【Road to KONA 2016】 Ironman Cairns 若山レポート

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Ironman Asia-pacific championship Cairns

2015年の初めてのKONA。まったく自分らしい戦いも出来ず世界に打ちのめされて完走しました。目標にしていたKONAの完走に関して悔しさしか残らず、これからIRONMANとどう向き合っていくのかを考えました。

何も考えず2週間後にトレーニングを再開。しかしこれ以上自分でトレーニングメニューを組み、練習を積むには限界を感じコーチを探しに。一緒にメニュー組み、ブリーフを繰り返しながらレベルアップを図る事を考えました。

12月から半年感、Ironman Asia-pacific championshipでKONAのSLOTを獲得する為に計画的なトレーニングを積む事コーチと共に考えました。ポイントは3つ、①絶対的なフィットネスレベルの向上(CROSSFITなど高強度トレーニングを取り入れ広背筋から下半身の強化)②180Kを走りぬくBIKEのレベルの底上げ③最後まで走りぬく走力。

その為にBIKE週3回、RUN週3回、SWIM週2回のトレーニングを12H~16Hの時間の中でどうアレンジしていくかをコーチと話し合い決めていきました。

BIKEはインドアを活用し、①1時間持久系、①1時間インターバル系、③週末は150Kのロングライド。

RUNもトレッドミルを活用し、今まで行わなかったインターバル系を2回、週末は25K~30K走の持久走。

SWIMはメニューを変えず1回4000M。100,200,300,400,300,200,100のピラミッドを2セット。東京体育館(長水路)を100M/1分30秒サークルで回す。

得意のSwimは泳力・持久をキープするように心がけました。

※12月~5月の3種目の練習距離。

12月SWIM 15,200M /BIKE 730K / RUN169K

1月 SWIM 8,200M / BIKE 873K / RUN 200K

2月 SWIM 11,200M /BIKE 540K / RUN 142K

3月 SWIM12,000M / BIKE 950K / RUN 196K

4月 SWIM 34,400M /BIKE 1,032K / RUN 189K

5月 SWIM 35,600M / BIKE 1,091K / RUN 201.5K

さらに疲労の蓄積からの怪我を防ぐために、週2回のマッサージ。練習後の筋膜リリースなどのアフターケアを怠らない様に徹底したことで今回は怪我をせトレーニングを積む事ができた。

今の実力を考慮して、コーチと設定したタイムはトランジションも含めてサブ10(10時間切り)特に、BIKEで飛ばさず安全に走り、RUNでは20Kまでペースを上げず我慢。最後の20Kで勝負しろと!とい戦略でした。

SWIM:53min

BIKE:5h30min

RUN:3h25min

Total:9h55min(トランジションを含む)

ケアンズに入りし、チームメイトと自炊による徹底的な食事管理。一番の練習メイトの峯野君とはお互い入念にカラダをマッサージしピークパフォーマンスが発揮できるように協力しあい試合前日は19時消灯。レース前に8時間の睡眠時間を確保できるように全ての行動を逆算して決め込みました。

いざレース。

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SWIM会場はオンショア風が吹き荒れ、波がどんどん高くなりかなりハードなコンディション。3秒づつローリングスタートの中、とにかく得意のSWIMで先行する為に最前列に陣取り、ドデカい外人アスリートの中に入りスタートを待ちました。

3,2,1GO。肩を叩かれて岸からダッシュ。波が正面から襲いかかり数々のオープンウォーターでも1,2を争う厳しい環境。「マジ。。。この大荒れの海は厳しくない?」さらには濁った海水。外人選手の後ろをドラフィングも出来ずただ1人蛇行しないようにブイだけ見てまっすぐ泳ぐ。しかし左足をキックする際にどうしても足が攣るので途中からは足を浮かすだけ。攣りを騙し、落ち着いたらキック。この繰り返しで2周目突入。後ろからスタートした選手でコース内はごっちゃり。丁寧に空きスペースを探し出来る限り蛇行しないようにブイまでのストレートのルートを探す。直線距離で泳ぎきり出来るだけ早いタイムでSwimを終えようとギャロップ泳法を活用して早いピッチで腕をぶん回した。さらに岸まで波が押してくれ、ブレスの際に後ろを向き、ウネリが来たら8ビードでキックを打ち得意のボディーサーフ。これが一気に10メートル位は進む。自然のウネリも利用してSwim up。

ガーミンを見ると53分。WOW!!この荒れたコンディションでほぼベストタイム。

興奮を抑えきれず、T1にダッシュした。

Swim Time:53min/Category3位

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Bike

400メートルダッシュしP5を押しながら乗車するとSAMさんが「Genちゃん、日本人TOP。快速だよイケイケ!!」と鼓舞してくれさらにスイッチが入る。

Swimで稼いだアドバンテージをどう守り、どう後続の快速ランナーから逃げ切るか。飛ばさず安全にという戦略と裏腹に“逃げ切らないと”という焦りから自然とペースが上がる。さらにディスクホイールのOZ選手がカッ飛ばしガンガン抜かれていく。

焦りながら飛ばすが何か調子が悪い。朝食のカレーが消化しきれず口からリバースしてくる。さらに脚の痙攣が止まらない。On my gosh…..終わった。。

エイドで取った水を脚にかけて、とにかく痙攣がひどくならないように騙し騙し丁寧にペダリング。45K、60K、カレーのリバースと痙攣の繰り返しでまったく補給が取れない。苦しくて苦しくて気が付くと横にマーシャルのオートバイが。

「Hey!!You are drafting!! Must go to penalty box! 」

「What`s?? I keep distance!! This is not drafting!」

前の選手と12メートルの距離を保っていたつもりが、痙攣とリバースで朦朧とし、まさかのドラフティングペナルティ5分間。Penalty boxに入り心を落ち着かせる。しかし目の前では同カテゴリーの選手がドンドン走り去っていく。“この5分は痙攣を止める時間”と言い聞かせる。マーシャルがBIKEから手を離さなければ何をしても良いと言っているので、ジェルを3個口に放り込み、立ちながらそのままBIKEパンツの下からジュワ―と放尿。(ボトルの水で流しました。)出来る限りの事をして気持ちを切り替えて後半戦と言い聞かしペナルティーは終了。

後半戦、明らかに疲労の蓄積によりペダルが踏めない。100K、120K、140K海岸線を走りながら向かい風はさらに強くなりカラダを小さくまとめてCairnsの街中まで戻ってきた。

Bike Time:5h34min/Category31位

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Run

エアサロンパスを片手に持ち、走り出す。脚は鉛のように重い。走りながら脚にエアサロを噴射し痙攣した筋肉を騙し騙し動かしていく。ヨチヨチ、その姿は生まれたての小鹿のよう。8K過ぎて同じチームの石田力選手に抜かれる。力さんも苦しそう。力さんに離されないよ走ればSLOTが見えてくるかもしれない。沿道のSAMさんからは“いい走りだよ。もっとリラックス!”TRI-ONのブッチ君からも“イケる!イケる!”と仲間からの応援だけが唯一の救いだった。

とにかく全身痛い、辛い。でもコーチから言われた「この6ヶ月の練習に比べたら10時間なんてあっという間。」この言葉と共にもうPUSHするしかない。15K、20K。。。。

ペースは落ちてくるし、SLOTも獲れるかわからない。今までの練習を無駄にしたくない一心でPUSH,PUSH。肘引いて、リラックス、息吐いて、着地を丁寧に、腰が落ちてくるから骨盤キープ、蹴り出す脚は力強く。心の中で何度も何度も繰り返し唱え続けた。

30K、35K、長げぇ~な。もうIRONMANなんか2度とやりたくない。こんなの寿命を縮める極めて身体に悪いスポーツだよ。ネガティブな気持ちとポジティブ思考が頭の中でぐちゃぐちゃに戦っている。

もうPUSH,PUSH。ラスト、行け、耐えろ、PUSH、諦めんな、ゴールが見えてきたぞ、オーディエンスともノーハイタッチ、倒れ込む様にゴール。「Genjiro Wakayama From Japan! You are an IRONMAN!!」その瞬間車椅子に座らされ、メディカルテントに直行。

「Are you Ok?? I`m OK but can`t walk…just need little rest…」と言って氷を受け取り痙攣する全身を冷やした。

Run Time:3h40min/Category21位

TOTAL Time: 10h15min(日本人3位)

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翌日SLOTミーティング

日本人カテゴリー3位。今回の特別処置の日本人枠に救われKONA SLOTを手に入れる事が出来た。本当に苦しいレース展開だった。目標のサブ10には届かなかったけれど全身痙攣の中、諦めずに走れた事でなんとかKONAの女神が微笑んでくれたのかと思えた。

WORLD CHAMPIONSHIPまで実質3か月。

まずカラダをリカバリーして今回の反省を踏まえて、もう一度KONAまでのプランをしっかり考えたいと思います。コーチ、家族、Reebok team、チームY、SAMさん、ブッチ君、本当に応援有難うございました。

【昨年のハワイ】http://triathlon-geronimo.com/?p=5286

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「 いつも答えの出ないハワイアイアンマン、二度目に求めるゴールとは?」

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Triathlon “ MONO ” Journalist     Nobutaka Otsuka