【取材予定】 アイアンマン・ワールドチャンピオンシップ ~10月から始まり10月で終わる~

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トライアスロンの最高峰、IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP まで、1ヶ月となった。

トライアスロンは、10月から始まり、10月で終わる。今年で38周年目となるアイアンマンは、プロ選手とトップエイジが出場できるアイアンマントライアスリートにとって最高峰のレースとなる。現在、世界で40の予選レースがあり、僅かなスロットを賭け、上位入賞者のみが出場できるハワイは、全トライアスリートとって憬れであり、「頂点」のレースなのだ。そのレースで走ることで今の自分が「世界のどこにいるのか」それを確認するためにハワイに集まってくる。プロだけではない、エイジ選手も全てを費やしスタートラインに立つ。そんなエキサイティングなレースが、アイアンマンワールドチャンピオンシップなのだ。プロ選手は誰が勝ってもおかしくない、天候によっては、大きくレース展開が変わる。その天候が、その時、その瞬間まで分からない。選手を苦しめる強風と灼熱の太陽。己に勝った者が「勝者」となる。

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このチャンピオンシップ出場のためのポイントランキングを見ると下記のようになっている。レースの出場とその結果でポイントが付与されるが、アイアンマンレースは、その選手へのダメージが大きくなるレースのため、効率良くポイントが稼ぐことが重要となる。昨年の本大会で上位に入った選手や優勝者は、その結果も大きなポイントがゲットできるため、この「ポイントレース」を優位に進めることができる。また、ポイント下位の選手は、ポイント数を少しでも上げるため、出場数、とそのタイミングが「最初」の勝負となるのだ。

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このポイントデータですべてを予想するのは難しいが、やはり昨年の覇者フロデノは「本命」であり、2014年優勝のキーンルの2人は優勝候補と言えるだろう。この2人はポイントもワンツーとなっているが、右端2列を見ると分かるが、フロデノを除き、必ずしもポイントランカーが、その結果とはなっていない。昨年のレーストップ10中ポイントもトップ10だったのは3選手のみとなる。

気になるのは、ポイント3位に入ったマクマホンだ。昨年の7000台のポイントから一気に10000ポイント越えとなっている。過去5年間を見てもポイントランキング3位以内は、優勝またはそれに絡むレース展開となっているからだ。この選手も注目だろう。

そして、「大穴」となるか。8位のオドネルと9位のラエラートだ。ともにこの5年アイアンマンレースを盛り上げて来た2人であり、長く上位で活躍している選手だ。昨年は、ラエラート2位、オドネル3位となっている。ラエラートは、昨年2:50のランタイムでトップ10では最速、オドネルは、4:26のバイクタイムでキーンルに次ぐラップとなる。昨年は、バイク後半で上位を走るオドネルに沸いたのだった。そして、ラエラートは40歳。年齢とも戦い、「神」の走りができれば、勝機はある。

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今年もエイジのレベルが気になるところだ。昨年同様の「サブ10比率」のデータとなる。その比率をレベルとし、エイジの選手動向を見る「一つ」のモノサシとしている。2015年は、近年では、サブ10での順位が良くなっている。先述の通りだが、天候により当然タイムも左右するため、絶対的なデータではないが、参加人数から見るとレベルが下がったデータとなる。

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サブ10は10時間を切ること。スイム2.4マイルを1時間、バイク112マイルを5時間30分、そして、ラン26.2マイルを3時間半で走っても、トランジットが入ると10時間は超えてしまう。並大抵のことではない。ましてやハワイで達成することは難しい。予選レースでのサブ10は出来てもハワイでは、それが出来ない。それだけに出場するだけでも難関となるハワイでサブ10を成し遂げることはエイジ選手にとって快挙とも言える。上の表の通り、2009年までは、世界の300位」でもあったサブ10なのだ。

そして、Triathlon GERONIMOのメインとなるのが「トライアスロンMONO」だ。このために取材を続け、20年となる。今年はバイクのニューモデルも多い年で、サーヴェロ、BMC、キャノンデール、キャニオン、そして、オフィシャルとなったヴェンタムなどに期待がかかる。また、例年話題となる「使用台数」も今年は面白くなりそうだ。昨年勢いを感じさせていた、フェルトやアルゴン18、そしてダイアモンドなどその結果が楽しみだ。Di2はある程度の定着となり、スラムのワイヤレスも登場した。ホイールのエンヴィはどこまで伸ばして来ているのか。また、ディスクブレーキの「兆し」は見えるのか。そして、「足らないフレーム」はトレンドとなるのか。ヴェンタム、ダイアモンド、ファルコ、そして、サーヴェロなどの「次世代型トライアスロンバイク」が以前のケストレル、ジップ、ソフトライドのように、「ハワイの特徴」となるのだろうか。

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トップ10のブランドで70%以上を占める、「トライアスロンブランド」だ。キングサーヴェロは今年も不動だろう。ただそれ以外のブランドは分からない。世界のトライアスロンバイクトレンドを決めるハワイの使用台数は、条件、事情もあるが、まずは、「基本データ」と考えて良いだろう。

※ GC:Triathlon GERONIMO Count / LC:LAVA Magazine Count / 2011~14 LC

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【大会情報】

■開催日 2016/10/8(土)ハワイ現地時間.

■競技 スイム2.4mile / バイク112mile / ラン26.2mile

※詳しくは、下記HPへ http://ap.ironman.com/triathlon/events/americas/ironman/world-championship.aspx#axzz3eVo5aNf8

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ハワイアイアンマンの選手、レース、そして、MONOをしっかり伝えたい。世界的にも、国内でも盛り上がりを見せてるトライアスロン。様々な角度から分析をしながら、より良く楽しめる環境作りに繋がることを期待しながら取材を続けている。そして、「前哨戦」とも言えるアイアンマン70.3も明らかにその流れが出て来た。次に勝つのは、「70.3覇者?」なのか。その流れも確認したい。

さて、今年のハワイはどうなるのだろうか。今から興奮状態となる。

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昨年のレポート: http://triathlon-geronimo.com/?cat=25

「トライアスロンは10月で始まり、10月で終わる。つまりコナが全てなのだ。今年も全力取材!」
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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka