Team GERONIMO for SADO 2017 参戦記(Aタイプ 田中選手)

6年ぶりに佐渡国際トライアスロン大会Aタイプに出場する機会を得ました。

ロングディスタンス自体、2015年に宮古島(バイクトラブルによりリタイヤ)以来の挑戦。今の自分にロングなんて走り切れるんだろうか?エントリー当初はそんな不安だけが膨らむような状況でした。

前回2011年の佐渡は制限時間ギリギリでゴールこそ出来たものの、辛い印象が残るレースだったので、今回の目標は、制限時間一杯かかっても、とにかく笑顔で帰ってくること。

6月頭にハーフアイアンマンを完走し、そこから本格的に佐渡に向けたトレーニングを開始。長距離・長時間に耐えうる身体を造るべく、心拍数を上げ過ぎずに長時間動き続けるメニューをひたすら続けた。おかげで体重も絞れ始め、何とか完走は出来そうな心持ちにはなりました。

9月になり遂にレース本番。レース2日前の金曜日に佐渡島に渡ることができたので、日常の喧騒から離れてゆっくりと気持ちを切り替えてくことができた。

ただ、土曜日の朝に目を覚ますと、どうも腰に違和感があり坐骨神経痛的に右足に痺れも出ている・・・潜在的に身体がレースをボイコットしようとしているのか?そんなこといっても、ここまで来たらどうあってもスタートしちゃうもんね~と気にしないことにする。バイク試走、試泳、開会式、選手説明会などの行程をこなし1日を終えた。

当日起床すると腰の痛み、右足の痺れは残っていた。気休めにロキソニンを服用すると、準備を進めるうちに痛み、痺れは消えていた。不安と緊張は高まるばかりだったが、これから始まる長い1日にワクワクし、自然と笑えてきた。

トランジッションエリアで、久しぶりに顔を合わす仲間も多く、エール交換しながらテンションアップ。

いよいよスイムスタート。とても泳ぎやすいコンディション。いつものように序盤バトルに揉まれ過呼吸気味になることもなくマイペースで泳ぎ進めることができた。900m地点の第1ブイ付近でガーミンが1Km到達を告げる。そんなに蛇行してるのかなと思うも、気にせず進み1周目を終える。

チェックポイントで応援してくれている仲間に声をかけながら2周目に突入。ペースダウンを覚悟していたがイーブンペースで泳ぎ切ることができ、手元のガーミンで90分少々、距離は4600m!?(後で聞くとコース自体がちょっと長かったみたい)

落ち着いてトランジッションを終え、長丁場のバイクスタート!

バイク序盤は調子に乗って飛ばしすぎないことを念頭にターゲットよりやや低めの心拍数に抑えた。天気は良いが気温はまだ低めで心地よく、景色を楽しむ余裕を持ちつつ進んでいくと前方が曇って霞んでいる。急に雨が降ってきた。早くも荒れるのか?と焦ったがすぐに雨雲区間を通過、そして最初の難所であるZ坂に差し掛かる。伊豆大島合宿のおかげもあり、軽いギアをくるくる回して、さして苦労も無く乗り切ることができた。本土側に出ると追い風になり快調なペースで両津港を目指す。

チームメンバーの熊崎さんが応援にきてくれているというのでそれを励みに105Km地点の港町に差し掛かると、なんとチームエースの大西さんがサプライズ登場、大きなチーム旗を振りながら声をかけてくれた。感激で涙が出そうになった。気持ちが逸りペースが上がってしまったが、その余韻に浸りながら先に進む。補給も順調、淡々と巡航していたが、腰に違和感が出始めたのでやむなくまたロキソニンを投入。

次は大塚さん達が待ってくれている小木港の登りに気持ちを向けて集中して走る。両津から小木までは時折アップダウンのある海岸線をちょっとした登りはギアも変えずにダンシングで乗り切りながら速めの巡航速度で進められる区間。予定通り14時過ぎに小木に到着したものの、細かなダンシングを繰り返してきたことで前腿が悲鳴を上げ始め、最大の難所である激坂に入ってダンシングしようとすると攣って立ちゴケしてしまいそうになっていた。大塚さんの前をバイクを押して歩くなんてありえないので、ハムストリングスだけを使ってシッティングで耐える。やっと大塚さんの姿が目に入り、声をかけようと口から出た言葉は「つら~い!!」でした・・・

応援の皆から力をもらい、どうにか坂をクリアするもペースがすっかり落ちてしまった。でも、騙し騙し進むしかない。残り幾つかのアップダウンをやりきりラスト10Kmの平地区間、やや向かい風であったがDHポジションで前腿にあまり負荷をかけずに回転を重視すると、驚くことにまだ脚は動いた。8月は雨ばかりで計画していたロングライドに出られなかった代わりに、自宅で7時間ぶっ通しのスピニングトレーニングを2回やった効果を実感した。会場に近付き、フィニッシュ目前のBタイプ参加のメンバー、トランジッションを終えて走り始めたメンバーと声を掛け合い、商店街では大西さんをはじめ応援メンバーの声援を受けながらバイクフィニッシュ。

15時までを目標にしていたけど10分ほどオーバーしてランスタート。とにかく前腿がつらく今にも攣りそうだ。ランパートに身体が慣れてくるまでの我慢!と序盤から歩いたりよろよろ走ったりの状態で進む。商店街を抜けたところで荒川練合メンバーの竹中くんがラン1周目を終えて帰ってきた。歩きながら「お~い!やっぱり速いね~」と手を振ると、ビシッと指さされて「走れ!」と喝を入れられる。エイドでは冷水スポンジをもらい時間をかけて脚を冷却、十分に水分とバナナなど補給を取った。

それにしても脚がガクガクだ・・・止めてしまいたい・・・という念がよぎるが、止めてしまうくらいなら関門にかかるまで笑いながら歩いてやる!などと葛藤していると徐々に脚が落ち着いてきたので、小木から移動した応援メンバーが待つ折り返し地点を目指してまた走り出す。時折痙攣が始まるので早歩きでいなしながら、あの電柱まで、あの角までと小刻みに目標物を定めて走る。9Km地点からの登りをこなせば、大塚さん達が待っている折り返し地点、気持は逸るが登りは歩いてしまう。やっと坂を上り切り応援の皆が盛大の声を掛けてくれる。必ずもう一回ここに来ますから!と答えて折り返し通過。登った分当然下るのだが、下りは下りで弱り切った脚につらい・・・ロボットのような足取りで復路を戻る。2往復にあったおかげで前後を走る仲間と何度もすれ違うので、対向から来る仲間を探し、すれ違えば声を掛けることで集中力を保つことができた。コース上で仲間に出会うと何だかホッとするし、笑顔が自然と出る。

2周目に入るころには日も落ち始め気温が下がってきた。そのおかげか、脚の痙攣はだいぶ治まり、ペースは上がらないものの走っていられる時間は長くなった。制限時間一杯使っての完走を前提にしていたが、このペースだともう少し早めにゴール出来るかもしれない。残りの距離と時間を改めて確認すると15時間は切れるかもしれないことがわかり、最後の力を振り絞る。もう体中一杯一杯でつらいのに笑顔が込み上げてくる。遂に自分もドMの境地に達したか?おそらく過去のレースと疲労度合は変わりないだろうけど、要は気の持ちようなんだということを今さら実感する。そんなこんなで真っ暗なコースをひた走り、最後のエイドを通過し商店街まで帰ってくると、その入口で竹中くんが待っていてくれた。疲れているであろうにゴール会場まで伴走してくれ、既にほろ酔いの彼の労いを受けて早くも感動が込み上げてくる。そして花道にはチームジェロニモのみんなが待っていてくれた。

※写真:田中選手提供

照明に照らされて輝くゴールまでの花道、この瞬間のために走ってきたといっても過言ではない。チームのみんなに後押しされながら最後の数十メートルを駆け抜ける。本当に楽しいレースだった!満面の笑顔でゴール!!目標どおり笑って帰ってくることができた。ゴールタイムは14時間58分。

完走メダル、フィニッシャータオルを掛けてもらい、ボランティアの方にタイムリストバンドを外してもらうべくベンチに腰掛けたところで、安堵感、充実感、感謝、感動が一気に吹き出して男泣き。フィニッシャータオルで目頭を押さえながらゴールエリアを出て仲間のもとに向う。ゴール会場集まったチームメンバーや同じくレースを終えた知人・友人と握手を交わし互いの健闘を称えながらレースの余韻に浸る。

フィナーレは制限時刻と同時に上がる花火。久しぶりに見上げたこの花火、この上なく最高に沁みました。

やっぱりチームでの佐渡参戦は最高です。またこのような機会を与えてくれた大塚さんに感謝です。チームジェロニモとしてこの春先から練習会、合宿、ミーティングを共にし、そしてレースに臨んだメンバーの皆さんにも感謝。大会関係者、ボランティアの皆さん、自分を支えてくれている友人や家族にも感謝しながら、また次に進んでいきたいと思います。本当に有難うございました!

田中良次

 

 

「良ちゃん、次のスタートを!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka