【メーカーNEWS】トライアスロン専用バイクIA DiscをKONA世界選手権に先駆けて発表

トライアスロン専用バイクIA DiscをKONA世界選手権に先駆けて発表

設計・素材・技巧で極める最先端のライディングを目指すスポーツバイクブランド「Felt Bicycles」の日本での販売元を務めるライトウェイプロダクツジャパン株式会社(本社 東京都豊島区、代表取締役社長 高島義人)は、2018年10月9日(日本時間10月10日)、KONAアイアンマン世界選手権に先駆けてトライアスロン専用バイク「IA Disc」を発表いたします。

IA Discは、単なるディスクブレーキを搭載したカリフォルニアブランドのベストセラートライアスロンバイクではありません。その特徴は、空気力学的効率、多用途なストレージ、先進的な適合性を提供する再設計されたカーボンシャーシです。リアルワールドのレースコンディションにおいて、すべてのパフォーマンスを向上させています。

Felt のグローバルマーケティング担当ヴァイス・プレジデントのエリック・サカロウスキー氏は次のように語ります。
「IAはトライアスロンで最も成功したバイクです。2013年アイアンマン世界選手権でデビューして以来、女子プロフェッショナル部門で5連覇を達成しています。」
「ライダーが最高のパフォーマンスを追求している現在に求られることにおいて、ディスクブレーキを搭載するアドバンテージは数多あります。私たちFelt Bicyclesのエンジニアは、空気力学的に効率的であるだけでなく、ディスクブレーキの利点を備えた「新しい」バイクとしてIAを一新しました。」

IA Disc は10月13日のハワイ・コナで開催されるアイアンマン世界選手権でデビューします。IA Discを利用する選手は次の通りです。

ダニエラ・リフ
2015年以降3年連続のワールドチャンピオン

ミリンダ・”ライニー”・カーフィー
過去に3回のワールドチャンピオン獲得

カイサ・サリー
過去に2回コナで5位を獲得

(no photo)

ジョシュ・アンバーガー
昨年のコナでスイムパートを牽引

今回販売を開始する、IA Discのラインアップは次のとおりです

Frame kit IA FRD Disc 1,280,000円(税抜)
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/bikes/frame_kit_ia_frd_disc_8081/

IA FRD Disc 2,480,000円(税抜)
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/bikes/ia_frd_disc_8081/

Frame kit IA1 Disc 780,000円(税抜)
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/bikes/frame_kit_ia1_disc_8081/

IA2 Disc 1,180,000円(税抜)
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/bikes/ia2_disc_8081/

Felt IAシリーズは、全国のIAシリーズ取扱店にて販売をいたします。
全国の販売店リストはこちらを参照してください。
https://www.riteway-jp.com/bicycle/felt/shop/triathlon/

 

 

「IAもディスクブレーキがラインナップ!

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

New SHIV Launch (Photo ver.)

トライアスロンの聖地、KONAで新型SHIVが発表された。

まずは、取り急ぎのPhoto情報からとなる。

メーカー情報:http://triathlon-geronimo.com/?p=28343

 

 

 

KONA 18 INDEX Page:http://triathlon-geronimo.com/?p=28381

「トライアスロンバイクはKONAで発表する!

BOSS-N1-S
Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【メーカーNEWS】 NEW SHIV S-WORKS DISC発売

待ちに待ったSHIVがハワイで世界同時発表となった。

7年の歳月をかけ、今、求められる要素を網羅し、SHIVは帰ってきた。そのNew SHIVのポテンシャルはいかなるものだろうか。満を持してのリリースにコナも沸いている。

 

以下、メーカーニュースとなる。

NEW SHIV S-WORKS DISCついに登場! 

・Shivプロダクトストーリーページ
https://www.specialized.com/new-shiv
・申込みフォーム登録ページ
https://www.specialized.com/reserve
・SHIV DISCデビュー動画
https://www.youtube.com/watch?time_continue=4&v=9WPQT54kD84

お待たせしました。7年にわたる開発の末、新しいShivがついに登場です。この新しいS-Works Shiv Discは新次元のスピードを体感できます。十分な容量の収納、一人ひとりのフィットを実現する調整幅、遠征を簡単にする機能を備え、アイアンマンコナのコースレコードを必ずや塗り替える運命を背負ったこのバイクに、妥協は一切ありません。

Shivの初回生産分は、特別に遠征用ケースが付属する限定500台。ご希望の方は先行予約が必要となります。そのうちの6台をルーシー、ハビエル、ベン、ティム、ブレーデン、サラがコナでお披露目します。残りは10月31日(日本時間)までご注文を受け付けます(数量なくなり次第終了)。

今すぐS-Worksリテーラーへ!全世界で数量限定のShiv S-Works Discは店頭でのみ予約が可能です。

 

ご注文の流れ
1. Specialized.com特設ページにて、申し込みフォームに連絡先情報を登録。
2. 今すぐS-Worksリテーラーへご来店ください。予約を成立させるためにはご来店の必要がございます。(ご来店がない場合、スペシャライズド・ジャパンより電話で連絡をする場合がございます。)
3. ご来店いただきますと、店頭にてリテーラーがオンラインで在庫を確認します。在庫が確認できた場合、前金として10万円(税込)をお支払い頂きますと注文の確定となります。

ご注文の締め切りは10月31日(水)ですが、全世界500台限定、先着順のため数量に達し次第終了となりますこと予めご承知おきください。

また、サイズ選びでお困りの際や、お店選びでお悩みの際は「SHIVサポートセンター」までお知らせください。

スペシャライズド・ジャパン「SHIVサポートセンター」
メールアドレス: info.japan@specialized.com TEL: 046-297-4373 営業時間:10:00~17:00(月~金)

最速のトライアスロンバイクを作るとき、スペシャライズドに制限はありません。ロードを統括するUCIには車体に関するさまざまなルールがありますが、ロングのトライアスロンバイクには最速を妨げる要素はありません。当然、風洞実験場Win Tunnelと解析システムに代表される設備、エンジニアの頭脳、アスリートの経験値を総動員して、全力で開発に取り組みました。そして、最速を目指すということはイコール、アイアンマン・コナにおいて史上最速バイクを作ることです。「史上最速」と言うからには、文字どおり、過去のどのバイクよりも速いものを指します。しかし、スペシャライズドは前作のデビューウィンから7年にわたる開発で、単純にスピードだけを追求してきたわけではありません。これまでに作った中で最も完成度の高いトライアスロンバイク、つまり十分すぎるほどのストレージ、完璧なフィット、遠征が楽になる機能を備え、コナのコースレコードを塗り替えるという宿命を背負ったバイクを作りたかったのです。これが、スピードの新しい形。それが、S-Works Shiv Disc。

2008: フルカーボンのTransitionを開発、トライアスロンへの参入開始。

2011: Shiv第1世代がアイアンマンコナでコースレコードを樹立。

2018: 新型のShiv Discは、スピード限界の向上、ストレージの有効活用、フィッティングの新しいスタンダードを築き、エアロ性能を極限まで高めました。

・着脱式で補充もできるドリンク用Fuelcell(フュールセル)の容量は1.5L(50oz)、これは24ozのボトル2本に相当。

・補給食用Fuelcellには4〜5個のバー、5〜6個のグミ状補給食、10〜12個のジェルを収納可能。

・トップチューブとシートチューブのボスにはストレージ用アイテムを装着可能。

・Retülのフィットデータから4種類のサイズを選ぶことができ、各サイズともスタックとパッドリーチを十分に調整可能。

・適切なポジションの達成だけでなく、遠征が大幅に楽になる可変式ベースバーを搭載。

・エアロバーエクステンションの外径は業界基準の22.2mm、お好みのエクステンションバーを装着可能。

Aero is Everything
The Development

トライアスロンバイクは、技術の集積とデザインの統合なしには速く走れません。ジェルやパンク修理キットをテープでくくりつけ、ダウンチューブにボトルケージを付けるようでは、空気抵抗が増え、せっかくの速いバイクもビーチクルーザー並みのスピードになってしまいます。2011 Shivは、空気抵抗を増やさずにストレージを初めてフレームに一体化させました。そしてこのShiv Discでは、もっとたくさんのドリンクや補給食を収納できるストレージとフィット機能を開発、さらに速く走れるようになったのです。

Kona-Optimized 
コナは世界最大規模のトライアスロンレース。最速を掲げるShiv Discは、当然コナの環境下で最速となるよう作りました。横風を受けた状況で、ノーズコーン(ヘッドチューブカバー)フォーク、シートチューブを最適化し、空気抵抗を最小限に抑えつつ、さらにハンドリングが安定する位置に重心を定めました。これにより、どんなに強い風の影響も最小限におさえます。
Nothing is Faster
Shiv Discは、最速になるようにセットアップされた前作Shiv(Fuelcell、一番下まで下げたバー、クリーンなケーブル配置、DHバーの間に配置するBTA ボトル)より、コナのコースを約1分早く走ります。より普通のセットアップの前作Shivと比較すれば、Shiv Discは数分も早くなります。つまり、レースで多くのアイテムを持ち運びたい場合でも、本番を最速のセットアップで臨めます。
179 キロメートル分のエネルギー源
So Long to Aid Stations
バイク区間の前半は大忙し。脚を慣らし、良いポジションを築き、正しくエネルギー補給するなど、とにかく大変です。そのためスペシャライズドがサポートするアスリートたちは、エイドステーションまでのバイク区間前半で、十分な量のドリンクと補給食を収納できるデザインを求めていました。それを形にしたのがShiv Disc。レースに集中して良いポジションで走りながら、必要な補給をいつでも行えます。
Hydration Fuelcell
新しいFuelcellには最大50oz(約1.5Lのドリンクが入り、コックピットに内蔵されたホースからすばやく飲むことができます。空気抵抗のテストから、シートチューブの最適化がとても重要であることが判明。そこで、シートチューブのエアロ性能を優先させてから、エアフォイル(翼断面形状)の内側に十分な量のドリンクが入るように作りました。
Nutrition Fuelcell
カロリーを摂取するには、ドリンクに加えて補給食も必要です。そこで、新しい補給食用Fuelcellをダウンチューブと一体化させました。補給食をどれだけ持っていくかは人それぞれですが、4〜5個のバー、5〜6個のグミ状補給食、または10〜12個のジェルを収納できます。パンク修理キットは、Fuelcell自体をサッと取り外せばダウンチューブ内に収納できます。
Fit
Retül-Driven

Shivに用意された4種類のサイズは、Retülの数千ものデータポイントに基づいて設計されているため、あなたにぴったりのサイズが必ず見つかります。Shivファインダーツールなら、あなたの現在のポジションに基づいたサイズを簡単に見つけられます。さらに、パワフルでエアロ性能に優れたポジションも簡単に見つけられるでしょう。

Adjustability

ベースバーポジションを3種類選べる新しいコックピットは、フィットや操作性を損なうことなく、エアロ性能を最大限高めます。パッドは115mm分のスタックと十分な長さのリーチを調整できるため、体格を問わず、非常にアグレッシブなポジションで走れるのです。

Travel Made Easy

Shiv Discは、わずか5本のボルト(ベースバーの2本、タワーの2本、シートポストの1本)を緩めるだけで、「輪行モード」に変身します。コックピットやブレーキの取り外しは不要、5mmの六角レンチを使って5分で作業完了です。緩めた5本のボルトをレース会場で締め直せば、分解する前とまったく同じポジションの「レースモード」に変身、各部の寸法を測り直す必要すらありません。

商品名:SHIV S-WORKS DISC DI2

価格:1,350,000(税抜)

カラー:GLOSSSUNSETFIVE-O/GLOSSWHITE

サイズ:XS,S,M,L

 

 

 

「待望のNew SHIV!

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

KONA Sunday Photo100

レース1週間前の聖地KONA。

まだ、人も少なく、ゆったりとした時が流れている。

EXPOは、火曜日のオープンに向け、準備が進む。

今年も間もなく、IRONMANが始まる。


 

 

 

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「今年も熱いKONAとなるのだろう。」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【佐渡国際トライアスロン大会】 BIKE ” GERONIMO ” Count

9/2(日)開催の佐渡国際トライアスロン大会(Aタイプ)に使用されるバイクの分析を行った。使用台数、トライアスロンバイク比率などを調査している。佐渡は、初のTriathlon GERONIMO オリジナルのバイクカウント「GERONIMO COUNT」となったが、特徴はあったのだろうか。

【バイク使用率】

全バイク73ブランド986台のバイクブランド別使用率は、以下の通りだった。

順位 ブランド 使用台数 使用率
1 cervelo 117 11.9%
2 TREK 101 10.2%
3 ceepo 91 9.2%
3 SPECIALIZED 91 9.2%
5 cannondale 58 5.9%
6 GIANT 54 5.5%
7 FELT 43 4.4%
8 SCOTT 35 3.5%
9 ANCHOR 31 3.1%
9 KUOTA 31 3.1%
その他 313 31.7%
不明 5 0.5%
未確認 16 1.6%
73 合計 986 100.0%

※対象は、最終出走986名となる。

Counted by Triathlon GERONIMO

佐渡は、初のカウントとなったが、ある程度は想定された結果だった。サーヴェロ、トレック、シーポ、スペシャライズドが4強となっていた。

サーヴェロは、やはり不動だが、P5Xの廉価版などのリリースに期待がかかる。現在、「Pシリーズ」ではなく、「PXシリーズ」としているだけにそのシリーズの強化が楽しみだ。一方でトラディショナル系となるPシリーズとの「2ライン」の流れを作っているところも、今後乗り手の選択肢として面白い展開となるだろう。トレックは、ロード比率が高いが、やはりスピードコンセプトのモデルチェンジが待たれるところだろう。マドンなどで培った、「快適性」の高いバイクを期待したい。シーポはすでにこの夏に話題となった「Shadow-R」を通し、シーポのパッションを感じる。トライアスロンバイクにとってもっとも重要なキーワードとなるエアロダイナミクスがあるが、まずは、もっとも抵抗の大きくなる前方、所謂「前方投影面積」に対し、真っ向から対峙したエキサイティングなバイクに仕上がった。重量増は覚悟の上で、見事なリリースとなったのだ。

4強以外の特徴を見せ、国内特有の動きとして、期待される。キャノンデールは幅広い価格帯で人気モデルをリリース、スーパースライスの販売が決まっている。ジャイアイントはロード中心に人気があり、国内特有の結果となる。同社のLivは女性ブランドとして、人気が出ている。特にデザイン性が高く、レースでも目立つブランドとなってきた。フェルトは、昨今では少なくなったボリューミーなIAが人気となっている。今年のコナではIAディスクもお披露目となる。スコットは、エアロロードの代名詞FOILにディスクモデルもラインナップし、ショートからロングまで幅広く使用されている。アンカーは、ロードがメインとなるが、やはりジャパンブランド、質実剛健なクウォリティの高さが安心感があり、使用率も高い。アンカーと同位のクウォータは乗り心地、軽量性、デザイン性などから人気のブランドだ。

このTOP10の占める割合は、66%と高く(宮古島は68%、皆生は61%)その傾向は高まるだろう。そして、各大会においてのブランド数は、通常90~100ブランドが多いが、佐渡は、73ブランドと少ない。より少ないブランドに「集中する」傾向が見られる。

【トライアスロンバイク vs ロードバイク】

佐渡大会のバイクは190kmで、国内レースとしては、最長となっている。島の外周をトレースするコースでアップダウンはあるが、フラットも短くない。ややアップダウンのイメージが先行しているのか、「佐渡はロードバイク」という声も聞く。一般的には、冬場の走り込みとなる宮古島より、夏場に走れる佐渡は、よりバイクの練習量も増え、その選手がしっかりと乗り込んだバイクが選択されていると思われる。実際は、トライアスロンバイクとロードバイクの使用率はどうなっているのだろか。結果は、下表の通り、ロードバイクが多かった。

使用台数 Triathlon 比率 Road 比率
970 447 46.1% 523 53.9%

※対象は、未確認16台を除く970台となる。

Counted by Triathlon GERONIMO

この比率が多いのか、少ないのか、どうなのだろうか。他のロングの大会と比較してみた。結果は、下表の通りだったが、ほぼ宮古島と皆生の中間と言ったところだろうか。あくまでもイメージだが、フラットの宮古島、アップダウンの皆生、そして、最長バイクで最後のアップダウンがきつい佐渡。そんなイメージがそのまま数字に表れているようだ。

大会 使用台数 Triathlon 使用率 Road 使用率
佐渡 970 447 46.1% 523 53.9%
皆生 943 331 35.1% 612 64.9%
宮古島 1559 810 52.0% 749 48.0%

Counted by Triathlon GERONIMO

【第2次異形バイクのトレンドは?】

結果は、下記の通り、ごく僅かと言う結果だった。他の大会に比べると極端に少ない。この「異形」に2019年からはシーポも参入となる。各社方向性が分かれる中で、どのような動きを見せるか、今年のコナでのトレンドも影響してくるだろう。いずれにしても注目のバイクであることには変わりはない。

①cervelo P5X 2台

②DIMOND 0台

③VENTUM 0台

【最後に】

佐渡のバイクコースは、70~80%DHポジションで走れるコースだ。アップダウンのイメージもある佐渡だが、相川からの序盤と北側のZ坂、大野亀、終盤の小木坂以外は、「フラット系」だ。特に東側コースの72km地点の鷲崎から160km地点の小木までの90kmはフラットで追い風となることもある。アップダウンにターゲットを絞るのではなく、このフラットにターゲットを絞るべきだろう。結果として、DHポジション走行が必要となるだろう。その走りに適したバイクは、もちろん「トライアスロンバイク」が向いていることになる。

では、トライアスロンバイクに変えれば、速く走れるのか、ということでもない。トライアスロンバイクのポジションはピンポイントポジションであり、そのためのトレーニングが必要となる。それ以前に身体の特徴、制限を考慮したフィッティングを行い、バイクポジションをセットする。そして、トレーニングとそのポジションの見直し、調整が必要になる。これを繰り返し出来る上がるのが、「トライアスロンバイク」のDHポジションとなる。

トレーニングも簡単ではない。まず環境が難しい。一般公道で「真剣」にDHポジション走行は極めて危険性が高い。そのため、リアルなポジションをローラー台で行う。また、回転力不足のために「腰」への負担が大きくなっている選手も見かける。そのために「高回転トレーニング」とその「持久性」を高めるトレーニングが必要になる。

バイクパフォーマンスアップのためには、バイク機材選び、フィッティング、トレーニングの3つがあってこそ、成し得る難しいパートなのだ。

 

今回の佐渡取材関連記事:SADO 2018

 

BOSS-N1-STriathlon “ MONO ” Journalist   Nobutaka Otsuka

【メーカーNEWS】 Liv新型エアロロード「ENVILIV ADVANCED PRO DISC」発売

ジャイアントより、Liv新型エアロロードがリリースされた。
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女性用バイクを明確に提案するモデルが増えて来ているが、ジャイアントは、ブランドとしてプロデュースしている。それが、女性専用ブランドLivだ。そのLivのエアロロード、ENVILIVのディスクモデルがリリースとなった。18年、19年、20年は「ディスクロードの普及3か年」と見ているが、Livもそのタイミングに合わせて来た。Livは、もちろんデザイン性の高さとともに、ジオメトリー、各パーツアッセンブルなど、女性スタッフによる女性のためのバイク造りをしている。その意味では、女性アスリートの多いトライアスロン用のロードバイクとしても、注目の一台と言えるだろう。
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以下、メーカーニュースとなる。

株式会社ジャイアント(代表取締役社長:中村晃、本社:神奈川県川崎市)は9月下旬より、ディスクブレーキを採用したLiv 新型エアロロードバイク「ENVILIV ADVANCED PRO DISC」を販売いたします。

最高レベルのスピードを実現するために設計された新型「ENVILIV ADVANCED PRO DISC」は、軽量かつ高剛性のカーボンフレームに、空力性能を最大化する「AeroSystem Shaping Technology」を採用したエアロロードバイクです。女性の体格の解剖学的構造、サイジングのバリエーション、筋肉のエネルギーと出力に関する多くのデータをもつLivの「3F Design Philosophy」をもとに設計され、チーム サンウェブ・ウィメンのライダーからフィードバックを受けた、空力と剛性を優先したアグレッシブなレースジオメトリは、最大限のパワー伝達を可能にし、ライダーに未知のスピードを提供します。

 

ENVILIV ADVANCED PRO DISC(エンヴィリブ アドバンスド プロ ディスク)

女性専用エアロロード「エンヴィリブ」に待望のディスクブレーキ仕様が登場。ディスクブレーキに合わせて最適化された新フレームはエアロ性能をさらに向上。エアロ形状のハンドルバーとステムを備えたコックピットは、最高の剛性と空力を提供する一方で、ハンドルバーのリーチとドロップは女性ライダーに最適化。ディスクブレーキの高い安定性と引きの軽さはストレスを軽減し、ライディングへの集中力を高める。また、ダイナミックバランスドレーシング(DBL)テクノロジーを用いた「GIANT SLR 1 DISC AERO」ホイールシステムを採用し、回転時のホイールの空力と剛性を最適化して、バイクトータルとしての効率性を追求。

ENVILIV ADVANCED PRO 0 DISC

標準価格 : ¥630,000(税抜)

サイズ : 430 (XXS)、465 (XS)、500 (S) mm

重量 : 7.9kg (430mm)

カラー : カーボン(ホログラム調のアイリスデカールが特徴)

AEROSYSTEM SHAPING

フレーム形状を幾多のCFDと風洞実験を経て横風起因の乱気流に最適化。エアロ性能の向上に貢献。

POWER PRO

左右のクランクでそれぞれパワーを計測する自社製メーターを標準装備。ANT+、BLE4.0対応。

SLR1 AERO DISC CARBON

ハンドリング性と空力性を両立するフロント42mm、リア65mmハイトのディスクブレーキ用ホイール。

FRAME :  Advanced-Grade Composite OLD142mm

FORK :  Pro-Spec, Advanced-Grade Composite,

Full Composite OverDrive 2 Column 12mm Axle

DRIVETRAIN :  SHIMANO ULTEGRA Di2

CRANK SET :  SHIMANO ULTEGRA Pro-Compact

with GIANT POWER PRO

BRAKES :  SHIMANO ULTEGRA 140mm

WHEELS :  F : GIANT SLR1 42 DISC Carbon

R : GIANT SLR1 AERO DISC Carbon

TIRE :  GIANT GAVIA AC 1 700x25C Tubeless Ready

SPEED :  22 Speed

ENVILIV ADVANCED PRO 1 DISC

標準価格 : ¥500,000(税抜)

サイズ : 430 (XXS)、465 (XS)、500 (S) mm

重量 : 8.1kg (465mm)

カラー : レインボーシルバー(空気の流れを表現するグラフィックが特徴)

AEROSYSTEM SHAPING

フレーム形状を幾多のCFDと風洞実験を経て横風起因の乱気流に最適化。エアロ性能の向上に貢献。

LIV CONTACT SLR AERO BAR & CONTACT SL AERO STEM

専用のケーブル内装式カーボンバーとアルミステム。女性専用ハンドルバーは前後に10mm調整可能。

LIV CONTACT SL FORWARD

カーボンベースの形状とフォーム素材の見直しにより快適性を大幅に向上した新型サドル。新たにユニクリップシステム対応。

FRAME :  Advanced-Grade Composite OLD142mm

FORK :  Pro-Spec, Advanced-Grade Composite,

Full Composite OverDrive 2 Column 12mm Axle

DRIVETRAIN :  SHIMANO ULTEGRA

CRANK SET :  SHIMANO ULTEGRA Pro-Compact

BRAKES :  SHIMANO ULTEGRA 140mm

WHEELS :  F : GIANT SLR1 42 DISC Carbon

R : GIANT SLR1 AERO DISC Carbon

TIRE :  GIANT GAVIA AC 1 700x25C Tubeless Ready

SPEED :  22 Speed

ENVILIV ADVANCED PRO 2 DISC

標準価格 : ¥440,000(税抜)

サイズ : 430 (XXS)、465 (XS)、500 (S) mm

重量 : 8.2kg (430mm)

カラー : ホワイト(ホログラム調のアイリスデカールが特徴)

AEROSYSTEM SHAPING

フレーム形状を幾多のCFDと風洞実験を経て横風起因の乱気流に最適化。エアロ性能の向上に貢献。

SHIMANO COMPACT STI LEVER

小さな手のライダー向けに開発された油圧ディスク用STIレバーST-R7025を採用。

VECTOR COMPOSITE

軽量なフルカーボン製の専用シートピラー。空力性能と高い剛性が理想的なパワー伝達を実現。

FRAME :  Advanced-Grade Composite OLD142mm

FORK :  Pro-Spec, Advanced-Grade Composite,

Full Composite OverDrive 2 Column 12mm Axle

DRIVETRAIN :  SHIMANO 105

CRANK SET :  SHIMANO 105 Pro-Compact

BRAKES :  SHIMANO 105 140mm

WHEELS :  F : GIANT SLR1 42 DISC Carbon

R : GIANT SLR1 AERO DISC Carbon

TIRE :  GIANT GAVIA AC 1 700x25C Tubeless Ready

SPEED :  22 Speed

 

【製品紹介ウェブサイト】  https://www.liv-cycling.jp/

【問い合わせ先】  株式会社ジャイアント 044-738-2200

 

 

「ディスクブレーキ化が進む!

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【GERONIMO COUNT】 IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP ~40YEARS OF DREAMS~

トライアスロンの原点、IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP が迫って来た。

今年で40周年を迎えるハワイアイアンマン。1978年に第1回が15名で開催され、まもなく40年となる。ハワイは、原点であり、ワールドチャンピオンシップとなるレースで、アイアンマンの頂点を決める大会だ。もちろん、最新の機材も投入され、最高峰のレースが開催されるのだ。

ちなみに、40周年ではあるが、1982年には2回開催されているので、すでに41人のチャンピオンが存在する。今年は、42人目のチャンピオンが誕生するということだ。

今年の見どころとしては、スピード化とバランス力の優れた過去最強のアイアンマンたちが揃っていることだろう。以前のように、バイクが得意、ランが速いなど、一種目では勝てない。バイクとランの総合力が勝負を決める。今年は欠場となったヤン・フロデノがそれを実証し、極めてバランス力のある最高のアイアンマンとなった。バイクの4時間30分は絶対条件となるだろう。また、ランも2時間50分を切らなければ勝負にならない。そんなスピードレースに目が離せない今年のハワイとなることだろう。

そんな流れとして、今年は、ショートで活躍し、アイアンマン70.3チャンピオンにもなったハビエル・ゴメスの「初ハワイ」にも注目が集まっている。そして、New SHIVで走るゴメスの姿はエキサイティングなQUEEN Kとなる。

また、その時の気象条件なども関係するが、ハワイアイアンマンでの「7時間台」が出るのか、昨年は、パトリック・ランゲにより8時間1分台のコースレコードとなり、「SUB8」に期待がかかる。

その他、あのレジェンド「キャメロン・ブラウン」が出場する。46歳のニュージーランドの英雄は、ニュージーランド12勝、今年は、3位だったが、タイムは、8時間7分そして、ランスプリット2時間41分という驚異的なタイムを出している。キャメロンの全盛期は、2000年前半で、2位2回、3位2回だが、今も衰えないパワーがどんな走りを見せてくれるのか楽しみだ。安定したランは、「絶対につぶれない」そんなイメージのキャメロン。46歳となった今、彼らしいクレバーな走りに期待したい。

一方、「Triathlon GERONIMO」のメインはバイク機材だ。ニューモデルとその発表、そして、バイクトレンド、ディスクブレーキも実数としては、すぐ増えないが、ニューモデルへの搭載からその「勢い」は十分に感じ取れることだろう。

ハワイと言えば、そこで走る「バイク」のその特徴が大きな話題となる。ハワイのコースは、概ねDHポジションで走るため、よりエアロダイナミクスに「特化」したバイクの設計が、トライアスロンバイクの「象徴」として、注目を集めるのだ。

今年は、ニューモデルも多い。すでに7月に発表されたceepo SHADOW-R、FELT IA Disc、市販化されたcannondale SUPER SLICE、新型にディスク仕様となったcervelo P5 Disc、BMC TM01 Disc、などがコナデビューの予定となる。また、「異形バイク」はどうなっているのか、キングcerveloのP5X、オフィシャルバイクのVENTUM、異形代表格のDIMONDなどの使用率も気になるところだ。パーツでは、ARGON18の「NOTIO KONECT」も実用化に向けた動きが注目となる。ウエア、シューズ、アクセサリーも「KONA」ならではの展示となることだろう。

そして、何と言っても今年の最も大きな話題となるのが、エアロダイナミクスの「ハワイ仕様」として、待ち望まれている、スペシャライズドの「SHIV」となる。現行モデルが、2011年に同ハワイでローンチされて以来、7年振りのモデルチェンジは、機材としてもエキサイティングなアイアンマンとなるだろう。ハワイ現地のメディアローンチにて詳細な情報が公開となる予定だ。

SHIV情報:ハワイ時間10/8 18:00、日本時間10/9 13:00 世界同時発表

 

【大会情報】

■開催日 2018/10/13(土)ハワイ現地時間

■競技 スイム2.4mile / バイク112mile / ラン26.2mile

※詳しくは、下記HPへ http://ap.ironman.com/triathlon/events/americas/ironman/world-championship.aspx#axzz3eVo5aNf8

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昨年のレポート: http://triathlon-geronimo.com/?p=23462

「トライアスロンは10月で始まり、10月で終わる。つまりコナが全てなのだ。今年も全力取材!」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

夏が終わった。

9/2(日)新潟県佐渡市で「第30回佐渡国際トライアスロン大会」(佐渡市など主催)が開催された。【気象(12:00時点):天候 晴れ / 気温 26.1℃ / 湿度 71% / 風速   2.7m北西 / 水温24℃)】

佐渡大会は、今年で30回目となる節目だ。本大会は、国内に4つしかないロングトライアスロンの一つで、4月宮古島、6月長崎、7月皆生に続く、最終戦となる。30年開催されて来た人気の理由は何だろうか。時期としては、真夏の暑さが大変ではあるが、暖かくなってからもトレーニングできることもあって、調整がし易いイメージがある。距離、コースは、アイアンマンを超えるバイクの距離が佐渡の特徴の一つであり、国内最長のトライアスロンへの挑戦に意味がある。また、風光明媚なコースは、国内代表格でもある。運営は、佐渡市が主催していることもあり、地元の協力体制が整っている。ボランティアは約3000人となっている。また、ロングとミドルの併催により、初めてミドル出場からロングのベテランまで幅広い選手層で参加ができるため、「チーム参加」にも向いている。そして、やはり国内に4つしかないロングの一つであること自体が大きいだろう。

人気の佐渡もその開催の道のりは平坦ではなかった。1989年に第1回が開催、第1次のブームとしてその人気は年々高まり、盛り上がりを見せていたが、本大会も2001年では落ち込んだ。申込人数は、1291名と低迷し、募集期間なども延長された。今では考えられないことだが、7月まで募集を伸ばしたこともある。もちろん、中止にすることはなく「継続」して来た。そして、2009年「第2次」のトライアスロンブームにより、復活となった。特に2011年のTV放映の影響は大きく、その年の申込人数は、5217名となった。この数字は、驚異的と言っても過言ではない。完全復活となった本大会は、現在に至るまでその人気を維持している。

大会当日は、前日までの不安定な天候から、その「本番」を予定してくれたように晴れた。昨年も絶好のコンディションだったが、今年も同様だ。スイム会場となる真野湾は、風もなく穏やかだったが、前日までの悪天候で海の透明度は落ちていた。ただ、クラゲの発生もなく、概ねコンディションに恵まれていた。その後も陽射しは強いが、涼しい風が吹いている。最高気温は高過ぎず、夜も寒さを感じない。例年19時以降から気温が下がり、20時になるとTシャツでは寒さを感じるが、最終走者を迎えるフィニッシュ会場でも寒さを感じることはなかった。

これから長い長い一日始まる。選手は笑顔の中にも緊張感がひしひしと伝わってくる。まずは、スイム完泳だ。スタートポジションはどこが良いか、コース取りも考えなければいけない。場所によっては沖100m近くまで歩ける遠浅だ。どのあたりから泳ぐか。コースイメージは分かり易いが流れはあるのか。様々なことを想定するのだ。対応が簡単ではないスイムの自然環境に対し、更に緊張が高まるスタートだ。

朝6時、Aタイプがスタートした。制限時間は、夜9時半までの15時間半だ。スタート地点から真っ直ぐ沖へ泳ぎ、ブイを右に曲がり、岸と並行に泳ぐ。次のブイでスタート地点に真っ直ぐ戻って来るコースだ。これで2kmを一度上陸して2周する。上陸は、遠浅のため、多くの選手の歩く光景が印象的だ。概ね、沖までは泳ぎ易く、戻りに流れの影響があり、コース取りが上手く行かなかった選手もいたようだ。上陸してくる選手を応援で盛り上がっているところに、6時半を過ぎるとBタイプの選手がスタートのため集まり始める、これも佐渡ならではの光景だ。レースは、最初の直線半ばで、西内選手がトップに立ち、レースを引っ張っていた。

佐渡の醍醐味、バイクがスタートした。佐渡の海岸線を一周するダイナミックなコースとして、ロングライドイベントなどでも有名なコースとなっている。島の地形が中央で括れたようになっていて、北側を「大佐渡」、南側を「小佐渡」と呼んでいる。

前半となる大佐渡はスタート直後、相川までの上りで心拍数が上がる。しばらくアップダウンが続くが一旦フラットに戻る。そして、最初の難所とされる「Z坂」「大野亀」と大きく3つとされる坂の難所の2つが続く。特にZ坂は、約11%の勾配だけにきつい。そして、この2つの坂が終わると鷲崎ASで72km地点となる。まだ3分の一を走っただけだ。ただこの序盤は小刻みにアップダウンが続いているため、ここまで来たことが、大きく前進となっている。

その後は、フラットまたは、緩やかなアップダウン程度で、「DHポジション」が功を奏することになる。ここでしっかりとペースアップできるかどうかが、タイムに影響して来ることになる。佐渡東側のフラット系コースは約90km。短くない。ペースを安定させ、「集中力」がそのコースを活かせるかどうかの分かれ道となる。佐渡ということで、「トライアスロンバイク」ではなく、「ロードバイク」を選択している選手も少なくないが、バイクを得意とする選手は、この東側でのペースは一気に上がる。特に両津を過ぎ小木までは、見通しの良いコースで、上りがあってもフラットの高速を殺さず上れば、クリアできる上りも多いコースだ。佐渡は、「上り」と良く言われるが、全体の半分近くとなる東側のコースをいかに高速でクリアできるかが、バイクタイムに影響してくる。

そして、最後で、最大の難所となるのが、「小木の坂」だ。小木ASを過ぎ、山側に入ると、一気に急勾配となる。勾配は7%だが、ここまで160km以上、走ってきた脚が悲鳴を上げている。真っ直ぐ上れない選手もいる。Bタイプの選手は、距離も短く、唯一の難所ため、比較的余裕を感じるが、Aタイプ選手は、たまらず観戦者に「坂どこまでですか~」と聞いている。その疲労度は明らかに、「別のレース」となっている。ただ、これが佐渡、これが佐渡の「名物」小木の坂だ。この坂を14時半までにはクリアしたい。過去の例から見ると14時半以降の通過では、ランが強くない限り、完走が厳しくなっている。

小木の坂を通過すると一旦下りに入る。その後も少しアップダウンがあるものの、残り30kmを切り、概ねバイクの終わりが見えてくる。下りきったところで真野湾に出るとフラットコースとなる。湾の反対側にフィニッシュ地点も見えているはずだ。そんな最後の走りとなるが、ここでは向かい風が吹いていることが多い。最後の最後まで、容赦ない佐渡のバイクコースなのだ。

いよいよ最後の正念場だ。190kmという国内最長のバイクが終わった選手たちは、最終種目であり、ロングのトライアスロンの山場、「フルマラソン」に入る。バイクは「繋ぎ」、ランでのベストパフォーマンスを目指しているが、190kmというバイクはそれを許さない。ランに脚を残せる選手は多くない。使い切った「脚」でランスタートするのだ。その「重い脚」を一歩一歩前に進め、遥か遠くのアストロマンのフィニッシュラインを目指す。

例年、ランの頃になると容赦なく、強い陽射しとなる。日陰はほとんどないため、この暑さの中でいかに集中できるかが勝負となる。ただ、今年は、例年に比べ、時折涼しい風が吹く良いコンディションだった。

佐渡のランは、21kmを2周回するコースとなっている。昨年は、往復ともに同じコースだったが、今年は、折り返し付近で一部一方通行にしている。実は、一昨年までは、1周で2つの折り返しを含むT字型のコースだった。そのコースを走っている選手からは、賛否分かれるようだが、ある程度速い選手は、コース、ペースの把握がし易いので、2周回も悪くないようだ。そして、1周目の関門は19時以内、バイクがギリギリスタート(16時半)の場合、1周目を2時間半が制限時間となる。その後、19時までに2周目をスタートしなければいけない。そこから、15分から20分の間隔で厳しい関門が待っている。

1周目は選手たちの表情もまだ元気が見える。応援に対しても返事ができる。「ありがとう」と声を出して応える選手、手を振り、ポーズをとる選手、笑顔で応える選手、応援と選手のコミュケーションは、ホッとなシーンでもある。その元気も2周目に入るとトーンダウンしてくる。当然のことだ。2周目からがロングの本当の厳しさであり、佐渡の難しさでもある。アストロマンの中間地点はラン残り20kmと言っても良い。もちろん、距離的な中間地点はバイクで通過しているのだが、心身ともに疲労度が高まり、その過酷さは、残り20kmが最も苦行と感じる、そんな最後の試練なのだ。

その最後の20kmを頑張る姿が、「佐渡」そのものだと思う。ひた向きに、その重い脚を前に進める。思わず応援したくなる。理屈ではなく、感動し、心の底から応援しているのだと思う。

陽も沈んでくる。ラン7.5km地点では、真正面の夕陽が見える。正に今、稜線に沈もうとしている。その夕陽が選手を照らしている。選手の表情は、疲労にゆがみながらも、決して諦めない、そんな顔に見えた。

夕陽が沈み暗くなってくるのは、18時を回った頃だ。まだ1周目の選手もいる。19時の2周目スタートに間に合ってほしい。応援が叫んでいる。「もう歩かないで!でもキロ7分で間に合います!」と。リアルな応援が選手に伝わったと思う。

19時。2周目はスタートできただろうか。暗闇の中にタスキのリフレクターが光る。淡々と選手たちが走っている。

そのまま脚を止めず、ゴールを目指してほしい。

冒頭でも書いたが、19時頃には気温が下がってくる。選手も歩き始めると寒さを感じるだろう。ただ、今年は寒くなかった。20時、21時となってもTシャツで十分いける。選手にとっては良いコンディションだった。

それでも長いレースは過酷だ。21時半の制限時間まで、諦めず走り続けている。

完走率は80%。諦めなかった。諦めなかったが、完走できなかった。簡単にはアストロマンにはなれない。だからこそ挑戦し続けるのだろう。

かくして、国内最長のトライアスロンはフィナーレを迎えた。

佐渡の名物、HANABI。

これもそう言えるだろう。21時半レースが終了すると、フィニッシュ会場の照明が一斉に落とされる。選手は後ろを振り返る。次の瞬間、花火が打ち上げられる。その花火とBGMが見事に合わさって、感動的な時間を演出し、癒してくれる。今年は、安室奈美恵の「Finally」がそのBGMとして選手たちの健闘を祝ってくれた。この花火はレースの最後のメニューだ。もちろん、長い一日を終えた選手を祝福する意味もあるだろう。ただ、完走した選手だけに伝わる何かがあると思う。

そして、夏の終わりを告げた。

アストロマンは30歳となった。

今回、30年の歴史展示ブースがあったり、水泳の「松田丈志」がBタイプに出場したりなどはあったが、特に派手な演出はなかった。

ただ、いつも通りの佐渡は、十分満足できる大会だった。佐渡は佐渡、ここまで続いたことに感謝したい。

何にせよ、ロングのトライアスロンが30回も続いたのだから。

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【Result】

総参加者数 2359名(A,B,Rタイプ、日本選手権、ジュニア)

完走率 Aタイプ:80.6% / Bタイプ:97.5% / Rタイプ:91.3% / 日本選手権:100%

Aタイプ優勝 男子:西内 洋行 / 女子:安曇 樹香

Bタイプ優勝 男子:久保埜 一輝 / 女子:林本 花枝

Rタイプ優勝 佐渡ガス&静岡ガス

日本選手権 男子:戸原 開人 / 女子:西岡 真紀

最高齢賞 Aタイプ:人見 光義 / Bタイプ:戸塚 忠

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「夏が終わった」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【GERONIMO COUNT】第30回佐渡国際トライアスロン大会

今年30回大会を迎える佐渡大会の開催が近づいて来た。

佐渡は、国内に4つあるロングディスタンスの中で最も距離の長いトライアスロンだ。風光明媚なコースを走る国内の代表的な大会の一つだ。スイムは、湾を泳ぐため、比較的穏やかなコンディションとなる。そして、佐渡島一周のダイナミックなバイクコースが、大会の醍醐味とも言えるだろう。ランは、極端なアップダウンはないが、「暑さ」との闘いとなる。日陰がほとんどなく、その中を190kmのバイクの後に走るハードな大会だ。

佐渡のもう一つの特長として、ロングとミドルを併催していることも、人気となっている理由だろう。ミドルデビューからロングのベテランまで幅広く参加できるため、チームで参加する場合にも向いている。その分、出場の競争倍率も高く、まずは、そのハードルをクリアする必要がある。

今年は、30回を迎え、どのような展開となるのだろう。15年は雨だった。シャワーが気持ち良いのではと、高を括っていたが、気温が低く、寒さで身体が動かなかくなった。翌年16年は、灼熱のサバイバル。昨年17年は、稀に見るグッドコンディションだったと思う。もちろん、暑い。暑くなったことはほとんどない。天気だけはどうしようもない。今年は、台風も多く、予定のトレーニングができなかった選手も少なくないだろう。ただ、アウトドアで自然を相手にするスポーツとしては、逃げることができない。それも含め、楽しみ、ベストを尽くす選手にとってより良いコンディションになることを願っている。

そんな佐渡ではどんなバイクが使用されているのだろうか。大会全般とともに「Triathlon GERONIMO」の独自取材を慣行したい。

昨年レポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=22918

■開催日 2018/9/2(日)

■競技

Aタイプ:スイム4km / バイク190km / ラン42.2km

Bタイプ:スイム2km / バイク108km / ラン21.1km

※詳しくは、http://www.scsf.jp/triathlon/

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「日本一長いトライアスロン、今年も開催される!」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka