㊵ フィッティングをやるなら その2

本日も「LUMINA PRODUCE ジェロニモ大塚の2時間インドアトレーニング」を開催しました。
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前回は、フィッティングをやる時にまず考えるべきことを述べました。トライアスロンバイクとしてのフィッティングなのか、ロードバイクの「トライアスロンバイク化」についてのチェックポイントでした。また、「クランク~サドル~DHバーのパッド位置」を決める作業であることをお伝えしました。
そして、今回は、いずれにしてもDHバーは必須となるので、肝となる、その取付位置に対するチェックポイントをお話します。
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DHバーは、サドルを気にするのと同じことであり、それ以上にシビアです。
①バイクに対するDHバーの取付位置
②アームパッドに腕の位置関係
③サドルとパッドの落差関係
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上記3点についてお話します。
【バイクに対するDHバーの取付(前後)位置】
DHバーの取付位置というのは、普通なら、ドロップやブルホーンなどのハンドルの上にパーツの「初期状態」で付けている場合が多いのではないか。パッド自体を前後に移動することが出来るが、それにより、ステム長はそのままで、DHバーが近くも遠くもにもなることになる。当然エクステンション(突き出したバー)の調整も必要になってくる。
このバイクに対するDHバーの位置決めは極めて重要となる。なぜならば、DHバーを含むハンドルとサドルで身体のポジション位置が決まっているが、ポジションが合っていないと、近過ぎる場合は、サドルに対し、後方へ座る傾向があり、遠過ぎる場合、ハンドル寄りになる傾向がある。特に遠過ぎる場合、更にステムが長目にセットされていると、前輪荷重比率が大きくなり、バイクのコントロール性が悪くなる。
【アームパッドに腕の位置関係】
次に、アームパッドに対し、腕のどの位置を当てるのか、ということが重要となる。基本は肘から数センチ離れた、腕の太い部分を当てるのが一般的だ。手首に近くなると腕の痛みを感じる。逆に肘を直接パッドに乗せるような位置にすると圧迫感はほぼゼロとなる。この腕に対するパッドの位置もかなり好みが分かれている。以前は、先述のパッドから数センチが多かったが、最近ハワイでトップ選手を見ていると肘そのものを乗せている選手も珍しくない。サドルのどの位置に座るのか、ということと似ているようだが、DHバーはもっとシビアだ。DHバーで大きく利用したいのが、「テコの原理」によるパワーオフでのDHポジションだ。要は余計な力を使わずに、よりリラックスした上体で走れるよう、「DHポジション力学」が存在する。逆に、腕を引くことによりパワーが出易い。好みもあるが、この位置関係を「事前」に決めておかないとフィッティングにならない。
【サドルとパッドの落差関係】
最後に。これは、先述の②と大きく関係する。落差の大きさは良い悪いではなく、効果が違うということだ。落差は、全体のフォームとも関係してくるが、ここでは、サドルとの位置関係からくる「荷重」について述べている。サドルに対し、パッドの位置が低ければ、体重が乗るため、「テコの原理」がより効果が大きくなる。そのため、ハンドル操作に余計な力を使うことなく、安定した「DHポジション走行」が可能となる。ただし、すべて「程度」の問題はある。落差があり過ぎれば、体重が乗り過ぎて腕への荷重が大きく、「痛み」を感じる可能性がある。では、トップ選手の大きな落差はなぜ出来るのか。これは、ペダリングパワーに関係してくる。トレーニングにより、踏力が強くなることは、背筋を含めた裏側の筋肉が踏込みの「反力」として動員され、パッドにかかる荷重をマイナスしてくれる。(スピニングマシンで負荷を重くしてみると分かる。ハンドルから手を離しても上体が保たれる感覚が分かる。)したがって、競技レベルにより落差も変わってくるということになる。この点については、すぐ答えが出しずらい。少し時間をかけながら落差を決定することになる。その意味で「フィッティング」は、時間をかけて行うもので、練習量、慣れなどにより変化するのだ。
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【結論】
前回同様、やや難しいお話となりましたが、そもそも簡単なお話ではないのです。特に①②③は、セッティングに関わるため、自身では、簡単に変更ができないのです。根気を持ってベストポジションを作り上げるということにつきると思います。まずは、基本フィッティングを受け、その「スタート地点」を「数値」で決定してみて下さい。
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※このコラムは、毎回、参加者とのコミュニケーションの中でご質問やキーワードに基ずき書いています。
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96年スピニングインストラクターの資格を取得し、様々なスピニングレッスンを開催してきました。97年には、アイアンマンジャパン(琵琶湖)対策6時間スピニング、その後宮古島対策5時間スピニングなど、「必然性」のあるスピニングにこだわり開催して来ました。99年には、「決定版」となった3時間スピニング+ランを開催、1~3月は「冬季限定集中スピニング」として、毎週3時間スピニング+ランを開催、宮古島やシーズンインに向けた、3ヶ月が「大塚スピニング」の真骨頂だったかもしれません。また、赤坂スタジオで開催しているころは、平日の夜、1時間スピニングを開催していましたが、平日の夜、追い込めるバイクトレーニングとして、お集まり頂いていました。そんな「スピニング命」でやってきた大塚のレッスンです。
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「大塚スピニング」は、目的ではなく、手段です。あくまでもトレーニングの一環として、各自の目標達成のお手伝いができれば幸いです。したがって、どなたでもご参加頂け、レベルもこれから始めるビギナーから、ハワイアイアンマン経験者まで、幅広くご参加頂いています。ビギナーはベテランの背中を見ています。でもそれだけではありません。ベテランもビギナーを見ています。その新鮮な「やる気」にパワーが増幅するのです。会話ではなく、自身の「走り」が最大のコミニュケーションだと思います。そんな相互に刺激し合えるトレーニング環境がこの「スピニング」なのです。そして、練習会ではなく、レッスン。「観る側」と「観られる側」であることが重要なのです。
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みなさま、お疲れさまでした!
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次回は、7/22(土)です。またのご参加お待ちしております。
【3時間スピニング】http://triathlon-geronimo.com/?p=14825
【2時間スピニング】http://triathlon-geronimo.com/?p=13486
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【スケジュール】
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毎回、スピニングの予定に合わせ開催している「代々木公園 RUN」です。
暑くなって来ましたが、日陰が多いのが代々木公園の良いところです。
こちらも是非ご参加下さい。
内容は、一周、1.17kmの周回コースをマイペースで2時間走をします。
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次回7/22(土)も開催予定です。こちらもご参加お待ちしております。
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【Bike School バックナンバー】

「 佐渡まで1ヶ月半!」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka