Race Report

5/18(土)、19(日)神奈川県横浜市(山下埠頭周辺)で「ITU世界トライアスロンシリーズ横浜大会2019 /  ITU世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会2019」(世界トライアスロンシリーズ横浜大会組織委員会主催)が開催された。【気象:天候 晴れ / 気温 21.0℃ / 風速   1.0m北東 / 水温22.0℃)】

詳細:大会ウェブサイト:https://yokohamatriathlon.jp/wts/

ここでは、18日(土)に開催されたエリート女子、男子についてレポートしている。

世界最高レベルのトライアスロンが横浜で開催された。種目はショートのトライアスロンで、スイム1.5km、バイク40km、ラン10km。まさにオリンピック前哨戦とも言えるビッグイベントでもあった。女子は、ザフィアエス選手(アメリカ)、男子は、ルイ選手(フランス)が格の違う走りを見せ優勝となった。女子は、アメリカ勢が表彰台を独占、そして、高橋選手が3位争いには敗れたものの、自己最高位の4位に入賞している。

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間もなくスタートとなる。

この日は曇りがちな空だったが、徐々に好天となっていった。横浜特有の海面のざわつきは収まり、水温によりノーウェットスイムとなった。よりスイムの実力が試される。10:16エリート女子がスタート。スイムは、横浜港を750mの2周回、お互いのポジションを確認しながらのスイムとなる。スイムの先頭パックは7~8名で上がりバイクに移った。このパックは、優勝候補のザフィアエスを含む、世界のトップランカー、そして、日本の高橋がスイム6位の好位置につけている。

バイクは、1周4.45kmを9周するコースだ。10カ所のコーナーとUターンが1カ所あるテクニカルコースだ。ハイペースに展開するバイクは、コーナーでの位置取り、立ち上がりの加速など、バイクの実力も関わって来る。

バイクは、先頭パック7名で協調している。スパイビーをはじめ、アメリカ勢がコントールする中、高橋が積極的な走りを見せていた。高橋は、アメリカのラパポート、スパイビーとは同じチームメイトということも、より協調性には功を奏していただろう。第2パックのテイラーブラウン選手などラン有力選手の追走を考えるとより、バイクで引き離す必要がある。先頭パックペースは上がって行った。

ランは、1周2.5kmを4周回するコースとなっている。

先頭パックの7名で優勝争いとなった。トランジットを最初にスタートしたのは、ザフィアエスと高橋。高橋のクイックトランジットには定評がある。良いスタートが切れた。このまま行きたい。ただ、世界の壁は高く、厚い。簡単ではないが、上位入賞が期待できるポジションだ。

ラン2周目の時点では早くも、ザフィアエスとラパポートの一騎打ちとなっていた。常にザフィアエスが前で走る、その姿は、極めて安定したフォームで走り続ける。そこに付いていくラパポート。この状態が3周目、4周目と続き、最後のスプリント勝負を制したのは、やはりザフィアエスだった。

3位争い。スパイビーにしっかりつく高橋の気迫溢れる走りを見せてくれた。

バイクで第2パックのテイラーブラウンは、追い付けず5位だった。

ケイティー・ザフィアエス選手(アメリカ)優勝 

見事4位入賞となった高橋。スパイビーとの激闘、積極果敢な走りは感動的だった。レース後、チームメイトでもある、アメリカのラパポート(2位)、スパイビー(3位)と喜びを分かち合っていた。

【Result】

1 ケイティー・ザフィアエス (アメリカ) 1:52:12
2 サマー・ラパポート(アメリカ)1:52:33
3 テイラー・スパイビー(アメリカ)1:53:29
4 高橋侑子 富士通(東京) 1:53:38
5 ジョージア・テイラー ブラウン(イギリス)1:54:25

13:06エリート男子がスタート。やはり750mを2周回するコースとなる。海のコンディションは女子エリートの時と変わらないが、徐々に気温が上がってきている。スク―マンがトップで上がると、続いて数秒差の7名の選手がトランジットに飛び込んで来た。この中には、日本の北條も含まれている。(後にスイムでのフライングが確認されペナルティとなっている。)遅れて数秒差でゴメスを含む、次のパックがトランジッションとなった。横浜と言えば、4連覇のかかるモーラだが、トップより1分以上遅れてのスイムフィニッシュだった。

ほぼ続けてスタートした、先頭と第2のパック一旦一つとなりペースを上げた、その先頭パックが分かれ、2周目では先頭13名で形成している。北條は第2を走っている。先頭は、ルイ、ゴメスを含めた役者は揃い、バイクのペースを上げて行く。第3パックのモーラはここから勝負となるが、スイムでの出遅れが大きい。バイクで大きく離されることは避けたい。先頭パックのゴメスはバイク中盤から積極的な走りを見せている。

ランは10名でスタート。ドイツのショームブルクがトップスタートを切った。

ここからが本当の勝負となる。本命のルイが優勝するのか、ここまでレースを盛り上げて来た、2015年覇者のゴメスが最後に見せてくれるのか。ランでは駆け引きはいらない。全力を出しきれた者が勝つ。2周目で、4名の選手に絞られた。もちろん、ゴメスも入っている。優勝は、ルイ、ゴメス、スクーマン、ビチャークの4選手に絞られた。そして、最後は、ルイ、スクーマン、ビチャークの3選手でゴールスプリント。今年の横浜大会を制したのはルイだった。

バンサン・ルイ選手(フランス)優勝 

総合記録1:43:21 S17:41/B54:07/R30:21(T1:55/T2:18)

昨年、コナデビューを果たしたゴメスは、この横浜大会で2015年覇者でもある。一旦ショートに一区切りをつけたと思われていただけに、今回の走りは、レースを大に盛上げてくれた。やはり、そのポテンシャルの高さとベテランの走りには脱帽だ。

 

【Result】

1 バンサン・ルイ(フランス)01:43:21
2 ヘンリ・スクーマン(南アフリカ)1:43:24
3 ベンツェ・ビチャーク(ハンガリー)1:43:26
4 ハビエル・ゴメス ノヤ(スペイン)1:43:38
5 アレックス・イー(イギリス)1:43:57

 

 

今年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=30102

昨年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=26782

「 観るトライアスロン。選手と機材、圧倒的なスピードとその迫力が 楽しめる。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

EXPO Photo

WTS横浜大会のエキスポ。

大会のイベントとして楽しみなエキスポだ。この大会では、トライアスロン&スポーツゾーン、フード&ドリンクゾーン、ライフスタイルゾーン、そして、エキスポステージでのイベントなど、レース以外でも大会を盛り上げている。

この横浜大会で未発売で初披露となるアイテムから定番人気アイテムまで、今のトライアスリートに必要で人気のグッズが揃っていた。

トライアスロンアイテムに絞った一部の紹介となる。

【EXPOステージイベント】

関東学院大学ストリートダンス部BEP-HOP 他

💃💃💃

【GARMIN】

935の後継モデル「945」。使用できるバッテリー時間が長くなり、音楽の取り込み、保存ができるなどの新機能が加わった最強モデル。6月発売予定の先行お披露目となった。

外観上は、935とほぼ変わらない。

【POLAR】

ポラールの最上位機種「Polar Vantage V」にプレミアムモデルTitanを追加された。この横浜大会で先行展示となっている。(発売日5/23)

【VOLARE】

オーストラリアのウェットスーツメーカーでトライアスロンではメジャーなメーカー出身者が立ち上げている。下位モデルに¥19800というリーズナブルなモデルもラインナップしている。

【CANNIBAL】

キャンニバルは、1986年創業のオーストラリアの老舗ブランドだ。ゴールドコーストに拠点を置き、トライアスロンの他にサイクル、スイム、ラン、ライフセーバーなどに特化している。

【Gazelle】

いわゆる経口保水液だ。現在も他社から同様のものが存在するが、このガゼルは、更にミネラルも補給できるサプリメントとなっている。またパウダー状でコンパクト、携行にも便利だ。

【ROKA】

ハワイアイアンマンではオフィシャルパートナーでもあるロカだ。スイム系アイテムをメインに展開するブランドで機能、デザイン性などの高さが人気となっている。

スイムからランまでを考慮したトライスーツ。

リーズナブルなモデルもラインナップ。

【DIMOND】

ハワイアイアンマンでは、常に話題となる「異形」の代表格。シートチューブレスのフレームがエアロダイナミクスを高める。すでにディスクブレーキモデルも発表となっている。

【ccilu】

草のサンダルにルーツを持つチル。トライアスリートのビフォー、アフターには便利なアイテムが揃うブランドだ。その新作がこのモデルだ。ワンベルクロにヒールのループはまさに「トラ風」。

【Mag-on】

今やサプリメントの定番となったマグオン。一般的な補給ジェルと同等のスペックで、更に最大の特徴である吸収率の高い水溶性マグネシウムを50mg配合。また、カフェインが配合タイプもあり、使い分けも可能だ。

【earsopen】

骨伝導によるイヤホン。耳をふさがないため周囲の音を聞きながら音楽を聞くために安全にランニングなどができる。連続最長10時間の稼働時間が可能となっている。

【MAURTEN】

通常では、吸収が低下する高濃度の炭水化物を封入できるハイドロゲル技術により、体内への吸収を高めることを可能としている。

【SELLE SMP】

特徴的なデザインは、「面」で座るサドルで、イタリアの老舗ブランドだ。スポーツラインの歴史は比較的新しいが、座り心地の評価は高い。座面がフラットのトライアスロン用もラインナップしている。

【DMT】

DMTブランドとしては比較的新しいが、各社のOEMとして長い歴史と技術を持っているイタリアブランドだ。このモデルがトライアスロン用のDT1。アッパーにマイクロファイバーを使用し、フィット性を高めている。

【ANCHOR(BRIDGESTONE)】

世界のブリジストンが造るアンカーだ。上田藍選手が使用するRS9とTTバイクのRT9が展示されていた。本物のトップ選手をサポートするブリジストンの品質管理とそれによる完成度は極めて高い。

トライアスロンでも使用されているRT9。

【ZWIFT】

今やトレーニングの定番となったズイフトだ。ローラー台によるリアルポジションでのトレーニングは特にトライアスリートのDHポジションに必要不可欠となる。

【WTS横浜ライセンスグッズ】

「横浜」モチーフのデザインが良かった。

【FEELCAP】

1947年創業の帽子専門メーカー「コカジ」が造るサイクリングキャンプだ。そのオリジナルブランドとしてフィールキャップをプロデュースしている。老舗というだけあり、縫製などクウォリティの高い製品だった。

【TYR】

TYRは元々スイム系ブランドだが、古くからトライアスロンへの注力度も高い。品質はもちろんだが、デザイン性の高いが人気の理由だ。またアクセサリーなど便利なアイテムがラインナップされているのも特長だ。

このトライスーツは人気のようだ。

SWIMSHADES MIRRORED

GET DOWN BACKPACK

【COMPRESSPORT】

コンプレスポーツは文字通り、コンプレッション系アイテムから始まったスイスブランドだ。トライアスロンの他エンデューロスポーツではメジャーなアイテムとして人気がある。

春にリリースのミッドハイトのコンプレソックス。

【VIEW】

競泳ではお馴染みのビューだが、トライアスロン用のアイテムもラインナップしている。長時間使用のフィット性と屋外及びオープンウォーターでの視界性の高いゴーグルとなっている。

【DESOTO】

トライアスロンの老舗ウエアブランド。当初からアメリカンテイストのハイセンスなデザインが人気のブランドだ。このキャンプも昔はBaseball、現在はTruckerとして人気アイテムとなっている。

【NEWTON】

ベアフットの発想から生まれたフォアフットランニングの第一人者的ブランドで、トップアマの使用率も高い。ソールの突起が特徴的で前足部のショック吸収とともに反発力を生み出すシューズだ。

【HUUB】

フーブはやはりウェットスーツの高級品であり、逸品として注目されている。各部位への造り込みは徹底され、多くのトッププロ、トップアマが使用している。今回は水温からウェットの使用はなかったが、サポート選手も多く出場している。

例年リリースされているフーブの大会記念Tシャツ。

【SAYSKY】

当初から特有であり、異色のデザイン性を放ち、人気となっているセイスカイ。このフローラルデザインも前作のグリーン系からブルー系のニューモデルになり展示されていた。やはり、これも人気アイテムとなる予感だ。

【On】

トライアスロンでのシェアを大きく伸ばしているオン。デザイン性では、No.1ブランドと言えるだろう。タウンユースからエリートレース用まで幅広くラインナップ。アパレルなども人気アイテムとなっている。

ソックスもこだわり満載。

レース会場での試履きを積極的に行っている。

 

 

今年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=30102

昨年のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=26782

「来年は、バイクメーカーが多く出展することを希望します!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

Result

横浜大会エリートが終わった。

女子優勝は、圧倒的な強さを見せたケイティ・ザフィアエス選手だった。女子は上位3名がアメリカ勢、4位に日本の高橋選手が入った。男子優勝は、終始競り合いから、きっちり決める安定感十分のバルサン・ルイ選手。当初の注目選手が期待通りの結果を出している。天気には恵まれたが、男子のレースの頃は気温も上がり、きついレースとなった。そして、迫力のWTC、エリート選手のスピーディな走りに魅了された。

バイクは男女ともにスペシャライズドがウィナーズバイクとなっている。

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公式記録(抜粋)

開催地:神奈川県横浜市山下埠頭周辺

水温: 22.0℃ 気温: 21.0℃ 天候: 晴れ 風速1m 北東

女子優勝:ケイティー・ザフィアエス選手( アメリカ) 1:52:12

(完走:39名)

男子優勝:バンサン・ルイ選手( フランス)1:43:21

(完走:45名)

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「魅せてくれた。明日は魅せる番だ!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

Finaly & Press Conference

週末にはITU世界トライアスロンシリーズ横浜大会が開催される。今年で10回目となる横浜大会は、オリンピックディスタンスの最高峰となる。

https://yokohamatriathlon.jp/wts/index.html

メイン会場は山下公園、象徴的なマリンタワー、この上ないロケーションが魅力の大会だ。

会場も着々と準備が進められている。例年雨の多い横浜大会だが、当日の晴天を期待したい。

公式スケジュールとして、注目選手の記者会見が行われた。

左から高橋侑子選手(富士通/東京)、ケイティー・ザフィアエス選手(アメリカ)、バンサン・ルイ選手(フランス)、北條巧選手(博慈会、NTT東日本・NTT西日本/東京)

【ケイティー・ザフィアエス選手(アメリカ)】

ITU世界トライアスロンシリーズ2018横浜 第2位

ITU世界トライアスロンシリーズグランドファイナル2018ゴールドコースト 第3位

ITU世界トライアスロンシリーズ2019バミューダ 第1位

【高橋侑子選手(富士通/東京)】

2018年NTTトライアスロンジャパンランキング 1位

日本トライアスロン選手権2018東京台場 第1位

アジア大会2018ジャカルタ日本代表エリート女子及びミックスリレー 第1位

ITU世界トライアスロンシリーズ2018バミューダ 第5位

【バンサン・ルイ選手(フランス)】

ITU世界トライアスロンシリーズ2018横浜 第10位

ITU世界トライアスロンシリーズグランドファイナル2018ゴールドコースト 第1位

ITU世界トライアスロンシリーズ2019バミューダ 第4位

【北條巧選手(博慈会、NTT東日本・NTT西日本/東京)】

日本トライアスロン選手権2018東京台場 第1位

NTT ASTCトライアスロンアジアカップ2018大阪城 第1位

NTT ASTCトライアスロンアジアカップ2018村上 第1位

【MC 田山寛豪 氏】4度のオリンピックに出場(アテネ、北京、ロンドン、リオ)

Q1:来年はオリンピックですが、今年中にやっておきたいこととそれを土曜日のレースにどのように繋げますか?

ザフィアエス選手「まずオリンピックに出ることが目標です。そこへ向けての練習はもちろん最初にやるべきことですが、そのためにもいろんな場所でコンディションを整えたり、レースに出たりしています。そして、今回のレースの終わった後にはオリンピックのテストコースで走ることができます。その時にしっかりと来年のコース、来年のコンディションをチェックして、そこに備えて行きたいと思います。」

高橋選手「どのような環境下でも自分のパフォーマンスをしっかり出すということを、大事にしてやって来ています。オリンピックの選考会が始まっている中でも、いかに持てるパ力を発揮してやってけるかどうかです。今週末のレースもどうなるのか分かりませんが、自分の出来ることをしっかりやって、最後まで力を出し切って、納得の行くレースをしていきたいと思います。」

ルイ選手「今回の日本でのレースは、私としては練習ができるいいチャンスと考えております。実際のオリンピックと全く同じスケジュールというわけではないですが、様々な環境の中で、いろんなレースができること、是非、しっかりと決めたいと思います。当然レース当日の気象条件は良ければそれに越したことはないですが、レースをできることが大変嬉しいですし、来年もまた是非戻って来たいと思っています。」

北條選手「僕自身、横浜大会も初めてで、WTSも初めてという立場なので、今年は出来るだけ多くの世界大会を経験して行きたいと思います。また、スイムが得意ではあるので、今年も世界大会に行ってどこかで、もしくは全部スイムを一番で上がれるように頑張って行きたいと思います。」

Q2:東京オリンピックからミックスリレーが行われますが、そこへの戦略をどのように考えていますか?また出場する場合、何走をイメージしていますか?

ザフィアエス選手「おとなりに座っているフランスが一番のライバルであろうということなんですけども、私たちアメリカとしては、どの国が来ても準備が出来ている状態を作っていくということです。まず、新しい競技なので、どこの国も地域もそうだと思いますが、どのルーティンが一番良いのか、どういう風にしていけば良いのか、というのをみんなで考えながら作り上げているところです。まず、私たちの出来ることは選手一人一人が、強くなれるよう努力をするようにしていくことだと思っています。あとポジションですが、1走は今までやったことがないので、やってみたいという気持ちもありますが、やはり私は追いかけるのがとても好きなのと、後ろから抜かれないようにする自信があるので3番手がいいですね。ただ、1番手もチャンスがあればやってみたいと思います。」

ルイ選手「今、ケイティも言いました通り、これは本当に新しい試みでして、我々も今いろいろ確認している最中です。我々はチームとしてもいろいろ新しいことを試して技術的なことの他にいろんな手法を試すことでトランジッションをより速く通過できることなども考えています。チームはとても強いメンバーが揃っていますので期待できます。また、私はアンカーを是非やりたいと思います。

高橋選手「私は、1走も3走も両方やらせて頂いたことがありますが、どちらがいいと言うより、どちらを任されても行けるぞ、というような準備をしっかりしていきたいと思っています。1走も3走もそれぞれ違う面で大事な部分があるので、そこをしっかりとおさえて、どちらでも大丈夫だと思ってもらえるような選手になっていきたいと思います。」

北條選手「リレーについては僕自身今の実力的には恐らく2走が打倒だと思うのですが、来年に向けて、2走でも4走でもどちらでも使ってもらえるように、今は恐らくバイク、ランが特に、次世代の選手と比べて実力が弱いので、今年、来年にバイク、ランを強化して4走でもしっかりメダルを獲れるような走りができるように準備して行きたいと思います。」

田山MC「先ほど北條選手が言ったスイムトップ、となりにいるルイ選手は前回バミューダ大会でスイムトップですが、それを聞いてルイ選手は何を思ったか後で聞きたいと思います。(笑)」

さあ、土曜日はどのようなレースを見せてくれるのだろうか。

Triathlon GERONIMO “ GERONIMO COUNT ” 第2戦「ITU世界トライアスロンシリーズ横浜大会」

 

 

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「スイムから先行、ルイスの快走が見られるか!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

【取材予定】 2019世界トライアスロンシリーズ横浜大会

オリンピックディスタンスの国内最高峰の大会が今年も開催される。

ITU世界トライアスロンシリーズは、世界各地全8戦で競われるシリーズ戦で例年第3戦として、横浜大会が開催されている。8戦の中でも二番目に回数の多い横浜大会は、今年で10回目の節目を迎えている。大会はエリートとエイジのカテゴリーで開催されるが、初日は、世界のエリート選手が一堂に会して行わる大会でもあり、その競技の迫力が魅力となり、2日目はエイジの大会を併催している。国内ではNo.1と言えるショートの大会と言えるだろう。横浜大会は、観戦して、出場もできる。そんな競技としても、エンターテインメントとしても完成度の高さが特徴なのだ。

また、ロケーションは最高レベルと言える。ずばり「YOKOHAMA」と言える象徴的な場所で開催できていることだ。関東でも人気の横浜の「異国情緒」は、日本を象徴する観光スポットの一つでもあるところであり、海外選手だけではなく、国内選手にも評価が高い。そんなロケーションは、国内の交通事情、地元との関係など、その開催のための「運営」は、簡単ではないだろう。日本国内でも多くの大会が開催されているが、この大会が様々な点で「超一級」であることは間違いない。

これからトライアスロンを始める人にも観てほしい競技と演出の大会である。

■開催日 2019/5/18(土)~19(日)

■競技

18日(土):エリート(パラ / 女子 / 男子)

19日(日):エイジ(パラ / スタンダード / リレー / スプリント)

※詳しくは、https://yokohamatriathlon.jp/wts/index.html

 

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「観て楽しみ、出て楽しむ、オリンピックディスタンスだ!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

MIYAKO 2019

■Contents

・【GERONIMO COUNT 】宮古島2019バイクトレンド

・Race Report

・上位入賞者記者会見

・宮古島速報

・TG写真館 ~バイクチェックイン~

・EXPO Photo

・【取材予定】全日本トライアスロン宮古島大会

【GERONIMO COUNT】 宮古島2019バイクトレンド

Race Report

上位入賞者記者会見

宮古島速報

TG写真館 ~バイクチェックイン~

EXPO Photo

【取材予定】全日本トライアスロン宮古島大会

【GERONIMO COUNT】 宮古島2019 バイクトレンド

全日本トライアスロン宮古島大会で使用されたバイクのカウントから見えてくるトレンドは、以下の通りだ。

例年ある意味安定したトップ10の勢力図だが、今年は動きがあった。まずは、シーポの大躍進となる。前年より28台プラスという驚異的なな伸びは、ここ数年ではない。シーポは、昨年も21台伸ばしているため、ここ2年で30%以上の伸長率となるのだ。なぜ、ここまでシーポは伸びているのだろうか。ハワイでのランキングとは異なる結果は国内特有でもある。シーポは現在、世界的なブランドとなってはいるが、やはりジャパンブランドとしての安心感や親近感があるのではないだろうか。また、シーポの創設者でもある田中氏カリスマ性も大きいだろう。そして、昨年夏前に発表された「SHADOW-R」は、シーポの「パッション」の象徴でもある。扱い易いバイクとは言えないが、「前面投影面積」に真っ向から挑んだコンセプトは、シーポの開発への熱き想いが伝わってくる。もちろん、メーカーの特徴として、シーポは、「トライアスロンブランド」でもあるため、宿命ではあるのだが。

トライアスロンバイクやエアロダイナミクスに注力することは、そのメーカーの技術レベルを測る一つの指標とも言えるだろう。そのため、「トライアスロン」のイメージがあまり強くないメーカーでも一様にタイムトライアルモデルを造っているわけだ。他の総合メーカーは、トライアスロン、ロードがあり、そのロードの中には、オールラウンドロード、エンデューロ、そして、エアロロードの3タイプがリリースされている。単純にエアロダイナミクスだけで、バイクが成り立つものではないが、まずはそこへの注力とその結果得られるデータから開発される。スピードの順番から言えば、タイムトライアル→トライアスロン→エアロロードとなる。タイムトライアルはロードレース競技に必要だが、より高速域で走行される車種として、それを極めることで、大小様々なデータ収集ができ、それを利用して各車種の設計に活かされる。自動車の世界で言えば「F1」の開発とそこからのフィードバッグなどと同様と言えるだろう。

ただ、トライアスロンだけを開発をする専門メーカー、シーポは、コンセプトモデルで終わるわけには行かない。リアルなレーシングバイクとして、エアロダイナミクスの他にユーザビリティや快適性などを高次元に融合させ、アイアンマンという長距離でその威力を発揮させる必要がある。シーポは、注力をトライアスロンだけに絞れる強みと同時にその深さには大きな期待がかかる分、その開発は簡単ではない。

 

 STRONGMAN’S BIKE TOP10                      ※( )内は前年比

第1位 ceepo 202台(+28台)

第2位 SPECIALIZED 183台(+14台)

第3位 cervelo 180台(+4台)

第4位 TREK 164台(+3台)

第5位 cannondale 78台(−3台)

第6位 GIANT 76台(+2台)

第7位 FELT 61台(−22台)

第8位 ANCHOR(BS) 51台(−3台)

第9位 SCOTT 41台(+4台)

第10位 PiNARELLO 35台(−16台)

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全日本トライアスロン宮古島大会 2019 バイク使用台数

順位 ブランド 使用台数 使用率
1 ceepo 202 13.4%
2 SPECIALIZED 183 12.2%
3 cervelo 180 12.0%
4 TREK 164 10.9%
5 cannondale 78 5.2%
6 GIANT(Liv) 76 5.1%
7 FELT 61 4.1%
8 ANCHOR(BS) 51 3.4%
9 SCOTT 41 2.7%
10 PINARELLO 35 2.3%
その他合計 420 28.0%
不明 7 0.5%
未確認 4 0.3%
合計 1502 100.0%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

さて、このシェアはトップ10だけを見ていると全体の動きが分かりずらい。16年からの4年の推移を見ると、トップ10ブランドへの集中が高くなる傾向があり、更に今年は、その伸びが大きいという結果が出ている。

2019 2018 2017 2016
総使用台数 1502 1572 1552 1548
TOP10合計 1071 1070 1024 1017
TOP10比率 71.3% 68.1% 66.0% 65.7%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

そして、更に大きくシェアを持つトップ4を調べると。

2019 2018 2017 2016
総使用台数 1502 1572 1552 1548
TOP4合計 729 680 646 642
TOP4比率 48.5% 43.3% 41.6% 41.5%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

シーポ、スペシャライズド、サーヴェロ、トレックが大きく占めている結果となる。トップ10集中に大きく関係しているということなのだ。

では、その4ブランドだけが選ぶべきブランドなのか?

もちろん、「数字」として一つの参考にはなるが、目的、目標、そして、フィッティングによる適正などから判断すれば、必ずしもトップ4ブランドとは限らないのだ。流行っているようだから買う、ということはないということだ。特に「トライアスロンバイク」のポジションはピンポイントだけに、慎重なバイク選びが必要なことは言ううまでもないだろう。そして、40代以降、女性は、バイク選びがより難しくなってくる。40代以降は、身体的な可動範囲などの「制限」があり、女性は小柄な人であれば選択肢が少ない。競技レベルにもよるが、「エアロ形状」よりも、ポジションが重要。身体、目的にあったポジションが出る丸いパイプのロードバイクもあり得るということなのだ。

難しいと思われがちだが、とにかく、ショップ担当者に「自身」を知ってもらうことが大切であるということに尽きるだろう。身体的制限、目標レース、月間練習量、スポーツ実績、経験、環境など、バイクを決めるための情報はいくつもあるはずだ。

最後に、トライアスロンとロード比率に動きはあったのだろうか。

トライアスロン ロード 合計 トライアスロン比率
776 722 1498 51.8%

※ Counted by Triathlon GERONIMO

※未確認4台を除く

昨年は、52.0%だったが、数値上は僅かにその比率が減った。その原因はなんだろうか。前述の通り、トライアスロンバイク比率の高い、トップ10シェアが高くなっていることからも、トライアスロンバイク比率は更に伸びている方が自然だと思われたが、少し予想からずれているようだ。

①トライアスロンバイクは2台目以降の可能性が高いと考えると、比較的キャリアの浅い選手が多かったのか。

②40代前半、後半、50代前半の選手が多い中で、ポジションの自由度は僅かながらも制限が出て来ているのか。

③第2次エアロロードの流れの中で、各ブランドから完成度の高いモデルが多くリリースされたためなのか。

④国内の練習環境から、普段でも扱い易いロードバイクを選択している可能性も否定できない。

年間チェックしている中でも、ハワイを除き「トライアスロンバイク」が最も多い宮古島だが、それでも50%強となる。まだ兆しではあるがトライアスロンバイクの伸びにやや陰りを感じる。トライアスロンバイクの造りとそれに合わせたフォームで走ることは間違いなくメリットは大きい。但し、フィッティングの結果によっては無理は出来ない。使用が可能となった場合にも、実走だけではなく、ローラー台での練習(DHポジションでのリアルフォーム)が必要不可欠となるのが、トライアスロンバイクを乗りこなすための重要なポイントでもある。

 

 

その他のレポート:http://triathlon-geronimo.com/?p=29669

「バイク選びもそのパフォーマンスアップのために重要!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

Race Report

4/14(日)沖縄県宮古島市で「第35回全日本トライアスロン宮古島大会」(宮古島市・琉球新報社主催)が開催された。【気象(12:00時点):天候 曇り / 気温 26.0℃ / 湿度 81% / 風速   3.8m南東 / 水温24℃)】

長い一日が始まる。

いよいよ宮古島大会が始まる。ベテラン選手で1年前、初宮古の選手であれば2年前、いや3年前から目標にしていたかもしれない。そんな晴れの日の舞台がついにやって来た。それぞれの目標、想いはあると思うが、まずは絶対完走だ。天候、メカトラブル、そして、体調など、ベテラン選手でも完走は約束されていない。運も引き寄せ、持てる力を出し切った時にそれぞれのゴールがある。ショートもロングも同じトライアスロンだが、スイム、バイク、ランの3種目、良く言われる第4のトランジット、そして、第5は素早いパンク修理などのメカ対応、第6の種目として補給が重要となる。そして、前述の天候なども長い1日の中で、大きく変化する場合もある。まさにロングはアドベンチャーレースでもあるだろう。暑い時も寒い時も積み重ねて来たトレーニングの成果を発揮する時が来た。

当日の朝は雨。時折強く降ることもあった。やはり晴れを期待したが、宮古島では珍しいことではない。選手たちはすでに割り切っている。受付、ナンバリングを終えて、バイクトランジットで最終調整に入っている。多くの選手が行き来しているが、無言で足早に、着々と準備を終えている。

多くのスタッフ、ボランティアに支えられ成り立っていることを忘れてはいけない。

東急リゾートの前に見える大きな「砂山」は異様な光景。今年は、ビーチが浸食され、その対応で施している最中だった。地元の漁師も初めて見るとのこと。通常では、選手後方から観戦者が応援をしているが、ビーチが狭くなっているため、観戦者の入場は左右の脇に振られていた。

海上でスタートを待っているが、雨が更に強くなってきた。そして、7:00スタートを15分遅らせことになった。但し、制限時間も15分伸ばし、20:45となり、13時間半は変わらない。

7:15宮古島大会が始まった。

昨年からスイムは一度上陸し、折り返す2周回となっている。

雨はより強くなり、撮影機材にも悪影響が出始めている。

宮古島の醍醐味は、やはりバイクだろう。美しい海が見える大きな橋や岬を走り抜けるコースは宮古島を象徴するロケーションとなっている。

スイム会場の東急リゾートを出て、伊良部島から右回りに島を巡るコースだ。池間島、東平安名崎、来間島など、最高のロケーションの中を走る、バイクを楽しむ大会だ。バイクは概ねDHポジションが基本となるコースだが、「風」が走りに大きく影響してくる。橋や岬は、一方向が追い風、その逆は向かい風だ。また池間島から東平安名崎まで、ほぼ向かい風となることが多い。約100kmとなる東平安名崎までの走りが、後の走りを占う。バイク157kmの距離のイメージより、実際の走りのハードさは、この風から来ているだろう。

トップがバイクに入っても雨は降り続いていた。スリップによる落車やパンクなどに注意しなければいけない。最初の島、伊良部島にトップで姿を見せたのはダントツの戸原選手だった。快調に飛ばしている。9:00前になると雨が降っているものの陽射しが出始める。青空見えてきた。やはり、南国宮古島には青空が気分を上げてくれる。このまま晴れ続けてほしい、路面も早く乾いてほしい、そんな思いで走っているのではないだろうか。晴れると同時に雨上がりの蒸し暑さが気になって来たが、雨よりはいい。選手もバイクの間はさほど気にならなかったようだ。

しばらくは天気も持ってくれていたのだが、昼前には、今まで最も強い集中豪雨となった。島の北側半分だけの集中豪雨となり、上位で走っていた選手は降られたようだ。晴れたり降ったり、宮古島では普通とのことだが、選手はより慎重な走りが求められていた。

ペースのキープと集中力が極めて重要となった。

晴れて、路面も乾いてきた。このまま行きたいところだ。

伊良部大橋はまだ序盤だけに各選手も元気に走っている。

次のチェックポイントは来間大橋だったが、やはり戸原選手が2位に10分以上の差を付けて快走している。後の記者会見でも「自身最高の走りだった」と言っている。

レジェンド谷新吾、51歳にしてトップ10入り。

鷲津選手、バイクではペースを抑え、ランで勝負を決めた。

シャオユーリー選手、2015年アイアンマンジャパンのウィナーだ。

印象的だった太田選手のDHポジション。コナでも話題となっているフォームだ。走る姿は、見た感じと違い、安定感があり、窮屈さも感じない。相当な走り込みをしたのだろう。

ランは暑かった。

宮古島のランは単調だが、アップダウンも少なくない。また日陰も少なく、陽射しは厳しい。シーズンインの皮切りの大会としては、「脱水」が最も気になる時期なのだ。ベテラン選手でも脱水に陥り易い。感覚的な水分補給では間に合わないため、慎重な補給が必要となる。

ランでは、基本的には晴れていたのだが、時折雨となる。その雨上がりが暑い。これを何度となく繰り返している。ペースを乱される天候に選手も苦しめられた。

戸原選手のラン18km付近。「最低でも優勝」であり、あとは自身との闘いとなる走りをしていた。

鷲津選手、13km付近。やはり、快調に飛ばしていた。

後半ペースが落ちたが、確実にトップをキープしていた。

一般選手の正念場はこれからだ。

暗くなったり。。。

晴れたり。。。

選手からのサービスは嬉しい。いっぱいなはずなのに。

長い一日が終わった。

やはり、宮古島は、最高の大会だ。ただ、気になるのが完走率だ。フラット系コースで17時間制アイアンマンの完走はできても、宮古島では完走できない。完走出来なかった原因は何だろうか。時間が長くなれば完走できる?それもきりがない。佐渡と比較され、バイク距離が短く、フラットコースのイメージがある宮古島は、「ロングデビュー」に向いていると言われるが、風が吹けば、佐渡よりきついという声も聞く。宮古島はアイアンマンや佐渡に比べ、距離は短いが、制限時間も短い。決められたルールの中で完走するためには、それ相応のトレーニングが必要になる。

そう、今すぐ来年の宮古島に向け、始動する必要があるということだ。

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【Result】

総参加者数 1502名(男子1275名 / 女子227名)

完走率 80.2%(男子81.9% / 女子70.9%)

優勝 男子:戸原開人 / 女子:鷲津奈緒美

最高齢完走 男子:原田雄二(65) / 女子:佐藤みよ子(62)

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「Congraturations!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

上位入賞者記者会見

レース後の記者会見が執り行われた。

男子は、バイク、ランで圧倒的な走りを見せ、3年振り、3度目の優勝となる戸原開人選手、女子は、ラン勝負にかけた、3連覇、5度目の大会最多優勝となった鷲津奈緒美選手だった。それぞれ課題は上げているが、2位との差を大きく付ける圧勝となっている。力強い男女日本人優勝となった。

左から山本真二選手(4位)、ダニエルロビンズ選手(3位)、西内洋行選手(2位)、戸原開人選手(優勝)、鷲津奈緒美選手(優勝)、稲葉明子選手(3位)、三澤慶記選手(5位)、栗原正明選手(6位)

総合優勝 #1 戸原開人 (30歳)茨城県

■レースを振り返って

今年は自身の調子も良く、昨年までのようにキャメロン選手のような強豪プロ、海外選手が不在でしたので、私が必ず勝てるだろうと思っていました。優勝は最低限の目標として、自身の成長経過と強い自分を見たいなと思いレースに臨みました。

スイムパート、バイクパートと最高の自分のパフォーマンを発揮でき、特にバイクパフォーマンスでは、自身のキャリアで最高のバイクパートだったのではないかと思っています。

ランまでに大きく後続を離して、なおかつランニングでも今後海外の大会でも必要ですし、自分をプッシュして安全パイを踏まないように一生懸命走りました。最初の24kmまでは、良かったのですが、そこから熱中症になってしまい、残念ながらそこで自分の挑戦は終わりました。残りはそこまでのリードを大きくしていたものがありましたので、それを失いながらも、あとは必ず優勝するだけだと思い、宮古島のラスト15km、楽しくはなかったですが、熱中症で苦しみながらも休み休み沿道のみなさんから応援も受けて、最後まで走り抜くことが出来ました。無事に終えることができて、ほっとしております。

■宮古島大会の印象

今もこうしてマイクを握って話しておりますが、他の日本の大会では中々このように記者会見の場を設けて頂くこともありませんし、多くのカメラを向けてくださることもありませんし、まるで私たち選手がヒーローにでもなったかのようなそんな気持ちにさせてくれる大会だなと思っております。島民の応援の方も本当に素晴らしく、沿道に出て応援してくださり、本当にホスピタリティの溢れる日本一の大会だなと思っております。

■来年の宮古島大会の抱負

今年はランで潰れてしまって、内心かなり悔しい思いを持っているので、来年、宮古島参戦した際は、スイム、バイク、ランと自分の納得のいくパフォーマンスを発揮したいと思います。平成最後の優勝者になれたので、この勢いで令和最初の優勝者、両方頂きたいなと思います。

■今後、この大会がさらに良くなるための改善点、提言など

宮古島の応援は、本当に素晴らしいと思うのですが、残念ながらスイムパートだけは、応援を受けることができません。そんなわけで私が水泳が苦手なこともありまして、まだまだ西内選手のようなスイマーには勝てない、というわけでスイムパートの距離をもっと短くして頂いて、得意なバイクパート、得意なランパートの距離をもっと伸ばす、そうすれば、選手はもっと応援が受けれる、沿道の方ももっと応援ができます。ウィンウィンの関係でいいのではないかなと。いかがでしょうか。(笑)

女子優勝 #11 鷲津奈緒美 (35歳)神奈川県

■レースを振り返って

昨日は、最近頑張り始めたスイムの結果が少し出たのか、一周目のラスト200mまで自分より実力のあるパックに入って泳げたみたいです。初めてスイムでこんなきつい思いをしたというくらいウェットスーツを着ているのが暑すぎるくらいのペースでばててしまいました。そこからちぎれてからずっと最後まで一人だったのですが、スイムに関してはそういうところで泳げたということが、今回のすごい一番良い点でした。

バイクに関しては、稲葉選手とパックになってからは離そうとしたのですが、離せなくて、自分にとってはイージーなペースの展開になってしまったのですが、焦ったりして力んで進むより、フォームを崩さないようにランに備えようと途中から切り替えて、バイクをフィニッシュしました。

ランニングは、折り返しまでは、まずまずのペースで3時間12分くらいでゴールできるくらいペースで行ってたのですが、後半かなり失速してしまって、予想以上にタイムがかかってしまったので、またランに関しては課題が残る結果となりました。

来年は、そこを克服してまた戻って来たいと思います。

■宮古島大会の印象

辛い時に応援して頂けるのが、凄いパワーになります。宮古島の大会は、島のみなさんに名前で呼んで頂いてたくさんパワーを頂けるとても大好きな大会です。宮古島トライアスロンのレース前とレース後にある盛大なパーティもすごく好きです。

■来年の宮古島大会の抱負

中々自分が思うような納得のレースができないのですが、去年から宮塚さんにコーチしてもらうようになって、少しづつ強くなっているし、まだまだなれると言ってくれているので、その言葉を信じて、来年ももっと成長したレースができるように頑張りたいと思います。

■今後、この大会がさらに良くなるための改善点、提言など

宮古島のトライアスロンの一番の楽しみは、レース前パーティの巨大なケーキだったので、あれがなくなってしまったのが残念でした。今、日本ではインスタ映えというのが流行っていますし、私はインスタはしていませんが、巨大ケーキは、是非復活してもらえたら嬉しいと思います。(笑)

鷲津選手(左)と宮塚コーチ(右)、それぞれ、宮古島大会の5勝(大会最多)、4勝(男子最多)の最強実績を持つ、師弟コンビの二人だ。宮塚コーチの説明は言うまでもないが、日本ロング界の天才。コーチ曰く「ナオはまだ伸びる、6勝目を狙っているわけではない。結果として6勝となるかもしれない。」と力強いく語ってくれた。

宮古島大会には欠かせない二人だ。

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「戸原選手、鷲津選手の活躍に、ロング界も盛り上がってほしい。」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka

宮古島速報

今年の宮古島は、強い日本勢が獲った。

総合優勝は、3年振り3度目となる戸原開人選手、女子は3連覇、そして、大会初の通算5勝目という大記録が生まれた。

戸原開人 : 7:55:54

鷲津奈緒美:8:55:44 

35回目の宮古島は、目まぐるしく変わる天候の中で行われた。それまでの予報が二転三転し、選手も一喜一憂する中、当日は大雨のスタートとなった。スイムは潮流が強く、うねりもあり、海上のメディア船も揺れが気になる。大会は、天気予報などから判断し15分遅れの7:15スタートとなった。

バイクがスタートし、最初の橋、伊良部大橋を大方の選手が通過するころには、青空が出てきて、気温も上昇、今度は「暑さ」が気になってきた。ただ、宮古島の青空を待っていた選手には、気分は上がって来たに違いない。宮古島でのバイクを大きく左右する風は強く、選手を苦しめた。そして、そのまま暑さに耐えるレースと思っていたのも束の間、お昼過ぎには、再びの大雨となった。朝より強く「豪雨」となり、バイクライドの危険性すら感じる。ただ、地域によっては降らなかったようだ。ランでは、蒸し暑いさが、厳しい走りとなった。時折雨が降り、「シャワー」でちょうど良いと思っていたのだが、これも降った後に晴れた時の蒸し暑い状態が続き、選手を苦しめた。今回は、天候の変化が気になった宮古島だった。

レースでは、当初の予想通りと言える結果となった。戸原選手は、バイク序盤から大きく先行し、逃げ切り、得意のランで勝負を決めた。2位との差を40分近く付け、「圧勝」となった。過去8回出場、3度目の優勝を見事に飾った。鷲津選手は、クレバーな走りとなった。バイクではトップゴールしたものの、2位とほぼ同着でランへ移った。しっかりとランを3時間半を切ってカバーし、総合13位、女子1位という結果となった。目標タイムには届かなかったようだが、強化して来たランをアピールできた。

そして、特筆すべくは、宮古島大会を男女通して、前人未踏の5勝達成という快挙を成し遂げた。

 

 

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「強さを見せてもらった」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka