投稿者: TMJ Otsuka
【16Newモデル情報】 DEROSA② New Model “ SK ”
先日開催のデローザの新製品発表会の続報となる。
(デローザ① http://triathlon-geronimo.com/?p=3600)
デローザは、1953年創業の老舗でイタリアンを代表するロードブランドだ。老舗中の老舗と言っても過言ではない。60年以上の歴史は、重みを感じさせるイタリアンロードで、現在はプロチームのサポートなども活動的に行っている。ロードでは、メジャーだが、アイアンマンなどトライアスロンではほとんど使用されていない。ただ、国内のトライアスロンでは、そのイメージ以上に使用され、6月のアイアンマン70.3セントレアでは、全101ブランド中、16位の使用率となっていた。
デローザのラインナップの特徴は、カーボンフレームをメインとしながらも、伝統的なクロモリフレーム、金属系最高峰のチタンフレーム、そして、恐らくデローザのみとなったスカンジウムのアルミフレームなど、イタリアンの老舗ブランドとして、すべてのマテリアルで、こだわりのラインナップとなっているのだ。
そして、今回の続報は、エアロロード「SK」が、世界同時発表とし、本日情報解禁となった。
【New】2016 DEROSA SK ¥348,000 + tax(フレーム)
2016年デローザ話題のニューモデル、SK。このデザインは、フェラーリなど、カーデザイナーとして有名なピニンファリーナによるもので、スーパーキングの後継モデルとしてリリースされた。発砲ウレタンによるインナーモールド製法で、均一な加圧をかけ、本来の設計強度を出している。スーパーキングに比べ、10%の剛性アップとなっている。
【New】2016 DEROSA SK ¥348,000 + tax(フレーム)
マットブラックにレッドのアクセントがレーシーなカラーとなっている。
【New】2016 DEROSA SK ¥348,000 + tax(フレーム)
鮮やかなブルーはデローザらしいイタリアンカラーだ。
【New】2016 DEROSA SK ¥348,000 + tax(フレーム)
このカラーは、日本オリジナルとして、人気のあるブルーゴールドグロッシー。
デローザは、粋なイタリアン。イタリアンの中でも、特有のオーラを放つブランドだ。伝統と美しさを大事にしながら、カンパニョーロとのコラボレーションや、プロチーム供給など、近年、幅広い活動をしている。流行の浮き沈みに左右されないブランドとして、自転車界を牽引してほしい。現在、イタリアンロード系のトライアスロンへ参入が目立って来ている中、デローザがアイアンマンで多く見られる日は来ることを期待したい。
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「ロードと言えば、イタリアン。イタリアンと言えば、デローザ。」
TG写真館 ~写ってましたよ~ アイアンマン・ジャパン北海道バイクチェックイン編
【IMジャパン北海道】 ②プロバイク(WOMEN)速報
男子に続き、女子プロのバイクは、以下の通りだった。(チェックイン時の仕様)
女子のバイクは、一選手を除き、「トライアスロンバイク」。ただ、その一選手とは、3連覇となったシャオユー・リーだった。ホイールも男子同様、リムハイトが高い傾向があり、目立っている。また、1名ディスクホイールの使用もあった。ブランドは、9台中3台のシーポとなっていた。モデルは、やはり女子向きの傾向はあり、マンバ、ベノム、4000、スライスなど、乗り味がマイルドなバイクが使用されていた。Di2は、9台中5台という結果だったが、諸事情もあるだろう。また、パワーメーターがほとんど使用されていなかった。
男子プロバイク: http://triathlon-geronimo.com/?p=3736
【1位】 #21 2015 CEEPO MAMBA
【3位】 #22 2015 SCOTT PLASMA5
【2位】 #24 2015 CEEPO VIPER
【6位】 #25 2015 CEEPO VENOM
#26 2015 KESTREL 4000
【5位】 #27 2015 SPECIALIZED S-WORKS SHIV
#29 2013 GIANT TRINITY ADVANCED SL1
【7位】 #32 2015 Cannondale SLICE
#33 2015 STORK AERO2
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女子プロのバイクは、いろいろな諸事情が垣間見える。ポジション、フォーム、脚筋力、得意不得意などが、見えてしまう。現在、男子でもバイクの「選択肢」が多いとは言えない。更に女子となれば、その選択肢が少ないのだ。選択肢が増えることで、バイクのパフォーマンスも上がるはずだ。「女子向け」そして、「エイジ向け」のラインナップが増えることを大いに期待したい。
特にアジア人女子プロのために。
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「詳しくは、またLUMINA No.49で、ご紹介します。(10月売り)」
Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka
【IMジャパン北海道】 ①プロバイク(MEN)速報
男子プロのバイクは、以下の通りだった。(チェックイン時の仕様)
バイクはもちろん、「トライアスロンバイク」。一部の長い坂や急な坂もあるが、やはりメインはDHポジション。ただし、スプロケットは、大きめをセットしていた。5%前後までは、DHポジションを多用する選手も少なくない。ホイールもそれに合わせた選手が多い。ホイールのリムハイトも75~90mmと高く、ディスクホイールも目立っていた。ブランドの傾向はなかった。Di2などは当然のこと、13台中、10台は、その仕様となっている。プロでは、サポートの関係以外、「チェック不要」のアイテムとなった。
一つ気になったのが、全体的にサドルの位置が前にセットされていることだ。大半のバイクがシートアングルがすでに立っている「トライアスロン前乗り仕様」だが、更に前にセットされている。もちろん、各選手のフォームや体型から判断しないと何とも言えないのだが。比較的な話だが、サドルを前にセットするということは、更にアップダウン対応ではなくなるということだ。
来年も同じコースで開催された場合、バイクの仕様がどうなっているのか。。。
【2位】 #1 2015 BLUE TRIAD SL
#2 2015 FELT IA FRD
【3位】 #4 SPECIALIZED S-WORKS SHIV
【9位】 #5 Cervelo P3
【4位】 #6 2015 BMC TM01
#8 2015 ORBEA ORDU OMR
【6位】 #9 2015 MERIDA WARP TRI
#10 2015 BH AeroLight
#11 2015 SPECIALIZED S-WORKS SHIV
#12 CULPRIT BULLET
【1位】 #13 STOSCK AERO2 BASIC
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プロも悲鳴を上げたタフなコース。アイアンマン屈指の難コースだったと言えるが、プロバイクは一般的なコース設定と変わらないように見える。変えていない、「1人1ポジション」ということなのだ。トライアスロン全般の想定からDHポジションは、「大前提」。機材論としては、ロードバイクが優位とされるかもしれないが、「二刀流」はないということだ。アップダウンを想定すれば必ず仕様は変わり、フォームも変わるが、変えない。ここでは大事なことは、メインに使用するDHポジションのバイクで「アップダウン&テクニカル対応」が必要となるということになる。
アイアンマンは、「ロングツーリング的タイムトライアル」だからだ。
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「詳しくは、またLUMINA No.49で、ご紹介します。(10月売り)」
Triathlon “ MONO ” Journalist Nobutaka Otsuka
【16Newモデル情報】 DEROSA①
本日は、デローザの新製品発表会が開催された。
デローザは、1953年創業の老舗でイタリアンを代表するロードブランドだ。老舗中の老舗と言っても過言ではない。60年以上の歴史は、重みを感じさせるイタリアンロードで、現在はプロチームのサポートなども活動的に行っている。ロードでは、メジャーだが、アイアンマンなどトライアスロンではほとんど使用されていない。ただ、国内のトライアスロンでは、そのイメージ以上に使用され、6月のアイアンマン70.3セントレアでは、全101ブランド中、16位の使用率となっていた。
デローザのラインナップの特徴は、カーボンフレームをメインとしながらも、伝統的なクロモリフレーム、金属系最高峰のチタンフレーム、そして、恐らくデローザのみとなったスカンジウムのアルミフレームなど、イタリアンの老舗ブランドとして、すべてのマテリアルで、こだわりのラインナップとなっているのだ。
そして、今回の発表で、一番注目となっている「Nick」、ウーゴデローザの孫にあたるニコラスから命名された。そして、エアロロード「SK」など、老舗のイタリアンが新しいデザインで、センセーショナルな2016年モデルとなる。尚、SKは、世界同時発表とし、8/26以降の情報解禁となる。
2016 DEROSA KING XS JAPAN ltd. ¥620,000 + tax
通常価格であれば、70万オーバーの価格となるが、オリジナルカラーとカンパニョーロのアッセンブルにこだわった、日本限定販売となるモデルで、50台限定。また、新製品として、テクトロ製のデローザオリジナルブレーキがセットされている。そして、カスクのヘルメット、PROTONEに、同じネイビーピンクが追加となった。
2016 DEROSA IDOL ¥268,000 + tax(フレーム)
デローザで人気No.1モデルがこのアイドルだ。3年目の継続となるアイドルは、グレーマットが廃盤となり、オリジナルカラー、そしてこのデローザサンティーニカラーが追加となった。デローザサンティーニは、デローザがサポートするイタリアのアマチュアチームだ。今回3モデルにそのチームカラーを設定している。
【New】2016 DEROSA Nick ¥329,000 + tax
2016年から新ラインナップされたモデルで、デローザイチオシとなっている。フルカーボンフレームに105のアッセンブルと、幅広く扱い易い。ホイールは、シマノだが、SHIMANOロゴではなく、DEROSAロゴとなる。細かいところにこだわるのがデローザだ。プラネットより100gの軽量化となり、よりレーシーとなった。
2016 DEROSA AVANT ¥277,000 + tax
2016年はニューカラーとなったアバント。「デローザサンティーニ」のカラーも追加となった。デローザのエントリーモデルとして、初めてのデローザに最適となるだろう。バランスとれたアッセンブルとカラーリングで女性にも人気モデルとなっている。そのため、サイズも36.5cmからラインナップされている。
2016 DEROSA PROTOS ¥740,000 + tax(フレーム)
プロトスは、ニューカラーが追加となった。ニッポとサンティーニのレーシーなカラーだ。プロトスは、プロ仕様のバイクで、剛性と軽量性を高次元に融合させたデローザのフラッグシップだ。左右非対称のフレームデザインもトレンディ。「BLACK LABEL」の対象モデルとしてカスタムサイズとしてオーダーが可能となっている。
2016 DEROSA PROTOS ¥740,000 + tax(フレーム)
これが、UCIプロコンティネンタルチーム、NIPPO-VINI FANTINIのカラーだ。マットネイビーにオレンジのアクセントになったデザインは、上品ながらレーシーに仕上がった。
【New】2016 DEROSA Age Luster ¥432,000 + tax(フレーム)
2016年のニューモデルの一つ、アジェラスター。ネオプリマートと同じジオメトリーを持つクロモリロードだが、ラグではなく、Tig溶接で、その磨き上げられたフィレットブレージング仕上げが美しいのだ。レトロモダンをコンセプトに造られたアジェは、まさにデローザらしさの一台と言えるだろう。ラスターはフルメッキ仕上げだ。
2016 DEROSA NEOPRIMATO ¥275,000 + tax(フレーム)
デローザの顔とも言える、ネオプリマートは、グローバルでは生産中止となった。ただ日本国内では、根強い人気があり、国内限定にて継続されている。2カラー追加となったが、一つは、デローザサンティーニカラーとなっている。乗り味優先で造られているネオプリマートは、「永遠の定番」モデルである。
【New】2016 DEROSA Titanio Solo ¥960,000 + tax(フレーム)
価格的には最高峰となるチタンフレーム、チタニオソロ。シンプルなチタンチューブで造られた、金属フレームマニアのための一台。カラーリング、パーツアッセブルなど見本車は、極めて「精悍」と言った風貌だった。体重90kg制限は、解除となっている。また、受注後6ヶ月以上を要する。
2016 DEROSA Titanio 3.2,5 ¥695,000 + tax(フレーム)
2016年も継続のチタニオ3.2,5は、ソロよりは、リーズナブルで、クラシカルデザインとなっている。チタンは、加工に手間と高い技術を必要とするこだわり派のフレームだ。このフレームは乗り味もマイルドで幅広く使用できるモデルだ。また、このフレームもカスタムサイズのオーダー対象となっている。
2016 DEROSA SCANDIUM ¥460,000 + tax(フレーム)
スカンジウムは2016年も継続となる。スカンジウムはアルミ合金で、7000系アルミにレアメタルを1~2%が加えられている。強度は、40~50%増し、10%軽く、振動吸収性も高まる。デローザ以外、現在、スカンジウムを生産しているメーカーは恐らくないだろうとのこと。
デローザは、粋なイタリアン。イタリアンの中でも、特有のオーラを放つブランドだ。伝統と美しさを大事にしながら、カンパニョーロとのコラボレーションや、プロチーム供給など、近年、幅広い活動をしている。流行の浮き沈みに左右されないブランドとして、自転車界を牽引してほしい。現在、イタリアンロード系のトライアスロンへ参入が目立って来ている中、デローザがアイアンマンで多く見られる日は来ることを期待したい。
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「ロードと言えば、イタリアン。イタリアンと言えば、デローザ。」
【16Newモデル情報】 CEEPO VIPER 2016
「暑い、熱い、厚い」Cityトライアスロン
本日は、「世界一お手軽トライアスロン」を開催しました。
今回は、オーシャンナビとトライアスロンジェロニモのコラボで開催、
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「三種目」「スピニング」「誰でも」そして、「都心」
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にこだわり、お手軽にご参加頂けることを目指し開催しました。特にスピニングは、単に「バイク不要」というわけではありません。スピニングだけで「アイアンマン完走」も十分可能です。
詳しくは、下記、オーシャンナビHPをご覧下さい。
http://www.ocean-navi.com/cgi-bin/news.cgi?mc=07&pvc=150809193651
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今回の募集要項:http://triathlon-geronimo.com/?p=2693
オーシャンナンビさま、そして平田さまのご尽力に心より感謝申し上げます。
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「都内で3種目できる環境が最高ですね。」
【16Newモデル情報】 TREK WORLD JAPAN ③ Ballista Development
新型マドンと同時に開発されたエアロヘルメットを、同じく、鈴木美央氏よりプレゼンテーションがあった。(鈴木美央氏:http://triathlon-geronimo.com/?p=3286)
バイク走行中に、人間の身体以外で最も大きな面積で空気を受けるのが「ヘルメット」だ。バイク同様に「エアロダイナミクス」が注目となっているアイテムがヘルメットで、空気抵抗、通気性、軽量性、フィット性など、バイク同様に開発バトルとなって来ている。従来のヘルメットは、エアインテークを多く取り、「通気性と軽量性」は極めて高いのもの多かった。その要素に加え、エアロダイナミクスが求められているのだ。想像の通り、エアロダイナミクスを高めるためには、通気穴は多く設けられない中で、通気性を維持しなければいけない。新型マドンで言えば、「エアロダイナミクスと乗車時の快適性」であり、相反する機能を高次元に融合させる必要があるのだ。CAEの駆使であり、CFDやFEAで導き出したものを、最適化の検証を繰り返し、完成度が高まることになる。そんなことをメーカーは、日々研究開発に取り組んでいる。今、使用しているヘルメットの空気抵抗が気になってくる。
What Makes The Aero Helmet Fast ?
どのような外部形状にすれば、エアロヘルメットはより速くなるのか。
長さ、通気穴の位置、通気穴の形と大きさなどの研究が必要になる。
Wind Tunnel Mannequin + Bike Set Up
上記のように一定条件で実験を繰り返している。この36度や27度の数値は、最も多く使用されているというデータを元に決めている。マネキンは、長時間に渡る検証では、有効的でトレックでは、多用している。
Final Wind Tunnel Result
各社を押さえ、最高のエアロダイナミクスとなった。下から2番目の「赤」がボントレガーバリスタとなっている。一番下の黄色破線は、マネキンの「頭」で毛髪もなく、耳もない状態での参考データである。
Jens Voight’s Hour Record
ヘルメットのエアロ効果は、上半身のフォームと大きく関係があり、同社のTTヘルメット「アイオロスヘルメット」ではなく、このバリスタが良いデータを出していた。頭部の位置、首の角度などが微妙に影響する。
Adding the Internal Channels
エアフローの状態を比較し、向上していることが確認できる。
Testing at a Local University
ヘッドフォームには、表面の温度を測る42個のサーモカップルが取り付けられている。通気効果は、地元の大学でトンネル試験をしている。
Finalizing the External Vents and The Design Look
試験の結果、最大の通気効果を実現するためヘルメットの上部に二つの通気口を追加。
Uncompromised Speed and Comfort
bikeradarのエアロヘルメットバトルで、下記の通り、25点を獲得し、一番になった。特にエアロダイナミクスは、「5」となっている。
バイク、ヘルメットのエアロ化、すでにリリースされているメーカーもあるが、ウエアやシューズまで、今後徹底された「エアロ時代」に本格突入と言ったところだろうか。ユーザーサイドからは、とても楽しみなバトルとなるだろう。
鈴木氏曰く「いいえ、こちらもこのバトルはとても楽しみですよ。」とのこと。今後の活躍を期待するばかりだ。
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「トライアスロンMONOへのエアロ注力を楽しみにしています!」
【16Newモデル情報】 TREK WORLD JAPAN ② Madone Development
本日は、京都でトレックの新製品発表会が開催された。
既に新製品の概要は、お知らせした通りだが、今回は、その「開発」に関わるスタッフからのプレゼンテーションがあった。今、各社において、エアロダイナミクスが最も熱いと言っても良いだろう。1カテゴリーと見られがちだが、各社の「テクノロジーの結晶」がエアロロードでもある。全般的には、「軽量性」その結果として「登坂性能」の高いものも、人気となっているが、「オールラウンド性」を考えると絶対に必要なカテゴリーであり、最も難しい「エアロダイナミクス」との対峙があるのだ。現在UCIの重量規定から見れば、「軽過ぎる」バイクを活かし「エアロフォルム」にして、ちょうど良いものに仕上がるのだ。もちろん、UCI規定の関係ない多くの一般ユーザーは、「6.8kg」では物足りない。更に軽量なバイクを求める。「軽量性」は理屈だけではなく、単純に「心地よい」ものを直感として感じるからだ。ただ、ツーリングなどを楽しむユーザーも経験していることだが、実際に走るコースは、アップダウンもあれば、フラットもある。実際のイメージとしては、アップダウンをクリアし、フラットは、「高速」で走りたいという人も少なくないだろう。もちろん、用途、好みにより絶対はないが、明らかに、必要な「要素」を集結させたバイクが「エアロロード」であり、ここ暫く、「エアロダイナミクス」は、重要なキーワードとなるだろう。
Mio Suzuki – Analisis Engineer
今回、ゲストスピーカーとして来日したのは、トレック本社のエアロダイナミクスにおける日本人エンジニアである鈴木美央氏。CFD解析を行う唯一エンジニアで、風洞実験の最高責任者でもある。今回の新型マドンの開発チームであると同時に、昨年9月にイェンス・フォイクトがアワーレコードの世界新記録(当時)を樹立した際のサポートメンバーでもある。トレックが誇るテクノロジー開発の第一線で活躍する鈴木氏は、「私は、一番が大好きです。」と専門性の中にも楽しく、その「秘密」を話してくれた。
Efficient Airflow Over The Components
フロントブレーキは、カバーではなく、一体状のデザインとなっている。カバーでなくても同等のエアロ効果があり、メンテナンス性を優先している。またハンドル、ステムのエアロダイナミクスにもこだわっている。ハンドルは、プロレベルで3Wセーブになるとのこと。また、ステムの上はフラットになっているが、これは、一般的なフォークコラムがステム上に残っている場合、エアロダイナミクスが落ちてしますからなのだ。
Design Validation : Wind Tunnel
風洞実験はサンディエゴで行っている。
Wind Tunnel Data
旧型及び各社と比較では、極めて高いエアロダイナミクスを持っていることがわかる。ヨー角15度では、その性能が顕著に現れている。
「今後のご活躍を期待しております。」