。バイクではキャメロンワーフが、11年ぶりとなる4:12:54で、2006年のノーマンスタッドラーが出した4:18:23を更新している。次いでライオネルサンダースの4:14:19、キーンレの4:14:57と三人が更新するハイペースな展開だった。
ワーフがバイクをトップでフィニッシュ、その後ランスタートしたが、バイク2位フィニッシュのサンダースが、アリイドライブでラン折り返し、会場近くとなる15km通過時点ではトップを走っていた。約5分遅れをキンーレが猛追している。その時点では、サンダースとキーンレの優勝争いと見られたが、11位ランスタートしたランゲがハーフポイントでは、3位まで上がって来ていたのだ。そして、ラスト3マイル地点で脚を引きずるように走っていたトップのサンダースを圧倒的なスピードで抜き去った。その後は、ランゲの世界だった。優勝を確信した堂々たるフォームでスピードを落とすことなく、ゴールに飛び込んできた。ランタイムは、昨年、自身出したコースレコードとほぼ同じとなる、2:39:59という驚異的なパフォーマンスだった。
期待のかかった、ディフェンディングチャンピオンのヤンフロデノは、背中の痙攣がブレーキとなり、失速したが、その後ペースを上げ、フィニッシュしている。パーフェクトなフロデノも簡単ではないIRONMANなのだ。
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SWIM |
BIKE |
RUN |
FINISH |
1. Patrick Lange |
DEU |
00:48:45 |
04:28:53 |
02:39:59 |
08:01:40 |
2. Lionel Sanders |
CAN |
00:53:41 |
04:14:19 |
02:51:53 |
08:04:07 |
3. David McNamee |
GBR |
00:48:40 |
04:28:55 |
02:45:30 |
08:07:11 |
4. Sebastian Kienle |
DEU |
00:53:44 |
04:14:57 |
02:57:12 |
08:09:59 |
5. James Cunnama |
ZAF |
00:49:09 |
04:21:03 |
02:56:46 |
08:11:24 |
6. Terenzo Bozzone |
NZL |
00:48:41 |
04:26:20 |
02:53:48 |
08:13:06 |
7. Andy Potts |
USA |
00:49:01 |
04:31:02 |
02:50:27 |
08:14:43 |
8. Patrik Nilsson |
SWE |
00:48:34 |
04:29:01 |
02:55:51 |
08:18:21 |
9. Ben Hoffman |
USA |
00:48:52 |
04:22:00 |
03:04:16 |
08:19:26 |
10. Boris Stein |
DEU |
00:53:48 |
04:23:59 |
03:00:42 |
08:22:24 |
女子は、ルーシーチャールズのアット的なスイム48分で5分以上のリードを広げていた。しかし、リフはバイクで追い上げ、トップでランスタートとなった。終始トップをキープし、三連覇となった。ランタイムが3:00:02だったが、これも優勝を確信したかのような安定した走りで、15km地点では優勝が決まったかのように思えた。
2位に入ったコナルーキーのルーシーは、今後の注目株と言えるだろう。3位クローリーも2度目だが、ラン次第では、更に上を狙える選手だ。また、すでにコナの人気者となっているジャクソンはその力を伸ばしてきている。明らかに上位に食い込む力を持っていることが今回証明されている。そして、5位のサリも切れのあるランで今後も、コナを沸かせることになるだろう。
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SWIM |
BIKE |
RUN |
FINISH |
1. Daniela Ryf |
CHE |
00:53:10 |
04:53:10 |
03:00:02 |
08:50:47 |
2. Lucy Charles |
GBR |
00:48:48 |
04:58:19 |
03:08:09 |
08:59:38 |
3. Sarah Crowley |
AUS |
00:53:07 |
04:57:51 |
03:05:37 |
09:01:38 |
4. Heather Jackson |
USA |
00:57:58 |
04:53:55 |
03:06:19 |
09:02:29 |
5. Kaisa Sali |
FIN |
00:57:53 |
04:59:50 |
03:01:34 |
09:04:40 |
6. Susie Cheetham |
GBR |
00:57:54 |
05:03:28 |
03:09:26 |
09:16:00 |
7. Carrie Lester |
AUS |
00:57:51 |
05:00:32 |
03:16:35 |
09:19:49 |
8. Liz Lyles |
USA |
01:00:08 |
05:04:10 |
03:11:21 |
09:20:31 |
9. Annabel Luxford |
AUS |
00:53:02 |
04:59:15 |
03:24:07 |
09:20:58 |
10. Jocelyn McCauley |
USA |
00:54:31 |
05:04:34 |
03:16:42 |
09:21:08 |
※この模様はアメリカ時間12/9 14:30にNBCにてオンエア予定
「2017のコナが終わった。そして、2018をどうするのか!」
Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka